『第72回日本選手権競輪(GI)レポート』 3日目編

配信日:5月3日

 平塚競輪場を舞台に開催されている輪界でもっとも権威のあるタイトル「第72回日本選手権競輪(GI)」は、5月3日に3日目が行われた。「ガールズケイリンコレクション2018平塚ステージ(FII)」は、児玉碧衣のまくりをゴール寸前で交わした石井貴子が一発勝負を制した。また、準決進出をかけて激しいバトルを繰り広げられた二次予選の5個レースでは、昨年のダービーでタイトルホルダーの仲間入りを果たした三谷竜生が、白星を挙げた。5月4日の4日目には、「ゴールデンレーサー賞」をメインに、残りの二次予選で勝ち上がりが争われる。
 本場では開催中の毎日、先着でお菓子のプレゼント(4日目は1000人にグリコのビスコ)、ご当地物産店舗での催し、キッチンカーフードの販売、初心者ブースなど、様々なファンサービスとイベントで、お客様をお待ちしています。また、5月4日の4日目には、「仮面ライダービルド&エグゼイド」のショー、お子様サイエンス教室、日本名輪会トークショーなども予定されています。ぜひ、本場へ足をお運びください。

アイドル祭りin平塚競輪場 石川彩楓(はちきんガールズ)ステージ
アイドル祭りin平塚競輪場
 石川彩楓(はちきんガールズ)ステージ
ガールズケイリンコレクション出場選手紹介
ガールズケイリンコレクション出場選手紹介

ガールズケイリンコレクション レース経過

 号砲と同時に大外から内村舞織が勢いよく飛び出してスタートを取る。以下は太田りゆ、児玉碧衣、石井貴子、高木真備、鈴木美教、山原さくらの順で周回を重ねる。
 赤板の1コーナーで高木が上昇しようとすると、3番手から児玉も踏み上げる。打鐘前に先頭に立った児玉の後位は内に内村、外に石井で併走。そこを3コーナーから一気に仕掛けた山原が主導権を取る。その後位に収まった児玉が最終2コーナーからまくり、石井が追走。後方から大外をまくり上げた太田は石井の横まで。直線で粘る児玉を石井がこん身の追い込み勝負でとらえた。





<1R>

山岸佳太選手
山岸佳太選手
 山岸佳太(写真)がGIで初勝利。さらに、節目の100勝を大舞台で達成した。レースは山岸が赤板の2センターで踏み込むが、先に出た稲毛健太の抵抗を受ける。それでも山岸は強引に主導権を奪うと、神山拓弥らの援護を受けて力強く駆けていく。そのまま後続の追撃も許さず押し切って見せた。
 「1走目がデビューして一番ひどいレースでした。不甲斐なかったので、出し切って終わりたくて。それ(積極的なレース)が持ち味ですからね。神山さんたちには、ダメなら切り替えてくれと言っていました。これがGI初勝利で、100勝目です。今回は白星が取れないと思っていたけど、よかったです。でも、本当はこのレースを1走目にしないといけないですね。松山のウィナーズカップで感じた課題を克服してきたつもりだし、脚の感触は良かった」
 関東3番手の小沼良は2センターで池田良に絡まれる。しかし、これを凌ぐと、直線で鋭く伸びて2着に食い込んだ。
 「1センターで神山君がブロックしたあとに、前に入り過ぎちゃって。戻るのに苦労しました。脚も使ったし、苦しかったですね。自分が先に(池田がいた中のコースに)入ろうと思ったけど待って。結果的に(落車があって)また空いた感じですね。こういう(GIの)ステージだから、気持ちが(状態を)上げてくれています」

