『武雄競輪開設65周年記念（GIII）レポート』　2日目編

配信日：5月31日
　武雄競輪場開設65周年記念「大楠賞争奪戦」は2日目を迎えた。昨日の雨模様とは打って変わり、本日は天候に恵まれ朝から気温もグングンと上昇。晴れ渡った青空の下、優秀「飛龍賞」をメインに二次予選が争われた。
　なお本場ではたくさんのイベント、ファンサービスが予定されております。後半戦の3日目は先着ラッキーカード抽選会を実施。また、4日間を通して「安くて美味しいB級グルメ」「高配当ゲットのチャンス!? 予想ステージ」などが予定されております。さらに、明日の6月1日はメインイベントとして「ボートレース×競輪コラボ企画」として三井所尊春選手、古賀繁輝選手が登場します。こちらもどうぞお楽しみに！
＜６Ｒ＞
金子哲大選手
金子哲大選手		 　ここからが勝ち上がりの二次予選。6レースは金子哲大の番手が初手から競り合いとなり、さらに山形一気も狙いにきたが、稲村成浩がこれを気合で死守し直線で追い込んで1着。
　「昨日が不甲斐ないレースだったんで、今日は気持ちを入れていきました。深澤（伸介）君と山形君は（番手に）来ると思ったんで構えてた。それに山口（貴弘）君も来ると思ってたし。金子君は『先行します』って言ってくれてたんで、無理せずに頑張ってくれと。山形君は踏み方で俺の所にくるって分かったね。今日は前のおかげです」
　小倉竜二は「山形君のおかげ。いつものレースをしてくれれば良かったにのね。頑張ってくれました」と後輩をねぎらう。
　「突っ張るとは思わなかったけど、山形君は落ち着いてましたね。山口君が行ってしまうかと思ったんでスイッチしようかと考えたけど、止められたのが見えたんで」
　逃げた金子哲大（写真）は3着に粘り込み、準決勝進出。
　「赤板の感じで（山形は）全部突っ張るのかと。それだったら1回引いて打鐘目掛けて思い切り行くしかないと。とにかくキツかった。今年は記念全て一次予選で負けてたんで勝ち上がれてよかった。記念の準決勝は初めてです」
　山口貴弘はスピード良くまくったものの、稲村に止められ準決勝行きならず。地元コンビは着外に沈む。「すんなりだったので行けるかと思ったけど、稲村さんに止められましたね。こんなもんです」。また、連係した三槻智清も「バックで内の小倉さんが気になってしまった」と2センターで力尽きた。
＜７Ｒ＞
岡崎智哉選手
岡崎智哉選手		 　中団から先に切った小原太樹を、岡崎智哉が打鐘で叩いて主導権を奪取。岡崎は上手くペースをつかむと別線は手も足も出ず、最後は番手から伊藤保文が悠々と差し切った。
　「楽をさせてもらいました。強かったですね。それにしても岡崎君はあんなに本格先行でしたっけ？（笑）。上手く駆けていたし、踏み直しもすごかった。頼もしいですね」
　絶妙なペース駆けで別線を翻弄した岡崎智哉（写真）。最後も懸命に踏み直して2着に粘り込んだ。
　「駆け易い展開になったし自分のペースに入れられた。セッティングを修正したら初日より感じも良くなった。久々の記念の準決勝なので、明日も頑張りたい」
　中団を確保した小原太樹だが、岡崎の術中にはまり、なかなか仕掛けのタイミングが取れず。「情けないレースでした。その分、準決で挽回したい」。結果は2センターからまくり追い込んで3着。辛うじて二次予選をクリアしたが笑顔はなし。
＜８Ｒ＞
伊原克彦選手
伊原克彦選手		 　打鐘過ぎに先行態勢に入った小岩哲也に、伊原克彦（写真）が早めの巻き返しで襲いかかる。前団を一気に抜き去ると、市田佳寿浩の追撃も振り切って快勝した。
　「後ろが市田さんで心強かったです。昨日の感じが良かったんですが、それが今日も出ましたね。いけるところまでいこうと思って仕掛けました。今日は展開うんぬんよりも気持ちで最後は押し切れました」
　市田佳寿浩が2着に流れ込み、福井ワンツー決着となった。
　「伊原と一緒に走るのは久しぶりだった。もともと強いのは知っているんですが、今日は自分の思っていた感覚以上に強かったですね。仕事して抜けなかったけど、ワンツーが決まってうれしい」
　最終バックで近畿コンビの3番手に切り替えた合志正臣が3着に入った。
　「小岩が出切ったあとに緩めて、バックを入れたのがきつかったですね。回復しないうちに来られて、3番手にスイッチしたけど、バック向い風で追いかけているのに、なかなか詰まらなかった」
＜９Ｒ＞
相川永伍選手
相川永伍選手		 　相川永伍が後ろ攻めから押さえて主導権を握ると上手くマイペースへ。松崎貴久が3番手に斬り込んでもつれたが、最後は磯田旭が番手から追い込んで勝利した。
