『佐世保競輪開設60周年記念(GIII)レポート』 前検日編
 
配信日:12月15日


 明日から佐世保競輪場で開設60周年記念「九十九島賞争奪戦」が開幕する。地元からはエース井上昌己が満を持して参戦。競輪祭優出の深谷知広、絶好調・長塚智広ら強豪を迎え撃つ。寒風を切り裂く熱い走りがいよいよ始まる。
 場内ではイベントも盛りだくさん。開催中は毎日、先着入場者に来場プレゼントが。明日16日はクリスマス福袋が当たるガラポン抽選会も開催されます。明日から始まる「九十九島賞争奪戦」をぜひ本場でお楽しみください。


<1R>
 オープニングレースでは荻原尚人に注目。佐世保は昨年の共同通信社杯春一番でも準決勝に進出した相性の良いバンクだ。
 「最近は珍しく1、2着が多いですね。でも決勝に乗ってないのであまり大きなことは言えないけど。良くなってはきてるので、あとは流れさえ向いてくれれば」


<2R>
緑川修平選手
緑川修平選手
   9月にS級に特進した緑川修平(写真)は今回が記念初参戦だ。
 「これが初の記念。楽しみですね。準決勝までは行きたいと思ってるし、気持ちでやってやろうと思ってます。(10月)武雄F1で決勝に乗ったあと、練習中に膝を痛めて自転車に乗れてなかったけど、今は治ったし調子も戻ってきてます」
 波に乗り切れていない篠原龍馬は現状をこう分析する。
 「成績ほど調子は悪くないけど、レースが淡白になってますね。前回の最終日も先行一車の展開を生かせなかったし。相手は強いけど、来年につながる走りがしたい」


<3R>
 3Rには中野功史と松尾大樹の地元コンビが登場する。松尾大樹は中野と同じレースと知るとニッコリ。
 「中野さんとは相性抜群ですね。自分の調子はバッチリ。直前に井上(昌己)さんや荒井(崇博)さんが佐世保に入ってたので、一緒にモガかせてももらったけど、超イチ相手に自信をなくしました(苦笑)。でもやることはやって来たので頑張ります」
 中野功史は「松尾とは相性が良いので頑張る。自分も上げ調子だけど、走ってみないと何ともね。昨日、今日で急に寒さも来ましたから」。
 柴田洋輔は1着も多いが、大きな着も目立つ。
 「練習では悪くないんですよ。まあ毎回言ってるんですけどね。このメンバーなら駆けやすいと思うし頑張りたいですね。昔は怖いもの知らずで走ってた感じだったけど、A級も見えてきてレースが消極的になってた。もう失格でもしないかぎりS級は大丈夫なので、思い切りいきたいですね」


<4R>
 足達重満は補充参戦の武雄F1で2着1着。地元記念を前に良い流れをつかんだ。
 「良い流れを作って、ここに入れましたね。練習も十分できたし、たぶん良いと思います。何とか勝ち上がりたいですね」
 城戸崎隆史は長期欠場明け4場所目。そろそろ結果を求めたいところだ。
 「復帰後は配分も詰まってたし、状態を見ながらの練習だった。でも最近はスピード練習もできるようになったし、復帰後では一番良い感触があった。動いて戻していきたいので、自分が前で頑張りたい」


<5R>
松川高大選手
松川高大選手
   予選スタートだが松川高大(写真)は九州勢のけん引役として活躍が期待される。
 「前回は追加だったので調整が難しかったですね。でも今回は練習できてるし大丈夫です。寒いのは苦手だけど、初日から地元勢が付くししっかり走りたい」
 地元勢にとっては勝ち星を量産する松岡彰洋が怖い存在となる。
 「1着が増えたのはギアの部分が大きいね。最近はまくりも増えたし、状態は良いと思います」


<6R>
中野彰人選手
中野彰人選手
   中野彰人(写真)は1カ月半の欠場後、2場所連続で決勝を外している。
 「足の爪がはがれて欠場してました。完全に戻るのには9カ月くらいかかるみたいだけど、調子は徐々に戻ってます。良いときに比べたらまだまだですけどね。佐世保は初めて、勝ちあがれるように頑張ります」
 佐藤幸治は中野との対戦に意欲を燃やす。
 「対戦は初めてだけど、レースはテレビで見てます。展開に乗れれば結果は出ると思うし、状態に不安はない」


<7R>
 菅田和宏は前回の平F1で優勝し、気分良く佐世保に乗り込んできた。
 「優勝は1年ちょっとぶり。配分はけっこう空いたけど、ワンテンポ置いてからのほうがしっかり練習もできるので。記念は準決勝までしか行ったことがない。今回もとりあえずそこまでは行きたいですね」
 湊聖二はあっせん停止が空ける直前に練習で落車。共同通信社杯秋本番から復帰したが、なかなか成績が上がってこない。
 「もう体は大丈夫です。練習もできてるし、全開でウエイトをしても痛くなくなった。あとはレースで戻していくだけなんだけど、なかなか結果が出ないんですよね」