<2R>

大槻寛徳選手
大槻寛徳選手
 阿部拓真が切った上を、宮城勢に続いた堀内俊介が打鐘で叩いて主導権を握る。最終2コーナーからまくった中井太祐に合わせて、4番手から阿部も踏み上げる。阿部のまくりは林雄一にブロックされるも、阿部の番手から外を踏んだ大槻寛徳(写真)が突き抜けた。
 「前が頑張ってくれたおかげです。最低中団を取るって作戦だったし、中団以内にいれば突っ込めると思ってました。最後はただ踏んだだけです。林(雄)さんも3車併走になってたからあんまり無茶できないだろうと思った。思ったよりも伸びましたね。風の影響か、バンクが重いっていうのもあって正直キツかったですね。でも、そのなかで1着が取れたのは大きい」
 写真判定の結果、2着は先行した堀内俊介と林雄一で同着。堀内は強風のなかで力を出し切った。
 「もう先行と決めていました。松坂(英司)さんと林(雄)さんが付いてくれてたんで、バックで来られないように全開で踏みました。バックは流れる感じだったんですけど、ホームが向かい風だったんで立ち上がりがキツかったですね。脚的には2センターでいっぱいだったんで、ズブズブいかれちゃうかと思ったけど残れたんでよかったです」
 林雄一は後輩の頑張りを称えた。
 「とにかくキツかった。抜いたかと思ったけどね。堀内はこういうキツいコンディションは地脚で強い。(仕事を)するまでもなかった」

<3R>

坂本貴史選手
坂本貴史選手
 松坂洋平が、赤板の2コーナーで勢いよく飛び出して先行策に出る。これを追った竹内雄作だったが、中団で併走したあとに車を後方に下げた。南関勢を受けた坂本貴史(写真)は絶好の4番手を確保すると、2コーナーから踏み上げる。海老根恵太のけん制も乗り越えて、前団をまくり切った。
 「全体的にキツかったです。風も強いし、打鐘で前に出てから松坂さんがいい勢いで来たので。4番手を取るのに脚を使いました。松坂さんは竹内さんを出させて中団かなと思ったけど、先行してくれて助かりましたね。でも、ホームの向かい風で詰まったので、そこで仕掛けられたら一番良かったです」
 坂本の仕掛けに車間が空いた山崎芳仁は直線の入り口で追いつくも、交わせず2着まで。
 「(赤板で先頭に立った)あの位置なら、出させて中団でしょうね。(坂本との空いた車間を)詰めていって回していたけど、行きすぎちゃうと思って。そこでバックを踏んでしまいました。そしたら、伸びていって差せなかったです。ただ、脚の感じは悪くない。(坂本)貴史がすごい伸びだったし、頑張ってくれたね」

<4R>

坂本健太郎選手
坂本健太郎選手
 動きかけた後ろ攻めの久米康平より先に、5番手の小原太樹、赤板1センターで宿口陽一が前を押さえる。久米は再び踏んで2コーナーで先頭に。そこに早坂秀悟が一気に仕掛けて先行勝負に出る。隊列を一本棒にして逃げる早坂に、3番手にはまった久米は最終2コーナーから反撃。しかし、早坂はさらに加速して久米はなかなか車が進まない。絶好の番手で直線に入った坂本健太郎(写真)は、ゴール前で早坂をとらえて白星を挙げた。
 「初日の(早坂)秀悟を見て、打鐘のところは無理に付いていきませんでした。踏み直した時も、無理に踏んで脚を使いたくなかったので。最後は離れたんじゃなくて、ちょっとキツかったですけど車間を空けました。(2日目特選の)園田(匠)のイメージで。秀悟が強かったですね」
 早坂秀悟は久米を出させず、2着に粘った。
 「作戦通りでした。向かい風で踏んで、追い風で回して、うまく走れました。欲を言えば1着が良かったけど。久米の方は、叩いた時点ですぐには来られないと思ったので、宿口さんを意識してって感じでした」
 仕掛けた久米康平だったが、車は出ず3着。
 「作戦は、(初手で)早坂さんの後ろだったんですけど…。(打鐘では)早坂さんも2車だったので、3番手に入ってから考えてもいいかなと思って。勢いをもらってからまくるつもりだった。緩んだのもあって、仕掛けやすかったけど、伸びなかったですね」

<5R>

渡邉雄太選手
渡邉雄太選手
 高橋和也が、打鐘で飛び出して先行策に出る。この動きに単騎の筒井敦史、南修二ら近畿勢も続く。しかし、渡邉雄太(写真)はすぐさまロングまくりで襲い掛かる。軽快なスピードで前団を飲み込むと、続いた成清貴之とのマッチレースを制した。
 「(初手が)想定していた展開と違っていたので、行けるところから仕掛けようと。緩んだ瞬間に行けましたね。踏んだ感じは出切れるなって思いました。あとは、成清さんに任せようと。1走目も状態はいい感じだったし、2走目は風の感じも良かった」
 成清貴之は白星こそならずも、渡邉に続いて南関ワンツーを決めた。
 「(渡邉)雄太が強かった。もういいよって感じでしたよ(笑)。(渡邉)晴智に雄太は勝手に残るから自分が付いて行くことだけ考えてってアドバイスもらって走りました。ワンツーが決まったのがなによりうれしいですね」

