『KEIRINグランプリ2015シリーズレポート』 最終日編

配信日:12月30日
 京王閣競輪場を舞台に開催された輪界のビッグイベント「KEIRINグランプリ2015シリーズ」は、30日に最終日を迎えた。今年の輪界を沸かせたベストナインによる一発勝負「KEIRINグランプリ2015(GP)」に、1万7000人を超えるファンが詰めかけた。レースは京都勢が関東ラインを押えて主導権。最終的に自らまくって出た平原康多の後ろを奪取した単騎の浅井康太が、追い込んでグランプリ初制覇。優勝賞金1億160万円(副賞を含む)を手にして、今年の賞金王に輝いた。
T-SQUARE ライブステージ
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スピーチーズ ミニライブ
スピーチーズ ミニライブ
ザブングル トークショー
ザブングル トークショー
アントニオ猪木 トークショー
アントニオ猪木 トークショー
ファンの声援が力に
ファンの声援が力に
柳ゆり菜 トークショー
柳ゆり菜 トークショー
大勢のファンが詰めかけた京王閣競輪
大勢のファンが詰めかけた京王閣競輪
KEIRINグランプリ2015 レース経過
 号砲で新田祐大が勢い良く飛び出して、正攻法に構える。新田に山崎芳仁が付けて福島コンビが前受け、中団に武田豊樹−平原康多−神山雄一郎の関東勢、これに単騎の園田匠、浅井康太の2人が続き、稲垣裕之−村上義弘の京都コンビが後攻めの形で隊列は落ち着く。  青板周回のバックから稲垣が上昇。これに合わせて武田も動いて両者で踏み合う。稲垣が赤板で強引に前に出ると、武田は3番手で態勢を立て直す。単騎の浅井、園田が6、7番手に入り、新田は8番手に置かれる。稲垣は別線の動きを確認しながらペースアップ。そのまま一列棒状の態勢で最終ホームを通過する。2コーナーから武田がまくると、車間を空けて準備していた村上が番手まくりで応戦。武田が厳しいと判断した平原は自力に転じて外を踏み上げ、3コーナーで先頭に躍り出る。さらにバック前に内を進出した浅井が神山を飛ばして平原を追うと、直線鋭く抜け出してグランプリ初制覇を果たした。バック8番手から大外をまくり上げた新田は2着まで。直線で末を欠いた平原は3着に敗れた。


ゴール
ゴール
胴上げ
胴上げ
表彰式
表彰式
<4R>
椎木尾拓哉選手
椎木尾拓哉選手
 中団から合わせて動く藤田大輔を制して、赤板ホームから高久保雄介が前に出ると、そのまま誰も出させない。藤田のまくりも3番手の外で止まると、番手の椎木尾拓哉(写真)が絶好展開をモノにした。
 「すごいですね、やっぱりアイツ(高久保)は。掛かってましたし。でも、ちょっと抜くのが早かったかな? これで(ダービー出場の賞金が)どうですかね? 今回で課題も見つかったし、初日みたいに(自分が)自力で徹底先行とやった時にもろいので」
 逃げた高久保雄介は2着。今シリーズは3日間、積極的に攻めた。
 「最低限のことは3日間できたかなって感じ。自分としては初日のレースがよかったと思うし、あの気持ちが大事ですね」

<5R>
大森慶一選手
大森慶一選手
 久米康平を押えて出た松山桂輔ラインに三住博昭が続いて4番手。山田敦也―大森慶一(写真)が切り替えて、一本棒の展開を松山が腹をくくって駆ける。単騎の三住が最終2コーナーからのまくりで松山をとらえると、直線は三住に続いた北海道コンビのゴール勝負。大森が山田を交わした。
 「(三住が)先まくりで行ってくれたんでよかった。そこにアッちゃん(山田)付いていってくれた。あれじゃなかったら、自分のところは久米君にかぶっちゃってたかもしれない。自分は後ろに付いていて前任せですから。前次第になるんですけど、上位の選手は前がダメでもなんとかしますからね。そこら辺を来年しっかりやっていきたい」
 「お客さんがたくさん入っているし、なにかやらないとって。あれで残らないとね…」とは、47歳で敢然とまくりを打った三住博昭の弁。
 三住を追って絶好の展開だった山田敦也は、2着に自ちょう気味に振り返る。
 「(三住が)止まったら、自分で外を踏まなきゃと思っていた。そしたらモコモコ行っちゃったから。それでも1着が取れないんですから、弱いです」

