『熊本競輪開設62周年記念(GIII)レポート』 2日目編

配信日:10月14日
 熊本競輪開設62周年記念「火の国杯争奪戦」は2日目。今日は2次予選6個レースに、メーンの「火の鳥賞」で準決勝進出をかけたサバイバルレースが繰り広げられた。「火の鳥賞」は直線外を伸びた中川誠一郎が地元記念で連勝。明日は準決勝3個レースで決勝進出をかけた最後の勝ち上がり戦が展開される。
 明日も未確定車券5000円以上で1回、1万円以上で2回の抽選。19型液晶テレビ(各日2台)などが当たる未確定車券抽選会やモバイルKEIRIN講座、武田一康氏による予想会などのイベントを予定しています。明日は準決勝、滑走路で繰り広げられる最後の勝ち上がり戦をぜひ本場でお楽しみください。
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菊地圭尚選手
菊地圭尚選手
 東日本ラインが主導権を握るが、早々と巻き返した岡山コンビが出切る。岡山ワンツーかに見えたが、中団で脚を溜めた菊地圭尚(写真)が直線一気に突き抜けた。
 「(岡山勢は)2車だし、2次予選だからあそこから来るとは思わなかった。自転車がギリギリで届いて、ツキがあると思ってるし、車の出も思ったよりいい。明日もけっこう戦えるかな? 北海道の子が前で走ってくれることがそんなにないので今日は嬉しかったです」
 2着には海野敦男が続き、「番組が8割ですね。余裕もありました」とニッコリ。
 3着には友定マークの星島太が食い込んだ。
 「友定もよく行ってくれたけど、もう1車いればね。菊地は楽に来るなと思ってたけど、並ばれたあとのスピードが違った」
 早めの巻き返しを見せた友定祐己は惜しくも4着。「中団まで追い上げようと思ったけど、前が全く踏んでなかったので。距離が長かったけど、圭尚も強かった」とレースを振り返った。

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渡部哲男選手
渡部哲男選手
 中団から先に動いた渡部哲男が倉野隆太郎を受けて中団を確保。バックからまくると、番手の溪飛雄馬がG前逆転した。
 「哲男があんなに早く行くとは思わなくてビックリした。1着は半年ぶりくらい。久々だし、かなり嬉しいですね。やっぱり熊本は相性がいい。初日(のイン粘りを)しのいだのが大きかったですね」
 差された渡部哲男(写真)だが、納得の表情だ。
 「打鐘過ぎに斬るのに脚を使ったし、踏みっぱなしで脚が溜まらなかった。でも、あれで4番(金澤)に先に行かれたら中団を取った意味がないでしょ。2着だけど動きはよかったと思う」
 3番手の児玉慎一郎は朝日勇とからんで圏外に。代わって7番手からまくった金澤竜二が3着に食い込んだ。
 「(渡部に)斬らせちゃいけないと思って踏んだけど出られてしまった。倉野さんもめちゃくちゃ踏んでて、巻き返すタイミングがなかったです。自分だけのレースになって後ろに申し訳ない」

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松川高大選手
松川高大選手
 伊藤信が別線を出させず果敢に先行。中団取りに失敗した松川高大(写真)は大きく離れた7番手で絶体絶命の展開だったが、徐々に車間を詰めると最後は熊本の長い直線を一気に駆け抜けた。
 「西川さんも連れて来れたのでよかった。自分でもよく届いたと思います。余裕はあったけど、ちょっと空きすぎたかなと思ってた。先を考えたらホームで行かないといけなかったんでしょうね」
 2着には中団から先に仕掛けた森川剛が入線した。
 「ホームが勝負だと思ってました。松川君が下げたので、あとは見ながら、見ながら。落ち着いて走れたと思います。まだ本調子とは言えないけど、初日よりはよかったと思う」
 何とか3着に食い込んだ西川親幸はホッとした表情。
 「1コーナーで終了したと思って、気持ち的にも終わってました。まくりだと危険だし、松川は無理してでも叩いたほうがよかったね。林(巨人)君が切り替えずにいてくれたのも大きかったです。届いてよかったですね」

