『佐世保競輪開設64周年記念(GIII)レポート』 3日目編

配信日:12月22日

 佐世保競輪開設64周年記念「九十九島賞争奪戦」は後半戦に入り3日目を終了。連日の激戦を勝ち抜き、ついにベストナインが出そろいました。明日はいよいよ決勝戦が争われます。
なお本場ではたくさんのイベント、ファンサービスが予定されております。最終日も来場者プレゼントを実施。また、移動屋台グルメストリートも開設しております。また、明日の23日(祝)は仮面ライダードライブショー、スピーチーズライブ、サンタさんと撮影会が予定されております。こちらもどうぞお楽しみに。 

<10R>
荒井崇博選手
荒井崇博選手
新田祐大選手
新田祐大選手
 打鐘過ぎ2センターから新田祐大がカマして主導権を握る展開となったが、番手の中村浩士は離れてしまい、新田は単騎で逃げることに。新田の後ろがもつれていると、これを目掛けて山田英明がバックまくり。さらに後方からは藤木裕も迫って力勝負となったが、最後は荒井崇博(写真)が直線で突き抜けて1着を手にした。
 「最後は(山田を)残す残さないの展開ではなかった。(山田)ヒデが外に張れる感じになってたんで、自分はタテに踏むしかなかったので。できれば3着内に残って欲しかったけど、そこはアイツの課題でしょうね」
 逃げた新田祐大(写真)は4コーナーで自ら内外をブロックし、懸命に踏み直して2着に踏み止まる。
 「今日は緩んだところで行こうと思って仕掛けたけど、出切ってからは後ろは見られなかったけど、車間が空いている感じがしたんで、中村さんが仕事してるのかなと。状況が分からなかったけど、残り半周だったんで踏み込んで、あとは力でいきました。体調は問題ないです」
 藤木のまくりに乗り、布居寛幸が直線で中を伸びて3着に滑り込んだ。
 「またお客さんに怒られますね(笑)。(藤木の)外を行こうと思ってたけど、4コーナー(のブロックで)で藤木が外に行ったんで、申し訳ないけど中へいきました」
 天田裕輝は新田の番手にスイッチすべく懸命に追ったものの、最後に新田に締め込まれて7着に。
 「新田君にカマされてしまったけど、番手に入れるかと思ったんですけどね。やったと思ったら、中村さんが内からスッときて焦ってしまった。もったいないけど仕方ないですね。でもレース自体はしっかりできてたんで」

<11R>
中川誠一郎選手
中川誠一郎選手
金子貴志選手
金子貴志選手
 打鐘で早坂秀悟が押さえに出たが、稲垣裕之が合わせて強引に内側を割って出ると番手の中川が離れてしまう。稲垣は早坂を使って2コーナーから番手まくりを放って勝負ありかと思われたが、その後ろから中川誠一郎(写真)が異次元のスピードで抜き去り1着を手にした。
 「打鐘で早坂君は一旦止まってから行ったので、(稲垣を)締め切れなかった。そこからは桐山君がきたら合わせて出ようと思ってたけど、来なかったので。稲垣さんが出たのをしっかり見てから行きました。脚は問題ないけど、組み立てが甘かったですね」
 稲垣に乗り、金子貴志(写真)が2着に入る。
 「3コーナーで(中川が)来てくれれば山を上る形でブロックできたけど、2センターだったので対処できなかった。最悪、(中川に)行かれても1車なんで、(稲垣と)2人で入れたと思ったけど、後ろから桐山君が来てしまったので。稲垣はすかさず行ってくれたんですけどね。僕は日に日に感じが良くなってます」
 その桐山敬太郎は合志正臣の内をすくって中川を追い、3着に入る。
 「今日は前受けから引いて、1車でも前に行こうと思ってました。自分でやって正解でしたね」

