『被災地支援競輪第70回日本選手権競輪(GI)レポート』 初日編

配信日:4月30日
 今年2度目のダービー「被災地支援競輪第70回日本選手権競輪(G1)」が、静岡競輪場で4月30日に熱戦の火ぶたを切って落とされた。好天に恵まれた初日は、一次予選から多くのファンが詰めかけた。メーンの特選では近藤龍徳があっと驚く白星で、高配当を演出。特選を勝ち上がった3選手は、4日目の「ゴールデンレーサー賞」へとコマを進めた。5月1日の2日目には、残りの一次予選とメーンの特選2個レースで勝ち上がりが争われる。
 本場では開催中の毎日、「早朝予想会」、「日本競輪選手会静岡支部ブース」、「競輪自転車体験ブース(初日~3日目まではサイクルタイムトライアル、4日目~最終日まではサイクルスピリッツ)」など、様々なファンサービスとイベントでお客様をお待ちしています。また、5月1日の2日目には、「平成ノブシコブシ」、「パンクブーブー」、「ストロベビー」のお笑いライブ、「芸人さんと1着当て抽選」、「ガールズケイリンコレクション」出場予定選手によるトークショーなども予定されています。ぜひ、静岡競輪場へ足をお運びください。

特選27名が開会式で一同に会す
特選27名が開会式で一同に会す
敢闘宣言をする岡村潤選手
敢闘宣言をする岡村潤選手
スピーチーズ ミニライブ
スピーチーズ ミニライブ
動物戦隊ジュウオウジャー ショー
動物戦隊ジュウオウジャー ショー
<1R>
菅田壱道選手
菅田壱道選手
 地元の新田康仁が渡邉雄太の番手で人気を集めたオープニングレース。地元勢を沈めて好スタートを切ったのは菅田壱道(写真)。打鐘から飛び出した渡邉が積極的に風を切るも、最終ホームから巻き返した中村一将と踏み合う形に。後方で脚を溜めていた菅田が、まくりで前団をひと飲みにした。「ダメかと思いましたよ…」と、引き揚げてきた菅田が振り返る。
 「最終ホームで引いてしまったので…。中村さんが外に浮くか浮かないか見ながら仕掛けたからどうかなって思ったけど。すごく軽く感じて思った以上に伸びましたね。本当によかった」
 宮城ワンツーで和田圭が2着。
 「自分も軽く感じたから抜きにいったけど、どんどん伸びていって自分はその場で足踏み。前が強かったですね」
 地元の渡邉雄太は3着で勝ち上がりの権利を獲得したが、ライン決着に導けず厳しい表情を浮かべる。
 「自分にもっとスピードがあれば良かったんですけどね…。中村さんは合わせ切れると思ったけど、その後ろまでは見えませんでした。余裕がなかったですね」

<2R>
澤田義和選手
澤田義和選手
 澤田義和(写真)が俊敏な動きを見せて白星スタートを飾った。レースは先に前に出た山中秀将を佐川翔吾が押さえ赤板の2コーナーから先行策。続いた松浦悠士と山中で中団が併走になると、後方の鈴木庸之がロングまくりで襲い掛かる。澤田は鈴木と連結が外れた岡田征陽にすくわれ苦しい展開に。しかし、岡田がまくってきた松浦を張ると、空いた内コースを踏んで1着。
 「今日の1着はうれしいですね。内容良く取れたので。次につながります。1コーナーではまさか内に来ると思ってなかったんで油断したけど。そのあとは(岡田)征陽の後ろに入れた。展開が悪いなかで、なんとか3着に入りたいと思っていました」
 吉田健市が直線で澤田の後輪に接触。松谷秀幸、岡田も巻き込んで3人が落車する。後続のアクシデントもあって、まくった鈴木庸之が2着に入る。
 「落車がなかったら厳しかったですね。楽にまくれると思ったけど、きつかったです。出切ってからはいっぱいで。(岡田)征陽さんが仕事をしてくれていたので、後は踏むだけだと。勝ち上がれてよかったです」

