『第60回オールスター競輪(GI)レポート』 3日目編

配信日:8月13日

 スターたちの夢の競演。いわき平競輪場を舞台に開催されている「第60回オールスター競輪(GI)」は、13日に3日目を迎えた。メーンの「シャイニングスター賞」は、新田祐大がまくりで制してドリームから連勝。渡邉一成と地元ワンツーを飾った。また、二次予選でも見応えのハイスピードバトルが展開され、地元の山崎芳仁や深谷知広、平原康多が準決へとコマを進めた。シリーズもいよいよ佳境、14日の4日目にはファイナル進出をかけて、準決の3個レースで火花が散らされる。
 本場では開催中の毎日、1000人に先着プレゼント(4日目は、三万石「ままどおる」)。オリジナルうちわ、300円分のお食事券が当たるラッキーカードの配布。女性限定でオリジナルミニタオルのプレゼント。レース展望予想会、「いわきグルメ」の大集合、未確定車券抽選会、「ハーラウ・ラウラーナニ」のフラ&タヒチアンショーなどを行っています。また、14日の4日目には、「元・K-1Kingの魔裟斗」によるトークショー&アトラクションなども予定され、いわき平競輪場では様々なファンサービスとイベントで、お客様をお待ちしています。ぜひ、本場へ足をお運びください。

連日開催を盛り上げる フラ&タヒチアンショー
連日開催を盛り上げる フラ&タヒチアンショー
名輪会 トークショー
名輪会 トークショー
宇宙戦隊キュウレンジャー ショー
宇宙戦隊キュウレンジャー ショー
和やかにトークショーに臨む7選手
和やかにトークショーに臨む7選手
報道陣の要求に応えガッツポーズ
報道陣の要求に応えガッツポーズ
報感触を確かめるようにバンクを疾走
感触を確かめるようにバンクを疾走

シャイニングスター賞 レース経過

 大外枠から渡邉一成が飛び出し、新田祐大を迎え入れる。福島勢の後ろは木暮安由-武田豊樹の関東勢が占め、単騎の中川誠一郎が5番手。以下は脇本雄太-稲垣裕之の近畿勢、竹内雄作-浅井康太の中部勢の並び。
 青板周回の3角から竹内が踏み上げると脇本も続く。竹内は脇本をしきりに牽制していたが、赤板過ぎの2角で木暮が踏み込むと竹内もペースアップ、更にその外から脇本も押さえに出る。打鐘では脇本-稲垣の近畿勢が飛び出し竹内-浅井が続く。5番手に木暮、新田が7番手で中川が最後方の態勢に。先頭に立った脇本はブンブン飛ばし、最終ホームは一本棒のままで通過。2角で3番手の竹内が仕掛けると、2角を立ち直ったところから木暮もスパート。3角で稲垣が竹内をブロックすると竹内の脚勢は鈍るが、その外から木暮がまくり切って先頭に。そこに3角から仕掛けていた新田が襲い掛かる。新田は大外から一気に前団を抜き去り、渡邉がきっちり続いて福島ワンツー。木暮に乗った武田が3着。



<1R>

小原太樹選手
小原太樹選手
 小川真太郎が押さえて出た上を柴崎淳が叩くと、小川はインで粘り小嶋敬二と併走。最終ホームから巻き返した安部貴之を弾いて小原太樹(写真)がまくり、外併走の小嶋も合わせて自力に転じる。小嶋を追った小原が、ゴール寸前で小嶋をとらえてGI初勝利を飾った。
 「最低限の位置は取れたんで、とりあえず(1着は)良かった。安部さんが来たのがわかったんで、自分も出ていった。そしたら(前の小嶋に)連結したような感じでした。(調子は)3日間で一番良かった」
 からんだ小川がバランスを崩して、小嶋敬二は最終2コーナーから自らまくった。
 「全部(柴崎に)任せていた。もう最後はいっぱいでした」
 小川と共倒れの三宅達也は、GI初出場の小川の将来を見据えてこう振り返る。
 「シビアに切り替えてもいいんですけど。(小川は)元気がいいからもう1回行けるかなと思った。そしたら車体故障していましたね」

