『第55回オールスター競輪(GI)レポート』4日目編

配信日:9月16日
 第55回オールスター競輪は4日目に突入。今シリーズはいよいよ佳境に入り準決勝を迎えた。最終日のファイナルへ向けての一番。選手達は今一度集中力を高め、スピードバンクを走り抜いた。激戦の末、ベストナインが決定。明日は大一番の決勝が争われます。
 前橋本場では開催を盛り上げるべく、たくさんのイベント、ファンサービスが用意されております。まずは先着2000名様に前橋名菓、ハンカチをプレゼント。また、日替わりプレゼント(先着2000名にラッキーカードを配布し600名様)、お楽しみ抽選会、モーニング展望、山口健治氏と吉井秀仁氏によるメインレース予想会など、盛りだくさん。さらに、明日17日(月)は「ご当地タレントAKG ライブ」、「玉袋筋太郎ショー」、「バンクウォーク」が予定され、そして、表彰式には俳優のオダギリジョーさんがプレゼンターとして登場します。最終日もどうぞお楽しみに。
郷土芸能   手九野太鼓
郷土芸能 手九野太鼓
山本高広 お笑いライブ
山本高広 お笑いライブ
<3R>
才迫勇馬選手
才迫勇馬選手
 3レースは選抜2。レースは才迫勇馬(写真)がカマしてきた松岡貴久の番手にはまる展開から、早めに自力で踏み出て1着。2連勝で最終日に駒を進めた。
 「スタートでけん制が入ったけど、いつも通り後ろ攻めがよかった。岩本(俊介)さんが前だったんで早めに押えに行った。結果的に番手に入ったけど、早めに前々に踏んだのがよかったですね。連日自分のレースができてるし、踏んだ感じは良いです」

<4R>
藤木裕選手
藤木裕選手
 4レースは番手の競りを尻目に藤木裕(写真)がペース駆け。最後は別線の反撃を退けて逃げ切った。
 「自分から押えて駆けたし、キツくて一杯一杯でした。当日ギアを(4.15に)上げたけど、苦し過ぎて感触が分からなかった」
 バックから佐々木則幸がしぶとくまくって2着に入る。
 「今日は押えに来た上をカマそうと思ってたんですけどね。キツかったですね。4回転だからスピードに乗ってしまえば伸びるけど、踏み出しがもの凄く重たい。踏み出しが良ければもっと楽に行けたんだけど」

<5R>
菅原晃選手
菅原晃選手
 5レースは菊地尚圭が九州ラインの間を縫って主導権を狙うが、番手にはまった菅原晃(写真)も負けじと踏み込み、力でねじ伏せた。
 「今日は僕か小嶋(敬二)さんが先行かと思ってたけど、小嶋さんが前を取った時点で僕だなと。あとは小嶋さんがカマしてきたら飛び付こうと思ってました。(番手に)入れてくれた中川(誠一郎)君のおかげですね。脚の感触は良いです」

<6R>
金子真也選手
金子真也選手
 岡田征陽のまくりに乗り、地元の金子真也(写真)が追い込んで1着。場内のファンから大きな声援が飛ぶ。
 「赤板と最終ホームで千切れそうになるくらい岡田君は強かった。こっちは付いているだけで必死だったし、ケツが痛くなりました。お客さんの声援が凄くて嬉しかったですね」
 岡田が2着に残り、園田匠がこれを追う展開から3着に入る。
 「昨日の落車の影響はありますね。脚がガクガクする感じ。昨日失敗してるんで今日外を踏もうと思っていた。早めには切り替えられないから、(坂本亮馬を)ギリギリまで待ってからいきました」

<7R>
兵藤一也選手
兵藤一也選手
 7レースは神山拓弥のペース駆けに乗り、地元の兵藤一也(写真)が2勝目を挙げた。
「神山君が上手くペースで駆けてくれたんで。俺は任せてただけなんでね。前が頑張ってくれました。」
井上昌己が中団からまくるも2着まで。
「神山君が内外を気にしながら上手く駆けてたね。僕としてはもうワンテンポ遅く仕掛けるか、内をすくっていくのもあったかな。でも、僕は基本はタテ勝負なんで」
三宅達也は仕掛けを逸して流れ込みに終わる。
「海老根さんは8番手で動かなかったし、あの展開では厳しい。もし内をしゃくって行っても兵藤君のところまでだったと思う」

<8R>
飯野祐太選手
飯野祐太選手
 8レースは矢口啓一郎が菅田壱道のインで粘ると、飯野祐太が番手から自力発進。すると矢口がこの後位にスイッチし、両者でマッチレースかと思われたが、ゴール寸前で長塚智広が中を突き抜けた。
 「今日は矢口君には『前々に踏んでおけ』って言ってたんです。矢口君が頑張ってくれたおかげです」
 飯野祐太(写真)は2着に入ったものの、「粘られるのは想定してた。僕がしっかり(ジャンの)3コーナーで差して耐えていればよかったんですけどね」と、菅田を死に役にさせてしまった内容を反省する。

