『KEIRINグランプリ07【GP】レポート』 初日編
配信日:12月28日
今日からいよいよGPシリーズ「イーバンク銀行チャンピオンシップ」が立川競輪場で開幕した。グランプリ、ヤンググランプリのメンバーは明日以降の決戦へ向け調整へ余念なし。初日の今日はFI戦で活躍した選手やグランプリ、ヤンググランプリメンバーの表情をレポートします。
明日は引き続きGP前売り車券を5千円ご購入で1回の抽選会が。さらに5、10、11レース発売中には中野浩一氏、伊藤克信氏による予想会とトークショーや、3レース発売中にはグランプリ出場メンバーのインタビューが場内特設ステージで開催されます。明日もぜひ立川競輪場へご来場下さい。
<6R>
片寄雄己
選手
まずは6レースのA級特選から。このレースは1カ月の欠場明けを物ともせず
片寄雄己(写真)
が快勝。「最近は距離ばかり乗ってたから、踏み出しが変というか反応が遅れてる」と課題を口にしながらも、逃げる柴田洋輔の番手に入る機敏な動きを見せた。
「バック線を取る勢いで行けば伊藤(勝也)さんとワンツーが決まったかも。動けてるし、状態には問題ないと思う。あとは感覚が戻ればね」
後方からまくり上げた富永に乗った
磯田義則
が外を伸びて2着に。
「余裕はあったけど、初日だし脚を試す意味でも外を踏んだ。普通は内にコースを取るんだけどね。伸びは良かったと思うし、明日も位置さえ良ければ大丈夫でしょう」
まくり上げた
富永昌久
は3着まで。
「前を取って別線にやり合わせようと思ってたし、まくりやすい展開になったと思ったんですけどね。片寄さんに番手に入られてたのが…。仕掛けも遅かったかな。でも、明日は軽くなると思う」
<7R>
関一浩
選手
7レースは小谷田公則に付けた
関一浩(写真)
が1着。レースは関が小谷田との車間を空けて後方からの巻き返しを警戒すると、岡本大嗣のまくりに合わせて早めに追い込んだ。
「岡本君には何度もやられているし、良いスピードで来るイメージがあるから、車間を空けて合わせて前に踏みながら(岡本を)持っていかないと対処できないからね。一回持っていったときに止まった感じがしたからもう大丈夫だと思ったけど、また踏み直してきて行かれそうになってしまい焦りましたよ。小倉では空け過ぎちゃっているし、今日は失敗できないからね。(S級)1班の点数が掛かっているんで決勝に乗りたいし明日が勝負ですね」
七番手に置かれた
手島靖
は、関が車間を空けたため実質10番手以上の最悪の展開に。しかし、最後に外を鋭く迫って2着に入った。
「中団を取られてヘマをしちゃったけど、後ろが切り替えずにいてくれたのが大きかったですね。あの展開ではとにかく脚を溜めていくしかないと思っていました。落車の影響からか、前回は良い動きができなかった。しっかり調整してきたから前回よりは良いと思います」
<8R>
佐藤朋也
選手
相原健樹
選手
8レースは加藤剛が思い切り良くカマして主導権を握る。立ち遅れ気味になった
佐藤朋也(写真)
だが、4.00の大ギアが威力を発揮。3コーナーで前団を捕らえると一気に抜け出し、そのままラインで上位を独占した。
「加藤さんが前に出たときに流すだろうと思っていたら、そのまま踏んで行ってしまったんで、思った以上に車間が空いてしまった。ヤバイと思ったけど行くしかないから必死で踏みましたよ」
相原健樹(写真)
は佐藤を交わせず。
「ここは直線が長いし、どの辺で踏もうかなと思って4コーナーを回ったら、佐藤君がもう一回伸びて行った。付いていて楽だったから、3着以内に残そうと考えていたけど最後のひと伸びが凄かったよ。初めて4回転の後ろに付いたから、勝手が分からないね。普段と全然違うし。GPを見て帰りたいから、遅いレースを走りたい。今回は決勝に乗りたいから明日も頑張るよ」
<9R>
佐藤真一
選手
9レースは後方七番手に置かれた橋爪亮が、中団から合わせて出る山崎岳志をしのいでまくり切り関東ラインで上位独占。番手有利に抜け出した
佐藤真一(写真)
は、「2センターでは大丈夫かな?と思ったけど、橋本君が出切ってくれたから。僕の感じは悪くないですね。久々の初日1着だし、良かったです」と人気に応えて満足げ。
橋爪亮
も差されはしたが、ラインで上位独占の結果にホッとした表情を見せる。
「七番手からすぐ行こうと思ったけど、まくりでもいいかなって。まあイチかバチかですけどね。(追加の)疲れなのか、バンクなのか今日は重かったけど、地元勢を連れてたしラインで決めたかったから良かったです」
3着に入った
吉田英二
は昨日急きょ予備選手から繰り上がった。S級点確保へも勝負駆けで、この3着は大きい。
「僕はコース探すのが得意ではないので、3コーナーではヒヤッとしましたよ。橋爪君は強いし、外を踏んで正解でしたね。もう少し点数を上げたいし、今回はツキを生かして頑張りたい」
