『KEIRINグランプリ2021シリーズレポート』 初日編

配信日:12月28日

 静岡競輪場を舞台に輪界最大のイベント「KEIRINグランプリ2021シリーズ(歳末チャリティー協賛)」が、12月28日に始まった。初日のメイン「オッズパーク杯ガールズグランプリ2021(FII)」では、3番手からまくった高木真備が小林莉子、児玉碧衣らの追撃を振り切りグランプリ初制覇。優勝賞金1030万円(副賞含む)を獲得して、初の賞金女王に輝いた。また、「第14回寺内大吉記念杯(FI)」では、諸橋愛が森田優弥を目標に特選で勝ち星を挙げた。29日の2日目には115、117期の若い選手たちによる「ヤンググランプリ2021(GII)(WINTICKET協賛)」が行われる。
 グランプリシリーズ開催中は、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、特別観覧席は初日から最終日まで、一般入場は最終日を事前申し込みによる当選者の方に限らせていただきます。また、初日、2日目の一般入場は、滞留人数が5000人を超えた場合に入場をお断りさせていただく場合があります。テレビ、インターネット中継などでの観戦もお楽しみください。

ガールズグランプリ出場選手特別紹介
ガールズグランプリ出場選手特別紹介

ガールズグランプリ2021 レース経過

 やや見合ったスタートから、石井寛子が出て行って正攻法の位置に構える。石井の後位には小林莉子に入れられて高木真備。石井、高木、小林莉、尾方真生、児玉碧衣、坂口楓華、小林優香となって隊列は落ち着いた。
 打鐘手前から最後方から小林優が上昇を開始。打鐘で誘導員は退避して石井が押し出される形で前に出るところを、小林優が2センターで交わして出る。追って尾方が巻き返しに行こうとするが、小林優は最終ホーム手前から迷うことなくペースアップ。意表を突かれた石井は2番手でやや口が空き、尾方も中団の外に浮いてしまう。尾方の動きに乗っていた児玉も同じく苦しくなる。石井が小林優との車間を詰め切った2コーナーで高木が3番手から一気にまくる。小林莉と、1センター過ぎに尾方後位から踏み出していた児玉が高木に続く。石井寛は対応できず、2センターで逃げる小林優を捕らえた高木が先頭に。直線に入り、小林、児玉も懸命に詰め寄ろうとするが、それを許さず高木が押し切った。

<1R>

隅田洋介選手
隅田洋介選手
 打鐘の3コーナーで大川龍二が松本秀之介を叩くが、ワンテンポ置いて南潤がカマす。中近コンビの主導権で最終回。飛び付いた大川は車間が空いて、隅田洋介(写真)がまくりで前団に襲い掛かる。2コーナー過ぎに大川を乗り越えた隅田が、さらに加速してロングまくり抜け出した。
 「行けるところから自力を出そうかなと思ってました。指定練習から昨日(前検日)よりも風がなかったんで、位置はどこでもいいなって。(南の)カマシにすかさずスイッチと思ったけど、ちょっと見てしまった。(3番手が)うまく空いていたんでスピードをもらった。(矢口啓一郎と)ワンツーを決めたかったけど、(最終)ホームで僕が見た分、反応が合わなくて、そのせいかと。前回の小田原からフレームを換えて、それが合っているのか優勝できた。乗れているのか、感じはいい。昨日、セッティングを変えていいんで、今回はそのままでと思ってます。(S級1班の)勝負駆けなんで、取り切れるように」
 最終2コーナーで松本がインを進出すると、坂本亮馬は最後方から関東勢にスイッチして直線で伸びた。
 「(松本は)強い選手なので、自分のタイミングで行けば面白いんじゃないかと。位置は全部お任せでした。(松本)秀之介が仕掛けてからって考えてたけど、インに行った。それで自分は余裕もあったんで、外にう回してから行きました。正直、不安があったんですけど、風のないところ、風のないところを回ってこられた」