<9R>
村上義弘選手
村上義弘選手
岩津裕介選手
岩津裕介選手
 一つ目の準決勝は近畿ラインがレースを安全に支配した。レースは入れ替わりの後、引いた脇本雄太が主導権。村上義弘(写真)が車間を空けて援護すると、最後は直線で追い込んだ。
 「今日も脇本の頑張りに尽きる。前の責任を感じてくれて、ラインで決めようとしてくれてたし。流れが良いですね。脇本はこれからの競輪界を引っ張ってくれるし頼もしい。僕は今日は緊張があって重たかったですね」
 近畿の3番手を選択した岩津裕介(写真)が2着に流れ込み決勝進出。
 「押さえに行くのが早かったし、新田(康仁)さんは引いてくれたのが大きかった。2コーナーからバックで村上さんが車間を斬って詰まったけど、それでも後ろから来れないスピードだった。脇本君は地脚があるけどダッシュも凄い。僕は引っぱり回されたし、内を締めるだけで脚が一杯だった」
 脇本雄太が粘りを発揮して3着に残った。
 「今日も先行できたけど、日に日に仕掛けが早くなっているんでキツかったですね。しっかりケアをしないと。でも、しっかり踏めている感覚があるし、気持ちも入ってきている。緊張のなかでしっかり勝ち上がれているのは嬉しいし自信になる。決勝は村上さんとワン・ツーが決まるように頑張ります」
 佐藤友和は8番手不発に終わる。
 「新田さんが一緒に上がっていったし、あそこで脚を使って位置を取っても6番手でしょう。それだったら脚を使わず引いた方が良いと思って。ジャンの4コーナーで浅井さんを見てしまったのが失敗でしたね」
 新田康仁は中団4番手からまくるも、思いのほか車が伸びず4着。
 「下手に動かずにすんなり下げれば良かったかな。まくる自信があったんで。でも、脇本のペース駆けは攻略したし、次は潰します」

<10R>
成田和也選手
成田和也選手
 10レースはジャン過ぎの2センターで大量落車のアクシデントが発生した。ジャンで一気にスピードが上がり、各車前に踏んで併走になるとアンコになった深谷知広が転倒。他車を巻き込み計5名が落車した。
 結局、後ろからカマして主導権を取った福島コンビでワンツーフィニッシュとなった。成田和也(写真)がゴール寸前で渡邉一成を追い込んで1着。
 「カマして行ったときに僕がブロックされる感じで当たって、離れてしまった。とにかく前を追わないといけないから必死だった。でも、後ろを見たら離れてたから決まったかと。最後は一成は踏み直してたし強かったね。僕は今日が一番体調が良かった」
 渡邉一成は積極策が奏功し、落車を避けて2着に逃げ残る。
 「積極的に行った結果が良かったですね。今日以外も思い切って踏めているし、スピード、モガく距離をひと通り試しながら走れている」
 福島の2人から大きく離れながら、小野俊之、小倉竜二の順で周回。最後は小倉が懸命に追い込むも、小野が同期の小倉を自らブロックし、3着を確保した。
 「今日は番手が8割、引くのが2割で決めていた。先行は深谷だろうし、その後ろが一番ゴールに近い位置だと思ったから。ジャン過ぎに離れてしまったけど、あれで逆に落車を避けられた。そこからは後ろに1車いたのが分かったけど、とにかく前を追うのに必死だった。流すと行かれるしね。3日間ラッキー一本。運が良かったね」

<11R>
山崎芳仁選手
山崎芳仁選手
 吉本卓仁が押えた所を、さらに川村晃司がカマして主導権を奪った。川村は軽快に飛ばしていったが、武田豊樹と山崎芳仁のまくりの前に力尽きた。1着は大外をまくった山崎芳仁(写真)
 「今日は作戦は特になかったけど、結局8番手になってしまった。ああなったら武田さんの動きを待つしかなかったんで、しっかり見ながら行きました。コーナーでしっかり踏めていたし、調子は悪くないと思います」
 武田豊樹が2着に入る。
 「今日は後輩が付いていたんで緊張しましたね。木暮君が地元っていうより、僕が先輩として頑張らないといけないっていう緊張感があった。番手の村上(博幸)君が強いんで、そこをどう乗り越えるかでしたね。センターまで我慢して、そこから一気に踏んで上手くいきましたね」
 川村晃司は9着でシンガリ負け。
 「行けると思ってタイミング良く仕掛けられたけど、思いのほか(吉本の)抵抗を受けて脚を使ってしまった」
 吉本卓仁は「1車と思って受けたらキッチリ後ろが付いてきてた。3番手に入れたけど、前が強い村上さんなんで仕掛けを躊躇してしまった」と状況を説明する。
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