<12R>
井上昌己選手
井上昌己選手
菅原晃選手
菅原晃選手
 最終レースは黒田淳が押さえたところを、相川永伍が打鐘で叩いて主導権。相川は軽快に飛ばして行ったが、菅原晃が2コーナーからスパートすると前団をひとのみ。力の違いを見せ付けた。最後は井上昌己(写真)が計ったようにゴール前差し切って3連勝。
 「(菅原)晃が強かったよ。後閑(信一)さんが持って来るのは想定済みだったんで、(車輪を)差し込みながら構えていたけど。晃は無理矢理行った感じだったけど、冷静だったね。スピードも良かったです」
 その菅原晃(写真)は交わされて2着も、力を出し切り満足げ。
 「3番手は取れたけど、とにかくキツかったですね。今日は昌己さんが3着以内に入ってくれればいいと思ってたけど、自分の着がどうこうという余裕はなかった」
 決勝へ最後の切符を手にしたのは後閑信一。相川の番手から追い込んで3着に入る。
 「相川君が頑張ってくれたけど、菅原君が強すぎて。ホームは番手でも重たかったのに、相川君は無理矢理行ってくれた。だから絶対にブロックしてやろうと思ってたんだけどね。昌己の後ろが離れてたんで何とか3着に入れました。今日は相川君のおかげ。僕は日に日に良くなってます」

<レインボーカップ・ファイナル>
佐川翔吾選手
佐川翔吾選手
藤井栄二選手
藤井栄二選手
竹村勇祐選手
竹村勇祐選手
森川大輔選手
森川大輔選手
 レインボーカップ・ファイナルが、23日最終日の第9レースに行われます。A級トップナインによる、ハイレベルな一発勝負のレース。3着までが自動的にS級へ特別昇級されます。明日の本番を前に、本日9名が検車入り。愛車と身体の検査を受けて宿舎入りしました。その様子をレポートします。
 4名が参加となる注目の近畿勢は、分かれて別線勝負に。佐川翔吾、白上翔はそれぞれラインの先頭で重役を担い、前検日から気合が入る。佐川翔吾(写真)は「以前、S級にいた頃よりも状態は良い」と、今がピークを迎え絶好調。「選手になって一番良いかも。以前は練習だけだったけど、今は練習でもレースでも自分の力を出し切れるようになってるので。佐世保は何度か来ているのでイメージは分かってます。とにかく思い切ったレースがしたいです」。
 佐川に前を託したのは藤井栄二(写真)。失格点の影響で来期はA級予定されているだけに、ここは是が非でも表彰台入りしたいところだ。
 「人の後ろは初めてなんですけどね。前回の(10月)福井で落車して左鎖骨を骨折したけど、ケアして練習は2週間やってきました。間に合ったと思います。来期はA級なんでここで(特進を)決めたいし、そのために来ました!」
 白上翔も来期はA級。強力メンバーを相手に一発を狙う。
 「前2場所(12月向日町、松山)は成績が良くなかったけど、レースが詰まっていて疲れがあったので。そこから1週間くらい空いて、しっかり調整してきたので今回は大丈夫。チャンスはあると思うので、しっかり逃さないように。佐世保は1,2班戦で初優勝したバンクなので頑張りたいですね」
 若手に混じり、大ベテランの大井啓世の存在がひと際目立つ。白上を目標に、若手に負けじとこちらも特進を狙う。
 「ここで特進を決めれば、地元の(2月)奈良記念のチャンスがあるからね。前回の四日市で落車したけど大丈夫。白上君は気持ちが強いんでね。頑張ってもらいます」
 関東勢は鈴木謙二に、石川雅望が付けて上位を狙う。鈴木は前期のS級では100点オーバーの実力者だ。
 「前回(12月の)久留米が終わったあとに風邪を引いてしまったけど、今は治ったし、練習ではタイムも戻ってたので状態はおそらく問題ないです」
 石川雅望は「僕は来期S級だし、今期の点数は多分大丈夫。鈴木君は強いんで僕は付いていくだけ。迷惑をかけないように」と全面的に信頼だ。
 北日本は2名は佐藤博紀が前回りを買って出た。「調整程度に練習してきました。僕も来期S級なんで、気負わずにちゃんと走れれば」と一発を狙う。竹村勇祐(写真)は直前に体調を崩し不安が残る。「直前の立川でインフルエンザになってしまって。練習の感じでは大丈夫だと思うけど、人と走ってないので」。
 唯一単騎の森川大輔(写真)は「広島で落車した怪我は治ったけど、前回(12月別府161着)の成績通り、今は微妙かな」と今ひとつか。「でも、僕が一番気楽に走れると思うんで。どうなるかは分からないけど、流れに任せて一発狙います」。

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