『第71回日本選手権競輪(GI)レポート』 最終日編

配信日:5月7日

 「東京オーヴァル京王閣」を舞台に開催されている「第71回日本選手権(GI)」が5月7日に決勝戦が行われ、6日間の熱戦に幕を下ろした。激戦を勝ち抜いた9名による注目の大一番は、逃げた深谷知広の3番手を取った三谷竜生が追い込んでGI初優勝。優勝賞金6500万円(副賞含む)を手に入れ、今年暮れの「KEIRINグランプリ2017(GP)」の出場権を獲得した。

つば九郎 スペシャルステージ
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長谷川穂積 トークショー
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ファイナリスト 特別選手紹介
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決勝戦 レース経過

 号砲と同時に浅井康太が勢い良く飛び出し、深谷知広を迎え入れる。中部コンビが前受け、平原康多-武田豊樹の関東コンビが続いて単騎の守澤太志が5番手、これを三谷竜生-桑原大志で追いかけ、山田英明-園田匠の九州コンビが後攻めの形で隊列は落ち着く。
 青板周回のバックから早くも山田が上昇。赤板前に誘導員を下ろして先頭に立つ。すんなり車を8番手まで下げた深谷は2コーナーからスパート。山田を2センターで叩いて先行策に出る。この時に中バンクに上がっていた山田の内をすくった三谷が好判断で3番手のポジションを確保する。すかさず後方から踏み上げた平原は山田と5番手で併走。山田の激しい抵抗をしのいで位置を取った平原が最終3コーナーからまくるが、車は進まない。快調に逃げる深谷に対し、3番手となった三谷が4コーナーからこん身の追い込み勝負。番手から追い込む浅井を力強く抜き去り、待望のGI初制覇を果たした。三谷マークの桑原が懸命に続いて2着。番手で絶好展開となった浅井は3着に敗れた。逃げた深谷も直線で粘りを欠いて5着。

<1R>

菊地圭尚選手
菊地圭尚選手
 正攻法に構えた坂本貴史が、後ろから上昇した小川勇介を出させない。すると、下げた小川と和田真久留で中団がもつれる。ペースを落としていた坂本貴は、和田の巻き返しに合わせてトップギアへ。坂本貴と和田でモガキ合うと、踏み出しで口が空いた岡田征陽が、最終2コーナーから追いつきざまに自力発進。2センターでまくり切り、このまま地元ワンツー決着かに思われたが、この後ろにスイッチした菊地圭尚(写真)が直線を一気。中のコースを鮮やかに突き抜けた。
 「(和田)真久留がきたのは気づいたんですけど、ダッシュをしているときに来られてしまって。(坂本)貴史に迷惑をかけてしまいました。止められていたら、貴史のペースも狂わなかっただろうし。最終日は(次走の)地元(函館)記念につながる走りをしようと思って。今回ダメだった分まで、次にぶつけます」
 まくった岡田征陽は3着。今回は白星なしで地元ビッグを終えた。
 「(口が空いて)かっこ悪かったですね。叩き合っていたし、後ろに朝倉(佳弘)もいるので(まくりにいった)。わがままをさせてもらいました。(今シリーズは)情けないですね。初日は最低限クリアしないと」

<2R>

山中秀将選手
山中秀将選手
 3分戦のレースは、北津留翼が後ろ攻めから押さえると、前の山中秀将が早めに車を下げる。さらに打鐘で松岡健介が叩いて主導権を握った。松岡が懸命に逃げるなか、山中は最終ホームから早めにスパート。山中秀将(写真)は猛スピードで前団に襲いかかると、椎木尾拓哉のブロックをものともせずひとまくり。
 「(相手は)後ろから押さえて駆けるのが得意な人たちではないから、(自分たちが)前を取りました。押さえにくるのは北津留さんだろうから、早めに押さえてくれれば、松岡さんは下げる時間が長くなって、掛かりにくくなるかと。作戦通りいけました。一次予選(7着で敗退)はふがいないレースでしたね。ダービーは初日(一次予選)が一番大事だというけど、身にしみてわかりました。一昨日の9着も余計でしたね。9着のところを4、5、6着に抑えないと点数を維持できない。今後はそのへんを意識してレースを走ります」
 岡村潤は椎木尾にからまれたが、必死に堪えて2着を確保した。
 「ああいう展開だとキツいですね。(踏み出しで)口が空いてしまいました。ブロックは分かってたことなんで。2コーナーだったし。これが上り口だったらヤバかったけど。今日は作戦通り、緩んだらいくと。あそこしかなかったですね」
 南関コンビにつけた大槻寛徳が3着に入り、ラインで上位を独占した。
 「やばかったね。ブロックがキツかったし、岡村君はよく乗り越えたと思う。俺だったら弾き飛ばされて終了してた。山中君も強かったね」

