『ふるさとダービー富山(GII)レポート』 初日編
 
配信日:8月5日



 いよいよ初日を迎えたふるさとダービー富山。全国的に梅雨も明けて、連日好天が期待される中、開幕した。開会式では地元小嶋敬二が選手宣誓を勤め活躍を誓った。一次予選は短走路という事もあり先制を決めたラインが優位にレースを進めたが、スジ違いで高配当が続出し穴党を喜ばせた。特選組は渡部哲男、平原康多、小嶋敬二らが同型を力でネジ伏せ好調をアピールした。
 



<1R>
オープニングレースで九州勢の上位独占を阻止したのは榊枝輝文。最終バック八番手から大外を強襲した。
「約1年間ヨコを意識したセッティングにしてたが、今回は自力のポジションに戻しました。やはり車の出は自力セッティングの方がいいですね」


<2R>
村上博幸選手
村上博幸選手
   2レースも池崎太郎が主導権奪い関東トリオで連独占と思われたが、まくり強襲で幸田光博に迫ったのは村上博幸
 「飛び付きは頭にあったが無理でした。調子良いし、タテの脚で勝負出来たので次に繋がりそう。兄貴(義弘)のアドバイスでギヤを上げたけど感じいいですよ」


<5R>
5レースは陽射しが一番強くバンクは灼熱と化している。この暑さを勝った高橋大作が表現してくれた。
「走っててボーッとしてきますよ。タイヤがバンクにメリ込む感じの重さですね。まあ今日は吉田君があれだけ行ってくれたおかげです」


<7R>
中川誠一郎選手
中川誠一郎選手
   7レースはダントツの一番人気に応えた中川誠一郎が逃げ切った。組み合わせにも恵まれたが、後ろ2人まで連れ込んで九州独占を決めた。
 「主導権は取り易いメンバーだったと思います。他の選手も言ってましたが、やはり重いですね。車が流れないので踏みっぱなしで苦しかった。二次予選で特選の選手とぶつかるしそこが勝負ですね」
 2着に流れ込んだ島田竜二も満面の笑みで引き上げてきた。
 「(九州で連独占を決められて)サイコーですね。ペースが上がってからは重くて苦しかったですよ。でも佐々木さんまで3着に入れたし、誠一郎様々です」


<9R>
渡部哲男選手
渡部哲男選手 坂本勉選手
坂本勉選手
   9レースから特選がスタート。武田豊樹がマイペース駆けを決めたかのように見えたが、中団キープの渡部哲男が好回転でまくり武田を捕らえた。
 「細切れ戦だし出入りの激しい競走になるとは予測してた。この位置という拘りは無かった。ただ、内に詰まったり、外併走は避けたかったが、良い位置になったね。武田さんがどのタイミングで踏み直すかで仕掛けるタイミングを計ってた。坂本さんが来てたのは気付かなかったですよ。武田さんをまくったのは初めてかな」
 その渡部に上手くスイッチしたのは坂本勉。ベテランらしい判断力が光った。
 「行ける所まで行ってみようと思って仕掛けたら、渡部君が車を外して仕掛けたので『オッ』と思ったよ(笑)。重いのは重いが車が流れる感触はあったよ」
 親王牌以来の競走となった武田豊樹。マイペース先行に見えたが、渡部にまくられて万事休す。
 「重い、重いとは聞いてたが、確かに重いですね。ペースで駆けてるつもりでも脚が一杯でした。でも新車の感触は良かったし、重さを自分で感じられたので今後に生かせると思う」


<10R>
吉岡稔真選手
吉岡稔真選手
   10レースは1ヶ月半ぶりのレースで果敢に逃げた平原康多が別線を封じ切った。2着とはいえ2日目の峻峰剱賞への勝ち上がりを決めてホッとした表情。
  「バンク練習もしてなかったので、競走フレームで競走ギヤ、バンクと全てが久し振りでしたが、フレッシュな感じで走りやすかった。体がイヤな感覚も忘れてくれてるし感じ良く乗れた。でもみんなが言うとおり重かったですよ」
  番手絶好の展開となった大薗宏は佐々木龍也に内を掬われて苦しくなった。しかし番手の仕事をしての事なので仕方なし、の表情。
  「吉岡さんがもう一度伸びてくるのは分かってたし、高城君も外に見えてたからね。吉岡さんを止めれば高城君も苦しいと思ったが…。気配を感じて戻った時はもう入られてました」
  最終ホーム手前から果敢に仕掛けた吉岡稔真は不発とはいえ積極的な動きが目立った。
  「最終ホームまで待つつもりもあったが、高城君が来てかぶったら苦しいからね。健坊(大塚)が付いてるし早めになったのかな(苦笑)。1コーナーでもらった大薗君の一発が効いた。あれがなければ平原君といいモガキ合いになったかな」
  その吉岡の仕掛けで最後に突っ込めた大塚健一郎は吉岡に頭が上がらない。吉岡を気遣い言葉も少なめ。
  「吉岡さんはいつも早めに仕掛けてくれます。ほんとにありがたいですね」


<11R>
加藤慎平選手
加藤慎平選手
   最終11レースはまさに小嶋敬二の独壇場となった。武井大介と菊地圭尚で踏み合いになったとはいえ、加藤慎平、紫原政文まで連れ込み、3連単790円の一番人気に応えた。
  「地元の気負いとかプレッシャーはなかったけど、お客さんが多いのでレースは緊張したね。車間を切っておくつもりだったが、ちょっと空きすぎたかな。まだ初戦だし2日目以降も頑張らないと!」


(提供・プロスポーツ新聞社)


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