<6R>
西本直大選手
西本直大選手
 西本直大(写真)がS級に特進後初勝利をマーク。赤板で単騎の丸山貴秀がレースを動かし、7番手まで引いた西本だが最終ホーム過ぎからカマし気味にまくって前団を一気に飲み込んだ。
 「新田(康仁)さんと力差もあるし、前取ってから引いていこうという作戦を立ててました。引いてもすぐに行くつもりでしたけど、ちょっと仕掛けが遅れました。でも前がモツれてくれたし、踏み出した瞬間に出ていけるなと思いました。ワンツースリーでよかったです。今期1回走れて最後に1着も取れましたし。今後はとりあえずS級に定着できるように。しっかりとS級で定着して走れれば力もついてくると思うので」
 金田健一郎は西本に離れそうになるも、なんとか追い2着で大阪ワンツー。
 「西本君が強かったね。キツかった。練習では走ったことあるけど、連係は初めて。2歩目、3歩目がキツい。前がモツれてたから早く行ってくれと。自分としては昨日が不甲斐なかったから、なんとか今日は頑張ろうと。そんな先は見据えられないし、一戦一戦やっていくだけ」

<7R>
友定祐己選手
友定祐己選手
 山本直が打鐘で先頭に立つと、坂本亮馬が2センターから奇襲のカマシ先行。池田勇人が早めに巻き返し、両者で力比べとなるなか、福岡コンビの後ろに切り替えた友定祐己(写真)が加倉正義の内をすくって4コーナーを立ち上がると、直線で差し脚を発揮し1着を手にした。
 「坂本君が良いスピードで来ましたね。そしたらすぐに池田君も来たから波を作ったけど、上の方を行かれてしまって。そこから前もかばえなかったし、後ろも連れていけなかったのは良くない。やっぱりラインでワンツースリーを決めないと。でも、調子は上がってきたので、また来年も頑張りたい」
 まくった池田勇人が2着に入る。
 「まさか坂本君が行くとは思ってなかったので遅れてしまいました。波を作られたけど、それでも2着まで行けたので。今回は初日に体調を崩してしまったけど、そのなかではやった方だと思います。日に日に少しずつ良くなったけど、次の大宮記念までにしっかり戻してきます。気持ちの入れ方とか細かいところまで」
 坂本亮馬はゴール直前で失速して6着。力を出し尽くし、検車場に戻るなり大の字に。
 「キツい、酸欠です。後方になってしまったし、もう行くしかないと思って。全然掛かってなかったですね。最後タレました。でも、もう少し上手く駆けていれば3着内に残れた感じもします」

<8R>
小松崎大地選手
小松崎大地選手
 前受けの小松崎大地(写真)は鈴木雄一朗の上昇を受けると、すんなりと打鐘で3番手を確保。後方になった松岡孔明の巻き返しに合わせて1センターからまくると、今年最終戦をしっかりと白星で締めた。
 「準決勝は迷ってしまって期待を裏切ってるんで、今日はしっかり勝たないとと思ってました。1着で締められたけど、正直、今年はものすごく物足りない1年だった。来年はこの悔しさを生かせるように頑張ります」
 番手、3番手も続いて小松崎ラインで上位を独占。番手の荒澤貴史は、あらためて小松崎の強さ実感したようだ。
 「バックで口が空いてきてヤバいと思って詰めたけど、ニュートラルに入ることがひとつもなかったですね。僕は付いてくだけだったし(小松崎が)強かった。うまく位置も取ってくれたし、僕らの展開になりましたね」

<9R>
飯嶋則之選手
飯嶋則之選手
 打鐘で小川祐司ラインを受けた鈴木謙太郎は、警戒する近藤隆司を一本棒の7番手に置いて中団を確保。前団を射程圏に入れて前との車間を空けると、詰める勢いで最終1センターから一気。鈴木に続いた飯嶋則之(写真)が、押し切り図る鈴木、強襲する近藤との横一線の勝負を制して1着。
 「なんか今開催は1着を取れる手応えがなくて…。セッティングも出ていなかったんで。でも、やっぱり気持ちだなって思って走った。(1着を取れて)よかった。(鈴木の)踏み出しとかもキツかったんで、上位レベルだとあの隙が命取りになってくる」
 抜かりなく4番手キープの鈴木謙太郎が、涼しい顔でこう振り返る。
 「近藤さんに中団を取られたら終わりですから。初日を走って、後方になってしまったんで。もう中団、中団って考えながらだった。来年はずる賢くいきますよ(笑)。脚はある程度みんな一緒だと思うし、もう20代のころとは違うんで」
 7番手から栃茨の2人に迫った近藤隆司だったが、届かずの3着。
 「自分の力は出し切れたけど、来年はさらなるパワーアップが必要ですね。来期は1班になるんで、初日とかで魅せるレースをしていかないとって思ってます。今日は(鈴木)謙太郎がうまかった」

