『ふるさとダービー函館(GII)レポート』 前検日編
 
配信日:8月3日


 明日からふるさとダービー函館が開幕する。台風5号の影響により九州・中国地方をはじめ各交通機関が大幅に乱れたものの、正選手99名は無事に函館入りし前日検査を終了した。山崎芳仁、武田豊樹の二大巨塔を筆頭に、佐藤慎太郎、神山雄一郎、後閑信一、村上義弘など一流選手がそろい激戦は必至。前検日の本日から最終日の決勝戦までの5日間、選手の舞台裏の様子をレポートします。
 なお、場内では開催を通して数多くのファンサービスやイベントが用意されております。まず明日の4日は、先着1,000名様に夕張メロンが当たる抽選券がプレゼントされます。その他、12時00分と12時30分から伊藤克信氏、藤巻昇氏による予想トークショーが、13時00分から夕張支援、選手グッズチャリティーオークション、14時05分から素人脚自慢レースと表彰式(14時40分)、15時05分と15時45分に伊藤克信氏、藤巻昇氏による予想トークショーが行われます。ぜひ本場に足を運びいただき、競輪場の生の雰囲気を味わって下さい。


<1R>
矢口啓一郎選手
矢口啓一郎選手
   オープニングの1レースは、矢口啓一郎(写真)に人気が集まりそう。前回、先行一車となった名古屋の決勝では、念願のS級初優勝かと思われたが、写真判定の結果惜しくも3着に。
  「自分でも優勝したかと思ったけど仕方ないですね。直線が長かったです。名古屋のあと、3泊4日で松本一成さん、諸橋愛さん、古屋琢晶君らと山で合宿をしてきました。明日はファンの期待に応えられるように頑張ります」


<2R>
 2レースは、一時の不調から脱し、調子を戻しつつある岡田征陽に注目が集まる。
  「結婚してから引越しなど色々と忙しくて、しっかりと練習ができていなかった。引越しで練習環境が変わるとなかなかね。でも、最近はしっかりと練習ができているし、今回も十分乗り込んできました。競走でもゴール前までしっかりと踏めているし。明日は伊藤(保文)さんのカマシに注意して、思い切って自分がカマすことができればいいですね」


<3R>
栗田雅也選手
栗田雅也選手
   実質、先行一車の3レースは、栗田雅也(写真)がマイペースで押し切るか。
  「F1開催は強めに乗り込んでから入るから、前回(川崎)はオーバーワークで体が動かなかった。今回はしっかりと調整してきたし、川崎の前に街道で乗り込んできたからその成果が出ればいいですね」
  連係する鈴木誠は「前回(松戸サマーナイト)は地元の意地で決勝に乗れました。もうこの歳で上積みはないし、練習ができているかいないかが鍵になるんだけど、中10日くらい空いていたからしっかりと練習ができましたよ」


<4R>
中村美千隆選手
中村美千隆選手
   4レースは中村美千隆と太田真一の機動型による二分戦となった。中村美千隆(写真)は、最近は今ひとつ流れに乗れていない感がある。
  「太田君は調子が良いし決して油断はできません。先行一車ではないと思っていた方が良いですね。でも、相手がどうこうより自分の力を出し切るだけ。函館バンクは重たいイメージがあるけど頑張ります」
  一方の太田真一は「前回から中3日だけど大丈夫です。前回は追加で体調は万全ではなかったし、今回の方が体は軽いと思いますよ」。


<5R>
桐生卓也選手
桐生卓也選手
   5レースは復調気配の丸山啓一に、桐生卓也が胸を借りる。丸山啓一は、ここで結果を残して完全復活の狼煙を上げたいところ。
  「先年の9月に落車してから股関節を痛めてしまった。随分と長引いてしまいましたね。まだ完調とはいえないけど、(展開が)型にはまれば何とか連にからめるまでになりました」
  桐生卓也(写真)は「計画的に練習ができていたけど、5日前に体調を崩してしまった。でも、今は体調は元通りに戻っているし、明日は積極的な走りがしたい」。
  虎視眈々と仕掛け所を窺うのは牧剛央
  「(函館では)前回は219着だったかな? 決勝で明田(春喜)君にまくられたけど、このバンクは悪いイメージがない」


<6R>
佐藤朋也選手
佐藤朋也選手
   6レースの佐藤朋也(写真)は追加での参戦となる。
  「昨日連絡が入ったんです。疲れは全くないんだけど、マッサージをしていないから脚の筋肉が張ってます。走ってみないと分からないし、少し不安はありますね。でも、ここのバンクは成績は悪くないし嫌いではないので、先行できるように頑張ります」


