『別府競輪開設60周年記念(GIII)レポート』 前検日編
 
配信日:5月28日


 明日から別府競輪場で開設60周年記念「別府八湯ゆけむりカップ」が開幕する。高松宮記念杯直前でS級S班は不在のシリーズ。それでも鈴木謙太郎や坂本健太郎、坂本貴史らが記念初優勝を狙って満を持して参戦。明日から実力拮抗した4日間の戦いが始まる。
  場内イベントも盛りだくさん。クオカードやオリジナルTシャツが当たるラッキーカード抽選会や、緒方浩一氏による予想会(4R発売中)、ファンの笑顔写真1000枚で作る特大ポスター作成などを毎日開催。明日はいけうちしんさんによる「和芸パフォーマンス」(11時35分頃~、14時10分頃~)、緒方浩一氏と吉岡稔真氏による「スピードチャンネル公開中継」なども予定されています。明日から始まる別府記念をぜひ本場でお楽しみください。


<1R>
 オープニングレースは近況好調な三宅裕武が人気を集めそうだ。
  「調子は引き続き良いと思います。別府はA級でしか走ったことがないけど、相性が悪いと思ったことはないですね。頑張ります」


<2R>
 小泉俊也はS級点数確保へ記念開催を大事に走りたい。
  「点数は気にしてもしょうがないので、頑張って走るだけ。最近は番手を回るレースにも多少慣れてきましたね。おかげさまで調子も良いです。別府は相性が良いと思うし、好きなバンク。風のイメージもないですね」


<3R>
 地元勢のトップバッターは川野正芳だ。
  「前回の大宮であまり感じが良くなかったので、直前に街道モガキを中心にやったらだいぶ良くなってきた。調子はまあまあですね。S級の点数もかかってるし、明日は一発狙います」
 ここ2場所連続落車の櫻井丈だが、ここは絶好の番手回りがめぐってきた。
 「大きな怪我はないけど、気持ちとバランスが悪くなってなければですね。ケア中心で思った練習はできてないけど、感じは普通だと思います。鈴木(裕)くんとの連係はA級の時にあるけど、あの頃とは全然違いますからね。頑張りたいですね」
 村上卓茂はある課題を持ってシリーズに臨む。
 「練習での調子は良いけど、レースで出し切れてないですね。慌てて踏んじゃったり…。もうガッカリです。記念はアピールできる開催だし、しっかり出し切れるレースをすれば、もっと点数も上がると思う」


<4R>
大野悟郎選手
大野悟郎選手
   前回、小田原では2走連続で故障棄権。それでも最終日に1着を取り、大野悟郎(写真)が気分良く地元記念を迎えた。
 「落車を避けてギックリ腰っぽくなったけど、もう問題ない。最終日に1着が取れて良かったです。連日、落車を避けたりで体が固まってたし、また何かあるんじゃ?って緊張もしてた。今回は地元記念だし頑張ります。直前もバンクで大竹(慎吾)さんたちと一緒に練習してきました」


<5R>
 予選スタートとなってしまった上野真吾。今年の記念はここまで2回連続で2次予選敗退に終わっているだけに、今回こそは準決勝へ勝ち上がりたい。
 「最近は先行してもただ行くだけみたいで、あまり内容が良くないですね。脚自体は悪くないと思うんですけど。来期からはA級。これが今期最後の記念なんで頑張りたいですね」


<6R>
佐藤朋也選手
佐藤朋也選手
   佐藤朋也(写真)はここ最近の不振がたたって選抜スタートとなってしまった。
 「練習は普通にやってるし、感じも悪くない。脚を落として成績が悪いって感じじゃないんですけどね。あとは流れが向けばと思ってます。別府は初めてだけど、今回は北日本の自力も多いですからね。勝ちあがっていいところを回りたいですね」
 上田国広は2年前に初めて記念参戦して以来の別府登場だ。
 「2年ぶりだけど、あまり覚えてないですね。調子は悪くないと思います。直前はけっこう空いたので、3月に詰まって練習できてなかった分もやってきました。ただ僕はあまり配分が空かないほうがいいタイプなのでどうかな? 高橋(和也)くんとの相性は良いので、楽しみです」


<7R>
才迫勇馬選手
才迫勇馬選手
   記念初参戦の4月高知でも存在感を発揮した才迫勇馬(写真)。2場所前の広島準決勝ではビノクロフを相手に逃げて2着に粘るなど、S級の走りにもすっかり慣れてきた。
 「それでもたまにやられてますからね。全プロの競技(1kmTT)に出て、その後は地元で練習してきました。感じは良かったですよ。別府はチャレンジで完全優勝して以来2回目です」
 対する天田裕輝は2場所前の松山で佐藤友和、坂本亮馬、松岡健介らを相手に決勝2着に入るなど調子を戻している。
 「よく分からないけど、前よりは良いかなと思います。全プロから10日くらいあったけど練習は普通に。別府を走ったのはけっこう前だから覚えてないですね」
 別府好きを公言する梶山裕次郎だが、最近は調子がひと息だ。
 「バランスが悪くなって、ずっとしっくり来なかったので今回はメンテナンスをしてきました。急に良くなるとは思わないけど、原因は分かったので。別府は好きなバンクなので頑張りたいですね」