<6R>

小嶋敬二選手
小嶋敬二選手
 吉田拓矢にフタをした松岡篤哉が、突っ張り気味に踏んだ小嶋敬二(写真)を打鐘の3コーナーで押さえて主導権。田中晴基が5番手で、吉田は7番手で最終ホームを一本棒で通過する。好位にポジショニングした小嶋は、2コーナーから踏み上げると、逃げる松岡を2センターでとらえた。
 「突っ張るつもりは全然なかった。細切れだし、後ろでレースが始まるだろうから、前を取ればなんとかなるかなって。来たラインに対して少し踏んで、入れてもらおうと考えていました。(コンディション的に)スピードが出やすいね。俺でさえ(上がり)11秒1が出ているから。みんな出ると思うよ」
 小嶋マークの濱田浩司が、きっちり続いて2着を確保した。
 「突っ張る作戦はなかったです。(小嶋が3番手を確保してからは自分の)後ろに田中君がいたから、内を警戒して。とにかく、すくわれないようと。小嶋さんがまくり切ったあとも、神山(雄一郎)さんが見えたから松岡君のところに寄って締めていました。このワンツーは最高です。100点ですよ」

<7R>

井上昌己選手
井上昌己選手
 後方から動き出した松川高大に合わせて踏んだ山中秀将が先に切る。松川が山中を押さえた上を、打鐘で稲垣裕之が叩いて先行態勢に入る。山中は最終ホーム手前から反撃を開始。グングン加速していった山中は、スピードの違いで前団をのみ込み、1着で準決へコマを進めた。
 「先に動いたのでキツかったですね。稲垣さんが前を取ったんで、自分たちを動かしてからのカマシ狙いだろうなと。なるべく早く稲垣さんを前に出させたかった。最後にドカンといかれるとキツいんで。やりやすい展開にできましたね。バックで流れたし、出切ってからも流して踏めました。自分が早めにまくりに行けてるし、(一次予選よりも)またひとつ良くなってると思う」
 最終2コーナー手前で松川から俊敏に松谷秀幸後位へとスイッチした井上昌己(写真)が、鋭く伸びて2着に入った。
 「山中のスピードがエグかった。来れないだろうなと思ったら来た。(武田憲祐が)松谷に少し離れていて、松川もキツそうだったのでいかせてもらった。(松谷との距離を)詰めたときに稲川(翔)のブロックがあったから1回休んだんですよ。それがなかったらおもしろかった。大事にいきすぎましたね」
 山中の強烈な踏み出しに口が空いた松谷秀幸は、懸命に追いかけて番手に付き直すも、最後は井上に交わされて3着。
 「(山中は)いくところのスピードが尋常じゃない。仕上がりがいつもと違う。松川が前を空けてて、あそこでもうひと加速した。それがキツかった。(追い上げたけど)いっぱいでした。脚がない。あれに付いていけないと…」

<8R>

小松崎大地選手
小松崎大地選手
 赤板で小松崎大地が前受けの中井俊亮を押さえる。小松崎ラインに続いた小川真太郎は、さらに前へ踏み込もうとするが、番手の橋本強が志村太賀と接触し落車して中井も巻き込まれる。それを見た柏野智典は内に降りて、小川を3番手に迎え入れて打鐘。その後も誘導を残したままの小松崎に、小川は4コーナーから仕掛ける。1コーナー過ぎに先頭に立つが、柏野は踏み出しで遅れて、小松崎が番手にはまる。それでも小川は快調に逃げて、そのまま後続を振り切って白星をゲットした。
 「(橋本)強さんが転んだのがわかったけど、中井がわからなくて探してました。そしたら、柏野さんが冷静に(3番手に)導いてくれた。しっかり仕掛けられたので良かったですね。出だしは悪くないけど、小松崎さんのダッシュが良かったので、全力で踏みました。初めての(GI)準決で緊張はするけど、強い人と走れるのは楽しみですね」
 小川の番手にはまった小松崎大地(写真)は、追い込むも交わせず2着。
 「冷静に走れたので良かったかなと思います。(落車は)わかったし、小川の動きも見えていた。ただ、(打鐘で)真後ろの3番手にいたから…。(小川を)出させるつもりはなかったけど、反応が遅れて、やられてしまいました。ここまでの状態が良くなかったので、そのなかでうまく走れているのがいい経験になっていますね」
 小松崎をマークの志村太賀は、最終2センターですくってきた東口善朋と絡んだが、なんとか耐えて3着でゴール。
 「小松崎とは、一緒に練習をさせてもらったこともあったので良かったですね。地区が違うのに頑張ってくれました。(自分は直線で)内もキメられたので、周りの評価も上がると思う。いい感触をつかめました」

