『KEIRINグランプリ2014シリーズレポート』　2日目編

配信日：12月29日
　岸和田競輪場で開催中のKEIRINグランプリ2014シリーズは2日目を迎えた。メーンのヤンググランプリ2014は単騎の近藤龍徳が鮮やかなまくりを決めて快勝。中部勢でヤンググランプリ3連覇を飾った。明日はいよいよ最終日。競輪界最高峰のレース、KEIRINグランプリ2014で今年のベストナインが激突する。頂点を極めるのは果たして誰か。
　最終日は今年度KEIRINイメージキャラクターの中村アンさんによるトークショーをはじめ、競輪解説者の井上茂徳さん、山口幸二さんによる早朝予想トークステージも予定されています。ぜひ岸和田競輪場でお楽しみください。

意気込みを語るヤンググランプリ出場選手
意気込みを語るヤンググランプリ出場選手

嘉門達夫 コミックソング爆笑ステージ
嘉門達夫 コミックソング爆笑ステージ
専門解説者 岸和田マックスインパクト予想会
専門解説者 岸和田マックスインパクト予想会


＜ヤングGP2014　レース経過＞
　スタートは我慢比べ。単騎の選手も前受けを嫌うと、腹をくくって野原雅也が誘導員を追う。これで周回は野原―三谷竜生―栗山俊介―近藤龍徳―金子幸央―坂本将太郎―小原唯志―小岩哲也―土屋壮登の並び。
　最初にレースを動かしたのは小原。青板の3コーナーから上昇を始めると、この動きに小岩が続く。しかし、誘導との車間を切っていた野原が早くもこれに応戦。ホーム手前から小原を突っ張るが、三谷の口が空き番手には突っ張られた小原が。3番手が小岩、金子で併走になったところで打鐘を迎える。野原との連結が外れた三谷は6番手で立て直しの機会をうかがうが、近藤に内をすくわれ7番手に後退する。三谷にとって、この1車が大きかった。1センターから仕掛けたが、合わせてまくった近藤の出がよく、モツれが長引く前団をあっさりと飲み込んでしまう。離れながら追う三谷の追撃を許さず近藤がヤンググランプリを制覇。人気の三谷は2着、続いた栗山が3着に入線した。