<3R>

近藤龍徳選手
近藤龍徳選手
 筒井裕哉が上昇して赤板で前を押さえると、高橋和也が中団外併走から叩いて主導権を握った。人気を集めた河端朋之は7番手に置かれたが、最終ホーム手前から猛然と反撃開始。近藤龍徳のけん制を乗り越えるが、高橋の驚異的な踏み直しに遭うと最終2センターで力尽きた。また、奮闘した高橋も直線で粘り込む脚は残っておらず、番手絶好の態勢となった近藤龍徳(写真)がゴール前で抜け出した。
 「(高橋)和也さんはすごいね! 河端さんを合わせたから。今日の僕は大した仕事ができなかった。和也さんのおかげ。最後も内側から高原(仁志)さんに押してもらった感じだから。でも、GIで1着が獲れたことはよかったです」
 2着には高原仁志。前の橋本強が離れてしまったが、バックで内に斬り込んで中位に位置すると、直線で愛知コンビの間を鋭く迫った。
 「前が遅れてしまったので、とりあえずいけるとこまで前へ踏もうと。少しは脚に余裕があったので、近藤君か西川さんの外を踏みたい気持ちもあったけど、西川さんはうまく締めていたのでね。そのあたりは熟年の技ですね(笑)。それで内を踏んだけど、伸び切れずで近藤君を押すような感じになった。ダービーで2度の確定板だから頑張れたとは思うけど、満足していたら進歩はないし、油断をすればすぐに落ちますから。また、練習をして頑張ります」
 高橋和也は6着に沈んだが、今後につながるレースはできた。
 「少し(距離が)長いかなとは思ったけど、すんなり駆けられたので。何とか合わせられたけど、最後は脚が残っていなかった。今日のようなレースで3着以内になれれば、大きなレースでも勝ち上がれるのかもしれないですね」

<4R>

牛山貴広選手
牛山貴広選手
 稲毛健太を8番手に置いて新山響平が先行態勢。打鐘過ぎに巻き返して出た稲毛に合わせて、新山もスパート。稲毛が永澤剛のけん制を乗り越えて、最終バックで新山に並びかける。新山、永澤と稲毛、村上博幸で重なり、青森コンビに付けた牛山貴広(写真)は3番手で両ラインの動きをうかがう。3コーナー過ぎに外の稲毛が踏み勝つと、牛山は直線の入り口で外を踏み込んで突き抜けた。
 「(稲毛が)バックでもう一回伸びて行ったから、(すぐに)行かれちゃうかと思った。村上さんの後ろに誰か付いてきたらどうしようっていうのがありました。新山君が駆けてくれたし、永澤君も仕事をしてキツかったと思う。(今シリーズは)ちょっと前に比べたら、しっかりと判断ができるようになってきました」
 新山との踏み合いを制した稲毛を利した村上博幸が、追い込んで2着。
 「稲毛がある程度いいところまで行ってくれると思ってたし、そうなれば突っ込めるとは(今シリーズの状態から)思っていた。ところどころミスもあったけど、今回は久しぶりに収穫がありました」
 打鐘から巻き返して新山をねじ伏せた稲毛健太だが、さすがに直線では失速の3着。
 「(ラインが)2車っていうのは、あんまり考えずに行きました。(中団が)空いてたのは見てたけど、あそこに入ってもっていうのがあって、そのまま行った」

