『第55回オールスター競輪(GI)レポート』 前検日編

配信日:9月12日
 明日9月13日から第55回オールスター競輪が開幕する。明日からの熱戦を前に、正選手135名が宿舎入りしました。ダービーから始まった今年のG1戦線は、当大会を含めてあと2つ。そろそろ年末のグランプリを意識する時期だ。優勝をめぐり、開催はさらにヒートアップが必至。明日から5日間の熱戦をどうぞお楽しみに。
 また、前橋本場では開催を盛り上げるべく、たくさんのイベント、ファンサービスが用意されております。まずは開催を通して、先着2000名様に前橋名菓、ハンカチをプレゼント。また、日替わりプレゼント(先着2000名にラッキーカードを配布し600名様)、お楽しみ抽選会、モーニング展望、山口健治氏と吉井秀仁氏によるメインレース予想会など、盛りだくさん。こちらもどうぞお楽しみに。
今年はオールスターの舞台となるグリーンドーム前橋
今年はオールスターの舞台となるグリーンドーム前橋
<1R>
鈴木裕選手
鈴木裕選手
 オープニングの1レースはライン3車の鈴木裕(写真)が思い切って行きそうだ。鈴木はダービーで優出して旋風を巻き起こすと、次の共同杯も決勝に進出。経験と実績を積み、今では風格さえ出てきた。
「G1の1レースだけど緊張は全然ないですよ。直前はいつも通り練習してきたし、何も特別なことはしてない。普段の練習が内容あるものなんで。前橋は成績が良いし走り易いけど、G1になると相手が強いんで。状態は変わらず良いし、あとは感覚だけ良ければいけるかと」
 対戦する中村一将は奈良バンクでイメージトレーニング。対策は万全だ。
「奈良のバンクに2日間行って、33の感じに慣れるように練習してきました。それなりにイメージ練習ができました。脚はもともと大丈夫なんで、あとは結果が出てくれれば」
 野田源一は松岡貴久と別線勝負を選択。前回の川崎で落車したものの「状態が良ければヤレると思う」と自信あり。「前回は違ったんで、今回はいつものフレームに戻して走ります」。

<2R>
芦澤大輔選手
芦澤大輔選手
 ずっと好調を維持してきた桐山敬太郎が、前回の平塚F1は884着と地元で大叩き。今回は出直しの一戦と位置付ける。
「前回は調子は悪くなかったけど、地元でやってしまったのが情けない。でも、これまでと変わりはないし、ここに向けて、小田原記念とかで33を意識しながらやってたんで。目標は準決勝で自分のレースをすることだけど、負けたら終わりなんで、まずは一戦一戦しっかり戦っていきます」
 対戦する藤木裕は「最近は記念クラスでも落ち着いて走れてるし、目標はもっと上にあるけど、ここに向けて順調にこれた。僕はG1でもF1でもいつも通り。しっかり調整してきました」と話す。
 芦澤大輔(写真)は強気に藤木の番手を選択。波乱の結末もありそうだ。
「前回の松戸で自力基本にやってみて、あまり良くなかった。それで逆に分かったし、修正点がはっきりしたんで」

<3R>
新田祐大選手
新田祐大選手
 3レースはロンドン五輪から本業に復帰した新田祐大(写真)が今回で3戦目。サマーナイト、8月平塚と結果を残せなかっただけに、ここで勢いを付けたい。
「今は白河に戻って練習してます。ようやく落ち着いて練習ができるようになったんで、そろそろ結果が欲しいですね。前橋は好きなバンクなんで頑張ります」
 上野真吾は初のビッグレースに挑む。
「前々回の福井記念で落車して調子は正直良くはないですね。前回(平塚)は自力ではなく粘っての1着ですから。でも、前回よりは良いと思うんで。短走路だし、早めに行って叩かれたりしたら何でもやっていこうと思ってます」
 園田匠は吉本卓仁を足場に一次予選突破を狙うが、前回四日市は大敗しているだけに、今回は一層気合が入る。
「前回はギアを4.08に上げて失敗したんで、3.92でいきます。前回の成績が悪い(673着)けど、逆に開き直っていける。吉本君はいつも頑張ってくれるし、明日はとりあえず付いて行くことに集中していきます」

<4R>
吉田敏洋選手
吉田敏洋選手
 このレースは才迫勇馬が約1か月ぶりの実戦となる。
「それまではレースが詰まってたんで疲れがあったけど、前回が終わってからは1か月近く空いてたんで、休めて良い気分転換になったし、しっかり練習もできました。前橋は久しぶりなんで、練習で走って感触をつかみたいですね」
 吉田敏洋(写真)は近況は落車、失格と、要所でアクシデントに遭い流れに乗り切れず。
「前回は野田(源一)君を転ばせてしまって。でも、マイナスに考えても仕方ないんでね。気持ちを切り替えていくだけ」
 石橋慎太郎も防府、静岡と立て続けに落車し手負いの状態でG1入り。
「静岡は予想もしてなかったんで痛かった。なかなか上手くいかないですね。落車もそうだけど、競走が詰まっていて練習ができてないのも痛い」