<3R>
櫻井正孝選手
櫻井正孝選手
 切って別線を待った荒井崇博を、打鐘から巻き返した櫻井正孝(写真)が押えて思惑通り先行態勢。櫻井がマイペースに持ち込もうとするも、柴崎淳がすかさず反撃。スピードの違いで柴崎が出切ると、小野大介に阻まれた笠松信幸が外に浮いて後退。柴崎を櫻井が追いかける。柴崎との車間を落ち着いて詰めた櫻井が、追い込み白星を飾った。
 「先行するつもりで踏んだんですけど。バンクが軽いし自分は重い方がいいんで、あれだと(柴崎)淳さんの方が有利ですよね。1車の時は焦らずにと思ってました。自分でやろうと思ってたら、小野さんがやってくれましたね。そこからはいっぱいだったけど、いっぱいのところから踏むのが自分の持ち味なんで」
 最終1コーナーで笠松を振った小野大介は、笠松に返されながらも2コーナーで仕留めてラインでの上位独占に大きく貢献。2着にも納得の顔で汗をぬぐう。
 「展開は考えてなかったけど、いい仕事ができました。一発やったけど、また来たんで笠松さんも強いですね。自分も体が勝手に動きました。(ラインの)全員がいい仕事をできたと思います」
 直線で櫻井と小野の間を伸びかけた岡部芳幸だったが3着まで。
 「櫻井の強みが出たレースだった。(ライン)3人ではまって、自分だけ4着っていうのは悔しいんでなんとかと思って踏みました」

<4R>
椎木尾拓哉選手
椎木尾拓哉選手
 松坂洋平が切った上を、川村晃司が打鐘手前で叩いて主導権奪取。うまくペース駆けに持ち込むと、好位からまくり追い込んだ山田英明や、自力に転じた海老根恵太の反撃を完封。ゴール前は番手の椎木尾拓哉(写真)とマッチレース。椎木尾が微差で川村を交わし、ダービー初出場でうれしい白星を飾った。
 「川村さんの踏み直しがすごかったし、2人で決まるかなと思いました。後ろがもつれたのもわかったんですけど、山田さんも苦しそうだったので。海老根さんがまくってきたのも見えてました。初出場で一次予選1着はうれしいし、ワンツーが決まって本当によかったです」
 名古屋ダービーで準Vの川村晃司が、底力を見せつけて、堂々の一次予選突破。
 「ホームの向かい風がキツかったけど、ええところで仕掛けられたし展開も向きました。ラインで決まったので良かったです。(前回の)ダービーのあとにフレームとか試して失敗したけど、戻して良くなっていたので」

<5R>
小岩大介選手
小岩大介選手
 地元の熊本復興へ強い気持ちで挑んだ中川誠一郎が意地を見せた。積極性では一番の高久保雄介が打鐘からハナに立ち別線ににらみをきかせながら先行態勢に入るも、中川は高久保にペース駆けを許さずに残り1周手前から早めに巻き返して別線を圧倒。追走した小岩大介(写真)がゴール寸前で中川を差し切って九州ワンツー。友定祐己までしっかりと続いてライン3人で決めた。
 「自分の場合は付いていけるかいけないかの勝負なので。抜く抜かないはあとの話ですからね。でも最後(差し切った)手応えはありました」
 「(和田真久留と)力は違わないと思っているので。後ろになったら仕掛けようと思っていた」と、話すのは中川誠一郎
 「余裕はあったけど、外(併走)で脚を使っていたんでしょうね。最後の末が甘かった。4コーナーからは気持ちだけで踏みました」
 3着にはソツなく流れ込んだ友定祐己が入線。
 「(打鐘過ぎ)4コーナーまで仕掛けなかったら、切り替えも考えていたけど良く行ってくれました。小岩君も楽勝で付いていってたから、前(中川)が出切れるかの方が不安でしたよ(苦笑)。自分も余裕はあったし3人で決まって良かったですね」

