『第71回日本選手権競輪(GI)レポート』 2日目編

配信日:5月3日

 東京オーヴァル京王閣を舞台に開催されている「第71回日本選手権(GI)」は、5月3日に2日目が行われた。初日に続いて激闘が繰り広げられた一次予選では、ホームの後閑信一が落車のアクシデントに見舞われ二次予選進出はかなわなかった。また、メーンの特選2個レースでは、園田匠、平原康多が勝ち星を挙げて、準決へフリーパス(失格以外)の4日目のゴールデンレーサー賞へとコマを進めた。5月4日の3日目には、二次予選と一発勝負で「ガールズケイリンコレクション2017京王閣ステージ」が行われる。
 本場では開催中の毎日、ヤクルト1000本、ベビースターラーメンのプレゼント、Wチャンスカードの配布を先着で行います。また、スワローズブース、なりきり写真ブース、予想会なども行います。さらに5月4日の3日目には、「ダチョウ倶楽部」によるお笑いライブ、エコぬいぐるみ作りなども予定されています。京王閣競輪場では様々なファンサービスとイベントで、お客様をお待ちしています。ぜひ、本場へ足をお運びください。

古紙を活かしてぬいぐるみ作り
古紙を活かしてぬいぐるみ作り
東京支部選手 wattbike デモンストレーション
東京支部選手 wattbike デモンストレーション
パンサー お笑いショー
パンサー お笑いショー
ガールズコレクション出場メンバーが集合
ガールズコレクション出場メンバーが集合
指定練習に臨むガールズ選手
指定練習に臨むガールズ選手

<1R>

筒井裕哉選手
筒井裕哉選手
 上昇した筒井裕哉(写真)が赤板で坂本貴史に併せ込むと、前受けの坂本は5番手まで下げて野田源一と併走。3番手に山賀雅仁が入り、筒井は誘導を使い後続の動きを警戒しながら態勢を整える。坂本が打鐘の2センターでインを進出して、今度は山賀と併走。先行の腹を固めた筒井は、最終ホーム手前からダッシュを利かせて逃げる。後続のもつれをしり目に筒井は楽に押し切った。
 「ジャンで踏んで、カマシが来たらイン粘りと思ってたんですけど。まさかですね。でも、絶好でした。あそこまでほったらかしにされることもないんで(笑)」
 野田との併走から3番手まで押し上げた坂本貴史は、山賀との位置取り争いを最終2センターで制して追い込み2着。
 「野田さんが切ってくれれば、すぐに行って先行しようと思っていた。ちょっと中途半端でした。後ろに迷惑を掛けてしまった。(山賀との3番手取り合いを)耐えてコースを開けて踏めました。もう1個前の有賀(高士)さんのとこまで行ってもよかったですね」

<2R>

三宅達也選手
三宅達也選手
 中団の才迫開が合わせて上昇し、そのまま鈴木竜士を突っ張って主導権を握る。すると、引いた鈴木と内に飯野祐太で中団を争う形に。才迫が懸命に逃げる一方で、飯野が外を張ると朝倉佳弘が鈴木を捨てて内に切り込んでいく。さらにバックでは鈴木も外をジリジリと迫っていくと、三宅達也(写真)が番手まくりを敢行して1着を手にした。
 「ありがたいです。内から3番(朝倉)が来てたし、外に7番(鈴木)も見えたので、併走になる前に踏ませてもらいました。作戦としては切って中団狙いだったんですけどね。才迫君が気迫を見せてくれました」
 佐藤友和が自力に転じ、大外をまくって2着に入る。
 「飯野が中団にこだわり過ぎてたし、行けなかったのでバックで自力に変えさせてもらいました。自力で走った昨日よりは楽でしたね。(前回落車して)体は1日では戻らないので、そのぶんセッティングで(補って)。多分、明日休みになるだろうから、もうちょっと煮詰めます」
 飯野祐太は3着に入るも、力を出し切れずに不完全燃焼。
 「まったく踏まないで終わってしまいました。成績以上に脚はいいんですけどね。かぶってしまって…。関東ラインが崩れてて、(鈴木を)捨てた朝倉さんに内を行かれてしまったし、そこから行こうと思ったら小林(大介)さんが遅れてきて。そこから小林さんは伸びなかったし。すんなり中団だったら行けたと思う。点数がないからナメられてますね」
 才迫開は予想外の展開に泣き、大差のシンガリ負け。
 「作戦は先に切って中団狙いだったんですけど…。ある程度踏んでいないと中団が取れないと思ってたので。(鈴木が)来なかったですね」