<9R>

三谷竜生選手
三谷竜生選手
 中団で併走していた太田竜馬が、叩きに来た和田真久留に合わせて踏んで出させない。しかし、香川雄介が連結を外し、番手に和田真がハマる展開に。前団の動きを見ていた菅田壱道が打鐘の4コーナーからスパートすると、中団の古性優作はこれを追いかけてバックから大外をまくり上げる。三谷竜生(写真)は古性に続き、2センターから外を回してアタマ。
 「僕は付いていっただけ。古性がすべてやってくれました。ワンツーを決めたかったけど、難しいですよね。後ろも来てしまっていたし、踏まないといけないので。古性が頑張ってくれたおかげです。(状態は)2日目の方が体も楽ですね。(ダービーを)連覇は意識していないけど、決勝に乗って優勝を目指したい」
 太田と連結を外した香川雄介は、最終的に三谷後位に収まる。そのまま前を追って2着も、「あれはダメ」と、反省しきり。
 「(打鐘で)内も外もいて、太田を追えなかった。たまたま前が三谷だっただけで、これが弱い選手なら8、9着ですよ。太田の頑張りが無駄になってしまって、申し訳ないことをしました。反省します」
 番手にはまった和田真だが、宮城勢とかぶって仕掛けられない。戦況を見極めた和田健太郎は最終バックから前に踏むと、直線で伸びて3着。準決進出は結果待ち(3着の7人中4人が準決へ進める)となったが、1走目の結果(特選4着)で勝ち上がりがほぼ濃厚なモノとなった。
 「(和田真が)前々にいって、番手を取ったまでは完璧でした。(菅田の仕掛けに合わせて)番手まくりに行けなくても、次のラインに合わせて行けたらラインの3人、もしくは2人で決まっていたかも。できれば一緒に勝ち上がりたかった。ここは(和田)真久留の地元ですしね。もうちょっとなんとかできたかなと思う」

<10R>

佐藤慎太郎選手
佐藤慎太郎選手
 渡邉一成は赤板過ぎに山田久徳を押さえると、岡山コンビを受けて3番手を確保した。別線の動きを確認し、山賀雅仁の巻き返しに合わせて最終1コーナーからスパート。抵抗する取鳥雄吾をバックでまくり切る。最後は、佐藤慎太郎(写真)がゴール寸前で交わした。
 「ラッキーがあればどうにかなりますね(笑)。自分は(繰り上がりでの二次予選で)1回負けた人間だから、気持ちが楽だった。もちろん全力で走っていますけど。(渡邉)一成が山賀に合わせて踏むところがキツかったけど、うまく対応できました。でも、余裕はなかったです。仕事はできないと思っていたけど、誰もこなかったので良かった。最後も差せたしね」
 渡邉一成は、冷静な組み立てで佐藤との勝ち上がりをメイクした。
 「自分が前受けで、その後ろを取鳥君のラインが取ると思っていて。でも、予想とは違ったので、感じるままに走りました。山賀さんが来て、取鳥君も踏んだから車間を詰める勢いで(仕掛けた)。岩津(裕介)さんも、車間を空けるところだったから、僕を見送る形になりましたね。強引にダッシュしたから、(佐藤)慎太郎さんもキツいと思って、ちょっと待って下りで踏みました」
 目標の余力を見極めた岩津裕介は、バックから福島コンビを追いかけて3着に入る。準決進出は結果待ちとなった。
 「(取鳥が)いい感じで駆けたと思ったんですけどね。3番手の(渡邉)反応が良かったのもあるし、僕も気づくのが遅かった。みんな強かったですね」

