『第72回日本選手権競輪(GI)レポート』 2日目編

配信日:5月2日

 平塚競輪場を舞台に開催されている輪界でもっとも権威のあるタイトル「第72回日本選手権競輪(GI)」は、5月2日に2日目が行われた。メインの特選では、山田英明、村上博幸が1着で4日目の「ゴールデンレーサー賞」に勝ち上がった。また、残りの一次予選5個レースも行われ、地元の和田真久留は2着で二次予選進出を果たした。3日目には、一発勝負の「ガールズケイリンコレクション2018平塚ステージ(FII)」と二次予選5個レースで迫力のスピードバトルが展開される。
 本場では開催中の毎日、先着でお菓子のプレゼント(3日目は500人に森永のお菓子)、ご当地物産店舗での催し、キッチンカーフードの販売、初心者ブースなど、様々なファンサービスとイベントで、お客様をお待ちしています。また、5月3日の3日目には、「アイドル祭りin平塚競輪」、食品サンプル作り教室なども予定されています。ぜひ、本場へ足をお運びください。

早見優 ライブ&トークショー
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ガールズケイリンコレクション出場7選手集合!
ガールズケイリンコレクション出場7選手集合!
ガールズ選手指定練習1
ガールズ選手指定練習1
ガールズ選手指定練習2
ガールズ選手指定練習2

<1R>

西岡正一選手
西岡正一選手
 赤板の1コーナーで佐藤友和を押さえた野原雅也が先行態勢を取ってペースを落とすが、打鐘を通過しても別線の動きはない。7番手の横山尚則がようやく3コーナー過ぎに反撃。しかしながら、河野通孝が遅れて、野原が横山の1車を受ける。野原は最終2コーナーからすかさず番手から出て西岡正一(写真)が続く。西岡が計ったようにゴール手前で野原を交わして1着。
 「(野原が)うまかったです。(番手に入ってから)まくりも早めに行ってくれたし、ありがたかった。(野原)雅也は踏み直しがすごかったんで、差せないかなと思ったけどなんとかです」
 河野が離れて結果オーライの野原雅也は、ラインでワンツーも複雑な顔をする。
 「最近、逃げてないから出させてくれるんだろうって(別線に)思われてしまう。(横山の仕掛けに合わせて)目いっぱい駆けてるんですけどね…。ラッキーでした」

<2R>

石塚輪太郎選手
石塚輪太郎選手
 赤板を通過すると才迫開、鈴木竜士、石塚輪太郎(写真)の若い3人での激しい攻防の幕が開け、最終的に打鐘過ぎに出た石塚が主導権を握る。石塚のダッシュに川村晃司が離れ気味で飛び付いた鈴木が番手に入る。意地で追い上げた川村が鈴木をキメるが、逃げる石塚との車間は詰まらない。石塚がゴール前でどっと押し寄せた後続の強襲をわずかに凌いで、逃げ切りでGI初勝利を飾った。
 「後ろの状況はわかってなかった。必死でゴールまで踏んでました。(周回中は)思った位置ではなかったんで、余裕はなかった。それでも持ち味は出せたと思う。最後は食われたと思ったし、(GI初勝利は)なんとかですね」
 6番手からまくった才迫に乗った池田憲昭は、冷静にコースを探して2着に突っ込んだ。
 「(才迫が)最低、中団にいてくれれば、どうにかなるかなと。余裕もあったし、コースは見えてました。セッティングを戻して、ギア(の枚数を)変えていい感じでした」
 「ダメでしたね、普通なら行けるでしょ。徐々に戻して」とは、山崎芳仁。8番手まくりも僅差の3着を振り返る。

<3R>

内藤宣彦選手
内藤宣彦選手
 先に動いた池田勇人を、新山響平が打鐘で押さえて先行策。そのまま軽快なペースで駆けていく。番手の内藤宣彦(写真)は巻き返してきた川口聖二をけん制すると、直線で抜け出した。
 「川口君が止まっていたから、無駄に動かないで。あえて、そのまま邪魔になるように置いておこうと。(川口が)いなくなったら、別線がズドンって来てしまいますからね。新山がいい感じで駆けていたけど、思いのほかタレてきてしまって。直線は(内に来たのが)岡部(芳幸)だと思って空けたら、4番(大塚玲)でした。見えていなかったです」
 鈴木裕から切り替えた大塚玲は、インから中団に追い上げる。さらに、最終2センターからも内のコースを踏んで2着に食い込んだ。
 「(2センターで)池田(良)をどかそうと思ったけど、(池田良が)踏んでくれて。内が空けと思っていたら、空いてくれましたね。でも、新山に当たられてしまって突き抜けられなかったです。(2着に入れたのは)気合いだけですよ。GIで初めて連に絡んだけど、1着じゃないので。すごくうれしいってわけではない」