<6R>
飯野祐太選手
飯野祐太選手
 岩本俊介が赤板の2コーナーから踏み込むと、中団にいた畑段嵐士が合わせて前に出る。しかし、藤木裕が連結を外して岩本が番手にはまる展開に。藤木が追い上げて前団がもつれると、後方から吉本卓仁がスパート。合わせた飯野祐太(写真)の上を行き、最終バックで逃げる畑段をとらえる。このまま大勢は決したかに思われたが、吉本の仕掛けを追った飯野が直線で追い込んで逆転勝ち。
 「藤木君が追い上げた時に仕掛けられたら、ワンツースリーで決まったと思います。ワンテンポ置いてしまいましたね。バックでもまくっていけばよかったけど、大事にいき過ぎました。でも、今日のであたりが入りましたね」
 吉本卓仁が2着。飯野にこそ屈したが、力強い走りで二次予選進出を決めた。
 「畑段の情報がなくて、どうするのかわからなかったです。でも、藤木君も付いているし、行くと思ったから畑段(ライン)の後ろにいようと。あとは様子を見ながら。もうワンテンポ早く仕掛けられれば良かったですね。あの展開なら1着を取りたかったです」

<7R>
坂本健太郎選手
坂本健太郎選手
 打鐘過ぎに先行態勢を取った松岡健介に、人気の北日本勢が襲い掛かる。最終ホームで松岡をねじ伏せた早坂秀悟が主導権を握って北日本ラインで勝負が決まったかに思われたが、後方からまくった坂本健太郎(写真)がグングンと加速して前団に迫る。伏見俊昭のけん制を越えて、4コーナーで早坂に並んだ坂本がゴール板を先頭で駆け抜けた。
 「本当によかったです。前回(函館)は2日間先輩(加倉正義)に迷惑を掛けてしまっていたんで。うれしいです、先輩と勝ち上がれて。なかなかG1で先輩と決められることなんてないですから。前回は調整ミスだったんで、今回は一応仕上げてきたつもりです。そうは言っても798着ですから(笑)」
 今期ここまでの競走得点が95点台の加倉正義が、坂本のまくりに食らいついて2着をキープした。福岡ワンツーも車単は、1万円超の好配当。
 「(坂本)健太郎が強かった。これで引退しないでよくなった(笑)。前回の函館では健太郎と2回失敗していたから、やっと返してくれた。なにを聞かれても、今日は恵まれしか言うことはないですね」
 内に詰まって坂口晃輔とからんでいた黒田淳から切り替えた濱田浩司が、福岡コンビを追いかけて3着。
 「(1着まで)行けたかと思ったんですけどねぇ。全然抜けてなかった。黒田が内にもぐっていったんで、坂口も降りて来るだろうし、そこに行ったらダメだと思ってああなりました」

<8R>
吉田敏洋選手
吉田敏洋選手
 打鐘過ぎに北津留翼を叩いた小埜正義が先行態勢に入る。しかし、一度7番手まで下げた吉田敏洋(写真)が、すかさず反撃開始。猛スピードで前団に襲い掛かると、瞬く間にまくり切ってあとは一人旅。後続に3車身差をつける快勝劇となった。
 「いつも通り、仕掛けるところを逃さないようにと思ってました。それがうまくはまった感じです。早くオノマサ(小埜)をとらえられたので2コーナーでは自分のペースに入れられました。あとは(山内)卓也さんの存在が大きかった。なにも考えずに走れたので。(疲れは)大丈夫そうだし、いい流れが続いているので、このまま頑張りたいですね」
 吉田をマークした山内卓也だったが、けん制などもあり吉田に離れてしまう大ピンチ。しかし、懸命に追いかけて現地集合を果たし、車単1番人気の支持に応えた。
 「いやーキツかった。(吉田が)強かったです。もうああなったら(離れたら)追い掛けるしかないですからね。(萩原孝之の)ブロックもしつこくて、それもまた苦しくて(苦笑)。本当にキツかったけど、人気に応えられてよかったです」

