『佐世保競輪開設56周年記念(GIII)レポート』 前検日編
 
配信日:12月9日



 グランプリ選手9名も決まり、いよいよ今年も終盤。グランプリ出場の夢は断たれたが、パワー全開の小嶋敬二、武田豊樹ら精鋭が佐世保競輪場に集結! 開設56周年を迎えた佐世保記念は12月10日~13日の日程で開催される。前検日となる9日は時々小雨が降るあいにくの空模様だが、S級選手99名が元気に佐世保入りした。
  本場では、初日先着600名に07競輪カレンダーをプレゼント。又10時からは早朝予想会、場内ステージではネゴシックスによるショーとイベントも盛りだくさん。是非本場でナマの迫力を御堪能下さい。
 

<2R>
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 予選からは11月に大ブレイクした2レースの松田孝志。ベテランながら面白いようにまくりが決まっている。
「ちょっとエンジンがかかるのが遅かったですね。今期はS級の点数は厳しいかもしれない。練習不足のまま競走を走ってボロボロでしたから。ようやく練習の成果が出てきた感じかな。展開を見ながら頑張るだけ」

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<3R>
鈴木 栄司選手
鈴木 栄司選手
   続く3レースは鈴木栄司(写真)。前走の落車が気になるところだが、大事には至らなかったようだ。
  「落車は全然問題なかったよ。前走の後、沖縄の石垣島に合宿に行ってきました。暖かいし良い所ですね。石井(秀治)君とは10月の京王閣記念でも連係したけど、僕が仕事を出来ずにまくられてるので今回こそは頑張りたい。石井君自身の調子も上がってるみたいだし楽しみです」


<5R>
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 5レースの山田英樹からは強気なコメントが出てこない。来期A級だけに今期はS級の点数を確保したいところだが、ほぼ絶望的か。
  「(S級の点数は)まず無理でしょね。フレームも新しい物を使ってギヤも色々試してはいるのですが…。絶対的な脚力が落ちてるので強気な事は…」

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<6R>
 6レースからは選抜戦がスタート。約1カ月ぶりの実戦となる峠祐介は納得の練習がこなせたようで笑顔で検車場入りした。
  「ふるさと防府の落車でちょっと狂いかけたけど、その後はミッチリと乗れました。防府の前が競走続きで練習不足になってたので、丁度良い間隔になったんじゃないかな。練習の成果を見るためにも積極策で挑みますよ」


<8R>
坂上 忠克選手
坂上 忠克選手
   8レースの坂上忠克(写真)は調子が上がり切らず、困惑顔でレーサーを組み立てる。
  「状態が良くないので、初心に戻って自転車なんかも古い物に戻してるんですが、イマイチですね。やっぱり11月の別府記念での落車が響いてるのかな。調子が良くなってきたところでの落車だから、精神的にもキツイですよ」
  同じ8レースの内藤宣彦もまだ復調途上の様子。8月のふるさと富山直後に腰の手術をしたが、まだ時間が掛かりそう。
  「もう少し時間を下さい(苦笑)。10月の共同通信社杯から復帰したけど、まだ良い時に比べると…。自転車も新しくしたけど、状態が悪いからなのか、自転車が悪いのかもハッキリ掴み切れないのが正直なところ。脚が戻ってくれば他の部分も分かってくると思うが…」


<9R>
市田 佳寿浩選手
市田 佳寿浩選手
吉川 誠選手
吉川 誠選手
   9レースからの特選にはトップスターが登場する。まずは全日本選抜で優参を果たし、安定感のあるところをアピールした市田佳寿浩(写真)
  「全日本組の人はみんな一緒で大きな変わり目はないでしょう。僕はいつも通り自分のレースで勝ちにいくだけ。競走と練習で忙しくて散髪に行く時間もないんですよ(笑)」
  主導権奪取が有力視される吉川誠(写真)はグレードレース続きで疲れが心配される。
  「全日本から中3日ですから練習は出来ませんでしたね。全日本は2日目、3日目と大敗したので、精神的に疲れました。でも最終日は1着だったので、終わり良ければ全て良し、と自分で納得してます(笑)」
  その吉川ラインから組み立てそうな小林正治も最近は安定している。
  「最終日の着が良いので点数はあるでしょ(笑)。伸び脚もマズマズ良いし、最近は感じ良く踏めてるレースが多いですね。そろそろ年末だし良い結果を出して年を越したい」


<10R>
村上 博幸選手
村上 博幸選手
   10レースはグランプリ出場が夢となった小嶋敬二が登場。タフな小嶋だけに疲れの心配はないか。
  「僕11レースじゃないの?(笑)。追加だから(最終レースの)武田に花を持たせますよ。状態は変わらずでしょうね。村上(博幸)まで付くみたいだから良いレースをしたいね。佐世保は優勝もあるし相性は悪くない。ここの後の名古屋記念も走って今年一杯走りまくりです(笑)」
  ベテラン鈴木誠も競走続きだが、さすがに調整は慣れたもの。走りながらの体調管理は万全。
  「岡村(潤)君とは一宮記念で連係して1着を取らせてもらってます。状態に関しては可もなく不可もなく、まあ普通ですね。ここの記念は最近は毎年呼んでもらってるので、頑張って良い結果を出したい」
  10レースのメンバーを見て一番悩んでいたのは村上博幸(写真)だった。自力、追い込みと何でもこなす自在派がゆえの悩みのようだ。
  「自分で組み立てたい気持ちもあるんですが、決めた位置をしっかり守りたい気持ちもあるし…。色々お世話になってる渡辺(一貴)さんのアドバイスもあったので、初日は追い込みに徹するつもりです」


<11R>
武田豊樹選手
武田 豊樹選手
三宅 達也選手
三宅 達也選手
   最終11レースは武田豊樹(写真)が人気の中心。2年連続のグランプリ出場は成らなかったが、それほど気落ちはなさそうだ。
  「まあ気持ちを切り替えて(苦笑)。全日本の後は休養だけでここへ来ました。僕が11レースじゃ小嶋(敬二)さんに怒られちゃう(笑)。三宅(達也)君とは何度か対戦してるが悪くはないので、自分の持ち味を出し切って! 今年最後のレースになると思うので、結果を出したい」
  武田マークは阿部康雄。ふるさと防府の落車で左鎖骨骨折の大怪我を負ったが、全日本を見る限りそれほど心配はなさそう。
  「防府の後、すぐに病院でボルトの調整をしました。前に折ったところを又やってしまったが、10日後くらいには練習を再開してました。昨年はここ(佐世保記念)を追加配分で優勝してるので今年も良い事があればいいんですが(笑)」
  武田と真っ向勝負を演じるのは三宅達也(写真)。全日本では2勝を挙げており、調子は良さそう。
  「ふるさと防府の後に乗り込めたので、全日本での手応えは悪くなかったけど、そろそろ貯金切れかも(苦笑)。武田さんにはやられっぱなしの記憶しかないなあ。まあ細切れ戦なので、展開がもつれれば僕の出番もありそうだね」


   
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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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