『佐世保競輪開設58周年記念(GIII)レポート』 前検日編
 
配信日:12月13日


 明日から長崎県の佐世保競輪場で開設58周年記念「九十九島賞争奪戦」が開幕する。先の全日本選抜でGP出場メンバーは決まったが、S級S班へのサバイバルレースはまだまだ続いている。今シリーズはランク18位の海老根恵太、19位の兵藤一也、20位の荒井崇博が参戦。一戦ごとにランク入れ替わる賞金争いから目が離せない。
 明日は先着500名様に1等クリスマス福袋(大)などが当たるガラポン抽選会。お笑いコンビ「弾丸ジャッキー」によるお笑いステージ(3、9レース後)や、14日、15日と吉岡稔真氏による「スピードチャンネルキャンペーントーク」(10時30分頃から)も予定されています。明日から始まる佐世保記念をぜひ本場でお楽しみください。


<1R>
 1Rの山原利秀は「18日空いて練習はできたし、調子は良いんじゃないかな? 自分が前のつもりで準備してきたのに」と11月千葉FIから三ツ石康洋のフレームを使い、好調な高原仁志を目標に得て思わずニッコリ。
 相手となる大野悟郎も「10月名古屋FIの前に腰を痛めてしまった。治るのは早かったけど、あまり練習できてなかったんですよ。今回は21日くらい空いて、みっちり練習してきました」と復調気配をうかがわせるだけに、怖い存在になりそう。


<2R>
岡村潤選手
岡村潤選手
   2Rは機動力上位の岡村潤(写真)が人気を集めそうだ。
 「予選スタートは最近ずっとなので。選抜よりも気が引き締まるので逆に良いですよ。バランスが悪くてもとにかく練習をしてたりしたけど、先月からそこを修正して感じも戻ってきてる。これからは調子のバラつきもなくなると思います」


<3R>
 3Rの杉山悠也は前回の11月静岡FIで決勝進出と好調を維持して佐世保初参戦だ。
 「調子は良いと思うけど配分が空いたので、そこが心配ですね。今は嫁さんの実家がある伊東に冬季移動しています。練習はできてるけど、人とモガいてないので初日走ってみないと。でもこの流れで今シリーズもいきたいですね」


<5R>
山本健也選手
山本健也選手
   5Rの江口晃正は今年2月の当所記念でも準決勝に進んでいる。そして今年最終戦のここでS級の点数もかかっている。
 「最後が地元戦で良かった。前回、前々回と2年連続で記念は準決勝に進んでますからね。前回はオーバーワークで伸びなかったけど、直前の感じは良かった。初日、2日目をクリアしたら楽になるし、とにかく頑張るしかないです」
 江口の前に立ちはだかるのは復調著しい山本健也(写真)だ。
 「今年1月に肩鎖関節を痛めたし、その後も落車が続いたりで調子を落としてたけど、一時に比べればだいぶ良くなりましたね。何も考えずに駆けてるだけだけど、意外に結果が良いです。でも、まだまだ予選なんで勝ちにこだわらず、流れを切らさず、先行で頑張りたい」


<6R>
松本一成選手
松本一成選手
   6Rは実質先行一車のメンバー構成となった松本一成(写真)に展開が向きそうだが、表情は浮かない。
 「流れがイマイチですね。最近は先行一車でも勝てないんですよ。追加は3日前に受けて調整はしてきました。佐世保では先月来たときも成績が悪かったし、イメージは良くないけど、追加だし思い切って走りたい」
 橋本強はここ5場所で三度の落車と体調が気がかりだ。
 「なぜか流れが悪いんですよね。練習での違和感はなくなったし、今回こそは流れを変えられるように頑張りたい。4日間、しっかり走ります」
 11月京王閣FIで決勝3着と調子を上げていた山崎岳志だが、「京王閣のあとに食べ物があたって一本欠場したんです。せっかく上がってきてたところなんですけどね」と残念そう。それでも「疲れが残るくらい練習はしてきた」と流れを戻すのに必死だ。


<7R>
坂本匡洋選手
坂本匡洋選手
   7Rの坂本匡洋(写真)は10、11月からやや成績を落としていたが、「今回は練習はしてきました」と胸を張る。
 「11月のアタマに結婚して、色々忙しかったので練習ができてなかった。今回は配分も空いて練習できたし、マシだと思いますよ」
 篠原龍馬は前回の高松FIで決勝に進むなど調子を戻している。
 「最近はレースでもモタついてる感じがあったので、ふるさと広島のあとに軽いギアで回転練習を始めたんです。それが意外と良かったみたいですね。脚も回るようになったし、ギアも踏めるようになりました」