<3R>

池田憲昭選手
池田憲昭選手
 後ろ攻めから山本伸一が上昇して赤板で前に出る。この動きに渡部哲男ら四国勢、河村雅章ら関東勢も続く。前受けの早坂秀悟は引き切らずに5番手で河村と併走すると、山本が徐々にペースを上げて先行態勢に入る。3番手を確保した渡部は、まくってきた河村に合わせる様に最終2コーナーから仕掛けるも、車の出は今ひとつ。すると、渡部の余力を判断した池田憲昭(写真)は、3コーナーからインを進出。そのまま鮮やかに突き抜けて激戦を制した。
 「作戦はとくになかったです。近畿の後ろから攻めていく予定くらいですね。(勝てたのは)たまたまですよ。澤田(義和)さんに当たろうと思ったら、内が空いて『おっ』て思って(前に踏んだ)。2年前に使っていたフレームを持ってきて。それを昨日使ってダメだったので、フレームも、セッティングも変えました」
 池田にすくわれた山本伸一は、直線で失速して5着。
 「後ろの状況はわかっていました。内を空けたのは自分のミスです。でも、(状態は)悪くない」

<4R>

東口善朋選手
東口善朋選手
 赤板の2コーナーで押さえて出た中井太祐が、南関3車を受けて4番手をキープ。最終バック手前からまくった中井が前団をとらえると、松坂英司のブロックを乗り越えた東口善朋(写真)が直線で抜け出した。
 「もちろん(ラインでの)ワンツーがベストですけど、中井君も頑張ってくれたし、北津留(翼)君のスピードも良かったので1着を取りに行かせてもらいました。これが初日(一次予選)なら最高ですけど、GIなので負け戦でも1着を取れて良かった」
 6番手で車間が大きく空いた北津留翼は、近畿コンビとの差を詰める勢いでまくり追い込み2着。
 「ホームで(車間が)空き過ぎて、キツかったですね。風も向かってて。脚のある人なら2センターで行っちゃっていると思うけど。東口さんもローリングしてたので、自分はキツかった」

<5R>

和田健太郎選手
和田健太郎選手
 早めに上昇した守澤太志を突っ張った脇本雄太だが、赤板から踏んだ渡邉雄太に押さえ込まれると北日本コンビが続き、さらに荒井崇博にすくわれて6番手からの立て直し。逃げる渡邉がグングンとペース上げて、番手の和田健太郎(写真)は車間空けて後続との間合いを図る。最終2コーナーからまくった脇本をけん制して追い込んだ和田が、白星で一次予選をクリアした。
 「今日はバックが向かい風なんで、そこを2回(先頭で)通過する(渡邉)雄太はキツかったと思う。自分ももっていきたかったけど、(ラインが)2車だったんでどうかなっていうのがあった。今期は1回失格して、勉強代も払っていますから。あとは車間を空けたけど、自分の技量不足でした。今日は雄太の気持ち一本です」
 まくりを打った脇本雄太が豪快に前団をのみ込むかに思われたが、直線で和田との踏み合いに負けて2着。
 「中団、中団を回る人を前に出してしまうと後方になる危険があるので、守澤さんを突っ張りました。もうちょっと(渡邉が)来るのが遅ければ、突っ張ろうと思った、荒井さんが内から来たけど、そこは落ち着いていました。自分がああいう動きをしたから、(渡邉は)駆けづらかったと思います」
 3番手確保から最終2コーナーでまくりかけた守澤太志だったが、南関コンビの後ろに戻っての追い込みで3着。
 「3番手を取れればっていうのがあったんで、そこは良かったです。緩んだら(まくりに)行こうと思ってたんですけど、無理だなと思って戻った。あとはワッキー(脇本)の仕掛けを待った。ああなったら内しかないです」

