『第55回オールスター競輪(GI)レポート』 3日目編

配信日:9月15日

 第55回オールスター競輪は3日目を迎えた。今日は準決勝へシードの「シャイニングスター賞」をメインに、二次予選が争われた。日に日にふるいに掛けられるサバイバルレース。強豪ひしめく二次予選はどれも激戦となり、限界を超えるレースにアクシデントも発生しました。

 前橋本場では開催を盛り上げるべく、たくさんのイベント、ファンサービスが用意されております。まずは開催を通して、先着2000名様に前橋名菓、ハンカチをプレゼント。また、日替わりプレゼント(先着2000名にラッキーカードを配布し600名様)、お楽しみ抽選会、モーニング展望、山口健治氏と吉井秀仁氏によるメインレース予想会など、盛りだくさん。さらに、明日16日(日)は「山本高広お笑いライブ」、「郷土芸能 手九野太鼓」、「心奏 ヴァイオリンライブ」が行われます。こちらもどうぞお楽しみに。


ガールズケイリントークショー 左から滝澤校長、野口選手、加瀬選手
ガールズケイリントークショー
左から滝澤校長、野口選手、加瀬選手
特命戦隊ゴーバスターズショー
特命戦隊ゴーバスターズショー
シャイニングスター賞レース経過
 号砲で各車多少出渋るが、村上博幸がゆっくり出ていく。脇本雄太―村上博―村上義弘―山口幸二の中近ラインが前団、山崎芳仁―成田和也―伏見俊昭の福島勢で中団を形成、木暮安由―神山雄一郎の関東コンビが後攻めの形で隊列は落ち着く。
 残り3周の青板から木暮が上昇を始めるが、脇本がバック前から誘導員を交わして踏み上げる。木暮は5番手まで下げるが、赤板から再度、仕掛ける。しかし、脇本はこれを許さず、一気にペースを上げて主導権。木暮は4番手で態勢を立て直す。今度は山崎が打鐘過ぎから巻き返しに出るが、4コーナーで山口のブロックをもらい失速。完全の近畿ペースとなる。逃げる脇本のかかりは良く、後ろからの仕掛けはない。直線は近畿3人の争い。3番手の村上義が直線外を鋭く伸びて突き抜けた。番手絶好の村上博は2着。脇本が3着に逃げ粘った。

<3R>
小林大介選手
小林大介選手
 選抜の3レースは小林大介(写真)が地元の意地を見せて逃げ切り勝ちを収めた。
 「基本は中団中団だったけど、ああいう展開になったら一旦前に出ようと思ってたので。先行の決まり手が付いたのは久しぶり。これもギアを一枚上げたのが大きかったのかな。昨日は初めて(3.92のギアを)踏んだから脚にきたけど、多少慣れがあって今日は大丈夫でした。僕は点数がないんで次も頑張って上げていきたいですね」

<4R>
林雄一選手
林雄一選手
 4レースは林雄一(写真)が持ち前の差し脚を発揮した。岡部芳幸に割り込まれて目標の小埜正義との連係が崩れたものの、その3番手で脚を溜めると直線で突き抜けた。
 「内が空けばしゃくっていこうと思ってたけど、小埜がジャンから踏んで行ってしまったんで。悪いことをしましたね。でも、脚の感じは引き続き良いんで次も頑張ります」
 ホームからカマした藤木裕が2着に入るも「終始、出切れる感じがしないんですよね」と、本調子ではない様子。

<5R>
渡邉一成選手
渡邉一成選手
 二次予選のひとつ目は渡邉一成(写真)が中団まくりを決めて快勝した。
 「重たかったですね。勝てたけど、その中にも反省する点はあったので修正していく。でも、今は流れが良いんで、そういう中でしっかり勝てているんで」
 佐藤慎太郎がきっちりマークして2着を確保した。
 「小嶋(敬二)さんが斬ったんで(井上)昌己の3番手を取られてしまうかと思ったけど、上手くいきましたね。出切ってからは後ろから来られないように、内を締めながらギリギリまで待ってから踏んだ。一成が強かったね」
 4コーナーで内を突いた小野俊之と、7番手から鋭くまくり追い込んだ矢口啓一郎で3着争いに。写真判定の末、結果は同着。前走の着順で小野俊之が準決勝進出となった。
 「俺は何もしてないんでね。昌己に惰性をもらえたんで。最後、昌己が外を踏んだから、俺は内を行って当たり方に気を付けながら。小嶋さんが斬ったとき、昌己は下から飛び付く感じだったから、天才ダッシュの昌己でもキツかったと思うよ」

<6R>
佐藤友和選手
佐藤友和選手
 6レースは飯野祐太がフカして主導権。新田康仁、吉本卓仁が迫ると、佐藤友和(写真)が番手まくりを放って1着を手にした。
 「稲垣(裕之)さんがずっと後ろにいたから、俺が振ると引っ掛けてしまうし難しかった。飯野も気になっただろうし、流せないからキツかったと思う。飯野があれだけ行ってくれたし、俺も前の気持ちがわかるんで、4着以下になっちゃうとアイツも困るだろうから、気持ちを汲んで行かせてもらいました」
 一旦は外に持ち出した吉本卓仁だったが、佐藤が番手まくりを敢行すると、すぐに付け直して2着に入る。
 「作戦は特になかったけど、友和さんの3番手が良いって話はしてた。G1の準決は初めてだし、純粋に嬉しいですね」
 新田康仁も冷静な判断で3着を確保。吉本に合わせられると俊敏にその後ろにスイッチ。準決勝進出を決めた。
 「ジャンで行こうと思ったけど、南(修二)と園田(匠)のやり合いを見てしまって。本当ならその前に行きたかったけどね。仕掛けてからはバックで前に出られたんで、下りたら落車があったから焦りました」

