『別府競輪開設71周年記念(GIII)レポート』 前検日編

配信日:6月4日
 別府競輪場を舞台に開設71周年記念「オランダ王国友好杯」が、6月5日からスタートする。松浦悠士、郡司浩平、守澤太志のS班3名を筆頭に、浅井康太、諸橋愛、北津留翼など超豪華メンバーが別府競輪場に集結。最終日には、上位3選手がS級に特進できる「レインボーカップA級ファイナル」が一発勝負で行われる。4日間の熱戦から目が離せない。
 5日のシリーズ初日は、本場の正門入口で9時30分から先着300名様に別府記念ポスタータオルを配布します。マスクの着用や手指の消毒、お客様同士のソーシャルディスタンスの確保等、感染症拡大防止対策にご協力をお願い致します。

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望月一成選手
望月一成選手
 徹底先行の望月一成(写真)が、オープニングレースの1番車で登場。前回の全プロ記念でも2日間、先行策で見せ場を作った。
 「1レースの1番車は期待されているということだと思うので頑張りたいですね。全プロは結果はダメでしたけど、自分のスタイルは見せられたのかなと。今回は持ち味を出して、結果も付いていきたらいいなと思います」
 FI戦では手堅く決勝にコマを進めている和田圭が、望月をマークする。
 「望月君とは初めてですね。先行タイプだ信頼して付いていきます。(全プロから)中4日なので、ちょっと疲れが心配ですね。今日(前検日)ケアをして、レースに備えます」


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 朝倉智仁は前回、平FIの準決勝を1着で突破。決勝ではシンガリ負けも、同期の高橋晋也とモガき合って力は出し切った。
 「平がハードだったので、中3日ですし、疲れを取ることをメインにやってきました。別府は去年の11月に1回来たんですけど、あんまりイメージはないですね。(初日は)自分のパターンにというか、しっかり走ればチャンスはあるかなと思います」
 今期からS級に返り咲き、随所で好走している瓜生崇智は、前回の前橋記念でも白星スタートを決めている。
 「2月までは良かったんですけど、3月くらいからは下降気味なので、S級1班の点数を取るためにも今回頑張りたいですね。地元地区の記念なので、地元のつもりで走ります。前より自力の脚が落ちているかもしれないんですけど、その辺は前々に走るレースでカバーしたいです」


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岩谷拓磨選手
岩谷拓磨選手
 4月奈良記念では落車に見舞われた岩谷拓磨(写真)だが、5月防府FIでオール確定板入りを果たすなど調子は悪くなさそうだ。
 「今まで軽いギアで走ってきたんですけど、上位陣と戦うために3.92のギアを使うようになって、だんだん慣れてきました。最近は、逃げの決まり手も付いてきたし、成績も上がってきているので良いと思います。記念は準決勝には行ったことがあるので、決勝を目指して頑張ります」
 杉森輝大は1月取手FIから復帰して、ここまでに準Vが3回。しっかり成績をまとめている。
 「人の後ろを回るようになって点数は維持しているんですけど、自力のレースもあるので戻していかないと。(前回の松阪FIから中8日は)練習しながらケアも入れてできました。ちょっとずつ上向いている感じはあるので、結果につながるといいですね」


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小川勇介選手
小川勇介選手
 5月松山で17年7月平塚以来のFI優勝を果たした小川勇介(写真)は、続く松阪FIでも連続Vを飾った。
 「尻上がりに良い感じです。目標がいなければ自分で動ける脚には仕上げているつもりです。最近はFI戦が続いていたので、全プロで久々にGIクラスと走れて得るものはあったし、あのクラスで走るのは楽しかったです。(中4日は)園田(匠)さんと岩谷(拓磨)の3人で調整してきました」
 松坂洋平は復帰戦の全日本選抜で再び落車に見舞われるも、その後のFI戦では随所でV争いを演じている。
 「ケガで復帰してからは、徐々にですけど戻ってきていると思います。前回の小倉からはここまで結構、空いた(中17日)ので、いつも通り練習してきました。(佐藤龍二と連係する)初日は自分が前になったので、行けるところからしっかり仕掛けます」


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 岩津裕介は、5月久留米FIと続く全プロ記念を欠場し、今シリーズがダービー以来のレースとなる。
 「久留米はオーバーワーク気味で腰痛と膝痛が出たので欠場しました。今はもう影響はないです。練習は競輪場をメインに普通にやってきました。時間もあったので自転車を煮詰め直して、いろんな乗り方を試してきたので、実戦でどうかなっていう感じです。気温が上がってきてスピードも出るので上手く対応していきたい」
 4月小倉FIで今年初Vを飾った小川真太郎は、前々回の防府FIでもVを達成した。
 「正直、防府は今までで一番良くなかったです。脚はずっと悪くないけど、いろいろと試している段階なので、みんなのお陰で優勝することができました。今回もフレームは同じだけど、ハンドル周りを調整しているので楽しみです」


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 前回の全プロ記念は89着に終わった稲垣裕之だが、最終日は清水裕友や浅井康太らを相手に打鐘から先行勝負に出た。
 「全プロは着以上に感触は良かったです。試したいことはできました。最終日は久々の先行だったんですけど、長い距離をモガいて分かることもあるし、それは今も昔も同じですね。明日(初日)は南(潤)君に任せます」
 その南潤は、前回の前橋記念で2991着。完調とは言えない状態も、徐々に本来の力を取り戻している。
 「積極的には動けているので、あとは着に残れるようにですね。何もしてないわけではないので、やりたいことはできていると思います。もっと良かった時は自信を持って走れているので、その時の感じに戻していきたいです」


