REPORT

『開設56周年別府記念（GIII）レポート』　前検日編

配信日：11月15日

　開設56周年別府記念「別府八湯ゆけむりカップ」が明日16日から開催される。地元のエース・小野俊之を軸に強力布陣で臨む九州勢に他地区の選手がどう立ち向かうかが焦点になりそうだ。トップクラスは来月2日から行われる全日本選抜も睨んでの大事な一戦になるだけに、Ｖ争いは熾烈を極めよう。
　なお、別府競輪場は今年10月に40年ぶりの大改修を行い、スタンド改築と併せて、バンクも改修されたが、直線がほんの少し短くなっただけで、バンクの形状はほとんど変わっていない。メーンの新スタンドは５階建てで、明るく清潔感あふれる競輪場に生まれ変わった。この機会に是非、本場まで足をお運び下さい。

＜３Ｒ＞

本村隆文選手

　3Rの予選からは本村隆文（写真）を取り上げたい。近況は予選クラスで安定した走りを見せている。
　「初日の成績は結構いいけど、準決勝をなかなか突破できていませんからね。前回の小松島の後はあっせん調整して結婚式を挙げました。それなりに練習はしたけど、１カ月近く間隔が空いたので、走ってみないと調子は分かりませんね」

＜４Ｒ＞

梶山裕次郎選手

　4Rの梶山裕次郎（写真）は自在タイプだが、最近は自力の組み立てが目立っている。
　「自力を出すレースを増やしたら調子が良くなってきました。前回の函館は初めて先行で準決勝を突破できたので、すごく自信になりました。その後は結構期間があったので、乗り込み中心にしっかり練習してきたし、別府は相性もいいので頑張ります」

＜６Ｒ＞

松山勝久選手

　6Rからは選抜戦。松山勝久（写真）は前回の京王閣記念で初日大敗しており、その雪辱に燃えている。
　「京王閣は腐らず最後まで走って２勝できたし、次につながる開催だったと思う。練習だけは皆に負けないだけやってきたつもり。後はその成果を競走で出せるかどうか。気持ちで負けないようにしたい」
　 佐々木昭彦はベテランならではの安定したレース運びで戦歴をまとめている。
　「3カ月ぐらい前にパワーマックスを買ったんですが、好きなときに乗れるからいいですね。それから成績も良くなってきました。あと少し点数を上げれば1班の点数に届くので、頑張りたいですね」

＜８Ｒ＞

永井清史選手

　8Rの永井清史（写真）は前回のふるさと防府で3連対をマークするなど、確実に調子を上げてきている。
　「2日目は失敗したけど、その他はいいレースができたと思います。練習でのタイムはいいときに比べると少し物足りないけど、体調は戻っているし、落車の影響はほとんどありません。防府の後は乗り込み中心に調整してきました。自信を持って走りたいですね」
　約１カ月ぶりの実戦となる山口貴弘は「1週間前に地区プロがあり、そこに向けて練習しました。結果はスプリントで優勝。決勝で対戦した平原（康多）君は本調子じゃなかったし、勝てたのはタマタマ。その後は調整程度の練習ですが、いい状態はキープできています」。

＜９Ｒ＞

海老根恵太選手

9Rの特選には海老根恵太（写真）が登場。10月の地元千葉記念では決勝進出に失敗したものの、前回の名古屋Sでは貫禄の違いを見せ付け、今年２度目の優勝を飾っている。
「名古屋は初日、2日目とすんなり先行したのに差されてしまい、ちょっとショックでしたね。その後は疲れを取り、普通に練習してきました。一緒に練習している武井（大介）君が伊東記念を獲って刺激になっているし、僕も結果を出したい」
　中川誠一郎は前回の観音寺の準決勝で8着に敗れ、ファンの圧倒的支持に応えることができなかった。
　「ずっと調子も成績も良かったから自信過剰になっていたのかもしれません。相手を甘く見過ぎてしまいました。今回は気持ちを入れ直して練習してきたし、大丈夫だと思います。最近はカマシや早めのまくりが多い。その方が自分の脚質に合っているし、成績もいいですね」
　その中川と連係する合志正臣は「落車の影響で、もがく本数とかは減っているけど、体調自体はだいぶ戻っている。風の強いバンクはあまり得意じゃないけど、中川君とは久々の連係になるので頑張りたい」。

＜１０Ｒ＞

平原康多選手

　10Rは平原康多（写真）に注目。共同通信社の落車で肋骨を骨折したが、明るい表情で検車場に現れた。
　「2週間ほど休んでから練習を再開したんですが、最初はバランスが悪くて全くダメでした。1週間ほど前に地区プロがあって、その時も最悪の感じでしたが、その後にセッティングを元に戻したらすごく感じが良くなりました。怪我をして色々勉強になることが多かったです。練習の感じは戻っているし、今回もいつも通りのレースをするだけです」
　 加藤慎平はリラックスした表情でインタビューに応える。
　「賞金でのグランプリ出場は厳しくなったけど、それは去年と一緒の状況だし、気が少し楽になった。前回の防府の後はいつも通りの練習だし、調子も変わっていないと思います」

＜１１Ｒ＞

小野俊之選手

　最終11Rは小野俊之（写真）に人気が集まりそうだ。前回の千葉記念は2日目に失格して途中欠場したが、その後はこの地元戦に向けてしっかり調整してきた。
　「ここで俺以外の選手が優勝するのは、グランプリを獲るより難しいんじゃないかな。もちろん優勝意外は考えていない。最近は失格が多くて、お客さんに迷惑をかけているけど、手応えはつかめてきている。走るのが楽しみです」
　 石橋慎太郎はふるさと防府の後に結婚式を挙げた。
　「ふるさとは前検日の夜にぜんそくが出て、あまり体調が良くなかった。その後は結婚式が11日にあり、その前後も忙しくてあまり練習できていない。でも、普段から練習量は多い方ではないので、心配はないでしょう」

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情報提供：日刊プロスポーツ新聞社