<2R>

塚本大樹選手
塚本大樹選手
 瓜生崇智が前受けの雨谷一樹に突っ張られるが、再度赤板の2コーナーで踏み込む。塚本大樹(写真)は瓜生を見失い最終ホームでは8番手。望月一成と木村弘での叩き合い。中団を確保した瓜生に中田健太が切り替える。が、あおりもあって瓜生のまくりは追い切れない。まくり切った瓜生を塚本がまくり追い込みでつかまえた。
 「雨谷君がどの位置を取りたいのかわからなくて難しかったですね。ジャンで瓜生君を迎え入れようと思ったら、前まで勝負にいった。付いていかないといけなかったですけど、ダッシュが折り合わなかったですね。でも、落ち着いて走れたし、グランプリシリーズはメンバーがいいので気合が入ります」
 もつれた展開のなかをしぶとく追い込んだ中田健太が2着。
 「雨谷さんが位置にこだわって前々に踏んでくれたけど、(望月と木村の)両方いってしまった。自分は詰まって瓜生君と併走になってしまって…。迷ったんですけどね。切り替えてしまったのは心残りですけど、2着権利っていう難しさというか。塚本さんをどかして迎え入れられれば良かったけど、余裕がなかったですね」

<3R>

小川真太郎選手
小川真太郎選手
 大石崇晴も踏むが、小川真太郎(写真)が打鐘で押さえて出る。そこを7番手にいた内山雅貴がカマして、小川は思惑通り3番手を手に入れる。逃げる内山の掛かりも良く、態勢を整えた小川は最終3コーナー過ぎからの追い込み。横一線のゴール勝負を制した。
 「(ラスト)2周から一気にペースが上がって、出切るのに脚を使って、飛び付くのにも脚を使った。キツかったけど、あの位置を取ったんで良かった。キツくても(最終)2コーナーから(仕掛けて)行けば良かったですね。見すぎたのもあって、変なところから行ってしまった。自分で飛び付けて、まくれているので(調子は)悪くないと思う。明日(2日目)以降、もうちょっと強いレースができるように」
 小川のスピードを見極めた渡部哲男は、直線で中のコースを踏んで2着に入った。
 「理想の流れでしたけど、(小川)真太郎君は(出る時に)前で抵抗されて脚を使ったと思う。それでペースも上がって内山君が来るのも遅かった。自分は3、4着になったかと思ったんで良かったです。真太郎君がのみ込むと思って外を見ていたら、(最終)3コーナー、2センターで止まったんで慌ててあのコースに。そのわりには伸びたかなと」

<4R>

柴崎俊光選手
柴崎俊光選手
 赤板過ぎに川口聖二が、じわりと押さえて出てペースを握る。引いた大石剣士は、4番手で木村幸希と併走。スローペースのまま打鐘を通過する。徐々にピッチを上げた川口は、マイペースで駆ける。最終バックでも大石は内に閉じ込められて仕掛けられない。番手絶好の柴崎俊光(写真)が、川口を差し切った。
 「(川口は)すごい落ち着いていましたし、頼もしかったですね。スタートで失敗したかなって思ったんですけど、結果的に中団のごちゃごちゃを誘えた。ずっと併走していたので良かったですね。(前回の)高知から5日間セッティングを煮詰めてきた。試行錯誤というか楽な位置を探していたんですけど、いい感じに見つかりましたね」
 中団併走の決着はつかず、中部勢には好展開。逃げた川口聖二は、ラインを上位独占に導いて2着に粘り込んだ。
 「あれなら逃げ切らないといけないですね。初手は中団が取れれば良かったけど、結果的に良かったのかなって。ジャンでまだ併走していたので、木村さんが来たら突っ張ろうと思っていました。大石君は下げると思ったんですけど。地元で勝負しにいったんだなと。マイペースで駆けられました。もうちょっと掛かっても良かったかなって感じですけど、踏み上げる時に重たかった」