<5R>

脇本雄太選手
脇本雄太選手
 根田空史が後ろ攻めから早めに上昇。前受けの脇本雄太(写真)を押さえると、巻き返しを警戒しながら先行態勢へ。隊列は打鐘、最終ホームと一本棒。7番手に引いた脇本は仕掛けるタイミングを見極めると、2コーナーから反撃。佐藤龍二のブロックも乗り越えて、前団をまくり切った。
 「先行するって気持ちだったのに、隙がなくて…。仕掛けられなかったです。(先行できなくて)申し訳ないですね。でも、ワンツーが決まってよかった。今シリーズは、(世界選手権とダービーの)連戦で、気持ちが続かなかったです。(競輪のフレームも)踏んでいるリズムが合わない。いろいろ修正する必要があります」
 東口善朋が脇本にしっかり続き、近畿でワンツー決着。
 「脇本が先行するって言っていて。こっちは、まだかな、まだかなって構えていたけど、結局後方に。(仕掛けたあとは)佐藤君のブロックとかを考えながら走っていました。付いて行けてよかったです」

<6R>

金子貴志選手
金子貴志選手
 後ろ攻めの近藤隆司が5番手の中井俊亮にフタをしたのち、打鐘で先頭に立つ。中井は一旦は中団を狙ったが、松谷秀幸と思惑がバッティングすると、ホームから反撃に出た。中井は強引に叩いて逃げていくと、番手の金子貴志(写真)が車間を空けて前を援護。最後は計ったようにゴール寸前で差し切った。
 「中井君は落ち着いてましたね。今日は全部任せてたし、流れのなかで走って、位置取りだけしっかりしてくれればと。よく行ってくれましたね。どんどん掛かっていく感じで強かった。僕もできる限りのことはしないとと思ってたけど、中井君が踏み直してたから抜けないかと思った。二人で決まったんでよかった。今回も高地トレーニングに行って仕上げてきたつもりだけど、疲れが残ってましたね。だから、最終日が一番感じが良かったです。このあと全プロ、高松宮記念杯とあるんで修正します」
 中井俊亮は粘りを発揮し2着。初のダービーで3連対する活躍ぶり。笑顔でレースを振り返る。
 「フタをされたけど落ち着いていけました。無理矢理行かないとと思って思い切り踏みました。出切ってからは最後までもつように踏んで。近藤さんに良いスピードをもらったので何とかいけました。今回は内容はパッとしないけど、結果だけみれば最近になくまとめられました。もう一度、土台作りをして次を頑張ります」
 近藤隆司は和田健太郎に迎え入れられ3番手に収まるが、反撃の脚はなく流れ込んで3着。
 「3番手に入ったけど、金子さんが絶妙に車間を切ってたし、中井君も掛かってたし。前が遠く見えました。今回は色々と組み立てを考えて走れました。今日は一回脚を使ってから良い位置に飛び付いた感じに。そこからもう一回来れる脚があればね」

<7R>

中村浩士選手
中村浩士選手
 海老根恵太、池田勇人の順で前に出る。続いた単騎の松岡篤哉がこの上を思い切って叩くと、巻き返しがないことを確認して打鐘の4コーナーでトップギアへ。前受けから7番手に引いた原田研太朗は最終ホーム前から反撃に出るも、海老根に合わされて不発。しかし、その海老根も進みが鈍い。すると、追走する中村浩士(写真)は最終2コーナーで関東勢にスイッチ。2センターで空いた内へ斬り込むと、直線でコースをこじ開けて鮮やかに突き抜けた。
 「なによりも原田君の巻き返しを(海老根)恵太が合わせてくれたから。外に浮いてしまったので、あれ以上は援護できなかった。その後は落ち着いた判断でコースを突っ込めたと思います。最近は高い点数をキープできていることで、相手に関係なく少しだけ自信を持って走れるようになっていますね」
 池田勇人は最終2コーナーから番手まくりを放つも、松岡に合わされ出切れない。池田マークの杉森輝大は、2センターで自力に転じた小倉竜二を止めると、外を回して2着に入る。
 「小倉さんがまくってきたので、そこを対処しながら外を踏みました。人の後ろを回るのは難しい面もあるけど、今日は対応できたかな」
 松岡篤哉が粘り込んで3着。単騎で逃げて、別線のまくりを許さなかった走りは称賛に価する。
 「自分のレースはできたと思います。単騎なので打鐘ではまだ(後ろの仕掛けを)待っていたけどね。今シリーズは自分の中で納得のできるレース内容でした」