<10R>
山内卓也選手
山内卓也選手
 「寺内大吉記念杯」の決勝戦は中部別線となった高橋和也と竹内雄作が最終ホームからモガキ合う展開に。最終的に主導権を握った高橋に対して竹内が天田裕輝との3番手争いを制し、最終ホームからロングまくり。両者の争いは竹内に軍配も、今度は竹内を追う形でまくっていった原田研太朗との争いに。これに踏み勝った竹内が押し切るかと思われたが、バックで竹内後位に切り替えていた山内卓也(写真)が直線で突き抜けた。
 「いやー、うれしいです。F1だけどこういう大きいところで走れるのはだいぶテンション上がりましたね。レースは別線でやると決めた以上、中部でも力勝負にいかないと。ああいう展開になってもいいようにとは考えていました。ああなったら来たのを止めるか、切り替えるか。そしてゴール前勝負だと。ゴールまでは誰が来るかわからないし必死でした。来年は名古屋でのダービーもあるし頑張ります」
 激しい争いを繰り広げた竹内雄作だったが、最後は山内に交わされ2着に。
 「中部でモガキ合いはしたくなかったけど、やった方かな。もうちょっと待っていればよかったのかも知れないけど。ここを獲れないってことはそれまでの力ですね。もっと練習します。下手くそってことは伸び代があるってこと。できれば優勝したかったけど、この雰囲気の中で走れてよかった。とりあえずこれが実力ってことが把握できたんで。来年はG1を獲れるように」
 3着の松浦悠士は「弱えなぁ、俺」と、自ちょう気味に話し出した。
 「(原田)研太朗は強かったです。だから研太朗に悪いことをしました。僕がきっちり付いていればワンツーだったのに。悔しいですね。まだまだタテ脚を強化して、もっと自信を持って上で勝負できるようにならないと。目標もできたし練習頑張ります」

<11R>
新田祐大選手
新田祐大選手
 今年の総決算・「KEIRINグランプリ2015」が、16時30分に運命の号砲が鳴った。優勝賞金1億円超のビッグマネーを手にしたのは6番車の浅井康太。前団の攻防を6番手からうかがうと、最終バックでインを突き、空いた平原康多の番手を奪取。最後は渾身の追い込みでグランプリ初制覇を果たした。
 「稲垣(裕之)さんのラインからと思ってたけど、赤板前で稲垣さんと武田(豊樹)さんで脚を使う展開になったので、関東の後ろから様子を見ました。誤算だったのは武田さんが意外と遅かったこと。武田さんがあのタイミングで出て行ったので、内しか行けなくて。内を行ったときにバックを踏んだけど最後に抜けました。関東(の開催)なのに『浅井頑張れ』の声援が後押ししてくれました。親父が競輪ファンで幼稚園のころに教えてもらって、8年前に亡くなって。これを糧に頑張ろうと思ってきたことがこみ上げてきた。毎回、SS班の時点で常に緊張感を持ってやってきたので、(チャンピオンユニフォームを)着てもその気持ちを忘れないようにしたいです」
 新田祐大(写真)は8番手から猛然と迫ったが、惜しくも届かず準優勝。
 「今日は山崎(芳仁)さんが作戦を立ててくれて、思ったところで踏んでいけということだったので、あとはタイミングを計っていく感じでした。残り2周半から動いて、打鐘前にペースが上がったので車間が空いてしまった。それもあって最後は力んでしまった部分があった。キツい苦しいレースでした。来年もグランプリ出場して、来年こそは優勝をつかみ獲りたい」
 平原康多は自分で勝負に出たが、惜しくも3着。
 「自分で踏んで抜かれたんだから力がないだけ。前がやり合ってるのを見ているのもどうかと思ったんで。優勝を獲りに行ったけど、獲れなかったんだから力不足です。ただ、自分で行くまでのタイミングが難しかった。村上さんの番手まくりだから苦しいけど、その山を越えられたし、出し切っての3着だから納得です」
 村上義弘は後輩の頑張りを受け番手まくりで応酬したが、飲み込まれて5着に終わる。
 「稲垣も頑張ってくれた。武田さんの気力もすごかったし、平原もすごく強かった。僕らは自分たちができることをしっかりやったと思います。こういう経験というのは僕らの京都、近畿の若い世代につながると思う…。つなげていかないと」
 「負けたけど十分チャンスを作ったし、皆にチャンスはあったと思う」と、話すのは武田豊樹。8着に敗れたものの、納得の表情を浮かべる。
「先行か3番手という同じくらいの気持ちで走りました。平原と神山さんが生きるように走ったけど(自分が)力不足。まくり切っていればもう少し平原も楽に行けたと思う。自分的には粗末なレースではなかったと思う」
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