<8R>
深谷知広選手
深谷知広選手
   競輪祭でG1優勝最短記録に挑戦した深谷知広(写真)。結果は7着に終わったが、今シリーズは予選から記念初優勝を狙う。
 「競輪祭は楽しかったけど、もう少し力を付けないといけないなと思いました。直前は休みをメインに。競輪祭の前に追い込んでやってたので、バンクも1回しか入ってないし、ロードで軽めに乗ってきたくらいです」
 高原仁志はいきなり深谷との対戦となってしまった。
 「感じは良くなってきてるし、ギアも含めて色々かみ合ってきた。深谷くんは強いので何でもやっていかないと」


<9R>
長塚智広選手
長塚智広選手
   花月園メモリアルのG3を含め目下4連覇中の長塚智広(写真)が佐世保記念に登場だ。
 「こんなに成績が良いのも嫌な感じですよ。自分でも良く分からないけど、レースは上手くなったと思います。練習のタイムなんかも変わらないんですけどね。思えば8月に佐世保のF1を優勝してから良くなった。あれからレースになってきましたね。今回は期待されてもメンバーが全然違いますから。直前は調整程度で調子は変わらずです」
 石丸寛之は競輪祭で落車した影響が気がかりだ。
 「腰が痛くなったりちょいちょいあったけど、特に問題はない。それよりフレームが壊れて、今回は違うフレームで走るのが痛いですね。直前は雨もあってもうひとつ練習はできなかった。明日は人の後ろなんでギアも考えないといけないですね」
 金子貴志にとって佐世保はビッグ初優勝を飾ったゲンの良いバンク。今回も弟子(深谷)と同一配分で一宮記念の再現を狙う。
 「ふるさとは6年前ですね。まだ良いイメージはありますよ。深谷がいるといっても自分で勝ち上がっていかないといけないんでね。まずは初日3着までに入れるように頑張りたい」


<10R>
鈴木謙太郎選手
鈴木謙太郎選手
   競輪祭は3度の確定板に上がったが準決勝で悔しい思いをした鈴木謙太郎(写真)。その準決勝で完敗を喫した深谷に対して闘志をむき出しにする。
 「競輪祭は自分にとっても良い経験になりました。今回は決勝で当たれるように。決勝でフカゴリラ(深谷)を倒します。直前の練習はちょっと少なめだったけど、出し切れてたので問題ない。ドームから屋外のバンクになったので風の影響が心配だけど大丈夫だと思います」
 競輪祭では連勝で準決勝に進出した菅原晃にも注目だ。
 「たまたま競輪祭は良かったですね。そのあとも普通に練習してきました。佐世保は好きなバンクです」
 柴崎俊光は3年連続の佐世保記念参戦だ。
 「状態は悪くなかったけど、競輪祭はかみ合わなくてダメでした。今年は佐世保記念に呼ばれなかったのかと思ったら追加の知らせが来た。縁がありますね。佐世保は相性が良いし、A級も入れたら6回くらい走ってます」


<11R>
井上昌己選手
井上昌己選手
   初日のトリを飾るのは地元のエース井上昌己(写真)だ。競輪祭は2次予選で敗退したが、地元のここでは負けられない。
 「競輪祭の前に腰を痛めたので、終わってからは3、4日休んでからここに向けてやりました。佐世保に入って合宿もしたし、競輪祭より良い状態です。年末は競輪祭とここをワンセットで結果を残そうと思ってたけど、競輪祭はダメだった。ここはさらに頑張るしかないですね」
 競輪祭でSS入りを逃した松岡貴久だが吹っ切れた表情で検車場に現れた。
 「しばらくはボーッとしてたけど、だいぶ治りましたね。自転車にはすぐ乗ってたけど、本格的に練習したのは2、3日です。競輪祭で勉強になったとこ、反省するとこも見つかったし、そこを意識して走りたい」
 矢口啓一郎は鼻息が荒い。
 「小林(大介)さんは俺と一緒に走った競輪祭から流れに乗ったんじゃないですか。伊東記念でも成績が良かったし、うらやましいですよ。でも伊東は準決勝で負けてたんで、俺は決勝に乗ります。調子も特に変わらないですね」
 競輪祭で2度落車した中村浩士だが「結果は残念だったけど、ケアはしっかりできたし良い感じの伸びを見せられるかなと思います。弟子達も成長して良いチームになってきたし、僕が頑張ってさらに活気づけたい」と体調に不安はないようだ。

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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