『第63回朝日新聞社杯競輪祭(GI)レポート』 初日編

配信日:11月19日

 グランプリをかけた最後の戦い。北九州メディアドーム・小倉競輪場で「第63回朝日新聞社杯競輪祭(GI)」が、11月18日に幕を開けた。初日は一次予選1から熱戦がされ、オープニングレースでは高松宮記念杯でタイトルホルダーの仲間入りを果たした宿口陽一が白星を挙げた。また、「ガールズグランプリ2021トライアルレース」の予選1では尾方真生、児玉碧衣、小林優香の地元勢が1着で好スタートを切った。11月19日の2日目には一次予選1、2と「ガールズグランプリ2021トライアルレース」では、予選2が行われる。
 開催中、小倉競輪場では、場内のお客様が5000人を超えた場合は入場制限をさせていただきます。北九州市の施設、イベントに関する基本方針をふまえた感染症拡大防止へのご協力をお願いします。また、「競輪・オートレースにおける新型コロナウイルス感染症感染拡大予防ガイドライン」に沿った開催となります。検温、手指の消毒、マスク着用などのご協力とご理解をお願いいたします。テレビ、インターネット中継などでの観戦もお楽しみください。

<1R>

宿口陽一選手
宿口陽一選手
 根田空史にフタをした町田太我が、赤板2コーナー手前からダッシュを利かせて仕掛ける。3番手の宿口陽一(写真)も合わせて踏むが、町田が強引に叩いて主導権を奪う。園田匠は付け切れない。町田後位に宿口が入り、園田は3番手、山田久徳が4番手で最終周回。8番手からまくった根田は前が遠く、番手から追い込んだ宿口が1着。
 「今回はぶっつけ本番で新車にしました。町田君があんなにけん制をすると思っていなかった。(山田に)踏み勝てるように精いっぱいいきました。先に行かないとバッティングしてしまうのがあった。杉森(輝大)さんと連係が外れてしまったのは残念でしたけどわからなかった。ああなったら先行しようと思っていました。でも、ちょっと見たら園田さんがいなかったので、そこは冷静に。でも、その気持ちがなければ、あのレースはできなかったと思う」
 町田との連結を外した園田匠だったが、3番手から宿口にタイヤ差まで迫った。
 「宿口君があんなにやる気だったとは誤算でしたね。突っ張るのかって思って、位置を確保しようとしたんですけど…。町田君にも合志(正臣)さんにも迷惑を掛けてしまった。難しい判断でしたけど、僕の責任ですね。町田君が勝手に残っただけで、今日(初日)は反省しかない」

<2R>

和田圭選手
和田圭選手
 眞杉匠が押さえる前にアクションを起こしていた小松崎大地が、打鐘過ぎに出て先行策に出る。3番手に眞杉が入り、古性優作は5番手。小松崎は落ち着いて最終ホームからペースを上げる。番手で車間を空けた和田圭(写真)が、けん制して眞杉はタイミングを逸する。古性が2コーナー過ぎからまくる。が、番手絶好の和田が、後続のスピードを見極めて追い込んだ。
 「眞杉君の後ろから叩くか、最初に切るかと。ヤバいかなと思ったけど。(小松崎)大地さんは先行争いもあるかと思ったけど、行ってくれて眞杉も出させてくれた。それで展開が向いた。脚の余裕はあったけど、古性君が見えて、ビックリして踏んでしまった。ビビって踏んでワンツーを決められなかったのが反省点です」
 マークした眞杉の余力を確かめた木暮安由が、最終3コーナーからインを突いて僅差の2着争いを制した。
 「(古性が来ても)余裕をもってコースを見れていますね。(最終)バックで余裕があるので、今開催はおもしろいと思う。3着だと思っていたけど2着でうれしい。ドームでいい競走ができた。修正はないですね」

<3R>

佐藤慎太郎選手
佐藤慎太郎選手
 打鐘で先頭に立った野原雅也を絶妙なスピードで叩いて出た吉田拓矢が主導権。それほど脚力を消耗することなく3車のラインで出切った吉田拓のペース。中団が野原と吉田敏洋で併走になり、門田凌のまくりは不発。別線の出番はなく、番手の佐藤慎太郎(写真)が吉田拓を交わした。
 「ヨシタク(吉田)が自分1人で全部やってくれた感じですね。踏み直しもしっかりしてたし、出ていくスピードも良かった。ヨシタクが強かった。自分もヨシタクがペースで駆けているなかで交わせているのでいいのかと」
 吉田拓矢が主導権を握り、ラインの3車で上位を独占。逃げて2着でまずまずのスタートを切った。
 「(周回中に)前中団を取ったら先行でいくって決めていた。(主導権を握る時に)脚を使わずにあそこを行けたのが良かった。一番の勝負どころだと思っていたんで。あとは後ろを信頼して駆けるだけだった。新車にしていいと思ったけど、最後は抜かれているのでもうちょっとなのかなと。ただ、こういう気持ちで走れれば、いい結果が付いてくると思う。出し惜しみをしないように」