<5R>

三谷竜生選手
三谷竜生選手
 赤板2コーナーから前田義和が仕掛けると、加倉正義は付け切れない。主導権を握った前田の番手には酒井雄多が入り、7番手に置かれた三谷竜生(写真)は打鐘の2センターから早めの反撃に出る。番手から酒井も合わせて出るが、その上を三谷がまくり切る。近藤龍徳が続いて人気のワンツー。
 「自分の行けるタイミングでと思ってました。あの位置が詰まってきたタイミングだったので、そのまま行きました。踏み込んだ時にイケる感触があった。しっかりと行き切れて良かった。練習の調子自体は本当にいいので、あとはどうレースで出していくかだと。今日(初日)しっかりモガけたので、脚力は良くなると思います」
 三谷とは1車身をキープしたまま流れ込んだ近藤龍徳は、危なげのない2着。
 「(三谷)竜生さんの好きなように走ってもらえればと思ってました。競輪の流れに沿ってしっかり走ってくれたので、自分は追走に集中できました。流れはいいみたいですけど、いかんせん自分の感覚が良くないです。ただ、しっかりと付いていくことはできているので、そこはいいかなと」

<6R>

桐山敬太郎選手
桐山敬太郎選手
 北日本ラインの3車が出ると、中団は佐々木豪と桐山敬太郎(写真)で取り合い。外の桐山が打鐘でキメて4番手を確保する。佐々木は8番手まで下げて、櫻井祐太郎の先行策で隊列は一本棒。桐山は最終2コーナー手前からまくりを打ち、北日本勢を仕留める。後方からまくった佐々木は浮いて不発。桐山がらしい立ち回りで勝ち星を挙げた。
 「前々はもちろんでしたけど怪我の状態もありますし、自分が一番不安だった。だから、とにかく仕掛けようって感じでした。もう少し仕掛けを意識しないと踏めないかなって思いました。でも、なにも考えずに動けたので、正直ホッとしています。まだちょっと痛いけど、可動域制限とかはないのでなんとかやれそうですね」
 踏み出しでわずかに遅れた二藤元太だったが、2着をキープして準決に進んだ。
 「桐山さんは先に切るかと思ったけど、外からキメるなんてさすがですね。後ろでただただ勉強をさせてもらいました。カーボンフレームからの乗り換えで変な感じでいたけど、1走してみて徐々に良くなっていくかなって感じです」

<7R>

川口直人選手
川口直人選手
 中団の山本直が先に切って出る。そこを関根健太郎が押さえて、林慶次郎が叩くが西川親幸は連結を外す。林に神奈川コンビが続き、西川は4番手で最終ホームを通過する。8番手の山崎芳仁は2コーナー手前から仕掛けるが、山本に合わされて行き切れない。逃げる林の番手に入った関根はいっぱい。後続の反撃に合わせて自力に転じた川口直人(写真)がまくり追い込んだ。
 「(関根が)前々に攻めてくれた。相手のラインも強かったですけど、(関根が)やりたい形でって感じになりました。(林が)1車だったので頑張れって感じで見ていました。ちょっと見たら、前と空いてきている感じだった。それで自分はかぶってしまったら対応できないと思って踏ませてもらいました」
 林に遅れた西川親幸は、結果的に川口追走から差し脚を伸ばした。
 「(自分たちは)2車だったので簡単に出させてくれるかなって思ったんですけど、相手もやる気満々でしたね。キツくはないんですけど、反応が遅れてしまった。入ってからは楽なんですけどね。最後はどっちのコースをいこうかなって思ったら、(川口が)まくって行ってくれた」

<8R>

岡村潤選手
岡村潤選手
 前受けの松井宏佑はすんなり7番手まで下げて、反撃の態勢を整える。松岡篤哉が先行態勢も、松井が打鐘から巻き返す。3番手の武井大介は続けず、松井、岡村潤(写真)で出切り、合わせて動いた月森亮輔が3番手に入る。番手の岡村が直線で追い込んで1着。
 「後ろとしては一番キツい踏み出しになったんですけど、松井君も休んでから行く感じだった。自分としても難しかったですね。でも、食らいついていけた。自分にもうちょっと余裕があれば2着まで残せたと思う。相手もああいうレースをするってわかっていて、それでも松井君が力でねじ伏せるって気持ちでいってくれた」
 3番手を確保した月森亮輔は、ゴール寸前で松井を交わして2着に上がった。
 「たぶん、前受けするのは松井君だろうし、松井君よりも先に仕掛けられればって思っていました。自分が一番ビックリです(笑)。脚をためられた。前回よりも全然いいですね」