<2R>

朝倉佳弘選手
朝倉佳弘選手
 赤板の2コーナー過ぎに金子哲大が先頭に立つ。関東3車が出切り、単騎の松坂英司まで続く。中団がもつれて番手の芦澤大輔には絶好の流れに思われたが、松川高大のまくりをけん制して直線に入ると伸びを欠く。金子と芦澤の間を3番手の朝倉佳弘(写真)が突き抜けて白星を飾った。
 「金子君が隙なく駆けてくれたおかげ。一瞬踏むのが早いかなと思ったけど、松川君も仕掛けていたのでかぶってしまうよりもと。初日に転んだけど、最低限の状態はキープできていると思います」
 松岡健介との併走からまくった松川高大が、じわじわと伸びて2着。
 「中団の位置取りは負けられないと思っていたし、うまく反応できました。でも、そのあとの車の出が良くなかったですね。3日間を通してみると、体よりも判断が良くなかった。GIだとまだまだですね」

<3R>

田中晴基選手
田中晴基選手
 井上昌己を突っ張った杉森輝大を根本哲吏が押さえて先行策。北日本勢を追った田中晴基(写真)が、最終ホームで4番手を手に入れる。逃げる根本を射程圏に入れた田中が、まくりで仕留めて久々の白星を飾った。
 「(今回から)シューズ、フレーム、セッティングから全部変えた。和田健太郎さんにアドバイスをもらって、僕に合っている乗り方を教えてもらった。ホームであそこ(4番手)に入れたのも大きかった。それと(一次予選から)セッティングをいじったんで、良くなっていると思う」
 永澤剛は田中を止められず、内藤秀久とからむ。大槻寛徳は2人の決着を冷静に見極めてから踏んで2着に伸びた。
 「(永澤)剛も頑張ってくれた。自分の判断としては剛が負けたんで、あれで剛が勝ったら、そのまま付いていこうと。負けたんで、自分で踏んだ。伸びていると思います」

<4R>

山田久徳選手
山田久徳選手
 赤板過ぎにじわりと押さえた山田久徳は、打鐘の2センターからペースを上げ始めたが佐藤友和がカマシで襲い掛かる。佐藤が主導権を奪って、和田圭まで出切る。内藤宣彦は付け切れず、山田が飛び付いて前の2人を追いかける。徐々に車間を詰めながら最終4コーナーで追いついた山田マークから、香川雄介が中割りで1着。
 「(山田が)3番手に入れたのが勝因ですよ。ペースを上げて、よく踏んでくれた。それであの位置に入れたんだと思う。自分は恵まれたんでよかった」
 3番手に入った山田久徳(写真)はカマした佐藤のスピードを計り、直線勝負で香川とのワンツーをメイクした。
 「あれで(佐藤が)来なかったら、自分が先行と思っていた。とにかくレースを動かしてと。(3番手に飛び付いてからは)思い切り踏んだら、バックで(前団に)追いつくけど。それだと3コーナーに入って、ラインに迷惑を掛けてしまうと。だったらゴール勝負をした方がいいと思って、ああなりました」

<5R>

山田英明選手
山田英明選手
 中団併走を誘うように中井俊亮が逃げるが、赤板の2コーナー過ぎに郡司浩平が叩きに出る。中井、郡司の踏み合いになって、反撃のタイミングをうかがっていた山田英明(写真)は最終1センターから踏み込む。南修二のけん制を乗り越えて、まくり切った。
 「中井君もすんなり出させるような踏み方はしないと思ったので、もつれるかなっていうのはあった。だから、そこは落ち着いてワンテンポ、ツーテンポ待ってからでしたね。クランクを戻して良くなりました。気持ちを入れて走ると相手に伝わるのか展開も向きますね」
 山田に続いた園田匠は、南の猛ブロックで外に弾かれ後退。合志正臣が俊敏に南の内から抜けて2着に入った。
 「郡司が行った時にすかさず(山田が)行ってくれれば、ラインで決まったと思うけど。1コーナーののぼりがキツかったですね。そのあとはもう南君がブロックするのはわかっていたし、それが(山田)ヒデなのか(園田)匠なのかを見極めていた。久々に準決に乗れたので頑張りたい」
 合志に先に入られた椎木尾拓哉は、直線で差し脚を伸ばして3着。
 「中井君も頑張ってくれて、南さんも仕事をしてくれた。それで自分だけ脚を使っていなかったので」