<6R>

中井俊亮選手
中井俊亮選手
 赤板で出た高橋和也は、主導権を明け渡す気配がなく別線を警戒しながらペースを上げる。根田空史(イン)と中井俊亮(写真)が、4番手を併走して打鐘を通過。最終ホームで中井に押し込まれた根田がインを踏んで行くと、中井は、2コーナー手前からまくり上げる。稲川翔が中井の踏み出しに遅れて田中晴基が中井を追いかけるが、笠松信幸が田中を押し上げる。そこに橋本強、吉村和之が突っ込んで直線の入り口で落車のアクシデント。逃げた高橋を3コーナーでつかまえた中井は後続の落車事故に巻き込まれることなくゴールを駆け抜けた。
 「ジャンのところで切っていれば、根田さんが叩いて中団は取れていたかもしれない。根田さんと併走になって展開が早くなって、引けずにどうしようもなかったですね。反省のあるレースでした。修正していきたいです」
 番手の笠松を含めて3車が落車。離れた2着には逃げた高橋和也が入った。
 「初手は中団からの組み立てだった。1回出て後ろでやり合っているのはわかりました。めちゃくちゃキツかったけど、バックでも流れていたし、先行しやすい展開にはなりました。ただ、まさか残れるとは思わなかったです。来ているのが中井君1車だけだったので、チャンスだと思いましたね。この勝ち上がりは大きいですね」
 田中の後ろで落車を避けた佐藤龍二が、直線で高橋に迫る追い込みで3着。3連単は70万円超の高配当になった。
 「あの展開になることは想定はしていたけど、自分も橋本さんと併走になってキツかったです。みんなが内にいたので、なんとか届きました」

<7R>

武井大介選手
武井大介選手
 後ろ攻めの菅田壱道が前を押さえると、打鐘で吉本卓仁、さらにその上を和田真久留が叩いて主導権を握った。番手の内藤秀久は鈴木謙太郎をブロックし、車間を空けて援護していくと南関有利の態勢。内藤秀は車間を詰めて追い込んで行ったが、その後ろから武井大介(写真)が中を突き抜けた。
 「恵まれました。変なタイミングだったら離れるから、順番が来たら行ってねと言ってたんです。いつも3番手とかで離れてるけど、付いていけてよかった。ラインでワン・ツー・スリーかと思ったけど、内藤(宣彦)さんだけすごい勢いできましたね。バックが重たかった。最後コースを空けてくれたので。でもそのぶん、和田君が4着になってしまって残念です」
 内藤秀久は2着で勝ち上がるも、和田を残せず悔しがる。
 「僕にもっと技量があれば…。車間を空けて脚がいっぱいになってしまって。そのぶん、武井さんが伸びましたね。武井さんがたとえ外を行ってたとしても、合志(正臣)さんが来てただろうし。自分はキツくなるけど、あと1車空けてたら違ったかもしれない。和田君のぶんまで頑張ります」
 内藤宣彦は絶体絶命のバック9番手。しかし、菅田に乗っていくと、2センターから絶妙なコース取り。俊敏に内に下りて4車交わすと、内藤秀の外を鋭く迫って3着に滑り込んだ。
 「前回(函館FI)から内藤(秀久)君とは3走連続で一緒で、2回とも並んでゴールしてるんです。だから、今日も並んでゴールかと思ってたらホントにそうなりましたね(笑)。僕も脚がたまってたし、コースが空いてよかった。ダービーの一次予選は緊張しますね」
 和田真久留はゴール寸前で内藤宣に交わされ4着に。「ダービーが終わってしまった…」と、茫然自失。
 「ホームの向かい風が動くて…。風に負けました。すぐに(鈴木)謙太郎さんがきてたのが見えたから休めなくて」

<8R>

成清貴之
成清貴之選手
 青板周回から早めに上昇した山中秀将が、押さえて誘導の後ろが入れ替わる。引いた小松崎大地は4番手で坂本健太郎と併走になる。その状態のまま赤板周回に入っていくと、松岡健介が打鐘過ぎに叩いて先頭に躍り出た。松岡は中バンクに上がって後方の様子をうかがう。坂本健太郎が内へ切り込み、山中と3番手を争った。松岡は軽快に逃げてバック線を通過すると、3番手以下は団子状態で4コーナーへ。林巨人が絶好のハコ回りから追い込んで、その外を鋭く伸びた成清貴之とで1着を分け合った。
 「技術不足ですね…。気持ちにも余裕がなかった」と、レースを振り返るのは林巨人
 「後ろに坂本さんもいたのがわかったので内も空けられなくて、車間もあれ以上は…。松岡さんに申し訳ないですね。でも、勝ち上がれたしGIで初勝利を挙げられたのでよかった」
 成清貴之(写真)は山中が外併走で伸びを欠くなか、自らの脚で勝利をもぎ取った。
 「GIだしみんな強いから、山中君がダメになる展開も考えて走っていたので。余裕はありましたね。GIで結果を出したことがなかったし上デキですね」
 小松崎大地は内に包まれ後方に置かれたが、そのぶん、溜めた脚を直線で使う展開に。空いた中のコースを鋭く抜けて3着に入る。
 「なにもできなかったですね。でも、勝ち上がりながらも反省していけるのはいいことだと思って頑張ります」