<9R>
片寄雄己選手
片寄雄己選手
 片寄雄己(写真)が相性良い根田空史に乗って有利に抜け出し、地元ファンの声援に応えた。新田康仁が一次予選で姿を消すなど、地元勢にとってはここまで苦しい戦いが続いてしまったが、片寄が意地を見せて地元で唯一の白星を飾った。前受けから引いた7番手に引いた根田であったが、打鐘から踏み込んで一気にスパート。最終ホーム手前には先頭に立った根田が巻き返しを狙った矢口啓一郎を封じた。番手を回った片寄は余裕を持って車間を空けながら根田を援護して直線で抜け出し、笑顔で検車場へと引き揚げて来た。
 「根田君の気持ちが本当にうれしかった。ジャンのところなんか離れるかと思うくらいのスピードで。矢口君が来たのが見えて仕事をできればと思ってました。でも、正直緊張し過ぎて心臓が出そうでしたよ(笑)。いやー本当によかった」
 「静岡バンクは熟知しているので。千葉より走りやすい(笑)」と、してやったりの根田空史も満面の笑みを浮かべる。
 「ジャンのところは隠れながらでしたね。出切るまではニュートラルでいけたし余裕もありました。矢口さんが見えてからは全開で(踏んだ)。プレッシャーが半端じゃなかったけど、片寄さんと決められてよかった」
 まくり及ばずも3着で矢口啓一郎が一次予選をクリア。
 「諦めずに踏んでよかった。ジャンのところで切って(根田に)ドカんと行かれてもきついと思ったので待ちました。ダメもとで早め(最終ホーム)から仕掛けられたし動き自体は悪くないですね」

<10R>
村上博幸選手
村上博幸選手
 先に切った天田裕輝を坂本貴史が打鐘で叩いて先行策。北日本勢に続いた三谷竜生は一旦中団で併走した後、最終ホームからスパートする。抵抗する坂本を力でねじ伏せると、最後は番手の村上博幸(写真)とマッチレース。結果は同着となって、喜びを分け合った。村上は検車場に引き揚げて来ると、汗をぬぐいながら口を開く。
 「(三谷は)楽に出切れると思いました。自分は待ちすぎて、踏み直しのタイミングと合ってしまって抜き切れなかったです。三谷君はバックでキツいかなと思ったけど、そこから踏み直しましたね。強いです。2人で1着で良いスタートが切れました」
 三谷竜生は力強い走りで別線を圧倒した。
 「ああいう展開も頭にありました。1着で良かったです。状態は良いし、感じも良かったです。あとは、モガき切れるか、切れないか。次につながると思います」
 大槻寛徳は目標の坂本がまくられると、村上後位に切り替え3着を確保した。
 「(坂本)貴史が頑張ってくれました。できれば、番手(村上)をどかしたかったですね。脚も重かったです」

<11R>
近藤龍徳選手
近藤龍徳選手
 井上昌己が当日欠場で8車立て。九州の目標を失った大塚健一郎は、“顔見せ”から稲垣裕之の番手勝負の腹を固めて岩津裕介と競り合い。後続の競りにも臆することなく主導権を握って出た稲垣が、赤板の2コーナーから叩きに出た竹内雄作を突っ張り風を切る。外に浮いた竹内が力尽き、今度は4番手から武田豊樹がまくって出るが、大塚がブロック。自力に転じた浅井康太だったが、直線の入り口で狭いコースに入って万事休す。浅井に乗った近藤龍徳(写真)は、進路を外に取って突き抜けて1着。3連単80万円超の驚きの配当を叩き出した。
 「(竹内と浅井が)仕掛けてくれたおかげです。前のスピードをもらえたからこそですね。突っ込むとかそういうレースじゃないし、体が反応するままにああなりました。みんな強いし、自分は久々に緊張した。そのぶんうれしい。すごい先輩の後ろを回って、アイツはいい位置を回っているだけって言われたくないんで。結果を出していくしかない」
 岩津が番手に追い上げるが、稲垣もペースを上げて番手は大塚健一郎が奪取。武田のまくりをドンピシャのタイミングで止めた大塚は、インからの奇襲も凌ぎ稲垣を交わして2着。「気合入った、ヨッシャー」と、引き揚げて来た大塚が、興奮気味に続ける。
 「(武田との)間合いも見えていたし、あれを止めないと。(岩津との)意地の張り合いだけじゃ(稲垣に)申し訳ない。(井上)昌己がいなくなって、その(欠場した井上の)気持ちもあったんで自分らしくいこうと。よかったです」
 大塚の選択が結果として稲垣裕之の先行意欲をアップ。竹内を不発にして敢然と逃げた稲垣が、内容の濃い3着で4日目の「ゴールデンレーサー賞」へと進んだ。
 「どっちが番手を取ったのかわからなかったけど、(大塚が)いい仕事をしてくれました。岩津も大塚も一流の追い込み選手だから失礼のないように。どっちが(番手を)取っても仕事をしてくれるんで、そういう安心感はありました。竹内君にすんなり駆けられたら厳しいし、できれば先行で勝負がしたいと思ってた。ラインが3車になったような感じで、落ち着いていけました。2月に(全日本選抜で)失格して迷惑を掛けたっていう気持ちがあった。しっかり練習はしてきました。記念とG1はまったく違うし、G1復帰戦で先行で力を出し切って3着に残れたのは自信になります。一走、一走、感触と自信が戻ってきているのを実感しています」