<11R>

平原康多選手
平原康多選手
 前々に攻めた平原康多(写真)が1着で準決に進んだ。前受けの根田空史を、赤板で柴崎淳が押さえる。後方まで下げた根田が打鐘で踏み上げると、柴崎はこれを突っ張ってペースを上げる。中団の平原は、打鐘2センターで外に振って根田をけん制するが、根田は平原を乗り越えて柴崎と踏み合いになる。3番手で内に包まれた平原だが、最終2センターで一瞬内を空けた坂口晃輔をすくって、最後は柴崎を差し切った。
 「先行する気でいました。ジャンで行こうと思ったんですけど、(柴崎)淳があんなにいくとは思わなかった。(根田を)上らせようと思って1コーナーでけん制しながら外に張ったんですけど、逆に山降ろしで行かれちゃいました。(内に包まれて)ずっとヤバいなと思ってました。脚には余裕はあったんですけど、ああなったらもう外は空かないんで、内に死ぬ気でいきました。一択しかなかったですね。坂口君を差した時に、淳の内まで差し込んじゃって、それを引っこ抜いてから交わしてるんでよく伸びましたね。GIの勝ち上がりとなると、踏ませてもらえない。その辺をうまく対処していきたい」
 根田との踏み合いを制したのは柴崎淳。平原には交わされたものの2着に逃げ粘った。
 「あの並びではああいう(踏み合う)感じになる。あの形になったらどこまで突っ張れるかですから。最後はもう気合。後ろがどうなってたかもわからんし、気持ちだけです。(平原は)一番脚を使ってなかったし、(抜かれたのは)仕方ない。(勝ち上がりよりも)出し切れるか出し切れないかだけなんで。それが(結果的に)いい着だったってことです」
 平原とは初連係だった芦澤辰弘が3着に入った。
 「異常なほど気合が入ってました。これを上デキと見るのか、もっとやるべきことがあったのか。平原さんの後ろでももっと余裕をもってやりたい。でも、現状でやれることはやったんで、さらに反省点を見つけていきたい」
 柴崎を叩き切れなかった根田空史は、好調ゆえに仕掛けのタイミングを見誤った。
 「タイミングがズレました。もうちょい早めか、遅らせるかでした。調子がいいから逆にあのタイミングで行っちゃうんですよね。平原さんを越えられて、いい感じで伸びてたからいけると思ったんですけど、淳が強かった」

<12R>

児玉碧衣選手
児玉碧衣選手
 持ち前の勝負強さで優勝を飾った石井貴子。ごちゃついた児玉碧衣の後位をしっかりキープし、渾身のハンドル投げで児玉をとらえた。昨年3月高松ステージに続く、通算3回目のガールズケイリンコレクション制覇を達成し、「幸せ。光栄です」と、笑顔でレースを振り返った。
 「6番車だったので、後ろから入っていって取れた位置からだと思っていました。そうしたら、前が児玉選手だったので。(道中も)慌てちゃダメだと思って、落ち着いていましたね。最後にハンドルを投げた時は、(勝ったと)わからなくて、ビジョンに自分が写っていたのでガッツポーズをしました。昨年は考えさせられる機会が多かったんですけど、目の前のレースを頑張ってきた結果だと思います。(今後も)目の前のレースを一本、一本頑張ることがすべてだと思うし、(ガールズ)グランプリに向けて頑張りたいです」
 児玉碧衣(写真)は、直線半ばで力尽き4分の1輪差で石井に敗れた。
 「最後ですね。ゴールまで粘れなかった。なにが足りないんですかね…。でも、練習もしているし、こういうスタイルで走る方が負けた時に気持ちが違う。これからもこのスタイルでいきたいですね」
 最終2センターから石井の内のコースを踏んだ鈴木美教が3着でゴール。
 「(初手は児玉)碧衣ちゃんか、(高木)真備ちゃんの後ろからって思っていました。3着には入ったけど、納得はいかない。(最終)4コーナーでまだ力があって、外を踏みたかったんですけど…。でも3着に入って、これも次につながると思います」
 スピード良くまくった太田りゆは、最終4コーナーで石井に並ぶも接触でスピードが鈍った。
 「引いてからもう一度踏んで、いい感じで踏み上げていったと思ったんですけど。最後に思いっきり踏んだ時に、石井選手と当たってスピードが落ちてしまった。ぶつかってスピードが落ちたのは、自分が弱いだけなので」