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中本匠栄選手
中本匠栄選手
 中本匠栄(写真)は、99着の全プロ記念をこう振り返る。
 「結構、練習していったので疲れもあって体が重たかったです。今回はケアを中心に練習もできたので大丈夫だと思います。別府は久しぶりですね。なかなか九州を走れる機会がないので頑張りたいです」
 前々回の防府FIはオール連対の久米良だが、前回の松戸FIでは失格落車。状態面はどうか。
 「ケガは打撲と擦過傷だけど全然、大丈夫です。自転車も問題なかったし、落車の影響はないと思う。(ラインの先頭で)自分でやって得たものもありました」


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 2月豊橋FI以降は優出がない山本伸一だが、随所に1着はあるし、ダービーや全プロ記念でも連にからんでいる。
 「全プロでは(初日に)長い距離を踏めているので悪くないと思います。2日目は(山田)久徳が頑張ってくれました。最近は決勝には乗れてないけど悪くないと思います。別府はS級初優勝のバンクだし、エボリューションで勝ったこともあります」
 村上博幸は、当所で行われた一昨年のサマーナイトフェスティバルで優勝している。
 「あの時は調整も上手くいってると分かっていたのでうれしかったですね。今はレースの流れが変わってきているので、対応するのが難しいなと感じています。5月はあっ旋が3本あったので、前々回の大垣は追い込んで行って、全プロが終わってからは普通に練習してきました。最近は、そういう調整が上手く行きにくくなっているけど、疲れとかはないです」


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 前々回の函館記念では決勝進出を果たした柏野智典だが、最近の感覚はあまり良くないと話す。
 「最近はあまり自転車が進まないのでストレスですね(笑)。全プロは展開的にどうにもならなかったけど、僕的にも良くないシリーズでした。練習では上向いているけど、なかなか本番で…っていう感じ。前回の別府(昨年12月)くらいが一番良かったですね。あの時はタイミングが合えば1着を取れるなっていう感覚だったので」
 松本貴治は、直近4カ月のバック回数が1の理由をこう説明する。
 「毎レース徹底して先行しようとも思ってないですし、前よりは自在に走りたいっていうのがあるので、そういうのでバック回数が減ってきているのかなと思います。中4日はいつもなら調整くらいなんですけど、そればっかりでは上積みがないなと思って今回は練習してきました。でもそんなに疲れがある感じではないので、日に日に上がっていけば良いですね」


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園田匠選手
園田匠選手
 4月西武園記念で決勝にコマを進めた園田匠(写真)だが、その後はパッとしない成績が続いている。
 「最近は調子は悪くないけど、成績が付いてきてないですね。今回は北九州のメンバーもそろっているので結果を残したいです。(前回の全プロ記念の)初日のアクシデントでバックフォークが曲がったので、今回は修正に出してから持ってきました。レースが詰まっているのも好きなので良いと思います」
 上田尭弥は、グレードレースを含めてコンスタントに優出している。
 「最近はバックは取れているけど、大きい着も目立つので、逃げて自分もゴール前勝負ができるようにしたいです。前回の久留米では(中川)誠一郎さんを付けていたのにダメだったので、終わってからは反省して、より一層、練習に集中してきたので、今回も良い状態で入れていると思います」


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山口拳矢選手
山口拳矢選手
 今年に入ってFI戦ですでに5度の優勝を飾っている山口拳矢(写真)。今回も持ち味のスピードに注目だ。
 「バック数が増えてきているので悪くないですね。前回(全プロ記念)からそのまま別府に自転車を送ったので、バンクには乗れてないんですけど、ワットバイクとローラーで練習してきたので、調子は変わらないと思います。今回はGIに向けて走りたいです。9車立てを走るのは経験になるのでうれしいです」
 前回の松阪FIの落車が気掛かりな柴崎俊光だが、ここは山口に食い下がって中部ワンツーを目指す。
 「ケガはもう大丈夫です。レースの間隔もあいたので、調整してトレーニングもできました。自転車はダメになったので、前に使っていたものを使います。(山口とは)何度か連係があって、ちぎれたこともあるので、離れないように付いていきます」


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松浦悠士選手
松浦悠士選手
 抜群の安定感を誇る松浦悠士(写真)は、4月武雄記念から前回の全プロ記念まで4場所連続優勝中だ。
 「自分で調べたんですけど、滝澤(正光)さんが13場所連続優勝っていうのを見つけて…。全然ムリだと思いました(笑)。全プロでは勝ちたいとか、勝たなきゃいけないとかはあまり考えずに、良いレースができたかなと思います。(SPR賞でも見せた)外併走は普通に後ろに付いているのと大差ない走りができているので、ほぼサラ脚みたいな感じです。ダービーでは優勝できたけど、郡司(浩平)君にタテ脚は負けているなと感じたので、全プロのあともしっかり練習はしてきました。疲労感はあるけど、明日(初日)には疲れは取れているかなと思います」
 郡司浩平は、73着の全プロ記念から切り替えて今シリーズに挑む。
 「全プロはちょっとピリッとしなかったので、中4日だけどここに向けてはしっかりやってきました。今回は4日間を通して次(高松宮記念杯)につながるレースができればなと思います。最近は松浦君と戦う機会が多くて、お互い手の内がなんとなく分かってきている中で、どう自分のレースができるかなので。仕掛けどころではしっかり仕掛けるようにしているし、その気持ちはあるので、それをレースで出せたら良いなと思います」
 守澤太志もS班となった今年はほとんどの開催で優出し、高いレベルで安定している。
 「S班になった時に立てた目標が、決勝を外さないっていうので、ここまで何回か外してますけど最低限は走れているのかなと思います。もう少し決勝で頑張りたいですね。全プロではセッティングとかフォークを変えてみたんですけど、あまり良くなかったので、今回は戻して走ろうと思います」