『佐世保競輪開設60周年記念(GIII)レポート』 3日目編
 
配信日:12月18日


 佐世保競輪開設60周年記念「九十九島賞争奪戦」は佳境の3日目を迎えた。長塚智広、深谷知広らが順当に勝ち上がるが、最終レースでは井上昌己が痛恨の1着失格。これで決勝戦は九州勢不在となったが深谷、鈴木謙太郎の両機動型が激しい先行バトルを繰り広げる。
 明日(19日)は11:30、14:30から仮面ライダーオーズショーが、さらに地元選手会によるスピードチャレンジや地元新人選手挨拶などイベントも盛りだくさん。明日もぜひ佐世保競輪場へご来場ください。


<9R>
阿部康雄選手
阿部康雄選手
長塚智広選手
長塚智広選手
   5番手の位置を巡って内に中野彰人、外に荻原尚人で併走に。最終ホームで荻原が3番手に追い上げると、そこを中野がすかさずカマすが、前受けの長塚智広が突っ張り先行。番手の阿部康雄(写真)がゴール寸前で長塚を捕らえた。
 「引いてからの展開になるのかなと思ってたけどね。飛びつきかと思ったら軽く合わせちゃったね。踏み出しで離れそうだったし、何とか付いて行ったけど後ろを見る余裕はなかった。僕は4コーナーから追い込んだだけ。真剣に踏んであれだけしか交わせなかった」
 差された長塚智広(写真)だが危なげなく決勝に駒を進めた。
 「打鐘の2センターで覚悟はしてました。あとは誰がカマして来るのかな?って感じだったけど、飛び付きか突っ張りかは感覚で。来たのが早かったので合わせました。とりあえずワンツーが決まって嬉しいですね」
 カマシ不発の中野彰人だったが、松岡貴久と僅差の3着争いを制して決勝進出を決めた。
 「まさか併走になるとは思わなかった。ずっと横にいたけど、僕も引けなかったですね。とりあえず8番(荻原)の動きに付いて行ってカマそうと思ったけど、合わされて入れるところを探してるのがアカンところですね。僕はたまたま3番手に入れただけです」
 松岡貴久は僅かに及ばず4着に。
 「しょうがないです。(直線で)1回前に出たのでいけるかなと思ったら、外のほうが伸びたですね」
 荻原尚人は「中野がカマす展開になったから、長塚さんの踏み出しに合わせて3番手を狙うつもりだった。でもアンコになって危なくなった。悔しいですね」と作戦を明かす。


<10R>
深谷知広選手
深谷知広選手
金子貴志選手
金子貴志選手
   深谷知広(写真)の番手は競り。番手は打鐘で金子貴志が取り切るが、逃げた深谷はそのまま師匠の追撃を振り切り完全Vに王手をかけた。
 「後ろが競りだからと色々考えて走るとそれ以外の展開になったときに対応できない。僕はとりあえず行けるところから行こうと思ってました。ホームで見たときに後ろに金子さんがいたので、バックでは全開で踏みました。できることをやってワンツーが決まって良かった。徐々に良くなってるので、あとは疲れですね」
 金子貴志(写真)は弟子の番手を死守した。
 「とにかく深谷が勝ち上がれるように走ってくれればと思ってました。打鐘で単独になったけど、後ろが山口くんだから内は空けられないし、ホームでも外に(澤田が)チラチラ視界に入ってきて落ち着かなかった。今日は自分の仕事だけできればと思ってたけど、一番良い結果になった。抜ければ良かったけど、そんな余裕はなかったです」
 深谷の番手を奪えなかった山口貴弘だったが、3番手に入るとそのまま流れ込んだ。
 「ダッシュ勝負になるとキツいなと思ってたけど、やっぱり遅れちゃいましたね。男気を出してもう1回追い上げようとも思ったけど、無理だと思って3番手に。あとは内だけ空けないようにと思ってました」
 小川勇介は見せ場を作れず。
 「バックで石丸(寛之)さんが来たってことはいけるスピードだったってこと。そこで僕も行けば良かった」
 山口に入られてしまった澤田義和は「金子が負けたら3番手に入れないとって見てたら遅れてしまった。バックからは内しか狙ってなかったけど、空かないんだったら外を行けば良かったかな」と判断ミスを悔やんだ。


<11R>
芦澤大輔選手
芦澤大輔選手
筒井敦史選手
筒井敦史選手
   中団から上昇した松川高大を前受けの鈴木謙太郎が突っ張って先行。井上昌己が好位を確保しにいくと小野大介が落車してしまう。4番手から直線一気に突き抜けた井上だが、審議の結果失格に。ホームで上手く鈴木の番手に追い上げた芦澤大輔(写真)が繰り上がりで1着となった。
 「落車のところは落ち着いて見えました。追い上げるのはキツいな、どうしようと思ってたけど、あそこで体が動いた。今日が一番良かったですね。自分なりに反応できたと思います。ゴール前全然伸びなかったけど、余裕はありました」
 直線で中を割った筒井敦史(写真)が2着で自身3度目の記念優出を決めた。
 「良いスピードだったけど、あのまま入ったら転ぶなと思った。空いてなかったので待って、待ってしてからだったけど、もう突っ込むしかなかったので行きました。落車とかを避けたりで後ろでもしんどかったけど、感じは悪くないですね」
 突っ張った鈴木謙太郎は3着に繰り上がり決勝に進出。
 「前を取ったら大西(祐)が入れてと来るかなと思ったら来なかった。後ろから動かなかったので、突っ張らなきゃと思った。スンナリの7番手では面白くないでしょ。最後は踏み返したけど、タレてるのでキツかったです」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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