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山田裕仁選手
山田裕仁選手
 初日は浅井康太の仕掛けに不覚を取った山田裕仁(写真)だが、松岡篤哉の仕掛けに乗った今日はきっちりと展開をモノにした。
 「松岡君はダッシュがいいから、もっと(鈴木謙太郎を)引きつけてもよかったかも。でも頑張ってくれたからラインが生きたし、僕は展開にも恵まれた。感覚的にはタイムもいいと思う。今回からフレームを戻して、今日からは全くいつもどおりでやった。今日は勝負だと思ったんで勝ててよかったです」
 鈴木のまくりに乗った神山雄一郎が2着に伸びた。
 「直線が長いので待ってから踏みました。離れるかと思うくらい謙太郎の出足はすごかった。行っちゃうかなと思ったけどね。まあ俺はよかったです」
 中部ライン3番手を回った坂上樹大が3着に。「松ちゃんがかかってた。相手が謙太郎じゃなければワンツースリーだったね」と松岡の健闘を称えた。

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栗田雅也選手
栗田雅也選手
 地元の合志正臣を連れた原田研太朗が果敢に主導権を握ったが、勝ったのは栗田雅也(写真)。7番手まくりで一気に前団を飲み込んだ。
 「昨日は想定外の展開だったけど、今日はその失敗を踏まえて。7番手になってもそこからはタイミングの問題だと思ってた。合志さんのブロックが怖かったけど、合志さんも前に踏むしかないところだったのでよかったです」
 直線で狭いコースを突っ込んだ柴田洋輔が2着に入った。
 「朝、周回してからセッティングを変えて、昨日より感じがよかった。4コーナーからも踏み応えがありました。軽いところを踏んだだけだけど、ちょっと狭くて怖かったです」
 合志正臣は3着で準決勝進出を決めた。
 「原田君が踏み過ぎてて、タレてきてるとこを自分で踏まないといけなかったから苦しかった。いやぁ、よくないですね。踏めてない感じ、オーバーワークですね。とりあえず日に日に良くはなると思うけど」

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内藤宣彦選手
内藤宣彦選手
 山原務が主導権を握ると、中団確保の山口貴弘が先まくり。その上を人気の新田祐大がまくってライン3車で出切ると、番手の内藤宣彦(写真)がゴール寸前で捕らえた。
 「山口君がヨコをやるときはコメントか顔見せで意思表示をする。顔見せでも来なかったので、自力なんだと安心しました。晴智の気配を感じて踏んだけど、抜けちゃいましたね(笑)」
 初日は消化不良に終わった新田祐大は今日である程度の感触をつかんだようだ。
 「トップスピードになるまでに思ったより時間がかかった分、休む時間が短くなった。それで最後の粘りがなかったですね。そこを踏まえて準決勝はどう展開を作るかですね。失敗しないように走ります」
 3番手の渡邉晴智は3着まで。
 「付いて行ければ3着ですからね。もちろん1着を取るつもりで走ってたけど、バック過ぎからは笑うしかなかった。山口君も脚を使って出てるんで、飛びつかれず助かりました」

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中川誠一郎選手
中川誠一郎選手
 後ろ攻めから動いた吉本卓仁ラインに北日本、関東コンビも続く。前受けから引いて8番手の脇本雄太が打鐘から一気にカマして出ると、武田豊樹は早めの巻き返しを見せる。4コーナーで成田和也にすくわれ直線で浮かされた中川誠一郎(写真)だったが立て直すと外を伸び返し連勝を飾る。
 「武田さんが外で止まってるときの判断が難しかったですね。待って待って外を踏んだ感じです。記念で連勝なんてあったかな?」
 「吉本君を持ち上げたら、絶対にその間を来ると思ってた」と話す村上博幸は成田和也の中割りをしのいで2着。
 逃げた脇本雄太は「押さえに行くのがキツかったけど、日に日に感じはよくなってると思う」と準決勝へ頼もしいコメント。
 佐藤友和は「(バックで)内に入ってバックを踏んだ。でも脚はよかったですね」。武田豊樹も「自分のタイミングで行ったけど、みんな強いね」とレースを振り返った。
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