『第52回オールスター競輪(GI)レポート』 前検日編
 
配信日:9月18日


 明日から松山競輪場で第52回オールスター競輪が開幕する。松山では初めてのGI開催。前検日の今日はファン投票1位の伏見俊昭を始め、135人の精鋭が集結し、明日から始まる激戦に備えた。今年のGI戦も残すところあと二つ。年末のGPをかけた争いもいよいよ佳境に突入する。
  明日(19日)は日本名輪会の方々によるお出迎えに始まり、井上茂徳氏による予想会(4レース発売中)や日本名輪会によるトークショー(5レース発売中)などイベントが盛りだくさん。明日から始まるシルバーウィークを利用して、ぜひ松山競輪場にご来場ください。


<1R>
金子貴志選手
金子貴志選手
   オープニングの1番車に指名された金子貴志(写真)。地元豊橋記念の2日目優秀戦で落車したが、「打撲があったし、落車した瞬間は痛みで身動きが取れないぐらいだったけど、その後のケアはしっかりできたし、軽めだけど高地トレーニングもこなせました。意外にビッグでは1レースを走ることが多いんだけど、結果は…(苦笑)」。


<2R>
濱田浩司選手
濱田浩司選手
   地元勢のトップバッターは濱田浩司(写真)だ。前回、別府FIは838着と振るわなかったが、「しっかり調整してきた」と待望の地元ビッグを万全の状態で迎えた。
  「気合は入ってるし、頑張れる気がします。今回から新フレームだけど、違和感はないしやれそうです。朝が早いほうが気合も入りますね」
  後閑信一はここ3場所連続で途中欠場と流れが悪い。
  「流れは悪いけど、歯車がかみ合うのを待つだけだね。ケガで苦しんだときよりはまだマシだし、やるだけのことはやってきてる。練習がどのくらい身になってるかだね」


<3R>
矢口啓一郎選手
矢口啓一郎選手
   ベテラン梶應弘樹は地元で待望のビッグレースに気合をみなぎらせた。
  「いよいよですね。オールスターの出場が決まってから、気持ちが上向いてきたし、成績も上がってきた。自分なりにはいい感じで入れたと思う。目標は4走して、4連対。どんな状況でも車券にからめるように頑張りたいね」
  矢口啓一郎(写真)は豊橋記念、花月園記念と今月はすでに8走している。
  「配分が詰まってるのでほとんど練習はできてないです。その分、レースでは意識して先行するようにしています。疲れは大丈夫。花月園でも感覚は良かったですね」


<4R>
南修二選手
南修二選手
   南修二(写真)は高松宮記念杯でのビッグ初優出から安定感がさらに増した。
  「もう少し高いレベルで安定できればいいんですけどね。前回からは2週間くらい空いたけど、練習はいつもどおり。松山も3、4年前に走って以来だし、イメージはないですね」
  大西祐は、地元地区でのビッグ開催に意欲満々。さらに選考期間が今月末までとなっている、年末のヤンググランプリへの出場権利もかかっており、気が抜けない開催となる。
  「ずっと気になってた腰痛も9月になって無くなったし、強めに練習ができました。直前にここで(渡部)哲男さんや濱田(浩司)さんらと地区合宿をした際も気分良くもがけたし、身体も仕上がってた。ただ気になるのは、ここでは6回走って4回落車していること。相性の問題ですよね。でもヤングラの事もあるし、そんなこと言ってはいられません」


<5R>
市田佳寿浩選手
市田佳寿浩選手
    全日本選抜から1カ月半ぶりの実戦となる市田佳寿浩(写真)。ここは同県の伊原克彦という絶好の目標を得た。
  「6、7月とずっと走りっぱなしだったから、まとまって練習をする時間が欲しかった。計画的にやれたし、問題はないですね。しいて言えば空きすぎがどう出るか。克彦とは地元FIの決勝で連係して以来、しっかり後輩をもり立てたい。楽しみにしてますよ」
  今年の高橋大作は、度重なる落車渦で満身創痍といった近況。それでも前回の京王閣Sでは優参するなど、徐々に調子を取り戻している。
  「一年の間に何回も同じ箇所を怪我してんです。正直、気持ちが折れますよ。でも、GIを迎えてそんなことを言ってはいられない。気持ちで乗り切るしかないですね」


<6R>
菅田壱道選手
菅田壱道選手
   調子を上げていた菅田壱道(写真)だが直前の函館FIで落車。状態が心配される。
  「擦過傷と肩を打った。調子が良かったからもったいないけど、ここまではケアを中心にやってきました。中4日しかなくて、まだケガが治りきってないけど、出るからには頑張るしかないですね」