<8R>
 選抜最後の8Rでは好調維持する高橋雅之の走りに注目したい。
 「調子は良いですね。強い人たちと走って、脚力がそれに合ってきてるのか動いていたときよりも練習のタイムも出るんです。中も割れるようになったし、明日も突っ込める場所があれば…」
 吉本卓仁は8月ふるさと福井の落車が尾を引いているようだ。
 「かなり悪いですね。自分でもビックリするくらいです。ここ2、3カ月は練習の感じもずっと悪いです。調子は落車する前の2、3割くらいだし、もうちょっと時間がかかりそうだけど、先行だけはできますから。スタイルは崩さず頑張ります」


<9R>
海老根恵太選手
海老根恵太選手
   9Rからは特選がスタート。このレースはS級S班へ勝負をかける選手が2人。海老根恵太(写真)は全日本選抜で賞金ランクが18位へ大きくジャンプアップ。追加配分のここで一気にS級S班を決めるか。
 「全日本選抜までは可能性ゼロだったのが、ここでギリギリの勝負ができるんですからね。それが嬉しいです。(全日本から中3日で)疲れてると思うけど、調子が変わってなければ大丈夫だと思う。佐世保はFIで優勝したこともあるし、イメージは悪くない。しっかり4日間走りたいですね」
 兵藤一也はランク19位。リラックスムードで記者の質問に答える。
 「疲れを取って来たし、大丈夫だと思う。優勝しないとSSがムリなら考えやすくて良いね。僕は頑張るだけですよ」
 全日本選抜では散々な成績に終わった矢口啓一郎は心機一転ここに乗り込んできた。
 「帰ってからは軽いうつ病でしたよ(苦笑)。追加を受けたのは2日前だけど、とにかく全日本が不甲斐なくて走りたいと思ってました。脚は問題ないので、とにかくここで流れをつかみたい」
 山内卓也も全日本を消化不良で終えた一人だ。
 「全日本で準優にでも乗ってれば追加は受けませんでした。モヤモヤしたまま年末の京王閣を走って終わりじゃイヤだったので。体調は良いし、午前中のレースじゃないから精神面も大丈夫です」


<10R>
村上義弘選手
村上義弘選手
   10Rの村上義弘(写真)は全日本選抜を2連勝で締めくくった。
 「疲れて練習はあまりできなかったけど、疲れだけは取って来ました。デビューから15年目で、ここで50場制覇です。ずっと縁がなくて来れなかったんですよ。調子は上向きだし、一戦一戦やるだけです」
 GPへのラストチャンスをモノにできなかった武田豊樹だが気落ちはなさそう。
 「ここまでは全く自転車に乗ってないし、疲れは大丈夫です。全日本でも調子は悪くなかったですからね。SSカップ? 僕は一戦一戦頑張るだけだから、特に意識はしてません」
 有坂直樹はGP連続出場、連続でのS級S班も夢と終わったが、サバサバとした表情。
 「もうダメだから気持ちは楽になったよ。来年はSSじゃないし、負けても帰らずに走ろうかな(苦笑)。今日で39歳になったし、年齢の割に頑張ってるでしょ。今年は落車も終わって疲れたし、次の防府記念が終わったら秋田に帰って年末年始はゆっくりしたい。全日本の疲れはないし、体調も問題ない」


<11R>
荒井崇博選手
荒井崇博選手
   11Rは11月玉野記念で優勝し、全日本選抜でも決勝に進出と近況良好な荒井崇博(写真)がGP出場を控えた井上昌己に代わって初日のトリを務める。
 「疲れはありますよ。3日間寝っぱなしで自転車には乗ってませんから。今の成績はたまたまだけど、調子は悪くないと思う。賞金? 全然知らんし、全く気にしてない。今回も流れが向けば良いなと思ってます」
 荒井をマークする小野俊之も「九州の記念だし、九州の誰かが優勝するように」と気合を入れる。
 「花月園記念の最終日に感じが良かったので、そのまま全日本に行ったけど、出し切れないまま2日目に落車ですからね。直前は何もしてないけど、昨日整体に行ってきたし体調は大丈夫だと思う。とにかく頑張りますよ」
 全日本選抜に出場していない吉田敏洋は「最近は体が上手く反応してくれてるし、それを妨げることなく行けてるのが大きい。練習はできてます」と準備は万全の様子だ。

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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