ゴール
ゴール

表彰式
表彰式
胴上げ
胴上げ
＜５Ｒ＞
吉田裕全選手
吉田裕全選手		 　前受けの室井健一が吉田裕全の後位でイン粘り。尾崎剛をさばいて番手を奪うと、直線で鋭く追い込んだ。
「（吉田が）来ないからもう駆けようかと思った。でも、駆けたらダメだったね。番手を取って余裕はあった。1着で良かった」
　吉田裕全（写真）は後位のもつれを尻目にペース駆けに持ち込み、2着に粘り込んだ。
「先行1車で勝てないようじゃダメですね。力不足です。けっこう踏み上がったし、最後も踏み直せたんですけどね。でも、久しぶりに先行の決まり手が付いて良かったです」
＜６Ｒ＞
鈴木裕選手
鈴木裕選手		 　赤板前から外山三平が果敢に先行。後続を一本棒にして最終ホームを通過するが、満を持して鈴木裕（写真）が2コーナーから踏み上げる。高木和仁の先まくりも難なく乗り越えると、山田幸司を引きつれワンツー決着。
「落ち着いてはいました。本当は打鐘でいきたかったんですけど、いけなかったって言うのが正しいですね。喘息が出てしまってあんまり余裕がない。でも、1着なんで良かったです」
　山田幸司は直線で鈴木に迫るが、惜しくも2着。
「ホームで風も受けたし、脚がいっぱいでした。重かったです。（直線で）鈴木が伸びてたし、差せなかったです」
＜７Ｒ＞
吉田健市選手
吉田健市選手		 　打鐘で先行態勢に入った柴田竜史の後位で佐藤和也がイン粘り。そこを単騎の坂上樹大が斬ると、吉田健市が一気のカマシ。番手絶好の渡邊健がきっちり勝機をものにした。
「前が粘ったんで、坂上君が斬ってくれて、吉田君が行ってくれました。本当に前のおかげ。後ろが離れているのは分かっていたんですが、僕はもういっぱいいっぱいでした。結果的に中部の3人で決まって良かったです」
　2着の吉田健市（写真）は先行策で長い距離を最後まで力強く踏み切った。
「渡邊さんと坂上さんのおかげで2着に残れました。坂上さんが斬ってくれたので、思い切って仕掛けました。しんどかったけど結果的に中部3人で決まってうれしい」
＜８Ｒ＞
稲村成浩選手
稲村成浩選手		 　準決勝最初のレースは、伊藤裕貴が打鐘過ぎから主導権。芦澤大輔は、上手く3番手を確保し最終バック前から踏み上げる。4コーナーで伊藤に並ぶと、最後は稲村成浩（写真）が鋭く追い込んだ。
「全て任せていました。芦澤君が1着を取るレースをしてくれていいと思ってたし、自分はそれにしっかり続こうと。芦澤君とは相性もいいし、レースを作る選手なので安心して集中できました。芦澤君のおかげですね」
　2着には芦澤大輔。初日特選での悔しさが結果につながった。
「初日は自分のやりたいことが出来なくて悔いが残りました。何にもしないと昨日の二の舞になってしまうので、1回脚を使って流れを作ろうと。良い結果が出て良かったですし、決勝につながるレースが出来ました」
　岩本和也は、3着で決勝進出を決めるも、反省を口にする。
「レース前から伊藤君と、どっちかでも決勝にいこうと話していて、それもあって伊藤君が積極的にいってくれました。自分が2センターで芦澤君をブロックしていたら、2人で決勝に乗れていたのですごく悔しいです」
＜９Ｒ＞
小松崎大地選手
小松崎大地選手		 　山田義彦が赤板から2周先行。結局、後方7番手まで下げさせられた小松崎大地（写真）は最終1コーナーから踏み出す。飯嶋則之の強烈なブロックをかいくぐって豪快にまくり切った。
「ラインを生かす競走ができなかった。自分だけ届けばいいわけじゃないですから。切り替えられても文句は言えないし、我慢して付いてもらっていた（佐藤）慎太郎さんに申しわけない気持ちです。脚の感じは良くも悪くもないですね。明日は今年最後のレースになるのでしっかり頑張ります」
　飯嶋則之は仕事人ぶりを発揮。小松崎を止め切れなかったが、2着で決勝進出を決めた。
「一生懸命やったんですが、これが精いっぱいですね。思ったよりも感じが良くないので決勝までに修正したい」
　北日本ラインの3番手から佐藤朋也が3着に突っ込んだ。
「前の2人に迷惑をかけないように。それだけ考えてました。2人のおかげです。最後は内にいけないし、外を踏むことしか考えていなかった。脚は全然問題ないです」
＜１０Ｒ＞
稲垣裕之選手
稲垣裕之選手		 　赤板1コーナーから先行した才迫開が、後続を一本棒にして風を切る展開。稲垣裕之（写真）は、最終ホーム過ぎ7番手からまくりに出ると、合わせてきた安部貴之も乗り越え押し切った。
「昨日は様子を見てだったんですけど、肉離れも大丈夫なので今日は力を出し切りました。ラスト1周で7番手になりたくなかったけど、それ以上に前がハイピッチでしたね。まくり合いでしたけど、慌てずいけました」
　初日特選で稲垣を交わした南修二だったが、準決は差せず2着。
「（稲垣が）強かったですね。感触はいいし大丈夫。相応しいレースが出来るように決勝も頑張ります」
　安部貴之は稲垣に力負けするも、最後まで踏み上げ3着。
「後ろに2人も付いてくれたんで、しっかり仕掛けないとダメだなと思ってました。4コーナーはさすがにキツかったけど、後ろの2人のために最後まで踏みました」
＜１１Ｒ＞
三谷竜生選手
三谷竜生選手
栗山俊介選手
栗山俊介選手		 　ヤンググランプリ2014を制したのは単騎の近藤龍徳だった。前受けの野原雅也が赤板前から小原唯志を突っ張って先行。近藤は冷静に中団を確保すると、最終2コーナーから鮮やかにまくって優勝を飾った。野原との連結を外してしまった三谷竜生（写真）は2着まで。人気に応えることができなかった。
「野原があんなに頑張ってくれたのに、離れてしまって、そのあとも立て直せなかった。僕の力不足ですね。勝たなきゃいけないレースを勝てなかった。しっかり反省して次につなげます」
　近畿ラインの3番手を回った栗山俊介（写真）は三谷を懸命に追って3着に流れ込み、表彰台に上がった。
「予想外の展開でした。初めての3番手で難しかったけど、前にはしっかり付いていこうと思ってました。仕方ないですね。いい経験になりました」
　野原に突っ張られた単騎の小原唯志は番手にはまる形になったが、脚はほとんど残っていなかった。
「レースを作って負けたので仕方がないですね。野原とやり合って、脚がいっぱいでした。弱いです」
　小岩哲也は3番手の内に詰まって持ち味を発揮できなかった。
「金子がヨコにいて、軽くあてにいったら引いてくれる素振りだったけど、また戻ってこられてダメでした。ヨコができればいいんですけどね。内に詰まって力を出せなかったです」
＜３０日　１１Ｒ　グランプリ２０１４＞
村上義弘選手
村上義弘選手		 　いよいよ大一番を明日に控え、徐々に緊張感が高まってきたグランプリメンバー。村上義弘（写真）は、グランプリ直前まで近畿の並びを言わなかったが、自分の気持ちを信じ自力を宣言。
「グランプリに向けてずっと練習をしてきて、（ラインの）先頭で戦いたいっていう気持ちをずっと持っていました。3人で話もして、僕に任せてくれるっていうことなんで、近畿の先頭でしっかり頑張りたいです。こうやって、この場にいられるのも、たくさんの方々のおかげだと思います。嫌でも緊張感は高まってくる。初めて見る人が競輪にひと目ぼれするようなレースを作っていきたいと思います」
　平原康多は、賞金でのグランプリ出場が危ぶまれたが、競輪祭を優勝し2年連続のグランプリ出場を決めた。グランプリでは関東3車の先頭を走る。
「今ここにいるのが不思議な感じですね。いろんな人に支えられて、今走れているんだなって思います。ここに来てからはとにかく体調を崩さないことを第一に考えて過ごしています。去年がまったく力を出し切れずに終わってますし、しっかり仕掛けるタイミングを見逃さないで、思い切り踏みたいと思います」
　浅井康太は4年連続4回目のグランプリ。今年は出場しなかったダービー以外のG1を全て優出とまさに充実の1年だった。
「今年は成長した1年の中で、グランプリ出場のノルマが達成できました。ダービー以外のG1でしっかり決勝乗れているし、1年を通して良い状態を保てる体を作れたのかなと感じますね。ここに来てからはいつも通りのんびり過ごしています。今は気持ちも入ってないので落ち着いている。4回目なので夢をしっかり現実に変えていきたいと思います」
GP公開練習
GP夜間指定練習
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