<4R>

吉澤純平選手
吉澤純平選手
 先に切った佐藤博紀を押さえた阿竹智史が、吉澤純平(写真)を警戒しながら先行態勢。打鐘の2センターから仕掛けた伊藤信を阿竹が突っ張って踏み合いになる。近畿勢を追った吉澤が、その上をまくり上げて前団をのみ込んだ。
 「(仕掛けを)待っちゃったんで、後ろに迷惑をかけました。あそこ(伊藤が仕掛けたところ)で行っても3車併走になっちゃうんで。もうちょっと早くいけばと思うけど、待つしかなかったですね。内容はダメでしたけど、1着を取らなきゃと思ってた。GIだともっと厳しくいかないと、予選でも勝てないと思った。それが生きましたね」
 先にレースを動かして冷静に脚を溜めていた佐藤博紀が、外を踏み上げて2着に強襲した。
 「後ろに引き切っちゃうと初日と同じになると思って。前がごちゃついたんで(タイミングが)1個遅れました。前回(松山FIは怪我明けで)レース勘が微妙だったし、初日は緊張もあって行くところでいけなかったけど、脚は問題なかった」
 伊藤との踏み合いを制した阿竹智史が、先行策から3着に粘った。
 「切っても簡単には行かせないようにとは思ってました。初日は大事なところで大事に行きすぎたんで、先行を頭に入れてた。吉澤が引いたのは見えたけど、伊藤君が来ましたね。そこで引いてもどうしようもない。(吉澤が)初日ぐらい待ってくれたらよかったけどね」

<5R>

坂本亮馬選手
坂本亮馬選手
 赤板の2コーナーから踏み込んで先行策の中井太祐の動きに俊敏に反応した坂本亮馬(写真)が3番手を確保。一本棒の7番手から山中秀将が仕掛けると、小原太樹は付け切れない。ひとりで出切った山中を目標に、坂本がまくりで山中をとらえた。
 「GIなんで仕上げて来てよかった。いいって言っても、そこそこですけどね。悪い原因もわかってた。(山中は)絶対に来ると思ってた。作戦もバッチリで読みも良かった」
 坂本に交わされたものの、山中秀将は最終ホーム手前からのロングまくりで持ち前のスピードを披露した。前回の奈良FIでの落車からの復帰場所で、不安を一掃して二次予選に進んだ。
 「ちょっと不安でしたけど、(落車の影響は)大丈夫でした。(初日は)もうちょっとかなと思った。でも、(2日目のレース前に)アップした時にだいぶ良くなってた。欲を言えばもう1週間あれば良かった。(初日の)休みの1日が、自分にとってはすごく大きかった」
 「アンコになって挟まった」と、坂本マークの小川勇介は、小原と澤田義和にコースをふさがれて坂本を追えない。しかしながら、冷静に澤田の内をすくって3着。
 「内、外どっちでも対処できたけど、あそこが空いたんで行きました。体も反応してますね」

<6R>

芦澤辰弘選手
芦澤辰弘選手
 山賀雅仁ラインに続いて上昇した吉田拓矢は、稲毛健太を後方に置く5番手で様子をうかがう。稲毛の巻き返しに合わせて打鐘手前から踏み込んだ吉田が主導権を奪って、芦澤辰弘(写真)まで出切る。山賀が飛び付いて3番手はもつれる。ハイスピードで駆けた吉田は、さすがに直線半ばでいっぱい。番手の芦澤が追い込んでGI初勝利を挙げたが、吉田が4着に沈んでは手放しで喜べない。
 「(吉田)拓矢が前々に攻めていいレースをしてくれた。展開的に位置が欲しい山賀さん、松岡(貴久)さんが踏み込んであおられる形になったんで、マークはしっかりと。最後は(吉田に)申し訳ない。(GI初勝利は)内容はともかく、後輩の頑張りのおかげ。もっと落ち着いてレースを運べるように勉強します」
 松岡を制して3番手を奪った山賀雅仁は、直線で外を伸びて2着。
 「(打鐘では)松岡君を切らせたらキツい。あれ(外に張って)をしないと僕も伊勢崎(彰大)さんも着がない。スピードが合ったんであそこ(3番手)だったけど、欲を言えばもう1個前(番手)だった」
 山賀を称える伊勢崎彰大は、直線で茨城コンビの中を割って一次予選をクリアした。
 「山賀はGIに強いし、こういうところで気後れをしないタイプ。(山賀は)いいところに入りましたね。ゴールした時は1着かと思ったけど(笑)」