<6R>

橋本強選手
橋本強選手
 小松崎大地を叩いた吉田拓矢が、最終ホーム手前で主導権を奪取する。しかしながら、7番手の原田研太朗も、すかさず反撃に出る。逃げる吉田をスピードの違いで原田がとらえて、勝負は四国3車に絞られた。直線で外に持ち出した3番手の橋本強(写真)が、タイヤ差原田を交わして1着。
 「たまたまですよ。吉田が(内から)復活してきた感じだったので、からむ前にと思って踏んだら伸びました。GIの準決は2年前のオールスター以来じゃないかな。自分の状態はだいぶいいですね」
 ロングまくりで別線を沈めた原田研太朗は、四国ラインでの上位独占に笑顔で汗をぬぐう。
 「ラインが3人だったのは気持ち的に大きいですね。3人で決まって、本当になによりです。初日のぶんも払しょくできました。調子は問題なさそう。徳島勢も元気なので、みんなで勝ち上がっていけたらいいですね」
 横一線のゴールは番手の小倉竜二が、わずかに遅れて3着。
 「(原田)研太朗も踏み直しがうまいいというか…。抜き方を考えて、修正したい。(原田も)仕掛けたところがあれでは遅いですね。休みながら踏んでいった感じでしたよ」

<7R>

太田竜馬選手
太田竜馬選手
 赤板で出た坂本貴史は、後続の動きを確認しながら先行策。3番手で吉澤純平と併走になった坂本亮馬は、打鐘過ぎから岡部芳幸をキメて坂本貴の後位を奪取。前団のもつれをうかがっていた太田竜馬が、2センターからスパートして先頭に躍り出た。しかし、岩津裕介が吉澤に絡まれて連結を外すと、番手には坂本貴がはまる。結果、3番手となった坂本亮は最終2センターから外を踏むと、直線で鮮やかに突き抜けた。
 「中途半端になりそうなところを自分で切り開いた感じですね。(打鐘で)吉澤さんと併走してもおいしくないと思って。判断も良かったと思います。やることはできたけど、大塚(健一郎)さんを引き出す仕掛けができていないのは課題点。番手が自力(坂本貴)だったし、このバンクの特性もあったんですけどね。これで(前回の岐阜FIを含めて)4連勝です」
 太田の番手にはまった坂本貴史だったが、ゴール寸前で坂本亮に交わされ2着。
 「(坂本)亮馬さんが来たら突っ張ると決めていました。行かせたら6番手になるので。先行基本に前々にいった結果、番手にはまりましたね。別ラインですけど、岩津さんをさばいてくれて展開に恵まれました。余裕もあったし、スパッと太田君をまくり切ればよかったんですけど。甘えてしまった。(太田の)踏み直しがすごかったですね。スターは違う。(準決も)与えられた場所で、自分らしく頑張る」
 逃げた太田竜馬(写真)が3着に粘る。一次予選と同様に、臆せず積極的な競走を見せた。
 「難しかったです。前がごちゃついて、仕掛けるタイミングを見てしまいました。無理やり出切ったけど、番手に入られてしまって。まくりがいつ来るかわからなくて全開でした。先行はできたけど、GIだし踏む距離が長いですね。レース内容は100点じゃないですけど、初のGIで準決に行けて結果はいいと思う」