<2日目 5R>
古性優作選手
古性優作選手
 古性優作(写真)は3月玉野記念を優出など、今年に入ってさらにステップアップ。前回の佐世保F1でも吉澤純平から逃げ切りVとその存在感を示した。
 「成績通りで悪くはないです。ちょっと雨があったけど、予定通りこれました。強い先輩が付いてくれるので、しっかりと。最低、準決までは行きたいですね」
 南修二は2月の当所記念を優出とバンクとの相性は抜群。3月名古屋ダービーでの落車の影響も薄れ、良い状態でビッグに臨む。
 「復帰してからは成績を見てもらっての通りです。でも、直前はみっちり練習をして、今回は違う。やれると思います。気持ちも入っていますね」

<2日目 6R>
近藤隆司選手
近藤隆司選手
 今年の全日本選抜を優出するなど、今や南関のエース格にまで成長した近藤隆司(写真)。近況は一息の成績だが、状態に問題はなさそう。
 「(4月福井F1は)ウエイトトレーニングで腰を痛めて欠場しました。でも、もう痛みはほぼないので、9割以上は大丈夫です。ここまではウエイトとバンク練習を交互にやって、ほぼ予定通りにこれました。今回は決勝に行きたい。G1はメンバーが強くて運もあるし、ワンチャンスをつかめるように」
 稲毛健太は3月広島F1で落車。その影響で、前回の富山F1では大きい数字を並べたが、怪我の経過はまずまず。
 「怪我は打撲です。練習の感じも悪くなかったですし、今回はまだマシですね。駆けやすいメンバーなので、しっかり仕掛けたい。一戦、一戦頑張りたいですね」

<2日目 7R>
吉澤純平選手
吉澤純平選手
 3月小倉F1で落車した吉澤純平(写真)だが、「一本走って問題なかった」と、前回の佐世保F1を優出。ここは先行力上位だけに、展開有利に進めたい。
 「自分の中で落車の不安もなくなりました。佐世保の決勝は反省することもあって、そこを意識して練習をやって。時間はあまりなかったけど、やれることはやってきました。静岡のイメージは悪くないですね。あとは自分次第です」
 熊本で被災した野口大誠。地元を盛り上げるためにも、気持ちの入ったレースで被災地を勇気づけたい。
 「地震があってCSCを使わせてもらいました。そこで1週間くらいやってきましたね。気持ちだけは入れてやらないと。しっかりやります」

<2日目 8R>
木暮安由選手
木暮安由選手
 今年はF1で一度も確定板を外していない木暮安由(写真)。しかし、グレードレース戦線では結果が出ていないだけに、ここは結果が欲しい。
 「ここ2場所はセッティングとか乗り方を試して、悪い方に出てしまいました。今回は元に戻します。優勝を連発していたころの自分に期待してもらって大丈夫です」
 田中晴基は3月の名古屋ダービーで2勝を挙げるなど随所で好走。今回は「(前回の)西武園記念よりは良い」と、状態を上げて一次予選に臨む。
 「西武園の前にいろいろセッティングを試したんですけど、それが良くなくて。今回はセッティングを(年始のころのに)戻しました。疲れはないですけど、中4日できたので2日目で良かったです。(後ろに付く)松坂(英司)さんにはお世話になっているし、ラインで決まるように頑張ります」