<9R>

吉田有希選手
吉田有希選手
 初めての9車立てにも戸惑うことなく吉田有希(写真)が、別線をシャットアウト。前受けからの突っ張りでレースを支配すると、打鐘の4コーナーから仕掛けた吉田智哉も不発にする。最後はマーク鈴木竜士を振り切った吉田有が1着。
 「(前受けからの突っ張りは)作戦通りにいきました。ちょっと踏み出しが甘かったんで吉田(智)さんに来られちゃったのが反省点かなと。あこは自分の場所なんで譲れないと思って、自然と頭が出ちゃいました。冬にしては暖かい風だったんですけど、あんまり(脚が)回ってる感じがしなかった。とりあえずレースの間隔も空いたので、勘が鈍っているのもあると思います」
 最終4コーナーで外に振った鈴木竜士は、吉田有に4分の3車輪及ばずの2着。
 「(吉田有が)うまく駆けてましたね。掛かってたんで誰も来ないだろうなっていうのがありました。自分は余裕もありますし、(感じは)べつに悪くはないかなと。(吉田有の)粘りはすごいですね」

<10R>

諸橋愛選手
諸橋愛選手
 打鐘手前で地元の渡邉雄太が出たところを森田優弥が踏んで主導権を握る。渡邉が3番手に入り、野原雅也が5番手で最終周回を迎える。8番手から仕掛けた山田英明は前が遠く、野原、渡邉を諸橋愛(写真)がけん制。諸橋が押し切り図る森田を差し切り、10月以来の勝ち星を挙げた。
 「森田君がしっかりと行ってくれた。要所でしっかり踏んで、末脚もしっかりでした。僕的には寒いのはいつものことなので気にならなかった。競輪祭から1カ月で底上げはできたし、余裕はありました」
 杉森輝大は単騎を選択して、森田優弥も2車のラインになった細切れ戦。森田は積極策で別線に出番を与えずに粘り込んだ
 「車番が悪かったので、(スタートを)出てから考えようと思っていました。前に踏んで先行態勢に入れたし、すかさず行けたのは良かったですね。かなりキツかったですけど、2着には粘れているので」

