『熊本競輪開設62周年記念(GIII)レポート』 初日編

配信日:10月13日
 今日から熊本競輪開設62周年記念「火の国杯争奪戦」が始まった。滑走路を舞台にしたスピードバトルはオープニングの1Rから白熱し、地元勢では中川誠一郎、馬場勇が快勝しシリーズの好スタートを切った。2日目の明日は優秀競走をメーンに2次予選6個レースで準決勝進出をかけたサバイバルレースが繰り広げられる。
 明日も武田一康氏の予想会などを引き続き開催。さらに明日はヒロシのお笑いライブショーやゴーカイレッドと遊ぼう、FM熊本とのタイアップ企画 競輪DE婚活などのイベントも予定されています。明日もぜひ熊本競輪場へご来場ください。
<1R>
 オープニングレースは東矢昇太が最終ホームから一気のカマシ先行。後続を離して決まったかに見えたが、徐々に失速。東矢を目標にまくった柴田洋輔の番手から佐藤真一が抜け出した。
 「落車の影響でバランスが悪かったけど、上手く修正できましたね。柴田君が出切った時点で3着はあると思った」
 まくった柴田洋輔は2着に。
 「コーナーを抜けたら東矢君が見えたし、いい目標になりました。前回セッティングが出て感じよかったのに、調子に乗ってイジッたらダメになった。勝ち上がれてよかったです」

<2R>
児玉慎一郎選手
児玉慎一郎選手
 山原務が6番車とは思えない力強い先行で別線を完封。番手の児玉慎一郎(写真)が絶好の展開をモノにした。
 「ナメてたね。今日は山原が強かった。1コーナーから2コーナーまでは離れるかと思った。1車だったし、3番(田中孝彦)を行かせようかと思ったけど、止まると思ったので持って行った。山原があんなに強いとはね」
 逃げた山原務も4着に粘って2次予選に進出。
 「上手く行けたと思う。4場所前の名古屋からギアを上げた。最近は中3日や中4日で疲れがあったけど、今回は大丈夫ですね。明日も積極的に行きたい」

<3R>
森川剛選手
森川剛選手
 森川剛(写真)が7番手から好回転のまくりで快勝。しかし、レース後は不満げに首をひねる。
 「バックで苦しかったし、進まなかった。よく届きましたね。昨日も話したとおり体がシャキッとしないのが一番の原因かな。そこはうまく修正したい」
 伊藤信のまくりに乗った渡辺航平が2着に。
 「信がすぐに行ってくれたので、僕も早くに単独になれたから1番(森川)が来ても持って行けると思った。久々に出足で楽でした。乗り込み合宿の成果ですかね? 余裕がありました」
 伊藤信も3着に粘った。
 「森川さんに追い上げられると思って早めに行きました。バックの風がキツくて重かったけど、悪くはないと思います」

<4R>
 金澤竜二が鮮やかなバックまくり。番手の山口貴弘がゴール寸前で逆転した。
 「(金澤は)一歩目の出が違ったので、安心して付いてました。ギリギリだけど抜けてるし、調子はだいぶいいと思います。熊本ダービーはダメだったけど、僕は初日の成績がいいと乗るタイプ。今日の1着で波に乗れると思います」
 抜かれはしたが金澤竜二もデキがよさそうだ。
 「思った以上に車が出ましたね。今日は余裕がありました。調子もいいんじゃないですか」

<5R>
 馬場勇が内をすくって4番手を確保。冷静にまくって、地元勢初勝利を飾った。
 「あそこで(網谷竜次と)競りになっても面白くないと思って、内から前に行った。1コーナーから行かんといかんかったですね。緊張したけど、勝ててよかった。明日も頑張ります」
 逃げた中村敏之輔をマークした伊藤大志が2着に。
 「1着取りたかったけどダメでしたね。でも敏之輔が残ってくれてよかった。僕らがどう逃げるかのメンバーだったし、敏之輔が残れるような仕掛けをしてくれた」

<6R>
溪飛雄馬選手
溪飛雄馬選手
 人気を集めた原田研太朗が後続のモツれを尻目に逃げ切った。
 「8番(須藤誠)が粘るのかと思ったけど、まさか6番(橋爪亮)とは。溪さんが勝ったのは確認しました。最後は一杯でしたね。後ろがすんなりだったら抜かれてたかも。明日以降も先行でアピールします」
 溪飛雄馬(写真)は気合で番手を死守した。
 「まさか6番が粘るとは思わなかった。8番が粘ったところを6番がカマして来てアンコになるのが一番怖かったけどね。あそこで負けたら、これからハコは回れん。焦って1コーナーで先に当たっちゃったけど、勝ててよかったです」