<7R>
中川誠一郎選手
中川誠一郎選手
   最近はGレースでも人気を集める中川誠一郎(写真)。「デビューしてから初めて」と話す松山競輪場だが、今回も走りが注目される。
  「穴で一発みたいな感じで人気になってるんでしょうけど、今回も自分のできることをやるだけです。間隔が空きすぎたので、花月園は序盤ダメだったけど、走るごとに感覚がよくなった。ここまでは疲れを取る程度だったけど、それまでに練習はしっかりできてますから」
  吉永和生は金山栄治の番手を主張。「金山さんが広島の実家に帰ってきてたので、直前も一緒に練習してきました。最近はけっこう練習できてるし、調子も悪くない。そろそろ大きいところで結果を出したいですね」


<8R>
岩本俊介選手
岩本俊介選手
    このレースはビッグ初参戦となる岩本俊介(写真)に注目が集まる。前走、京王閣FIの落車で状態が心配されたが、元気な姿で検車場に現れた。
  「落車で腰痛が出てちょっと休んだけど、何とか間に合った感じですね。今は全く問題ないです。初めてのGIの感想ですか? やっぱり人が多いですね(笑)」
  廣川泰昭もGI初参戦。その上、舞台が地元バンクなら、気合が入らないはずがない。
  「気持ちはだいぶ高まってきてますね。小田原記念のあと、色々あって疲労から調子を落としたけど、また上がってきてるし大丈夫だと思います」


<9R>
柴崎淳選手
柴崎淳選手
    柴崎淳(写真)は前回京王閣では112着と好走。連日、好スピードでレースを支配しており、ここも何ら問題は無さそうだが…。
  「京王閣の前にアジア戦でインドネシアに行っていました。そこで体調を崩してしまい、京王閣は正直不安だったんですが、思った以上に身体が動きました。その後も計画通りに練習できたし、問題ないと思う。でも、おれ、このバンク苦手なんですよ。A級のとき叩きに叩いてしまい、ボロボロだった。その時のイメージがあるからそれだけが不安なんです」
  佐々木則幸は今月1日に鼻を手術。地元地区のオールスターを前に、練習不足の感は否めない。
  「宮杯で中耳炎になって、検査してもらった病院で鼻の気道が曲がってて、これじゃ鼻で呼吸がしづらいと言われた。本当は先月末に手術をする予定だったけど、地元のFI戦は休めないし今月アタマにずれ込んだ。ケガではないけど、1カ月くらいしないと傷が治らないし、直前も追い込んだ練習はできなかったですね」


<10R>
坂本亮馬選手
坂本亮馬選手
   花月園で嬉しい記念初優勝を飾った坂本亮馬(写真)が一次予選のトリを飾る。
  「花月園は2着でいいくらいの気持ちで走ってたけど、ラッキーでしたね。直前はいつもどおりにやってきた。兄弟で初めて一緒になるGI開催だけど、そこはあまり気にならない。そろって3日目でお帰りにならないように頑張ります」
  小野俊之は全日本選抜を初日に1着失格という無念の結果で終えているだけに、残り二つのビッグレースに全力投球の構えだ。
  「予選回りは厳しいけど、そうしてしまった自分が悪いんで。調子は上がってきてるし、ギアは3.71に下げて臨みたい。走って感じを見ながらだけど、楽しみですね」


<11R・ドリームレース>
伏見俊昭選手
伏見俊昭選手
    ファン投票ベストナインによる夢の競演。ファン投票で初の1位に輝いた伏見俊昭(写真)は前回の平FIを優勝して、函館記念での落車の不安を一掃した。
  「感覚は100%ではないけど、それに近くまで戻ってますね。ファン投票1位はプレッシャーもあるけど、名誉なことだし響きがいい。平のときよりは状態がよくなってるので、あとは実戦でどれだけ出せるかですね」
  石丸寛之は初のドリームレース出場。豊橋記念で優勝するなど、中四国勢を率いるリーダーとして成績を上げてきている。
  「函館記念のあと松山に来て1日だけだけど、練習もした。豊橋の優勝で、いい感じで気持ちを持って来れましたね。豊橋のあとは2、3日乗り込んでから仕上げに入る予定がバンクを使えなかったのが残念。でも大丈夫だと思いますよ」
  山崎芳仁は中盤戦から完全に力強さを取り戻した。オールスターを優勝すれば早々とグランドスラムにリーチがかかる。期待するファンも多いだろう。
  「豊橋(記念)の前に体調を崩したんです。すぐに治ったけど、練習不足だったし、ファンに迷惑をかけると思って欠場しました。今はかなり戻っている感じはするけど、全日本の時と比べるとまだ6~7割くらいですね。明日一走してみて調子を確認したい」
  平原康多は全日本選抜から45日ぶりの実戦となる。レース勘にこそ不安を残すが、準備は万端で大会を迎えた。
  「前回の全日本から1カ月以上空いたけど、しっかり休むというよりは、まめに練習していました。心配といえばレース勘くらい。でも万全な状態で迎えられたんで、問題ないでしょう」



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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
写真撮影:日刊プロスポーツ新聞社 Takuto Nakamura
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