『ふるさとダービー福井(GII)レポート』 前検日編
配信日:8月22日
明日から福井競輪場で「ふるさとダービー福井」が開幕する。小嶋敬二、平原康多らS級S班が11名参戦。近畿勢は4年前の当所大会の覇者・村上義弘や地元のエース・市田佳寿浩こそ不参加だが、稲垣裕之、村上博幸ら若手機動型が迎え撃つ。ふるさとダービーも残すところあと2大会。明日から始まる激戦から目が離せない。
場内ではふるさとダービーを盛り上げるイベントが盛りだくさん。開催中は毎日、4、9レース発売中に伊藤克信、佐藤久剛氏による予想会が。さらにLOVE9によって、6レース発売中にはチームスプリントレース、8レース発売中には歌やダンスのパフォーマンスが行われます。福井競輪場へぜひご来場ください。
<1R>
武井大介選手
オープニングの1レースには
武井大介(写真)
が登場する。別府記念を途中欠場し、中2週間近く。練習、調整は万全だ。
「途中欠場したのもあったけど、久々に間隔が空きましたね。乗り込みもけっこうできたし、仕上がりは良いと思います。ただ1レースを走るのがかなり久しぶりなので、そこだけが不安ですね。最近はGIでも後半レースが多かったので」
<2R>
三ツ石康洋選手
2レースの
三ツ石康洋(写真)
は鎖骨骨折から2カ月ぶりの実戦復帰。「もう走り方を忘れました」と苦笑いするが、まだ体調も万全ではないようだ。
「モガキはほとんどやってないけど、自転車には1カ月くらい乗りました。でも、めっちゃ不安ですね。今の精一杯を出すつもりだけど、イケるかどうかならダメでしょう。走って結果も出れば良いと言えるんだけど…」
吉永和生
はFI戦に限れば6戦連続で優参中と、調子が上がっている。
「練習はしっかりできてるし、調子も良いと思います。久々のビッグレースですからね。本当は最後のふるさとダービー(地元広島で開催)を走りたかったけど、呼ばれなかった分も頑張りますよ」
<3R>
藤野光吉選手
レースの
藤野光吉(写真)
は6月高松宮記念杯以来となるビッグレースで勝負に出た。
「いつもと同じギアじゃ成績が変わらんから、明日は4回転で行きます。実戦で使うのは初めてだけど、練習では苦にならない。大丈夫かなと思います。3場所前に落車はあるけど、脚は関係ない選手だし、気持ちは入ってますよ」
丸山啓一
は前回の松戸記念で3連対するなど乗れている。
「松戸は4日間目標があって、その中で前が良いレースをしてくれた結果。それでも臨機応変に戦えてるって実感はありました。今後は今の位置からもうひとつ抜け出すのが目標ですね。今回は勝ち上がらない限り4日間自力だと思うし、感じも悪くないと思う」
<4R>
佐々木龍也選手
4レースの
佐々木龍也(写真)
は前回の函館FIの準決勝で久々の勝ち星を挙げるなど復調気配がうかがえる。
「展開もあったし、前回だけですよ。でも久々の勝ち星で気は楽になりましたね。明日クリアして初めて調子が戻ったかなって言える気がするし、目標もいて流れが戻ってきたので何とか頑張りたいね」
五十嵐力
は前回別府記念で優出。良い流れを持続させてのGII参戦だ。
「10日以上空いて、しっかり練習はできました。体調も良いと思います。吉本(卓仁)くんとは1回対戦したことがあるかどうか。先行もまくりもできる選手だし、上手く走りたいですね」
<5R>
藤田竜矢選手
5レースの
藤田竜矢(写真)
は前回松戸記念を68着で途中欠場。ここまでの短期間でどこまで立て直してきたかが気になるところだ。
「普通に練習してきたし、調子は悪くないと思います。福井は2回目だけど、前回も決勝に乗ってるしイメージは悪くない。先行でアピールしたいですね」
坂本英一
は前回の別府記念よりは手応えをつかんで参戦してきた様子だ。
「別府から使ってる新車は5、6年前のサイズだったんだけど、今回はセッティングも見直してきた。別府よりは良いと思うし、今回は大丈夫じゃないかな」
<6R>
松岡健介選手
6レースの
松岡健介(写真)
は近畿地区のビッグレースで活躍が期待される選手。前回、高松記念を大敗続きで欠場しているが、対策は万全のようだ。
「6月一宮FIで落車してから配分が詰まってたし、ここ1カ月はまともに練習できてなかった。高松はこのまま走っても勝てる雰囲気じゃなかったので帰ったけど、ここまでの2週間でしっかり練習はできたし感じは良いと思います。近畿地区のビッグだし頑張りますよ」
<7R>
金子貴志選手
7レースの
金子貴志(写真)
は来月に控える地元オールスターを前に、場所ごとに力強い走りを見せている。
「オールスターが楽しみになってきましたね。松戸記念は疲れが残ってたけど、体的にも今が一番良いと思います。ここはタイムが出るバンクですよね? 予選スタートだし、一戦一戦勝負です」
最近は不本意な成績が続いている
藤原浩
だが、今回は密かに気合を入れている。
「実はGII以上のレースを走るのは初めてなんです。だからシリーズに必ず2、3人いるラッキーボーイになれるように頑張りたいですね。前回の落車は擦過傷だけだったし、レース中は忘れられる程度の痛みです。練習の感じは変わらず良いし頑張ります」
<8R>
渡辺十夢選手