<9R>

阿竹智史選手
阿竹智史選手
 後ろ攻めの鈴木裕が、2コーナーの山降ろしを使って強引に打鐘で前に出る。すると、中団から合わせて踏んだ柴崎淳が、前受けの阿竹智史(写真)、武田憲祐とアンコになって落車。坂口晃輔、吉田拓矢、後閑信一も巻き込まれてしまう。5車でレースは争われ、そのまま鈴木が風を切る。3番手となった阿竹は最終2センターから車を外に持ち出すと、直線を伸びてアタマ。
 「(このメンバーでは)タテ勝負なら歯が立たないし、車番も悪いから前か後ろしかなくて。落車に気づいて確認したら、自分たちの後ろに誰もいないことがわかりました。でも、5人しかいないのに脚が張りましたね。突っ掛かったりして、妙に削られました。ラインで決まってよかったです。(状態は)怪我明けから、走るたびに良くなっていたので、楽しみではあります」
 桑原大志、石丸寛之まで続き、中四国勢で上位を独占。桑原は目標の阿竹を称賛する。
 「吉田に先行させてもいいから、後閑さんの後ろは最低限と話をしていました。アクシデントがあって、ホームで阿竹が行きたがっていたけど、そのあとは冷静になってくれましたね。タイミングを間違えたらラインで決まらないので。阿竹がうまく対応してくれて感謝。さすがです」
 石丸寛之は武田とタイヤ差の接戦を制して、一次予選を突破。
 「柴崎がアンコになって、危ないとは思いました。(結果は)走ってみないとわからないですね。最後は負けたと思ったけど、なんとか良かったです」

<10R>

園田匠選手
園田匠選手
 赤板から木暮安由、松岡貴久の順で切って出て、竹内雄作が打鐘で主導権を握る。松岡が3番手、5番手に木暮で中団のポジショニングは折り合って、新田祐大は一本棒の7番手。浅井康太は逃げる竹内との車間を空けて別線の反撃に備えるが、浅井がわずかに外にはずした隙を逃さず松岡が内をすくう。松岡が浅井を外にもっていき、竹内と松岡との間にできたコースを園田匠(写真)が突いて鮮やかに突き抜けた。
 「(松岡)貴久は絶対に仕掛けてくれるんで、待って直線で踏むだけでした。貴久が内に行ったのは想定外だったけど、もっていってくれたから浅井の帰りが遅くなった。貴久のヒジに引っ掛かりかけたんで、遠慮気味に当たったら伸びなかった。でも、落ち着て走れたし、勝ちグセがついている。この日(ダービー)のために頑張ってやってきたんで。これで準決が決まったのは大きいし、流れが来ている」
 7番手の新田祐大は、最終バック手前からエンジンを点火して加速する。前団のゴチャつきにも助けられて、まくりで2着に届くも反省まじりに振り返る。
 「中団争いはあの2組(松岡、木暮)がやるだろうし、僕と(竹内)雄作の対決みたいな感じかと。雄作が意外といいスピードでジャンから流れて主導権を取っていった。浅井さんが(車間を)空けているのがわかったけど、空けてないんじゃないかってくらい(前が)伸びていった。それでタイミングが取れなかったし、まずいなって思った。2センターから4コーナーにかけて浅井さんの位置でゴチャつく場面があったんで、僕と(渡邉)一成さんが届いたけど、普通だったら圏外ですから。この失敗を生かせるようにしたい」
 新田を追った渡邉一成は、直線で大外を踏んで新田とともにゴールデンレーサー賞への勝ち上がりを決めた。
 「ダービーで準決確定はデカい、新田君のおかげです。抜けなかったのは反省ですね。それでもいつもより(新田に)迫っているんで、(新田の後ろが)慣れてきたっていうか、感覚が合ってきているんだと思う。4コーナーはあおりもあったけど、外を走りすぎた。新田君の後輪をナメるように踏んでいれば…。そこら辺は修正しないと。新田君を抜ければ着があるっていうのがわかったんで反省点です。付いているだけだとね」