<11R>

高木真備選手
高木真備選手
 小林優香が奇襲のカマシ先行に出て、2番手の石井寛子は車間が空きながら追いかける。3番手の高木真備(写真)は最終2コーナーで後続の仕掛けを待つことなく踏み込んだ。
 「後ろからの仕掛けがないと思ったので、行けると思ったタイミングで思い切って仕掛けられました。(最終)3コーナー手前ぐらいでは、もう(逃げる小林優に)並べるようにと思っていきました」
 抜群のスピードで思惑通り小林優に並びかけると、ピタリと続いて脚をためた小林莉子、グランプリ4連覇にこん身の力を振り絞る児玉碧衣らを退けてゴールを駆け抜けた。
 「グランプリで優勝っていうことだけを考えて、ずっと1年間を走ってきた。それが達成できてうれしい気持ちと、あとはもうたくさんの人に支えてもらって応援してもらった感謝の気持ちでいっぱいです」
 5回目にしてつかんだ初のグランプリ。高木はゴールしたあとの2コーナーで右の拳を高く突き上げた。
 今年は獲得賞金ランク4位でのグランプリ出場も、下位との賞金差は大きくなかった。11月、小倉のグランプリトライアルの前には中ゼロ、中2日の強行スケジュールで連続の完全V。賞金を加算して、グランプリ出場につなげた。
 「競輪祭(グランプリトライアル)の少し前くらいで(賞金)順位がすごい競ってたので、あのあたりが一番。1戦も落とせないというプレッシャーですごい苦しかったのはあります」
 グランプリチケットを手に入れたあとは、ここまで1カ月以上空いたゆとりのローテーションで大一番に臨んだ。
 「高木隆弘(神奈川・64期)さんがずっと練習を見てくれて、気持ちの面でも技術の面でもすべてを教えてくださったので感謝しかないです。もう5年以上はお世話になっています。まず今年、私の一番の目標であり夢であったグランプリを優勝できて本当にうれしい。来年もまたビッグレースでたくさん優勝して、この舞台で優勝争いできるように頑張りたい」
 3度のGI優勝を誇る高木隆弘の指導を仰ぎ夢のグランプリ制覇にたどり着いた高木が22年は女王として歩みだす。
 終始、高木の後ろにポジションを取った小林莉子だったが、半車身差までしか詰め寄ることができなかった。初代ガールズグランプリチャンプの2度目の制覇は、来年に持ち越された。
 「(高木)真備が強かったです。位置的にも展開的にも良かったのに…。自分はゴール前勝負しか勝ち目がないと思っていましたし、絶好の展開だった。でも、真備が強かったですね。(後ろから来る児玉の)気配は感じていたんですけど、それ以上に真備が掛かっていった。(最終)2センターではもらったって思ったのに、下りの加速がヤバかったです。マジかぁって感じでした。悔しいですね」
 4連覇のならずの児玉碧衣は、小林優の積極策が想定外だったようで後方からの巻き返しを強いられた。
 「(小林)優香さんが駆けるのは予想外でした。初手は3番手くらいがいいかなって思ったんですけど、(尾方)真生が上がってきて、駆けるのは真生しかいないと思って入れました。真生が駆けていった上をまくればって思っていたんですけどね。もっと考えないとですね。絶対っていうことはないんだって勉強になりました。感触的には悪くなかった。4連覇はできなかったですけど、来年からまた3連覇、4連覇を目指していけるように。どの位置にいても自分の力で自分のタイミングで行ける力をつけていきたい。高木さんの優勝を称えつつ、自分もまたここに戻ってこられるように頑張ります」

<2日目・11R ヤンググランプリ2021>

山口拳矢選手
山口拳矢選手
 グランプリ出場を惜しくも次点で逃した山口拳矢(写真)は、11月の競輪祭での落車から1カ月以上空いてヤンググランプリを迎える。
 「(競輪祭の落車で)肩鎖関節の脱きゅうで手術してって感じです。(練習を始めたのは)2週間前くらいです。(感触は)日に日に良くはなってるんですけど、まだ全然戻っていないですね。どこかでチャンスがあればって感じです」
 11月の四日市で記念初制覇を遂げた坂井洋は、その後のFIシリーズでは4場所すべて優出。前々回の取手ではまくりでV奪取と乗れている。
 「(今年は)前半は全然結果が出なかったんですけど、11月から少しずつ良くなって流れも良くなりました。(前回の京王閣から)前半はあまりバンクを使えなかったんで、ウエートトレーニングとワットバイクばかりでした。あとは普通に練習してました。(ヤンググランプリは)佐々木(悠葵)とラインを組むと思うんですけど、自分は前で自力で走ります」

<最終日・11R KEIRINグランプリ2021>

郡司浩平選手
郡司浩平選手
 2月の地元、川崎での全日本選抜を制してグランプリの出場権をいち早く得た郡司浩平(写真)は、3年連続3回目のグランプリにV意欲を燃やす。
 「やっぱり初めて出た時は出るだけで終わってしまった。去年と今年は優勝したいという気持ちが強くなっているので、そういう面では違いますね。(競輪祭のあとは)なかなか1カ月という期間が空くことはないので、しっかり計画を立てて、あとは体調を崩さないように気をつけて過ごしていました。本当にいい意味で慣れたというか、グランプリまでの流れがだいぶつかめてきた」
 古性優作は、8月のオールスターで初戴冠。初のグランプリの大舞台は、単騎での戦いになった。
 「今年は脇本(雄太)さんと別で戦うことになっても、しっかり勝負できるようにと課題をもってやってきた。それぐらいの気持ちでしっかりトレーニングをして、(脇本と)連係して初めていいレースができるかなと思った。それが去年の高松宮記念杯だった。そういう心構えでやってきたのが良かったのかなと思います。(今年を振り返って)近畿のラインに助けられた1年だったなと」