<7R>

齋藤登志信選手
齋藤登志信選手
 後ろ攻めの和田真久留、高橋陽介の順で出ると、高橋和也が打鐘前に誘導を降ろして主導権。4コーナーから山岸佳太が巻き返すが、和田にけん制されて不発に。すると、3番手を確保した高橋陽が、2コーナーから踏み上げて前団に迫る。齋藤登志信(写真)は車間が空きながらも高橋陽を追いかけると、直線で鋭く伸びた。
 「(車間が空いたのは和田)真久留がいいスピードで来ると思ったので、合わせて出ていこうと。まあ、なんとでも言えますよね(笑)。(2センターで内から林雄一に絡まれたが)なんか内が怪しいなと思って。でも、そこで止めないで踏んでおけば落車にも巻き込まれないので。そう思って踏んだら伸びました。(GIで好スタートを切ったが)そんなことは言っていられない。まだ1走目ですから。同期の桑原(大志)がS班で頑張っているし、意地を張ってでも頑張らないと」
 和田真久留は最終2センターから踏み込むと、直線で外のコースを強襲して2着。地元のGIで勝ち上がりを決めたが、「自分だけになってしまった」とラインを引き込めずに反省する。
 「(初手で)後ろからは苦しい展開でしたね。押さえに行ったときに、(前受けの山岸が)引いてくれると思っていたら引いてくれなくて。思った以上に脚にきてしまいました。2日目に(1走目を)走るってことで、変な重たさもありましたね」
 「ワンツーかと思った」とは、好位確保からまくって3着の高橋陽介
 「3番手をどうにかして取る作戦をいろいろ考えていました。最近は(位置取りを)厳しくやっているので、ここでそれをやらないといけないと思っていて。でも、予想外の並びになって、思ったより楽に3番手が取れましたね。まくりに行ったけど、高橋(和)君が強くて合わされそうになってしまいました。ただ、久しぶりの自力だったけど、面白いと思いましたね」

<8R>

岩津裕介選手
岩津裕介選手
 後ろ攻めの清水裕友は、中団の小松崎大地にフタをしてから赤板2コーナーで先頭に立つ。小松崎は中国勢に続き、打鐘過ぎに清水を叩いて主導権を握る。4番手に入った清水は最終1センターから反撃に出る。大槻寛徳のブロックを乗り越えた清水が、小松崎をとらえて1着で勝ち上がりを決めた。
 「友定(祐己)さんまで決めたかった。(大槻のブロックが)絶対来ると思って、かなり外を踏みました。それもあって(最終)ホームで行きたかったんですけど、前がかなり踏んでたんで。(仕掛けてからは)なんとなくいけるかなって感じはありました。初日の休みが大きかったですね。自信をもって走ったことはA級の時から一度もないけど、(二次予選も)力を出し切れれば」
 最終3コーナーで大槻に絡まれながらも、凌いだ岩津裕介(写真)が離れた2着に続く。直線で接触した伊藤大志が落車して審議対象になったが、セーフの判定に安どの表情を浮かべた。
 「審議は危なかったですね。大槻さんも余裕をもってたんで、バック前から僕のところで合いそうだなと思ったけど、絡んじゃいましたね。絡んだのが長かったんで、自分でまくるくらいの感じでいかないとと思った。離れて2着だけど、駆け方も悪くなかったし自分では納得の走りでしたね」
 清水を相手に先行した小松崎大地が3着に粘る。レース後は大槻の仕事ぶりに感謝しきりだった。
 「あの車番だったんで、とりあえず真ん中から相手の動きを見てでした。欲を言えばキリがないですけど、大槻さんの力をもらって、ラインの力で勝ち上がれた。大槻さんのおかげ。それだけです」