<8R>

古性優作選手
古性優作選手
 中団の古性優作にフタをした吉澤純平が赤板の2コーナーから再度踏み込むが、渡邉一成が突っ張る。ダッシュを利かせて吉澤を合わせた渡邉だが、それでも強引に来る吉澤を最終ホームで受けて番手に入る。好位をキープしていた古性が2コーナー手前からまくると、渡邉も番手から出る。古性優作(写真)は佐藤慎太郎を締め込みながら渡邉を追って抜け出した。
 「今回はあんまり踏めてない。あんだけモガき合ってるんだから、普段だったらまくれるんだけど1車しか出なかった。自分の脚がない。(追い上げに変更は)最悪のときにとっておきたい。もう少ししっかりまくり切らないと」
 古性に割り込まれた佐藤慎太郎は、南修二をさばいて古性に流れ込んでの2着。
 「もうジャン前だし(渡邉)一成は突っ張るんだろうと思った。もうちょっとうまくやれば、一成と俺の勝負だった。失敗ですね。古性をもって行かなくよかった。もって行ってから一成が踏んだから、古性に降りやすくなっちゃいました」
 吉澤後位に収まった渡邉一成は、番手まくりで古性を合わせる。しかしながら、後ろに入った古性に追い込まれ3着。
 「もうちょっと早かったら引いてもと思った。キツかったけど、自分本来のレースができたかなって思います。(吉澤を)入れるつもりはなかった、もう目いっぱい来てたんでああなりました。キツかったけど、行くしかないと思って踏みました」

<9R>

石井秀治選手
石井秀治選手
 後ろから上昇した石井秀治(写真)が、中団の稲垣裕之にフタをしてから打鐘で押さえて先頭に立つ。すると、すぐさま稲垣が叩いて主導権を握った。踏み出しで離れた川村晃司が追い上げると、番手にはまっていた石井は最終ホームでこれに合わせて踏み込む。が、稲垣に突っ張られ、渡邉晴智のアシストを受けて番手に戻った。石井は後方からまくってきた阿竹智史をブロックして止めると、直線で抜け出して勝利。今節は一次予選で涙を飲んだが、気を取り直して4連勝でシリーズを締めた。
 「(打鐘で)気づいたら稲垣さんに来られていて。(番手にはまってからは)稲垣さんが流したので、(最終ホームで)仕掛けました。出切りたかったですね。晴智さんに入れてもらったけど、バックでも出ていけなくて。稲垣さんが強かったです。(今シリーズは)番手のときは、番手の使命感。前のときは前の使命感を持って走りました」
 好アシストを見せた渡邉晴智が2着に入った。
 「(石井が)行くと言っていました。迎え入れたり、いろいろやりましたね。あれで勝つんだから、(石井)秀治君が強かったってこと」
 裸逃げとなった稲垣裕之は、直線で失速して5着。
 「(最終ホームで)川村さんを待っていたけど、待ちすぎても…。判断が難しかったですね。(3日目からフレームを換えて)こっちの方が乗りやすいです。(2日目まで使っていたフレームは)準備ができたら、今後使っていきたいと思います」