　「相川さんの頑張りに尽きますね。調子としては見てもらった通り。相川さんは掛かっていたので、自分も焦ることなく落ち着いていけたし、反応も良いです」
　九州勢は後方に置かれ厳しい状況になったが、山田英明のまくりに乗った井上昌己が、直線外を伸びて2着。辛うじて二次予選進出を決めた。
　「2コーナーで行かなかったら自分でまくろうと思ったけど、ちょうど山田君が行ってくれたので。でも届かなかったですね。抜くと（山田が）4着になってしまうんで難しい展開だった」
　相川永伍（写真）は3着に踏み止まり準決勝進出を決めた。
　「押さえてから誘導がいなくなってしまったんで、そこからマイペースでいくしかないと。スピードを落とした状態から上げていったから難しかったですね。普段はスピードを貰ってからなので。矢島（一弥）君に迷惑をかけてしまったのは申し訳なかったですね。今日はすんなりだったし、何とか残れてよかった」
　地元の山田英明は4着に敗れ、ガックリと肩を落とした。
　「行けると思って仕掛けたけど、江守（昇）さんに一発もらって…。井上さんが付いてるし、行けるところまでと思ったけど。またダメでしたね。この壁を自分で乗り越えるしかない」
＜１０Ｒ＞
浅井康太選手
浅井康太選手		 　久々の自力戦もなんのその、浅井康太（写真）がＳ班の貫禄を見せ付けた。
　田中晴基が最終的に主導権を握ると、浅井は一旦3番手に入りすかさず2角まくり。後ろの愛知勢を連れ込んで中部で上位を独占した。「（3番手に入れたので）一回休んで、また仕掛けました。ラインでワンツースリーだったのが何よりですね」。だが、苦笑いを浮かべながら「（身体の具合は）まだまだ全然。今回からの新車もバラバラ。正直2割くらい。それでもしっかり頑張らないとですけどね」とのこと。まだ完調にはほど遠いようだ。
　山内卓也が浅井にピッタリ食い下がった。
　「前回ハンドルを換えてダメだったので、今回から戻したんです。やっぱりこっちの方が良いし、前回よりはやれそうです」
　掛水泰範は打鐘4コーナーで内に差し込んだ事を悔やんだ。「あそこですね。迷いながら（田中の）内に入ってしまって。三宅（達也）さんからは『落ち着いて中団にいれば良かったのに』って言われました（苦笑）」。
＜１１Ｒ＞
深谷知広選手
深谷知広選手		 　深谷知広（写真）が後位のもつれを尻目に逃げ切って完勝。パワーの違いを見せつけた。
　「昨日は力が抜けてしまう感じで不甲斐ないレースだったので、今日は頑張ろうと思ってました。しっかり力は出し切れたけど、ラインで決められなかったのは反省点。感じは良くないけど1着は取れたので。修正して明日も自分らしいレースを見せたい」
　田中孝彦は赤板で先に切って飛びつき、深谷の後位を奪取。そのまま2着に流れ込んだ。
　「作戦のうちの1つでした。とりあえず出ていって、あれしかなかったですね。番手を取って余裕はあったし、抜けるかと思ったんですが、深谷君の踏み直しが半端なかったですね。強かったです」
　田中を好追走した渡邊秀明が3着に続いた。
　「田中君にすべて任せていました。願ったり叶ったりの展開になりました。最後は大西（健士）も内に来るだろうし、外を踏みました。準決に乗れて良かったです」
＜１２Ｒ＞
和田真久留選手
和田真久留選手		 　飛龍賞は青板周回からレースが動き、打鐘で和田真久留が押さえて流した所を、永澤剛が叩く。後方で落車のアクシデントが発生すると、後ろからの反撃はなく永澤がそのまま主導権。ホームから和田が早めに巻き返して隊列が短くなると、平原康多がひとまくり。2勝目を挙げた。
　「（初手から和田の3番手にいたが）和田君が全然行かなかったんで。あれだったら（始めに動いた）古性君に付いていけばよかった。そうすれば展開が違ったかも。キツいレースでした」
　金子貴志が2着。まくった和田の番手に上手くスイッチすると、直線で追い込んだ。
　「緩んだら行こうと思ってたんですけどね。打鐘で先に切りたかったけど、永澤君と接触してしまって。でも上手く立ち回れたので。疲れは抜けたと思うんで明日また頑張ります」
　荒井崇博は金子と連係が外れ「申し訳ない」と平謝り。「金子さんが前に踏んで行ってくれたのに、自分が上にのぼり切れなかった」。
　まくった和田真久留（写真）は3着となる。
　「車を引き切ったらすぐに行こうと思ってたけど、打鐘過ぎに『ガシャン』と音がしたんで、あれで遅れてしまった。明日が勝負ですね。でも疲れがまだ抜けていないんで、しっかりケアします」
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