<7R>
浅井康太選手
浅井康太選手
 7レースは浅井康太(写真)が怒涛のまくりを決めて力の違いを見せ付けた。レースは8番手に置かれたが、周囲の不安を一掃。ホームから早めに巻き返すと、一瞬で前団をごぼう抜きした。
 「今日は8番手になっても良いと思ってたし、周りの動きを見ながら落ち着いて行こうと。でも、かなり必死でしたね。一杯一杯でした」
 浅井の3番手にスイッチした野田源一が直線で鋭く伸びて2着に入る
 「鈴木(裕)君が押えてきたとき横で止まってもよかったと思ったけど、とりあえず一旦インを斬らせた方が良いと思って。ホームで緩んだと思ったら、凄いスピードで浅井君がきたんで、必死で追い掛けました。踏み出しはなかなか進んでくれなかったけど、直線に入ってから伸びたんでよかった」
 浅井をマークした金子貴志は3着に。
 「浅井の踏み出しがもの凄かった。後ろに付いていても、自分で自力を出してるくらいキツかった。そこからも海老根君が内にずっといたから一杯でした」

<8R>
平原康多選手
平原康多選手
 8レースは激しさのあまり落車のアクシデントが発生した。レースは押えに行った川村晃司の番手を桐山敬太郎が攻め、さらに平原康多も突っ張る展開になり併走。アンコになった桐山が落車する不運に。結局は逃げた川村の番手に平原康多(写真)がはまる形となり、三宅達也の反撃に合わせて追い込んで1着を手にした。
 「川村さんに気付いたら、桐山さんもセットできたんで。行かせられないし、僕も引けなかった。番手に入ってからは川村さんも良いペースで駆けてたし、三宅さんが来たのに合わせて踏んだけどキツかったですね。昨日は参考外だったけど、今日は踏み上げられたんで悪くないかな。でも少し修正点があるんで見直します。明日が勝負なんでまた頑張ります」
 川村晃司は2着入線もゴール後に落車。「最後は一杯だったし、ゴールしてから内を走り過ぎて落車してしまった。今のところケガは大丈夫です」と話す。
 三宅達也のまくりに乗り、岩津裕介が3着に入る。
 「落車がありそうだったから、早めに上にあがって避けました。かなり一杯だったけど、三宅さんが行ってくれたおかげで何とか内に潜り込めました」
 5着に敗れた三宅達也は「落車で大分バックを入れたし、当たって脚にきたね」と話す。

<9R>
深谷知広選手
深谷知広選手
 9レースは菅原晃が主導権。人気の深谷知広(写真)は8番手に置かれたものの、中団から先まくりを放った神山拓弥の上を力でねじ伏せた。1着を取って喜ぶ一方で、「車の進みが良くなかった。セッティングをいじったら身体がバラバラになった。今回は良くないですね。ちょっと修正しないと明日は勝ち上がれないかもしれないんで、しっかりと見直します」と、準決勝へ気持ちを切り替える。
 大塚健一郎が番手から懸命に追い込んで2着。さらに、中村淳がしぶとく伸びて3着に入る。
 「神山君が上手く3番手を取ってくれたし、あそこで行ってくれたおかげ。でも、僕も付いていて余裕があったんで、明日もしっかり走ります」
 菅原晃は9着に沈み、「自分としては残れる感じで行ったんですけどね。あれ以上は(スピードが)あがらないし、あれで行かれたんだから仕方ない」と悔しがる。

<10R>
武田豊樹選手
武田豊樹選手
 10レースは武田豊樹(写真)が横綱相撲で1着をゲットした。レースは激しい入れ替わりの後、最終的に武田がジャンで押えて主導権。完璧なまでにマイペースに持ち込み、堂々と逃げ切った。
 「中川(誠一郎)君はスピードがあるから行かせる訳にはいかないんで。それに、初日が不甲斐なかったんで今日は先行で頑張ろうと思ってた。関東の選手として二次予選のメインを任せてもらったんで。状態は決して良い訳ではないけど、しっかり修正してまた頑張ります」
 番手の兵藤一也は付きバテし、直線であと一歩及ばす4着。「濱田君が頑張ってくれたおかげ」と、脚を溜めた小倉竜二が、直線鋭く伸びて2着に入る。さらに、その後ろの香川雄介が外を伸びて3着に入る。
 「今日は勝負と思って(当日)ギアを4.17に上げたけど、離れてしまった。でも何とか立て直せたし、最後は車が伸びたんでよかった」

<11R>
村上博幸選手
村上博幸選手
脇本雄太選手
脇本雄太選手
 シャイニングスター賞は木暮安由を突っ張って脇本雄太が先行。以後は反撃を一切を許さず、ライン4車で上位を独占した。1着は3番手から伸びた村上義弘
 「並びに関しては僕が決めました。普段からしっかりした人が番手を回るべきだと思ったんで。脇本、博幸はさすがだったし、勉強になりました。僕はジャンで木暮と接触して前輪が飛んで離れるかと思った」
 村上博幸(写真)は番手から追い込んだものの2着に。
 「付いていてしんどかったですね。誰か後ろから来たら止めようと思ってたけど、脇本のスピードが良かったんで大丈夫かと。最後、直線で凄いスピードで来たから誰かと思いました」
 脇本雄太(写真)はしっかりと3着に踏み止まった。
 「村上兄弟が付いているのに、試すようなレースはできないと思ったし、ギアを一枚下げて思い切っていきました。出し切れてる感じはありますね」
 木暮安由は「あんなに突っ張るとは思わなかった。僕もあのまま踏み続けても持たないと思ったし。また明日頑張ります」と話す。
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