<8R>

山崎芳仁選手
山崎芳仁選手
 前受けの新山響平は早々と誘導を降ろして、突っ張って逃げる態勢を取る。中団で河端朋之と金子貴志の併走になって、赤板、打鐘を通過する。後方の石井秀治にも動きは見られず、新山は4コーナーからペースを上げる。最終2コーナーから金子がまくって出ると、番手の山崎芳仁(写真)は金子を張って追い込み抜け出した。
 「(準決進出で)まずはですね。(新山)響平は意外とすんなりだったんでいいかなと思ったけど、金子さんが伸びました。ブロックして車輪が入った。そのあと内が空いちゃったんで、戻ってバックを踏むと外が来ちゃうからツケマイでいった。(新山との車券が)1番人気だったけど、僕が1着の車券が売れていたんで応えなきゃっていうのがありました。疲れはありますけど、それより気持ちの方が勝っている」
 山崎の後ろでインをきっちり締めていた齋藤登志信は、直線半ばで中部コンビに出られたものの差し返して2着。
 「自分の仕事をしてと思ってました。内だけは空けないように、そこだけは。(新山は)なかなかああいう場で、ああいう(突っ張りの)レースはできないですから。2人(新山、山崎)に感謝です。4コーナーでは僕が4着でしたけど、(結果的には)2着だったんで不思議ですね」
 金子に離れ気味だった坂口晃輔は、金子の踏み出しに合わせるように追い上げてドッキング。直線でしぶとく伸びて3着で準決へと進んだ。
 「柏野(智典)さんが河端さんを招き入れようと僕に照準を合わせていた。それで(1回下げて)時間差で、金子さんの踏み出しに付いていければと。展開ですね。金子さんが勝負権のある位置を切り開いてくれた」

<9R>

松浦悠士選手
松浦悠士選手
 前受けの深谷知広はサッと8番手まで下げて、渡邉雄太の先行。打鐘過ぎに深谷が車間を詰めると、逃げる渡邉がペースを上げて深谷は動けない。そのまま最終ホームを通過。深谷にとって苦しい流れになったが、1センターから踏み込んで圧巻のまくりで2着をちぎった。
 「踏み出した感じは悪くないけど。修正点はあると思うので、準決に向けてリカバリーをしたい。本当はホームでカマして行ければ良かったけど…」
 近藤龍徳が深谷に遅れて、先まくりを打った松浦悠士(写真)が深谷にのみ込まれるも2着。
 「作戦通りでしたけど、深谷さんのスピードが全然違いました。しっかりまくろうと思っていました。しっかり踏み込めたし、感触は初日よりも良かった。調整がうまくいったみたいですね」
 深谷、松浦のまくりを阻めず、逃げた渡邉の番手の和田健太郎は3着がいっぱい。
 「正直、自分だけになってしまった…。(渡邉)雄太と成清(貴之)さんのおかげです。もっと気持ちに余裕があれば、よかったんですけど。なにが正解かはわからないけど、もっと仕事のやり方がほかにあったのかなとも思います」

<10R>

稲川翔選手
稲川翔選手
 けん制が入り、南関勢が前受けを余儀なくされる。後ろ攻めの野原雅也は、青板の2センターから上昇を開始。中団から合わせて踏んだ平原康多を押さえて赤板で主導権を握った。4番手を確保した平原は、最終ホームから仕掛けてきた山中秀将を飛ばすと、2センターから踏み上げる。しかし、車の伸びはいまひとつ。結局、絶好の展開となった稲川翔(写真)が、直線で抜け出した。
 「平原さんや、山中君の動きは見えていました。(野原が)あれだけいってくれたので、1着を取らないといけないと思って。平原さんに勝つには、タテ勝負しかないかなと。現状ではあれが精いっぱい。(脚に)余裕はあったけど、気持ちに余裕がなかったです」
 東口善朋が続いて、近畿ワンツー決着。
 「後ろを見たら平原君がいて。外にはずしたから来たかなと。引き付けてからじゃ遅いので(準備をしていた)。でも、僕は内を締めていただけ。野原君がうまいこと駆けてくれたし、(稲川)翔が前に踏んでくれたので(2着に入れた)」
 平原康多は、車が伸びず3着。レース後は自転車の整備に没頭していた。
 「情けないですね。位置を取っているだけ。脚はいっぱいじゃないのに、まったく自転車が進んでいかない。いつもの感じじゃないし、力が伝わらない感じがする。(原因は)ハンドルがかみ合っていません。完全に(セッティングを)元に戻します」