<9R>

吉田敏洋選手
吉田敏洋選手
 後ろ攻めの久米康平が、赤板手前で5番手の竹内雄作にフタをする。それを見た3番手の阿部拓真は、先に誘導を降ろし2コーナー手前から仕掛けた久米を出させて打鐘を迎える。徳島コンビに続いた竹内もすかさず仕掛けるが、小倉竜二のブロックを受けて最終ホームで後退。外併走から自力に転じた吉田敏洋(写真)は、2コーナー手前から反撃に出て久米をまくりでとらえた。
 「(竹内が不発で)キツかったです。外々を回されたので。状態が良くなっているとか、力がついたとかはないけど、自力でなんとかしなきゃっていうスイッチがここ2、3場所で入った」
 吉田をマークの近藤龍徳は、ピタリと続いて2着でゴール。
 「(吉田を)抜けなかったですね…。キツかった。(吉田)敏洋さんは結果、余裕があって回しとったけど、余裕がなさそうに見えたから内もキメとかんとって思って。でも、そういう判断がすごいですね。自分はよく付いていったと思う」
 最終3コーナーで愛知勢に切り替えた小倉と、菊地圭尚が接触して両者が直線で落車。アクシデントを外に避けた牛山貴広が3着に入った。
 「落車もあって、自分はただ真っ直ぐ走っていただけです。(直線では菊地)圭尚さんが外に行ったら内に行くつもりだったし、内に行ったから外に行っただけなので。余裕はないですね」

<10R>

郡司浩平選手
郡司浩平選手
 青板の2コーナーから稲垣裕之が動くと、前受けの深谷知広はすんなり下げる。稲垣が別線の動向を確認しながらペースを握る。3番手に山田英明が入り、地元の郡司浩平は5番手。早めに8番手まで引いた深谷は、打鐘手前から車間を詰める勢いでフルアクセルで踏み込む。逃げる稲垣を最終2コーナーで深谷がとらえるが、山田がさかさずまくりを放つ。2センターで深谷に張られても山田のスピードは衰えず、先頭でゴールを駆け抜けた。
 「桑原(大志)さんは最近、迷惑を掛けていたんで、2人で決めたかった。自分も勝つために練習をやっているし、結果を出したいと思って走っている。深谷に並べれば勝てると。そしたら(深谷が)普段やらないような動きをした。ビックリしました。初日を見ているとみんな仕上がっているし強い。(4日目の「ゴールデンレーサー賞」に勝ち上がっても)油断してはいけない。僕もそういう風(強い人たち)になりたいんで」
 山田の動きに遅れることなく反応した桑原大志は、直線で山田を半車輪差まで追い詰めた2着。
 「恵まれすぎですね。(深谷が)掛かっていたと思うけど、それでも(山田は)行くんだって。(愛知勢に)スイッチしてすぐに(まくって)行くんだからすごい。自分は連結だけはなんとかと。(山田を)ひとり旅にさせて、ズブズブになってしまったら申し訳ない。必死でしたよ」
 まくった山田ラインを追った郡司浩平(写真)は、落車のアクシデントを大きく外に膨れて回避。そこから直線で迫るも、前の2人をとらえることはできなかった。
 「作戦的には切って3番手を狙うとかもあったし、ここっていうところでカマシっていうのも考えていた。後ろに付いてくれた2人には申し訳ない。ワガママなレースになっちゃった。山田さんも絶対に仕掛けるんで、自分もいつ行こうか悩みどころだった。ワンテンポ遅れました。仕掛けられなかったぶん、ゴールデンレーサー賞では見せ場をつくりたい」
 椎木尾拓哉の援護もあったが、深谷に出られた稲垣裕之は積極策も7着に沈んだ。
 「深谷君が強かった。来たのが見えた時にはもう(深谷が)スピードに乗っていた。自分がもうちょっと早めにピッチを上げるべきでした」