<11R>

平原康多選手
平原康多選手
 平原康多(写真)がテクニックとパワーで圧倒した。原田研太郎が赤板で前を押さえると、平原が誘導を下ろして先頭に躍り出た。平原は深谷知広のラインを受けてうまく3番手をキープすると、深谷は反撃に出た近藤隆司を軽く合わせて逃げて行く。平原は下がってきた近藤が邪魔になったが、すぐに単独状態になると3コーナー過ぎから楽にまくり追い込んだ。
 「深谷の掛かりがすごくて、上り坂で加速していきましたね。力では深谷の方が上。僕はいい位置が取れただけなので。まだまだです。風が強くて苦しかったですね。昨日の武田(豊樹)さんに刺激を受けたし、地元が勝ち上がってなかったから頑張らないととプレッシャーもありました。同級生の芦澤(大輔)君とワンツーが決まってよかったですね」
 芦澤大輔は道中でからまれる場面もあったが、マーク屋の意地を見せて2着を確保した。
 「僕というより、平原君が全部仕事してくれたので。僕は風を切ってないし。ただ、チャンスをいただいたからには生かそうと思ってました。(中村浩士に絡まれ)そこは命がけで勝負しないといけないところというか、自分のラインを守るためだし、当たり前のことなので。状態的にはやれると言ったら大げさだけど、ベストを尽くすだけです」
 関東コンビに屈したものの、深谷知広は諦めずに踏んで3着に踏み止まる。
 「いいペースで踏めたし、感じも良かったけど…。カマシの方が楽な展開だったけど、(押さえ先行で)それでも3着に残れているので。ただ、ちょっと体が鈍い感じがするし、まだ良くなるところがあるので修正していきます」
 「深谷君に合わされました」と、話すのは近藤隆司
 「切ったところで行こうと決めてたけど、深谷君のスピードがすごくて。4番車で一番弱いから、もしかしたら出させてもらえるかと。思い切り踏めばよかったですね。二次予選からまた頑張って。気を引き締めていきます」

<3日目12R ガールズケイリンコレクション2017 京王閣ステージ>

梶田舞選手
梶田舞選手
奥井迪選手
奥井迪選手
 3日目のメーンに「ガールズケイリンコレクション2017京王閣ステージ」が行われる。梶田舞(写真)は3月広島の2日目で、ガールズの連勝記録を更新。近況は決勝で勝ち切れないレースが続いているが、女王の意地でコレクション制覇を狙う。
 「ここまでは一生懸命に練習してきました。バンクと街道で。(近況は一息の成績が続いて)気持ちは大丈夫なんですけど、やっていることがまだレースで出ていないので、早く出ればいいなと。その内容は内緒です。(その一つに)部品を換えたり。(仕上がり具合は)時間はかかったけど、なんとか大丈夫です」
 奥井迪(写真)は、今年も徹底先行のスタイルで白星を量産。初のタイトルを地元でつかむ。
 「今年に入って調子が良くなかったんですけど、そのなかでも先行して(一発勝負の高松を除いて)3連対を外さずにこれました。自分のレースはできています。(ガールズコレクションを)優勝する夢をみたんですよ。逃げ切って1着。優勝すると思いますよ(笑)。ここまでは(レース間隔が)空いたので、充実した練習ができました。調子も上がってきています。コレクションの1番車は初めて。地元だし、期待に応えたいです」
 長澤彩は安定した成績を収め選考順位1位での出場。近況は3月小倉MNで久しぶりのVを飾ると、4月高知MN、続く松山を無傷で連覇して流れはいい。
 「コレクションは2年ぶり、2回目です。あの時に比べたら、力はついていると思いますね。(6連勝して)いい流れでこれました。8月の指定練習中に落車してから、立て直しができたと思います。京王閣は走りやすいし、結構好きです。(レースでは)いろいろなパターンを考えてきたんですけど、あとはとっさに体が反応してくれるか。しっかり練習もできたし、自信を持って走ります」
 4月防府の決勝で落車した児玉碧衣だが、怪我の経過は良好な様子。3月のコレクション高松ステージと同様に、強気な攻めでライバルたちに戦いを挑む。
 「(落車の影響で)最初は体のバランスを崩して、全然ダメでした。でも、今は問題ないです。パワーマックスを使っていて、落車した前より数値も良くなっています。パワー的にもアップしていると思う。(レースでは)奥井さんが先行するってわかっているので、先行争いをしたい。そこで残れるくらいじゃないとダメ。やり合うつもりで積極的に勝負していきたいです。それで、うまくハコにハマればまくりにいきたいです」
 石井貴子はコレクション高松ステージを制するなど、ここまで6連続でV。持ち前の勝負強さで連覇なるか。
 「連覇を口にできるのは、このメンバーで私だけなので。しっかり狙いたいです。今は競技をお休みしています。なんとか頑張るって気持ちでやっていることが、結果につながっていますね。直前は千葉で練習をしてきました。今回は人気を背負う立場なので、頑張りたいです。いい風が吹けばいいですね」