『別府競輪開設57周年記念(GIII)レポート』 前検日編
 
配信日:6月20日


 別府競輪開設57周年記念がいよいよ開幕!前検日の20日は時折雨がパラつくあいにくの天気となったが、S級の精鋭、99名が元気に競輪場入りした。今年は既にタイトルを取っている山崎芳仁、有坂直樹の北日本コンビに加え、神山雄一郎、海老根恵太の実力者、迎え撃つ地元勢もエース小野俊之、大塚健一郎と好メンバーが目白押し。
  初日のファンサービスは先着2000名様に抽選券を配布。デジカメ5台、オリジナルクオカードが200名様に当たります。
  場内スポーツ広場(雨天時は初心者ガイダンス)では10時と13時から井上茂徳氏による予想会が開催されます。トップクラスの迫力あるレースを是非、本場でご堪能下さい。



<2R>

 予選は2レースの小原則夫。夏場は調子が上がってくるのだが、最近の成績は今ひとつ。数字通り、コメントも弱気。
  「競走続きで練習時間が取れないんですよ。おまけに6月函館Sで落車して左肩を痛めてしまい、まだ痛みが残ってるんですよね。なんとか踏ん張りたいが…」


<4R>
 4レースの須賀和彦も好調時に比べると精彩を欠いている。ギヤを含め模索中だが、なかなか結果が出てこない。
  「練習での感触は昔と変わらないんですがねえ…。レースの読みが噛み合わずに『えっ?』と思うような展開が多い。ギヤも大きめのギヤを試してますが、今回は一般的な3.64で行こうと思ってます。幸い一次予選は先行一車に近いので、しっかりと走りたい」


<6R>

小林正治選手
小林正治選手
   6レースからは選抜戦となる。春先までの勢いが止まってしまった小林正治(写真)。成績が示すとおり、表情もイマイチ冴えない。
  「脚も落ち気味だけど、展開にも恵まれない事が多いかな。でも、弟子の柴田(洋輔)もデビューするし頑張らないと!。104点持ってるから特選スタートに期待してたんですが、今開催はレベルが高いですね(笑)」


<7R>

 7レースは直近4ヶ月で100点を超えながら来期はA級陥落の松田治之。最近は好調だけに残念そう。
  「成績が良くなって、欲が出てきたんですがね。ちょっと配分が詰まって練習不足かな。ここはA級以来だから久し振りになりますね」
  5月弥彦Sで久し振りの優勝を飾りようやく笑顔が戻った丸山啓一
  「昨年6月の落車で股関節を痛めて、約1年苦しみました。それにしても長かった…。ようやく体の感じも戻ってきたし、これからは頑張れそう」


<9R>
 
加藤慎平選手
加藤慎平選手

池尻浩一選手
池尻浩一選手
   トップクラスが登場する特選レースは9レースから。まずは加藤慎平(写真)、永井清史の岐阜コンビから。加藤はいつも通り笑顔で検車場入りした。
  「レースは永井にお任せだけど、作戦面は僕が考えてあげないとね。永井にはG1に繋がるようなレースをさせたい。姑息なレースはさせませんよ。僕も練習日数は取れたし、競走を走りながら疲れを抜いていきたいね」
  永井清史はあまり感情が表情に出るタイプではないが、言葉の節々には自信を覗かせる。
  「宮杯の後は、しっかりやってきました。宮杯は長走路なのに、フカシ過ぎましたね。状態はいいはずなので頑張れると思いますよ」
  対する海老根恵太は2年前の当所記念で完全優勝とゲンのいいバンク。
  「前回(千葉S)の優勝でようやく気持ちも吹っ切れたかな。完全優勝は2年前でしたかね(笑)。今回は新車を試してみます。全く乗ってないフレームから組み立てますよ」
  松岡貴久、井上昌己をリードする池尻浩一(写真)は早めに到着し、ゆっくりと自転車の整備。
  「宮杯は調整不足だったのか、あまり良くなかったね。若い2人が頑張るだろうし、僕は前任せ。宮杯よりは良いと思うが」


<10R>
富永益生選手
富永益生選手
   10レースは多忙スケジュールをこなしての参戦となった稲垣裕之。やや疲れが残っていそうな表情だが。
  「宮杯の後、すぐ平でアジアカップがあって…。北津留君が落車して休んだんで、急遽出場しました。競技の疲れは抜けた気がするけど、そのあと福井Sも走ってるし…。108点持ってても4番車ですか…。みんな強いんですね(笑)」
  稲垣ラインの三番手を固める富永益生(写真)は好調キープしているようで、明るい表情でインタビューに答える。
  「調子はいいですよ。追加だけど、ある程度は予測してたのでね。前回の小倉Sでも平原康多君相手にまくりで勝ってるしね。記念開催は一瞬の判断ミスが命取りになるから、身体の反応を見る意味でもしっかり走りたい」
  ここのところ失格続きで流れが悪い神山雄一郎だが、気落ちしている様子は見られない。 「宮杯の落車は問題ないですよ。ただ、自転車は壊れたので、新車を使います。同じサイズだし心配ないよ。山崎君の番手は何度かあるけど、初日は山崎君に合わせてギヤを上げてみます」


<11R>
小野俊之選手
小野俊之選手

北津留翼選手
北津留翼選手
   最終11レースは地元の雄・小野俊之(写真)が登場。表情からは気負いもなさそうで、彼らしいレースに期待が持てる。
  「勝ちたいけど、そればかりで勝てる訳じゃないからね。あまりテンションを上げ過ぎないように(笑)。地元のファンが喜んでくれるようなレースができれば良いですよ。翼(北津留)とは相性も最高だし、彼も強くなってるから楽しみ」
  小野に任された北津留翼(写真)は、何といっても宮杯での落車の影響が気がかり。しかし、見た目はそれほど問題はなさそう。
  「右膝をひねったけど、大事には至りませんでした。右のお尻の打撲の痛みが少し残っているくらいで、練習はやれました。フレームが壊れたので、荒井(崇博)さんから借りたフレームを使います。練習では乗ってたし、細かいセッティングを出すだけ」
  九州勢に真っ向勝負を挑むのは佐々木則幸。まだ完調とはいかないまでも、徐々に上向いている。
  「僕の場合、ケガが長引くので、1月立川記念の落車で苦しみましたね。目先の事はあまり意識せずに、最終目標は地元、高知オールスターに置いてます。ここはA級戦以来だから、6年ぶりくらいになるのかな」
  変幻自在な立ち回りを見せる金成和幸は僚友山崎芳仁と肩を並べての到着。山崎との同乗は成らずに苦笑い。
  「追い込みも意識してるし、山崎と一緒が良かったのに。前走富山Sの後は2日くらいの練習。ここは1月に3連勝してるし相性は良いね」

   
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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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