<5R>
竹内雄作選手
竹内雄作選手
 竹内雄作(写真)は今回は推薦枠で2度目のG1出場となる。ここも若手のチャレンジャーらしく、積極的駆けを心掛ける。
「前々回に落車したけど身体は大丈夫です。ただ、前回は違うフレームで走ったんで、感触があまり分からなかったのがちょっと。今回は岸和田のときのフレームに戻します。前回前橋にきたときは競技だったんで、バンクの感じがまた違うけど、自分は先行基本にいくだけ。飯野(祐太)さんにはいつもヤラれてるんで、明日は先輩が付くし、しっかり頑張りたいですね」

<6R>
 6レースは実力伯仲で大混戦だが、記念Vがある阿竹智史に期待が集まるか。
「松戸記念で落車したけど、前回は決勝に乗れたんで大丈夫。それに、高知のあとは20日くらい空いたんで自分のペースで練習ができた。感覚が心配だけど、ここは短走路なんで、先手を取ってしまえば何とかなると思います」
 池田勇人も主導権取りに意欲を燃やす。
「今は大きいレースを経験して、チャレンジャーだけど走り方を少しは覚えてきたつもり。ここは先行した方が堅いと思う」

<7R>
稲毛健太選手
稲毛健太選手
 生きの良い若手である稲毛健太(写真)は、今回が4度目のG1戦。そろそろ結果が欲しい頃だ。
「最近はウエイトとか、色々な練習をやってるんで、それもあって前回(平塚491着)は疲れがあった。セッティングとかも、ここに合わせて色々と実戦で試しながらやっての成績だった。調子は悪くないし、ここは短走路なんで、いつも通り先行してしまえば堅いでしょう」
 連係する前田拓也は「良い感じでここに来れた」と調整はバッチリ。「小倉の前にまとまった練習ができたんで。成果は前回出てなかったけど、もっと良くなっていくと思う」。

<8R>
新田康仁選手
新田康仁選手
 8レースはすっかり調子を取り戻し、今では先行選手に戻った新田康仁(写真)。引き続き好調を維持するが、今回はスターがそろったG1戦で、その真価が問われる。
「青森が終わってからは、長野で合宿をやってきました。状態は変わらず一緒です。何とかG1で結果を残したいですね」
 対戦する永井清史はここのところ大きい数字が目立っており、本人も「力を出し切れてない感じ」と不安を残しての前橋入り。

<9R>
市田佳寿浩選手
市田佳寿浩選手
 川村晃司は3場所前の久留米記念で失格を喫したものの、流れを切らすことなく、以後は小倉、サマーナイトと優出。今節も戦えるデキだ。
「調子はずっと問題ないですね。ここに向けて特別なことはやってないけど、普段通りやって仕上がったと思います」
 連係する市田佳寿浩(写真)は前回の川崎ナイターを優勝し、勢いそのままと思われたが…。
「川崎が終わってから風邪を引いてしまって。青森記念はギリギリまで様子をみたけど、出て迷惑をかけるよりも大事を取って休みました。検査を受けて全く問題なかったし、今回は大丈夫です」
 渡部哲男は持病の腰痛が心配されるが、「最近のなかでは良い感じ」と問題はなさそうだ。

<10R>
矢口啓一郎選手
矢口啓一郎選手
 初日一次予選のメインは矢口啓一郎(写真)だ。地元での大舞台に、否が応でも気持ちが高ぶる。
「親王牌で決勝に乗れたし、ようやく舞台に戻ってこれましたね。走っていても気持ちに迷いがないし、動じなくなってますね。青森が終わってからは1週間、バンク中心の練習で仕上げてきました。地元だからって気負うと良いことがないんで、僕は一戦一戦、しっかり走ります」
 連係する兵藤一也は「やることはやってきたんで、あとは実戦でどこまでやれるか。それだけ」とマーク職人らしく、多くは語らず。

<11R>
深谷知広選手
深谷知広選手
 最終ドリームレースはファン投票1位の深谷知広(写真)が、期待を一身に背負いレースに挑む。
「前回の青森は調子は良かったんだけど、4日間先行で戦う体力がなかった。まだまだ練習量が足りなかったし、上げていく練習をやってきました。前橋は主導権を上手く取れば走り易いけど、そうならなかったときは難しいバンク。でも、1位に選んでもらったからには明日もしっかり走って、決勝に乗って自分のレースがしたいです」
 山口幸二がライン3番手を固め、浅井康太は番手回りとなった。
「調子自体はずっと良かったし、直前は要所要所で離れないよう、付いて行ける様に詰めの練習をしてきた。体調は大丈夫です」
 輪界ナンバーワンの安定度を誇る武田豊樹だが、さすがに連戦続きで疲労の色は隠せない。今回、それがどう影響するか。
「前橋バンクは特徴があって難しいバンクですね。前回(富山記念)が終わってから、疲れが溜まってたんで取ってきました。なかなか思った通りの練習ができてないのが心配だけど、レース配分があるなかで、やっていくしかないんで」
 成田和也は前回の青森記念は準Vも、「車の伸びが今ひとつだった」と話し、「でも、修正点が見つかったんで、しっかり改善してきた。明日は自分が前で。皆強いけど、前にいないと勝負にならないんで」と意気込む。
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