『東日本大震災被災地支援 第65回日本選手権競輪(GI)レポート』 最終日編

配信日:3月4日
88期勢は本当に強いですね。
第65回日本選手権競輪(GI)を制したのは成田和也選手でした。
真の競輪ナンバーワン選手にまたしても88期。凄いと思います。
最終4コーナーで空いた内をズバッと伸びる脚力はさすがです。これで今年は更に活躍できることでしょう。ダービー王おめでとうございます!


ゴール
ゴール
ウイニングラン
ウイニングラン



花束のプレゼンテーターに熊田曜子さん
花束のプレゼンテーターに熊田曜子さん
表彰
表彰
決勝戦 レース経過
山崎芳仁‐成田和也、小嶋敬二、深谷知広‐園田匠、鈴木裕‐岡田征陽‐長塚智広、村上義弘で周回を重ねる。打鐘前にまず鈴木が上昇し、深谷を抑え、打鐘過ぎ2センターで踏み込んで先頭に出ると、流れをスローに落とし、そして最終ホームから踏み上げ、先行態勢に入った。その4番手にいた村上は、2コーナーで捲るが不発。鈴木は最終2センターで外帯線を外すと、空いた内に岡田が飛び込んで先頭に。この時岡田と長塚の間が大きく空き、4コーナーで中団にいた成田が山崎の後ろから内に切り込み伸びて1着ゴール。二度目のGI優勝となった。2着は中団から外に踏んだ山崎が伸びて2着。3着も内を突いて伸びた園田匠。
<1R>
新田祐大選手
新田祐大選手
 野田源一が赤板から上昇し、ペースを落とすと打鐘から佐々木則幸が前に出る。が、打鐘2センターから一気に坂本貴史がスパート。最終バック、坂本の番手の新田祐大(写真)は車間を大きく空けて後ろに合わせようとしたが、直線追い込んで新田が1着。
「先行が他にいなかったし、2車でしたからね、今日は気楽に臨めました。今回は、尻上がりに調子が上がっていきました。今日が一番軽かったです。(ナショナルの合宿等は)上手くつきあっていくしかないです。そうすればきっと強くなるはずですから」

<2R>
稲垣裕之選手
稲垣裕之選手
 打鐘で稲垣裕之(写真)が前に出るが、それを桐山敬太郎がさらに前に出る。最終ホームで菅田壱道が叩いて先行。稲垣が中団取り、そこから捲って1着。2着は前田で、近畿のワンツーが決まった。
 稲垣は「ここに入る前に体調を崩してしまって、調整ミスはここのクラスでは許されないですからね…。本当に後悔が残ります。今回は、その体調の分はギアに頼ろうと思いました。今日は流れを見ての競走でしたね」

<3R>
木暮安由選手
木暮安由選手
 牛山貴広が赤板過ぎから動いたが、それを抑えて吉田敏洋が前に出た。最終ホームから岩本俊介がカマして吉田と叩きあった。東口善朋に牽制されながらも外並走で粘った岩本だが、最終2センターで後退。ゴール前、空いたコースを鋭く伸びてきた木暮安由(写真)が1着。
「たまたまですよ。僕はサラ脚だったし、脚があまっていたからですね。今回はかたくいこうとしてだめでした…。もっと攻めにいってもよかったですね。4着3着2着1着か…。これを逆にして、勝ち上がっていかないといけないですね。次は頑張ります」

<4R>
朝日勇選手
朝日勇選手
 池田勇人が後方から上がってくる中村一将を合わせながら上昇。最終4コーナーから松坂洋平がカマして先行。最終バック前から捲っていった中村だが直線に入り、中村の番手から追い込んで朝日勇(写真)が1着。2着は萩原操。3着に中村が残り、ラインで上位独占。
「中村君が捲ってくれた時に早いなと思ったんです。それに前に芦澤(大輔)も武井(大介)もいたから、そこを乗り越えられるかドキドキしましたね。自分の調子は最終日まで残れたし、悪くない開催だったと思います。」と、朝日は2回繰り返した。

<5R>
井上昌己選手
井上昌己選手
 神山拓弥が打鐘前に前を切る。最終ホームから一気に松川高大が先行態勢に。根田空史が後方7番手から捲ってでるが、井上昌己(写真)が牽制。ゴール前、井上が交わして1着。2着に紫原政文。3着に松川が逃げ粘った。
「松川が頑張ってくれました。これは残るだろうなっていう感じの駆け方でした。九州でワンツースリーが決まって、それが何より良かったです!」と、笑顔の井上。
 地元で魅せた松川高大
「最後は出し切ることができました! すごい声援ももらって嬉しかったですね」