一次予選最後の8レースには満を持して地元の
渡辺十夢(写真)
が登場する。
「ここを走るのが決まってから緊張してたけど、直前になってからはバタバタせずに自然体で過ごせました。配分も空いたので練習、調整ともにバッチリできました。地元からは2人だけど、他のみんなの分も頑張りたい。今回は地元だし、優勝しか狙ってません」
稲垣裕之
はここのあと地元記念、一宮ASと気の抜けない開催が続く。まずは近畿地区のビッグレースから流れを作りたいところだ。
「別府記念が(途中欠場で)早く終わったので、実家に帰って家族サービスをしてきました。子供を初めて海水浴に連れて行ったし、久々に親らしいことをしてリフレッシュできましたね。近畿地区で責任を感じてるし、初日から地元の十夢が付くのでそれなりのレースはするつもり。調子は問題ないです」
<9R>
長塚智広選手
9レースからは特選がスタートする。このレースの注目は
長塚智広(写真)
。北京五輪出場で、実戦は6月高松宮記念杯以来となるが、「不安は特にない」とサラッと言ってのける。
「永井(清史)は頑張ってたし、メダルが取れて良かった。準決勝の時点でメダルはあると思ってましたよ。決勝戦は(加藤)慎平に電話で実況してたんだけど、メダルが決まった瞬間、慎平は号泣して何を言ってるのか分からないくらいでした(笑)。まあ五輪出場は言い訳にできないので、これからは選手として頑張ります。実戦から遠ざかったのは大きいけど、問題は精神面ですね」
前回高松FIで失格の
小野俊之
はここから仕切り直し。「ここまでは普通にやってきました。最近はセッティングも含めて、だいぶ上向いてきてる」と静かに闘志を燃やす。
新田康仁
は7月の四日市サマーナイトでビッグ初制覇。その後も好調を持続している。
「今年の前半は良くなかったけど、原因は分かっていたし、上手く修正できたと思います。悪かった頃とは走っている感じも全然違います。福井は高速バンクで自分に合っているし、今回ももちろん優勝を狙います」
<10R>
村上博幸選手
10レースでは
村上博幸(写真)
が強豪を迎え撃つ。寬仁親王牌から約1カ月欠場して松戸記念を走ったが「配分を1本休んだら、けっこう空いた。そこでしっかり練習できたし、ここまでは計画どおり」と準備は万端。兄・義弘、地元の市田佳寿浩不在のシリーズを盛り上げる。
「いつもと違う感じだけど、頑張らなあかんなとは思ってます。あとはレースの読みと気持ちですね。展開が向けばいけると思う。脚的には問題ないし、何とか結果を出したいですね」
敗者戦ながら前回別府の最終日は久々の自力戦で1着を取った
岡部芳幸
。「今回は別府の反省点を生かしながら」と、手応えをつかんでのシリーズ参戦だ。
「別府までは過密日程や夏バテ、練習不足で良くなかったけど、今回はバンク、乗り込みとしっかりできた。オールスターにつながる準備はできたし、あとは数字と内容が噛み合えば良いね」
佐藤友和
は落車のケガから順調に回復。一戦ごとに本来の動きを取り戻している。
「前回の松戸は決勝に乗れなかったけど、展開もあったし、最終日はいいレースができた。いい時の状態に戻っている。この辺りでそろそろ結果が欲しい。力を出し切れば、いい勝負ができると思います」
<11R>
小嶋敬二選手
11レースは前回の高松記念優勝で息を吹き返した
小嶋敬二(写真)
の走りに注目が集まる。が、まず話題は北京五輪ケイリンで銅メダルに輝いた永井清史に。「インターネットで観てました。僕も頑張らないといけないし、若い子の刺激になればね」と囲まれた記者たちと談笑すると、話は本題へ。
「高松の優勝でホッとしたっていうのはないけど、賞金が6千万にいったのは良かったかな。直前はそんなに暑くなかったので、練習しすぎた感もあるけど、このあとは向日町記念もあるのでその分もやったと思えば。北陸はファンの人も多いし、福井は久しぶりだから頑張らないとね。状態は問題ないです」
佐々木則幸
は2月西王座の落車から、ようやく復調の兆し。7月観音寺ではFI戦ながら優勝も飾っている。
「(渡部)哲男も頑張ってるので、僕もそろそろね。前回の高松記念では勝てなかったし、これからはGの付くレースで結果を残したい。それではじめて戻ったって言えるでしょう。直前は地元地区の開催が続いて、終わってから疲れが出たけど、練習はできた。前半戦ボロボロだった分も、この辺から取り返したいですね」
有坂直樹
はいつもどおりリラックスした表情で前検日を迎えた。
「直前は沖縄に行ってリフレッシュして来ました。高松記念の前はあまり練習ができてなかったし、北の自力型も少なかったので厳しいと思ってたら決勝に乗れたし感じは問題ない。今年もあとちょっとしかないので、せめて(S級S班の)18人には入れるようにしないとね」
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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
写真撮影:日刊プロスポーツ新聞社 Takuto Nakamura
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