<2日目 9R>
小松崎大地選手
小松崎大地選手
 このレースは3車の北日本勢が強力な布陣。その先頭を走る小松崎大地(写真)は、3月小倉F1で落車の憂き目も、前回の高知記念を優出と状態に不安はなさそう。
 「落車の影響は思ったほどなかったです。高知は課題が見つかったりと実りある開催でした。その後のトレーニングでも良いステップが踏めましたね。3車はアドバンテージだと思うので、そういうのを生かして走りたい」
 近況は一息だった桐山敬太郎だったが、前回富山F1で根田空史の番手からVと良い流れ。ここも得意の自在性を駆使してレースをかき乱す。
 「今年に入って、ボロボロで結果を残せなかったけど、番手でも差せたのはすごく大きいですね。富山が終わってからは、平塚で支部の合宿にいってきました。なんとか間に合ったって感じですね。一次予選はなんでもやって」

<2日目 10R>
芦澤大輔選手
芦澤大輔選手
 昨年の京王閣ダービーの覇者で、今年の名古屋ダービーは3着表彰台の新田祐大。今年は全日本選抜、名古屋ダービーと2度のG1を含めて6場所すべてで決勝に進出と、その爆発力に加えて安定感も増している。
 「川崎記念が終わって全日本(全日本自転車競技選手権大会トラック )がすぐにあったりして忙しかったんですけど。全日本が終わってからは、今日まで時間があったんでしっかり練習をしてきました。状態はバッチリです。(静岡は)基本的に走りやすいバンクだと思っているんで、力を思う存分発揮できればいい結果が出ると思います」
 新田とのセットの佐藤慎太郎は、前回の松阪F1での落車途中欠場の影響を感じさせずいつも通りじょう舌。
 「すべてスケジュール通り、当初立てた予定通りにここまで来ることができました」
 関東の目標不在の芦澤大輔(写真)は、迷うことなく脇本雄太の番手勝負を決意。3車結束の近畿勢の分断で活路を見出したい。
 「脇本の番手。村上(義弘)さんに競ることの意味はすごく大きいし、失礼のないように。メンバーが発表された時に、自分の身が引き締まるというか緊張した。ここ自分が頑張って勝ち上がれば、次につながると思う。G1のこのメンバーで自分をアピールするためにも全力で」
 原田研太朗は前回の函館F1を3連勝の完全V。勢いを加速させて、2年連続のダービー決勝進出を目論む。
 「直前は寒かったので、体があんまり動かなかった。それでギアを掛けて練習をしていました。そのぶんここでは軽くなるといいんですけど。園田(匠)さんとは相性がいいというか、どっちかがいいという感じだと思います」

<2日目 11R>
山崎芳仁選手
山崎芳仁選手
 昨年、当所の全日本選抜で優勝を飾っている山崎芳仁(写真)は、今年2度目のダービーにグランドスラム達成をかける。
 「直前も(佐藤)慎太郎さんと一緒に練習をしてきました。天気も良かったんでね。(今年はダービーが)2回もあるんだから、1回は決勝に乗らないと。決勝に乗らないことには(グランドスラムは)始まらないんで。(渡邉)一成に任せていきます」
 名古屋ダービーでは一、二次予選を連勝で準決へと勝ち進んだ郡司浩平は、今度は特選スタート。気負うことなくタイトルホルダーがそろったメンバーとの戦いにイメージを膨らませる。
 「(前回の)川崎は記念のなかではすごくいいメンバーだったんで、そこで戦えたっていうのは収穫になった。ダービーでは(G1で)初めて準決に乗れたけど、レースにならなかった。今度は同じことを繰り返さないように。(特選は)細切れだし、ちゃんと仕掛けるところで仕掛けられれば、チャンスはあるのかなと。後方にならないように。あとは出切れれば、そこからどんだけ粘れるか。(特選に)乗っただけじゃしょうがないんで」
 前回の西武園記念は3823着で未勝利。納得の行かないシリーズだった平原康多が、ダービーの大一番で巻き返しを誓う。
 「名古屋のダービーの落車から、(前回まで)3場所ちょっとイマイチだったんですけど。練習で自分を見つめ直してきて、セッティングなんかも戻してきたら感じが良くなりましたね。西武園は満足いく結果じゃなかったんで、しっかり上積みがあるようにトレーニングしてきました。練習はしっかりやってきました」
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