<11R>

渡邉一成選手
渡邉一成選手
 竹内雄作が踏み込んだ上を脇本雄太が勢いよく出て主導権を握る。先行争いには発展せず、打鐘の3コーナーで隊列は一本棒。脇本がピッチを上げて逃げると、7番手に置かれた新田祐大はなかなか空いた車間が詰まらない。最終2コーナー手前でまくりを打った3番手の竹内に続いて、木暮安由もまくり踏み上げる。前団の隊列がグッと凝縮されたところを、新田がまくり追い込みで豪快に突き抜けた。
 「苦しかったですね。落ち着いてというか、遅れちゃって残り1周半からずっと車間が空いちゃった。まずは詰めなきゃと思ったけど、なかなか詰まらなかった。(渡邉)一成さんが付いているんで、仕掛けないとってガムシャラだった。苦しすぎてよく覚えていない。ゴールまでちゃんと踏み続けないとっていう気持ちだった。目標としていたワンツーだったんで、すごくうれしい。来場していたお客さんの声援がすごく近くで感じられて、それに恩返しができたかなと。プレッシャーもあるけど、力になっている」
 新田にスピード負けすることなく続いた渡邉一成(写真)は、新田に半車身まで詰め寄っての2着。
 「山をのぼっていったけど、そこまでは自分にはある程度余裕があった。でも、(最終)4コーナーの下りで、(新田が)さらに伸びていったんでキツかった。ゴールしてやっとワンツーだったのがわかりました」
 まくった木暮に乗った武田豊樹が、追い込み3着に入線。反省まじりに振り返り、準決へと気を引き締める。
 「竹内君(のまくり)が行くと思ってたから、(内に)差しちゃった。そのぶん、新田君にやられてしまった。ミスったっていうより、脚力が追いついてないからああなってしまうのかなと」
 まくった木暮安由は、最終4コーナーで前団をとらえたものの長い直線で後続にのみ込まれ4着。
 「(仕掛ける)タイミングが悪かったんで、無理やり行った感じでした。いろんな緊張感がありましたね」

【14日・4日目】

<9R>

児玉碧衣選手
児玉碧衣選手
 4日目の第9レースでは、ファン投票上位の選手が出場するガールズケイリンコレクション2017いわき平ステージ「ドリームレース」が行われる。
 ファン投票で1位に輝いたのは児玉碧衣(写真)。ガールズケイリンフェスティバルでは無傷で優出を果たすも、決勝は組み立てに失敗して7着。ファンの期待を胸に秘め、リベンジに燃える。
 「ガールズケイリンフェスティバル(の決勝)は、なにもできないで終わったし、悔しかったです。(ガールズケイリンフェスティバルの)3日目に気持ちが切れてしまって。気持ちが入っていないと、結果って違うなと改めて思いました。(ファン投票1位は)メールで知らされて、間違いかなと思いました(笑)。でも、自分が1位だったので、ビックリしたし、うれしかったですね。まだビッグを取れていないので、ここで恩返しをしたい。今回は本当に優勝を意識しています」
 小林優香は、並みいる強豪を押さえてガールズケイリンフェスティバルを完全V。久しぶりの大舞台で輝きを放った。
 「ガールズケイリンフェスティバルは優勝しか狙っていなかったので。優勝できてよかったです。半年間(ナショナルチームのコーチ)ブノワとの練習の成果が出せましたね。(7月高松の欠場理由は)アメリカ遠征から一日も休みがなかったので、疲れが出てしまって。でも、しっかり練習はしてこれました。半年間も出ていなかったのに(ファン投票で)2位でうれしいですね。今、中心に頑張っていきたいのはオリンピックに向けて。でも、(本業での優勝は)モチベーションにもなるし、両方につげていければ」
 ガールズケイリンフェスティバルでは、小林に屈して準Vの高木真備。しかしながら、過去に好成績を収めているオールスターのガールズケイリンコレクションだけに、逆転も十分可能だろう。
 「(前回の西武園決勝でゴール後に落車したが)全然大丈夫です。擦過傷がひどかったけど、打撲もなかったし。すぐに練習ができました。オールスターは初めて出れたコレクションでもあるし、初めて獲れたビッグレースでもあります。思い入れのあるレースですし、感謝の気持ちを込めて走りたい。一発レースは好きだし、今回は頑張りたいです」
 近況は元気のない梶田舞だが、昨年のガールズグランプリを制した勝負強さはメンバー随一だ。
 「みんなのレベルが上がってきて、前みたいに勝てなくなってきています。でも、いい感じでこれたし、気持ちも頑張ろうって感じで。(いろいろな取り組みも)形になってきました。自分の競走をしたいと思います」