<10R>
有賀高士
選手
吉田敏洋
選手
10レースからがS級特選。このレースは後ろ攻めから上昇した栗田雅也を、前受けの吉田敏洋が突っ張って先行する。栗田のまくりを止め、直線鋭く抜け出した
有賀高士(写真)
がまずはシリーズの好スタートを切る。
「GPシリーズだし、吉田君も小細工をしたくなかったんじゃないかな。僕は吉田君に付いて行っただけですよ。直線が長くて残せなかったのが残念。最近はしっかりウエイトトレーニングもできてるし、調子は上がってきてますよ」
2着には中部ライン三番手を固めた
中沢央治
が流れ込んだ。
「いつも一緒に走るラインだし、すかさず内は行けんでしょ。バックを踏んだ分伸びなかったけど、脚は軽かったですよ。追加参戦でこの成績ならエエほうでしょ」
単騎ながら機敏な動きを見せた
岩津裕介
が3着に。
「単騎はまくりのタイミングが難しいですね。栗田さんがもう少し(まくるのを)待ってくれれば伸びたかも。あれで3着に入れたから、感じは変わらず良いでしょう」
逃げた
吉田敏洋(写真)
は惜しくも4着に敗れたが、存在感は十分に示した。
「残り1周は栗田より前にいたかったし、突っ張りも考えてました。最近は500、333に400と周長や直線の違うバンクを走ってるから苦しい。最後も直線が長くて疲れました」
<11R>
稲村成浩
選手
11レースは打鐘から一気に主導権を握った吉川誠ライン三番手から、
稲村成浩(写真)
が鋭く伸びた。
「吉川はかかってたけど、バックで減速したので2センターから踏んだ。仲が良いし吉川には3着に残ってもらいたかったけど。僕は伸びてると思う。立川は地元の前橋と同じくらい好きなバンクだからね。前検日に記者の人から立川のFI戦は6回か7回連続で優勝してるって言われたし、走り納めの今シリーズも頑張りたい」
2着に続いた
広川貞治
は稲村の強さに舌を巻く。
「稲村が強かったね。最後は久々に前傾姿勢を出したけど、差し込むこともできなかった」
3着には堤後位からコースを突いた
池尻浩一
が強襲した。
「堤が位置取りをしっかりしてくれたからコースと組み立てが楽できた。流れが悪いまま来年に行きたくないし、今回は冷静に流れを見てと思ってます。1着なら最高だけど、調子はそれなりって感じですね」
<ヤンググランプリ>
小川勇介
選手
松岡貴久
選手
明日いよいよ決戦を迎えるヤンググランプリからは九州勢をピックアップ。
北津留翼の欠場でチャンスが巡って来た
小川勇介(写真)
は「万全ですよ」と胸を張る。
「今月始めにノロウイルスにかかって体調が悪かったけど、まずは治すことに専念して、ここ1週間の練習で間に合ったと思います。まだセッティングがピタッと来てないけど、今日中には出すつもり。今年は波が激しかったので、最後はきっちり締めたい。繰り上がりのツキがあるから、勢いで行きたいですね」
90期のルーキーチャンピオンレースを制している
松岡貴久(写真)
は今日はひたすら身体を休めた。
「あの頃(ルーキーチャンピオン)からみんな強くなってるし、メンバーも少し違いますからね。緊張も全くしてないし、入る前もいつもどおりにやって来た。(レースがなくて)ちょっとヒマだけど、楽しいですね」
<グランプリ>
兵藤一也
選手
山崎芳仁選手
グランプリメンバーは今日もリラックスムード。
小嶋敬二
は「明日の天気が変わったので、午前中また乗れそうだね」と調整に余念がない。
初出場の
兵藤一也(写真)
も普段と変わらぬ表情。
「(グランプリの)発走前にならないと何も変わらないですよ。ここまでに3週間空いたけど、ちょっと言い過ぎだけど来年に向けてって感じでやってたから。明日も走らないけど、今日が前々検日、明日が前検日って感じで過ごすつもり。楽しみですね」
今朝、10何年ぶりに指定練習で乗った
有坂直樹
は「寒かったし、重かった」と話すが「去年と違い緊張感はない」と落ち着いた表情。
同じく二度目のGPとなる
山崎芳仁(写真)
も「今年は4回転が自分のものになったし、年頭の競輪祭と年末の全日本選抜を獲れたし、あまり好きじゃないけど僕の年みたいになってますね。去年は緊張してたけど、今年は流れが分かってるので大丈夫です。人気にはなるだろうし、それにはきっちり応えたい」とプレッシャーは微塵も感じさせない。
公開練習・夜間練習
公開練習
夜間練習
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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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