『ふるさとダービー観音寺(GII)レポート』 3日目編
配信日:4月21日
香川県・観音寺競輪場で開催されている「ふるさとダービー観音寺」はいよいよ準決勝を迎えた。Vを争う9名の座をめぐって激しいレースが展開され、バンクの熱戦ムードは最高潮に。敗者戦でもS級戦士の魅力あふれるレースが繰り広げられた。
好評を博した数々の場内イベントもクライマックスを迎えます。明日、22日は吉岡稔真さんと中野浩一さんによるトークライブが9R発売中に開催されます。10R発売中には記念写真撮影・サイン会も実施。そのほかにも盛りだくさんのイベントが開催されますので、ぜひ本場に足をお運びください。
<6R>
三宅達也選手
村上清隆選手
6Rでは
三宅達也(写真)
が意地の先行勝負でレースの主導権を握った。
「逃げたのは展開がそうなったからで、タマタマですけどね。やっぱりまだ本調子では…。先行したらこんなものですけどね。ゴール前はどうしても失速してしまうんですよ」
勝ったのは
村上清隆(写真)
。久しぶりの1着に思わず笑みがこぼれる。
「展開に恵まれましたね。三宅君が良く行ってくれた。先行するかもしれないと言っていたので、踏む準備はしてましたよ。もうちょっと車間を空けて仕事ができれば良かったんですけど。疲れが取れないような状態が続いてしまっていたけど、今回に関しては調子は悪くないですね」
<7R>
西川親幸選手
7Rでは
西川親幸(写真)
が俊敏に追い上げて1着をゲット。
「渡辺(航平)君も頑張っていたので、かなり迷ったんですけど、明田(春喜)君が粘った時点でしょうがないと思いました」
3着の
豊田知之
はホッとした表情。
「絶対に前がもつれるだろうから、中団で脚を溜めて一発狙おうという作戦でした。落車があったけど、すぐに避けられた。こういうのは慣れてますから。3着に入れたのは大きいですね」
<8R>
稲村成浩選手
稲村成浩(写真)
がクレバーな走りで8Rを制した。
「鈴木(一央)さんのイン斬りは意外でしたね。僕の先行を待っていたのかな? このバンクは内が重いので、今日は外からと決めていました。吉川君を残したかったんですけどね」
連日積極的な競走を見せている
吉川誠
は、「もうちょっとペースで駆けたかったんですけど、鈴木さんが前に出ちゃったんで、慌てて踏んでしまいました。いつもだったら逃げ切りか2着ぐらいの感じだったんですけど、今の調子では3着でも仕方がない。この体調で優秀戦まで行けたのは上出来です」。
<9R>
渡部哲男選手
兵藤一也選手
9Rからはファイナル進出を賭けた準決勝。まず決勝進出を決めたのは
渡部哲男(写真)
だ。
「タイミングは中途半端だったんで、どうかなと思ったけど、仮に自分が出切れなくても、小倉さんや香川(雄介)さんのチャンスはできるだろうと思って、思い切り踏み込みました。志村(太賀)もすんなり先行していたので掛かっていたと思うんですが、良く行けましたね」
小倉竜二
は抜けずの結果に「(渡部)哲男にやられたな(笑)。絡んでしまって伸びなかった」と冗談交じりにレースを振り返る。
兵藤一也(写真)
は険しい表情を崩さない。
「直線で渡部に来られてしまったんで、持って行けなかった。(志村の)掛かりはよかったと思うんだけど、(渡部の)スピードが違ったね」
岡部芳幸
は決勝進出を逃し「残念! 僕の力不足です。モガキ合いになるかと思ったんですけど、あまりにも自分の思ったとおりの展開になってしまって、仕掛けがどんどん遅くなってしまった。最終的には岩津(裕介)君の動きがネックになってしまいましたね」。
<10R>
新田康仁選手
加倉正義選手
10Rは細切れの混戦となったが、
新田康仁(写真)
が強烈なまくりで圧勝。
「レース展開は読み通りでした。仕掛けた瞬間に加藤君と接触してしまい、バックを入れてやばいと思ったんですが、思った以上に車が出てくれました。連日、展開は良くないけど、体の反応は良いですね」
2着には
加藤慎平
が続いた。
「高城(信雄)さんは男ですね。どこかで粘って位置取り勝負するのかと思ったら、一気に最後方まで車を下げたでしょう。これは絶対にカマシで勝負するなと思って感動しました。この2着はすべて高城さんのおかげです。今日が一番重かったんですけどね」
3着の
加倉正義(写真)
は決勝進出という結果にも表情は冴えない。
「北津留(翼)はよく行ってくれたし、(小野)俊之もしっかり3番手の仕事をしてくれた。前と後ろに助けられた結果です。新田と合ったのが直線部分だったので、止められなかった。僕だけ決勝に乗ってしまって申し訳ないですね」
金成和幸
は「終わっちゃいましたね。手島(慶介)さんが何かするだろうと思ってアテにしすぎてしまった」とレースを悔やむ。
<11R>
山田裕仁選手
山崎芳仁選手
11Rでは金子貴志が先行勝負に打って出た。番手の
山田裕仁(写真)
が抜け出して快勝。
「久しぶりにすごく集中してレースに臨めました。山崎君は今日はまくり追い込みではなく、あのタイミングで来るのは分かっていたので、そこだけを金子君には気をつけろとアドバイスしていました。もう少しきっちりまくりを止めたかったんですけど、イエローラインが視界に入っちゃって…」
山崎芳仁(写真)
はロングまくりで2着に食い込む。
「前の動きを見て失敗しているから、今日はもう一番後ろの人をめがけてあのタイミングで行くと決めていました。それで飛んだら仕方がないし、山田さんが合わせて出ることは頭に入れていました。あの展開だと、4回転のギアじゃないと勝ち上がるのは無理ですよ」
東王座戦に続き2度目のG2で決勝に駒を進めた
飯嶋則之
は「最終ホームで切れそうになったけど、気持ちで切り抜けた。最後は良く覚えていないんですよ。気合は入っていたけど、力むことはなく良い状態で走れました。調子は良くないけど、気持ちで走れてますね」。
出色の動きを見せていた
有坂直樹
だが、「4コーナーで内に入ったとき、山田さんを持って行ってしまうと山崎君まで飛んでしまう感じだったので躊躇してしまいました。準決勝を走る前から、決勝戦のことを考えてしまっているような状態だったので、これじゃ飛んじゃいますよね。連続の決勝進出記録は途切れてしまったけど、逆にプレッシャーになっていた部分もあるので、これでリセットできると思います」。
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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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