<10R>

中川誠一郎選手
中川誠一郎選手
 後ろ攻めの吉田敏洋が合わせて踏んだ松岡貴久を制し、赤板で前に出る。前受けの新田祐大が車を下げ切らず、二段駆け態勢を敷く九州勢の番手で粘ると、松岡は2コーナーから仕掛ける。すると、前の吉田も踏み上げて一気にペースアップ。中川誠一郎は岩津裕介のけん制で松岡と連結を外してしまい、車を下げて6番手に収まる。吉田が松岡の番手にはまり、2センターで岩津をすくった新田が3番手で最終ホームを通過。岩津が2コーナーで内をすくって吉田の番手を奪い返すと、外に浮いた新田はそのまま力任せに踏み上げる。新田は番手まくりで抵抗した吉田をねじ伏せたが、態勢を立て直した中川が後ろから襲いかかる。直線では力比べとなったが、軍配は中川誠一郎(写真)に挙がった。
 「もっと楽に番手を回してほしいですね。みんな(自分の位置を)狙っていました。何とか1着で良かったです。とりあえず戦える状態まで戻せたと思います。でも、九州で決めたかったですね…」
 中川をマークした井上昌己は3着となる。
 「吉田君は初手の前受けを嫌っていたし、やる気だなと。簡単には駆けさせてくれないね。個人的には追走技術に課題があって、人の後ろに付くとき微妙に車間が空いてしまう。その細かい脚力ロスが最後の伸びに影響するから。その点は今後修正していきたい」
 吉田敏洋は九州分断に成功。番手まくりを放つも、新田のまくりに屈した。
 「別線に好きなようにやらせて力勝負では無理だと思うから。キャリアや年齢に応じて走り方も変えていかないと。単純に走ればもっと良い着だったかもしれないけど、見ている人もそれを求めていないと思う。自力で戦えるうちはいろいろと工夫してやっていきたい」

<11R>

浅井康太選手
浅井康太選手

平原康多選手
平原康多選手
 今年のダービーも「新チャンピオン」の誕生で幕を閉じた。勝負の決め手は打鐘過ぎの「瞬時の判断」。
三谷竜生はインを突いて3番手を奪取すると、4コーナーから渾身の追い込みでGI初優勝を飾った。
 「うれしいです。(優勝した)感触はありました。今日は深谷君が強いので、浅井(康太)さんのところか、3番手を取り切ろうと。タイミングが合えば番手も考えてました。(打鐘過ぎに)内が空いたので、体が勝手に反応して良いところにいけました。深谷君が掛かってたので最後いけるかどうか分からないけど、ゴール前勝負と思って踏みました。去年1年間調子が良かったですし、去年のダービーで手応えがあったので、今年は狙ってしっかり調整ができたと思います。タイトルホルダーを誇りに思い、1戦1戦頑張りたいと思います」
 連係した桑原大志は二次予選を突破し初のGI準決勝を喜んだばかりだったが、あれよという間に初優出すると、決勝はあわやの展開から準優勝。さすがに本人も「こんな良い流れはなかなかない」と驚きを隠せない。
 「全部三谷君がやってくれたので。三谷君が獲る走りをしてくれればよかったし、腹をくくってくれたら自分にもと思ってたけど。最後、思い切り抜きにいったけど、脚が三角(に回って)だったし、脚がカックンカックンしてました。(出迎えた岩津裕介のグランプリユニフォームを指差し)気持ちはそこだったんですけどね。これが競輪。でも三谷君が優勝してくれてよかったし、ワンツーでホント良い思い出になりました。今夜噛み締めます」
 浅井康太(写真)は絶好の4角ハコ回り。グランプリを制したゲンの良いバンクで誰もがまたもやと思ったが…。
 「3コーナーで振ったけど(ラインが)2車なので、振り過ぎると内からくるので。4コーナーで一回振って来ないかと思った。あのタイミングで行って(振って三谷が)止まらないってことは、番手の勉強しないとダメですね。調子は上がってたし、深谷も仕上がってた。三谷君が強かったですね。残念です」
 深谷知広は持てる力を全て出し切り悔いはなし。勝者を讃える。
 「三谷さんは一緒に練習してるし、強いのは知ってるので。脚がある人が3番手だったからキツかった。優勝して納得です。また出直します」
 平原康多(写真)は今回ばかりは位置取りと判断を誤り苦戦。見せ場なく6着に終わる。
 「(深谷が)良いペースで駆けてましたね。最終的にホームで休まず行けばよかった。(山田にブロックを)もらってしまって。一番(の敗因)はそこかな。ハイレベルでしたね。(周りも)ミスがないですね」