<11R>

村上博幸選手
村上博幸選手
 赤板の2コーナーで前に出た原田研太朗は別線からの巻き返しがないと見るや、覚悟を決めて先行策に出る。三谷竜生が3番手で平原康多は6番手。渡邉一成が後方に置かれて最終ホームの隊列は一本棒。好位を確保した三谷がバック手前から仕掛けるも、園田匠のけん制もあって前団をとらえられない。しかし、近畿3番手の村上博幸(写真)はまくってきた平原を2センターで張ると、そのまま前に踏んで直線で突き抜けた。
 「三谷君がいい位置を取ってくれて、仕掛けてくれたのが大きいですね。(稲川)翔も俺が後ろにいるし、気を遣ってくれました。近畿では、俺が一番精神的に落ち着いていたと思います。でも、最後は必死でした。やってきたことが出て良かったです。(前回の西武園記念で落車しているので)本当に、ここに来るまで調整を慎重にやってきたつもり。落車して状態が上がることはないので。脚の貯金と、どれだけ(状態を)崩れさせないかが重要だと思っていました」
 三谷をけん制した園田匠は直線で追い込むも、ゴール寸前で村上に交わされて2着。
 「久しぶりに(先行の番手を回って)緊張しました。なんとかワンツーを決めることだけを考えて。せっかく(原田が)行ってくれたから、1着を取りたかったですね。(外のコースに)誰かいたのはわかっていたけど、あの(村上の)スピードは…。感触はつかめなかったけど、GIは勝ち上がりがすべてなので。まだ、セッティングはしっくりきていない。でも、これで1日休めるので。そこで平塚バンクにセッティングを合わせたい」
 果敢に駆けた原田研太朗が3着に粘る。柔軟にレースの流れに対応して勝ち上がりを決めた。
 「(渡邉)一成さんが成田(和也)さんを背負っているので、カマして来るのを待っていたんですけど。でも、メンバーのなかで、バック数が多いのは自分なので。一成さんが来なかったら、駆ける展開も少しは考えていました。(先行してからは)後ろを見る余裕はなくて、必死に踏んでいましたね。でも、園田さんを信頼して駆けようと。勝ち上がれてうれしいです。疲れがあったので、1日休めるのは大きい」
 平原康多は最終3コーナーからまくり追い込んだが、村上に絡まれて失速。展開を読み違えて二次予選回りを余儀なくされた。
 「(後ろ攻めから)自分が早めにレースを動かすしかないなと思って。(渡邉がカマす)そういう展開にしたかったけど、一成が仕掛けなかった。ああなったら、あの位置(6番手)で勝負するしかなかったですね。スピードを出して踏んだけど、村上さんを押してしまったのがもったいなかったです」

<3日目12R ガールズケイリンコレクション2018 平塚ステージ>

児玉碧衣選手
児玉碧衣選手
太田りゆ選手
太田りゆ選手
 3月の「ガールズケイリンコレクション2018松山ステージ」は、奥井迪と高木真備を叩いての先行策で2着に粘った児玉碧衣(写真)。今年はここまで28走して、1着24回、2着3回、3着1回と、鮮烈なダッシュ力を武器に白星を量産している。
 「(3月松山)ウィナーズカップの時の走りができれば、優勝が見えてくると思います。ここまで大きいレースで優勝がないっていうプレッシャーはありますけど、初出場の人もいるし、優勝は譲れないですね。意地をみせたいです。高速バンクでスピードが出るバンクなので、前々に頑張りたいです」
 高木真備は、1月奈良トライアルから5場所連続完全Vを達成。その後の3場所は優勝を逃したが、前回の向日町で3日間バックを取って無傷で優勝を飾った。
 「(向日町からは)しっかり乗り込んで、ここに向けて調子を上げてこられたと思います。普段の(ガールズ)コレクションとメンバーがガラッと変わるので、自分の力を出し切れるように頑張りたいです。誰が仕掛けるかわからないし、先行の練習もしてきたので、展開に応じて走ります」
 今回、初めて大舞台に立つのは競技でも活躍している太田りゆ(写真)だ。11月玉野ミッドナイトから4場所連続Vとガールズケイリンでも充実ぶりをアピールしている。
 「(前検日の前日まで)ナショナルチームで練習していたので、調整はあまりできてないですね。でも、(競輪に参加するときは)いつものことなので。(久しぶりのレースだが)1週間くらい前に、国際競輪の方(短期登録選手)や、(小林)優香ちゃんたちと(模擬訓練の)レースをしたので、レース感に関しては問題ないです。力がついている実感もあるし勝ちたいけど、欲を出しすぎないように。まくりも先行もなんでも考えてやっていきたいです」
 今回出走する112期の3人のうち、唯一2度目のコレクションに挑む鈴木美教は、ここまで9連勝中と好調ムードだ。
 「3月(松山)のガルコレ(ガールズケイリンコレクション)を走ってから、調子がいいですね。大きい舞台を経験して、気持ちの部分でも成長できたし、落ち着いて走れている感じです。これでしっかり勝って、地元のグランプリに向けて頑張りたいです」 
 山原さくらは、4月しない処置で久しぶりの実戦となる。
 「地元とか、4月の中旬から小倉に合宿に行ったりで、みっちり練習して来ました。1カ月間練習できたので、デビューしてから一番仕上がっていると思う。今回は、今まで使ったフレームの中で一番硬くて、重いフレームで来ました。若い子ばかりで、期では一番上なので経験を生かして走りたいですね」