<6R>
小倉竜二選手
小倉竜二選手
 金子貴志が赤板2コーナーから坂本亮馬を抑えながら上昇。最終ホームから岩津裕介がカマして先行。3番手を金子と坂本で取り合い、坂本が3番手を決める。林雄一が捲ってくるが、これを小倉竜二(写真)がブロック。直線追い込んで小倉が1着。
「まさか、あんなに早く行ってくれると思わなかったので、びっくりしました。これは絶対に1着を獲らなきゃいけないと思ったけど、直線が長かったー。1着取れてよかったです!」
 先行した岩津裕介
「先行を考えていたわけではないけど、小倉さんについてもらったからには何かしようと思っていました」

<7R>
田中誠選手
田中誠選手
 後閑信一が打鐘から上昇していき、最終ホームから先行態勢に。これをすかさず松岡貴久が巻き返す。その九州ライン3番手の田中誠(写真)は飯嶋則之に絡まれるが、直線伸びていって1着に入った。
「前のおかげですね。貴久は調子が良くないなりに頑張ってくれました。飯嶋さんの車輪が見えたので、それだけ気になりました。ラインで上位独占だし、よかったです。今、九州は松川(高大)とかいい選手がいるので、一緒に走れるように、僕も頑張っていかなきゃいけないですね」

<8R>
村上博幸選手
村上博幸選手
 藤木裕が打鐘前から動くと、北津留翼もそれに合わせて動くが、藤木が叩き切って先行。最終バック、後方7番手から佐藤友和が捲ると、村上博幸(写真)が車間を空け、佐藤を牽制。直線で追い込んで村上が1着。
「藤木が頑張ってくれました。残るかと思ったけど、友和の勢いがよかったですね。でも、今回は自分も4回転がいい感じで踏めたし、収穫はありました!」
先行した藤木裕は「熊本で1周半はきつかったですね」

<9R>
山口幸二選手
山口幸二選手
 菊地圭尚が赤板1センターから上昇、それを浅井康太が前に出ていくが、菊地が突っ張る。吉本卓仁が打鐘4コーナーからカマして先行、中団は菊地、後方に浅井で一本棒で最終バックを通過。最終3コーナーから浅井が捲り、それに合わせて菊地も踏んでいくが、直線で加藤圭一が菊地を牽制。その煽りを受けながらも、浅井の番手から鋭く伸びた山口幸二(写真)が1着。
「最後にコースが空いたから、いけただけですね。昨日はぴりっと刺激が入りました。受身じゃだめだ、攻めていく姿勢がないとだめだということがよくわかりました」
 2着に浅井康太、中部SSの2人のワンツー。
「今開催はぼちぼちという感じでしたね。武田(豊樹)さんとか皆が4回転以上を踏んでいるし、自分も今回は3.92を踏んだけど、いい手応えがあったので、それが今回の収穫ですね」

<10R>
中村淳選手
中村淳選手
 平原康多が赤板から上昇していくが、脇本雄太が突っ張って先行。平原は一旦中団に入るが、再度最終ホームから踏み込んだが、これを脇本の番手の大塚健一郎がブロック。空いた内を武田豊樹がしゃくり、大塚を捌くと、最終バックから捲って武田が1着。2着には武田のトリッキーな動き、鋭い捲りにもしっかりついていった中村淳(写真)
「武田さんは半端じゃなかったですね! 本当にすごかったです。離れることはないけど、あれは差すのはムリでしたよ。お客さんも盛り上がっていて、あれはやる気が出ましたね。今回は、自分のレースができたと思います。いい経験ができましたね」

<11R>
成田和也選手
成田和也選手
 成田和也(写真)が前を取り、山崎芳仁が前受け。鈴木裕が打鐘からゆっくりと深谷知広を抑えながら上昇、先行態勢に。それを追走し、村上義弘が4番手を取った。最終バックから村上が捲り、鈴木の番手の岡田征陽と並走になったが不発。直線はヨコ一線になったが、空いたコースを伸びてきた成田が1着。
「まだ優勝の実感はわかないですね。山崎に任せていたし、山崎はグランドスラムがかかっていたし、持ち味を出して勝負してほしいなと思っていたので、脚を使うよりも一発狙ってほしいなと思いました。ごちゃごちゃした展開になった時はそこから勝負と思っていました。最後までついていくつもりでしたけど、山崎が車輪をハウスして、もう行けないと思ったので、内にいったら、コースがあきましたね。今回の前も一緒に練習してきた山崎と優勝を目指してやってきましたが、まさか自分が優勝できると思ってなかったです。結果を出せない時期でも、応援してもらって、それが励みになりました。これからも声援に応えられるよう一戦一戦頑張っていきたいと思います」
 外を伸びた山崎芳仁が2着。
「実際は自分も突き抜けてますからね、あとは内にいくかいかないかでしたね。ま、力を出し切ったので悔いはないです。これでグランプリも見えてきたし、ここからまた頑張ります」
 3着には園田匠
「深谷だから、直線長いし、まだ行けるんじゃないかと思って、勢いをもらえれば自分も直線でいきるんで。最後は成田さんが流石でしたね」
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