<7R>
坂上樹大選手
坂上樹大選手
 松岡篤哉が主導権を握ると別線の巻き返しはことごとく不発に。番手すんなりの坂上樹大(写真)がゴール寸前で捕らえた。
 「予選の緊張感は特にないですね。ワンツーを決められるようにと思ったけど、松岡君が強かった。仕事する必要もなかったですからね。最後も踏み直されて焦ったくらいです」
 松岡篤哉も得意の熊本バンクで軽快な逃げを見せた。
 「ここで逃げ切れるパターンは分かってる。直線も長く感じないし、走りやすいですね。調子もいいと思います」

<8R>
 不動の本命と目された服部克久がまさかの7番手不発。逃げた金山栄治ライン3番手の八日市屋浩之が直線鋭く伸びて、今日一番の高配当を演出した。
 「8番(川田忍)を張って止まったら我慢しようと思ったけど、止まらなかったので申し訳ないけど…。思ったより車が出たのでビックリしました。服部君には富山記念の初日にやられてるし、お返しできてよかったです」
 バックどん尻だった三槻智清が鋭く伸びた。
 「あの位置になったのは仕方ない。あとは克久が仕掛けて、(中村)圭志のコースを見てからと思った。必死だったけど、フレームを戻して伸びましたね」
 3着には川田の仕掛けに乗った須藤雄太が。
 「重かったけど3着までに入れてよかったです。前が上手くやってくれて僕は脚を溜められた。前回、最終日のまくって1着から良くなってきて、今回も最近の中ではいいほうだと思います」

<9R>
浅井康太選手
浅井康太選手
 特選になるとさらにスピードアップ。松川高大が主導権を握ると、ホームで接触があり新田祐大と朝日勇が車体故障。5番手を確保した浅井康太(写真)が好回転のまくりを決めた。
 「後ろでガシャンと音がしてオーロラを見たら新田がいなかったので、遅めの仕掛けでもいいかなと思った。あそこ(3コーナー)が一番出ないとこですよね? 無理やり行ったけど、調子は問題ないです」
 4番手で脚を溜めた木暮安由が2着に強襲した。
 「最後は良く伸びましたね。前回(ASで)落車の影響もなかったです。レースも見えてたけど、あの位置で脚を溜められたのがデカかった」
 いきなり目標を失った成田和也だが、鋭く内に切り込んで3着に。
 「4コーナーで入りきれず、行ったら失格かなと思ってバックを踏んだ。思い切りいければよかったかな? でもとりあえず3着までに入れたし、ホッとしました」

<10R>
佐藤友和選手
佐藤友和選手
 打鐘過ぎから脇本雄太が先行。6番手でじっくりと脚を溜めた佐藤友和(写真)が滑走路の直線を鮮やかに突き抜けた。
 「3月ダービーからは10キロ体重が増えて、今日はその惰性ですね(笑)。(菊地)圭尚さんには悪いことをしたけど、(渡部に)見られてたので。それでも詰まったら先に動くかなと思ってました。初日突破できてよかったです」
 2着には脇本マークの村上博幸が入線した。
 「ワッキー(脇本)のコンサートみたい。すごい声援でしたね。500バンクだし、(佐藤は)まくり追い込みですからね。僕の脚は楽でした」
 3着には逃げた脇本雄太が粘り込んだ。
 「栗田(雅也)さんが来たときに迷ったけど、引いたら負けだと思った。そこだけがプライドですから。(落車で)まだ感覚が狂ってる、ダメですね。でも来る前にロードメインでやったから今回は距離で勝負する。体調面は大丈夫ですね」

<11R>
中川誠一郎選手
中川誠一郎選手
 武田豊樹を7番手に置いた吉本卓仁が中団から先まくり。続いた中川誠一郎(写真)が久々の地元記念で好スタートを切った。
 「もう1回行くとは思わなかったので、ホームは油断してました。今日は卓仁が強かったですね。タレたから交わせたけど余裕なんかない。付いて行っただけです。明日はちゃんと付いて行きます」
 吉本卓仁は力強いレースを見せた。
 「初手は前か中団がよかったけど、僕が取りきれなかったので早めに動いた。あのペースなら武田さんも引ききれてないなと思ったし、中団に入ってからも余裕はありました。でも中団狙いというより展開で何とかしたような感じですね」
 西川親幸がさばかれ、3番手以下は大きく離れる。7番手に置かれた武田豊樹が最後は外を伸びて3着に食い込んだ。
 「重たかったし、今日は吉本君が上手かったですね。赤いパンツでも位置取りを間違えたらこういう結果になる。明日からはそこを踏まえて。優秀の先行選手はみんな強いし、前回(AS決勝)の分も木暮(安由)と頑張りたいね」
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