<7R>
浜田浩司選手
浜田浩司選手
   7レースの浜田浩司(写真)は途中欠場続きで調子に不安が残る。
  「競走を走りっ放しで満足な練習ができず成績を落としてしまった。少し腰痛も出たけどそれは関係ありません。練習ができていなかったから、競走でどうしても消極的になってしまって。でも今回は2週間くらい空いたから、しっかりと練習してきました。感じは良くなってきたし、今回は大丈夫かと」


<8R>
山田敦也選手
山田敦也選手
   8レースは地元の山田敦也(写真)が登場。取り囲む報道陣の前で絶好調宣言をした。
  「調子は絶好調といえると思います。松戸のサマーナイトでも調子が良かったし、それを維持できています。直前は、地元の街道でいつも通りに練習してきた。今回は決勝に乗りたい」
  前を託されたのは佐藤悦夫で、こちらも近況は好調を維持している。
  「最近は力を出し切るレースができていますね。まだ肩にプレートが入っているからバランスが良くなくてハンドルをしっかりと引けないけど、大ギアと脚でカバーできています。函館は最近走っていないけど、風が強いイメージがありますね」
  高木竜司は落車続きで本調子を欠いている。
  「2回目(6月松山)の落車が効きましたね。体のバランスを崩してしまった。前回(7月奈良)は成績が良くなかったけど、感触は良くなってきました。今は乗り込んで調子を戻すしかない」


<9R>
武田豊樹選手
武田豊樹選手
   特選競走は二日目のシードレース・五稜郭賞進出を賭けての争いとなる。9レースのメインは武田豊樹(写真)。近況は失格や落車で流れが悪い。
  「調子は悪くないのにレースで結果が出ないのは正直苦しいですよ。でも、ふるさとダービーは全て決勝に乗っているし相性の良い開催。照準はあくまでオールスターだけど、今回は良いシリーズにしたいね」
 佐々木則幸も落車続きで流れが悪いが、そんな中でも四日市記念で準優勝するなど結果を残している。
  「四日市のように、まくりやまくり追い込みなら通用するんだけど、長い距離を踏む先行となるとまだ分からない。明日は武田さんか自分の先行だろうし、武田さんを逃がしてまくれるかと言われれば…」


<10R>
合志正臣選手
合志正臣選手
   10レースは地元の菊地圭尚に注目が集まる。地元のプレッシャー、そして福井記念から中4日と体調が心配されるが。
  「プレッシャーはないです。感じても意識しないようにしています。日程が空いて調整しても力んで失敗するだけだし、福井記念を走っていた方がいいんです」
  相手は強敵の村上義弘だ。
  「高校生と合宿を張ってしっかりと練習してきました。窓場加乃敏さんの息子さんなどと一緒に街道中心の合宿です。若いやる気のある子と一緒だと自分も良い勉強になりますよ」
  菊地VS村上に、中川誠一郎も加わる。
  「調子は少しずつ良くなってきています。脚自体は悪くないんですが、行くべき所で躊躇してしまう場面が多いですね。明日は思い切った競走がしたい」
  合志正臣(写真)は落車続きでまだまだ本調子には程遠い。
  「流れが悪いと言われるけど、流れは自分で作るものだから悪いのは自分ですからね。レースを走ってから休んでと、その繰り返しだけどなかなか調子が戻らない。まだまだイメージと体の動きがかみ合っていませんね。そろそろ思い切って休んで休養した方が良いとも思っているんだけど、なかなかそうもいかないから。でも、出るからには一生懸命頑張りますよ」


<11R>
山崎芳仁選手
山崎芳仁選手
   11レースには主役の山崎芳仁(写真)が登場する。前回の松戸サマーナイトでは決勝には乗れなかったが…。
  「前回は苦手な33の割には何とかまとめた方だと思いますよ。バンクによって成績が変わるもんですから。一年間安定した走りをするためにも、今は練習量を減らしています。調子自体は変わっていないし、体調に問題はありませんよ」
  石橋慎太郎は好調維持といったところで、直近は平塚、名古屋と連続して決勝に乗っている。
  「名古屋は強力な先行屋がいなかったし、決勝は先行一車でメンバーに恵まれた。優勝したかったですね。名古屋のあとは休んで、そのあといつも通りに練習してきました。以前、山崎君と先行争いをして負けているんで、明日は勝ちたいですね」

   
↑ページTOPへ

 
情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
COPYRIGHT(C) JAPAN KEIRIN ASSOCIATION, All Rights Reserved.