<8R>
安東宏高選手
安東宏高選手
   安東宏高(写真)にとっては待ちに待った地元記念。小野俊之や大塚健一郎らが不在のシリーズで地元勢をリードできるか。
 「前回のここで兄貴(英博)が完全優勝してるし、良い刺激になりました。直前の状態は良くなかったけど、来たからには気合と根性で走りたい。選抜スタートで初日の保険はない訳だし、初日から勝負です」
 対照的に大竹慎吾は地元記念に向けて準備万端だ。
 「仕上がってきたので、あとは色々考えずに走るだけ。安東くんとは練習仲間だし、直前も一緒にバンクでやってきた。風の強い中やってきたので、風対策は大丈夫。僕らは吹いてくれたほうがありがたいね」
 守谷陽介は全プロ記念2日目に金子貴志らを相手に逃げて3着に粘るなど、復調ムードが漂う。
 「先行回数が減ってきてたけど、逃げての感じが戻ってきた。金子さんとかを相手に逃げての3着だったし自信になりますね。SSのいない記念は高知でも決勝に乗ってるし、今回も活躍できるように、目立てるように頑張ります」


<9R>
坂本貴史選手
坂本貴史選手
   坂本貴史(写真)は高知に続いて2度目の記念特選スタート。高知の落車で体調が心配されたが、続く2場所で優出するなど大きな影響はなさそうだ。
 「落車の影響はないです。94期のに出てなかったので、前回の四日市が終わってから96期の新人訓練合宿に混ざってきました。新鮮なメンバーと一緒にやってスピードがもらえましたね。今回もSSはいないけど、僕は挑戦者の気持ちで走ってるので油断とかはないです」
 共同通信社杯春一番での鎖骨骨折から全プロ記念で復帰した川村晃司も注目を集める自力型だ。
 「早く走りたかったので全プロに出たけど、調子はあまり良くなかったですね。でも鎖骨の違和感はないし、前回よりは良くなってる。SSがいないし、怪我をする前だったら優勝とか意識するけど、とりあえずは出し切れるように頑張るだけです」
 宮杯ではV実績もある村本大輔だが、今回の宮杯には出場できず。この別府記念参戦となった。
 「宮杯は欠場で、別府に賭けます(笑)。四日市で落車した影響はないけど、まだ腰痛との闘いは続いてますね。日によって良いときと悪いときの差が激しい。全プロは競技で疲れが出ちゃって、(その疲れが)3日続いたけど、その後は無理やり練習やってきた。その分、早めにこっちに来て釣りをしたりリラックスしてきました」
 平沼由充にとっても北日本の機動型が多い今シリーズはチャンスだ。
 「地元記念よりチャンスがありますね。1着が取れたり、やっと戻ってきたと思ったら全プロの前に腰痛が出た。その頃よりは良くなってるけど、ここ何年かぶりの痛みでしたね。今回は弟子(鈴木謙太郎)もいるし、同じステージに上がれるように頑張りたいね」


<10R>
西谷岳文選手
西谷岳文選手
   西谷岳文(写真)は初の記念特選スタート。検車では多くの記者に囲まれた。
 「記念の特選は初めてだけど、そこは気にせずに。19、20、21日とびわこで宮杯の合宿に参加して、良い練習になったし、SSの人たちに勢いをもらってきました。帰ってから『合宿に参加したって言うな』と言われないように、しっかり成果を出したい」
 岡村潤は追加で参戦した取手記念から間隔がないが、前回よりは良いと胸を張る。
 「前回のほうが疲れてたし、最初2日くらい疲れが取れなかった。だから体の感じは今回のほうが良いです。村本さんと一緒に早めにきて2日間練習はしてないけど、レースに支障はない。今回は優勝のチャンスだけど、あまり意識しないで自分のレースがしたい」
 調子を上げる久留米コンビが今シリーズの九州勢をリードする。坂本健太郎は決勝進出に失敗した高知記念の分もここで奮起したい。
 「前回は調子が良すぎて気合を入れすぎてダメだった。調子が良すぎるのもダメだと思ったので、わざと練習を少なめにして調整してきた。モガいた感じもものすごく良いですね。今回は程よく仕上がって良い感じです」


<11R>
鈴木謙太郎選手
鈴木謙太郎選手
   高知記念では惜しくも記念初優勝を逃した鈴木謙太郎(写真)。今回もSSは不在、「狙っていく」と早くもV宣言が飛び出した。
 「今回は優勝できるように練習してきた。出るかどうかは分からないけど、そういうメニューを組んできましたよ。別府は去年、記念初優出したバンク。S級初優勝も九州(小倉)だったし、記念初も九州でしたいですね」
 倉野隆太郎は激しい主導権争いを演じた平記念以来となる鈴木との対戦だ。
 「向こうは優勝を狙ってるんですか? 僕は食らいついていくだけですよ。前回は追加でした。練習を強めにやってたから重かったけど、日に日に軽くなってきた。鈴木くんとは初日に当たったほうがいいですね。別府は12月に来たときも2日間、金澤(竜二)くんとやり合った。だから別府はやり合ったイメージしかないです」
 虎視眈々と一発を狙うのは松岡孔明だ。
 「今回は決勝に乗りたいですね。雨が降って練習不足だけど、その分疲れもないから十分走れる状態です。初日から勝負ギアは使わず、3.64に下げて走ります」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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