<4R>

浅井康太選手
浅井康太選手
 浅井康太(写真)が切った上を菊池岳仁が押さえて出るが、すかさず踏み込んだ高橋晋也が主導権を握る。高橋の先行で一本棒の隊列になり、清水裕友は7番手に置かれる。打鐘の4コーナーから清水が反撃に出て、菊池が3番手から合わせてまくる。が、大槻寛徳のブロックで菊池が落車して、清水も巻き込まれる。最終2コーナーからインを進出した浅井が、逃げる高橋後位で踏み勝って直線で余裕をもって抜け出した。
 「展開的には厳しくなりましたけど、見ての通り内が空いて突っ込んだ。ギリギリを攻めて番手が取れた。ハンドルさばきも脚の感じも悪くない。(前回の)四日市の時にペダリングがわかったという感触をつかんだ。地区プロ、練習でここに向けて仕上げてきた。地区プロで感触をつかんで、四日市よりもいい感覚で入れたかなと思ってます。(GIを)獲る獲らないじゃなくて、自分のパフォーマンスを出せれば、結果がついてくる可能性があると思う」
 最終3コーナーでは逃げる高橋の後ろが浅井、松谷秀幸、大槻寛徳で併走。村上博幸、は冷静な判断から浅井に続いて2着。
 「(落車のアクシデントもあったが)しっかり対応して、次に脚が余っていた。浅井君が内へ行った時に外も考えましたけど、中本(匠栄)君も行ったので併走になってコースを探し待ちでした。前回は地区プロの疲労感が残っていて調整ミスっていうか、いままで以上に響いてくると思った。でも、今回は慎重に調整してきた」

<5R>

新田祐大選手
新田祐大選手
 初手で前中団に位置した新田祐大(写真)は、山本伸一、石原颯が次々上がって来るのに合わせて前々に踏み込んで行こうとするが、ごちゃつく展開に無理せず7番手に下がっていく。石原がケレン味なく駆けていき、一本棒の状態で最終2コーナーに入ったところから新田は反撃を開始。次元の違うダッシュ、スピードで駆け上がっていった新田は直線入り口で前団をまくり切り期待に応えた。
 「まず、初日をクリアしてホッとしている。自分たちの考えているスタートとは違ったけど、こうなるであろう、最悪の状態よりもいい位置からのスタートでした。組み立てはあまりにもぬるい展開になった。並んでしまったし、それが中途半端だったけど、それでレースも動いたので、残り1周が力勝負だなと。踏んだり止めたりの繰り返しはしていたけど、見え方としては、2コーナーだったのかなと思う。メンタルは上昇志向で常に1着を意識して強い気持ちでいる。フィジカルは見ての通り、問題ないです」
 新田の踏み出しから口が空いた鈴木裕だったが、自らの脚でクリアー。新田を目がけて懸命に踏んで伸びていき、最後は2分の1車身差の2着でゴールした。
 「(新田は)ずっとニュートラルに入っているのか、いつ行くかなと思っていました。(自分が)2コーナー手前で内に差してしまっていて、(新田が)すごいスピードで行って離れました。(2着にきたのは)全部、自分の力のおかげ(笑)。体調はすごくいいが、前が強すぎたのでわからないですね。世界のダッシュだった」

<6R>

内藤秀久選手
内藤秀久選手
 後方から上がってきた皿屋豊が赤板で前団を押さえる。この動きに松浦悠士も続いてくるが、前受けから引いた岩本俊介が阻んで3番手が併走に。なおも踏まない皿屋を打鐘で松浦が叩きに行き、そのまま松浦が駆けていく流れになるかに、最終ホーム手前で山崎芳仁がさらに叩いて先行勝負に出る。これで8番手に置かれた岩本は1センターからまくりで反撃を開始。結局、岩本は3番手の松浦の外で失速してしまうが、内の香川雄介を制して松浦後位に割り込んだ内藤秀久(写真)が直線では松浦より内のコースを伸びて1着を奪った。
 「ラスト2周で皿屋君が来るのが遅いなって。でも自分は岩本君の動きに合わせないといけないので。案の定、赤信号が点滅しましたね。でも仕掛けてくれたのでスピードをもらってコースを突けました。結果オーライなんですけどね。岩本君も反省点があると思うので。松浦君が張りながらまくっていく感じだったのでその外は無理なんで。渡部(幸訓)君の内か外か両面待ちでしたね。予測、予測でアドリブですけど感覚は良かった。いつもドームの初日はペダリングが三角になってしまうんですけど、初日からバッチリ合っていましたね」
 前々に踏んで好位を確保した松浦悠士は、岩本を引き付けて最終3コーナーから踏み出す。山崎の番手を回った渡部幸訓の抵抗を受けた分、伸びを欠いて2着に。
 「脚の感触は良くて外併走でも良かったんですけど皿屋さんが流したので押し出される形で。でも前の方にいた方がいいのかなって。もう腹を決めてペースで駆けようと思ったら来られた感じだったので出させて3番手になりましたね。2コーナーですかさずまくれば良かったですね。脚はかなり良いので、自信を持っていけるように。9月、10月とは違うって理解して走らないと調子の良さを生かせないと思うので」

<7R>

阿竹智史選手
阿竹智史選手
 赤板過ぎに先頭に立った三谷竜生は、郡司浩平を突っ張ってから中四国ラインを受ける。打鐘手前で取鳥雄吾が主導権を握り、3番手に三谷。しかしながら、佐々木悠葵がインを進出して3番手を奪取する。郡司は三谷にかぶり、最終1センターで村上義弘に大きく張られる。中団のもつれをしり目に取鳥が快調に飛ばす。番手の阿竹智史(写真)が勝機をモノにした。
 「(取鳥が)落ち着いて走ってくれた。僕は余裕がないけど、(取鳥)雄吾が(最終)2コーナーからもうひと加速して、最後まで踏み切ってくれた。雄吾のおかげ、展開だけですね。正直、そこ(共同通信社杯の途中欠場)からあんまり良くない。(前回の3勝も)前が頑張ってくれたからです。ドームが独特なんで自分の思ったところと感じが違いました。脚はあんまり良くない」
 大好きな小倉バンクで別線をシャットアウトした取鳥雄吾は、汗をぬぐい納得の表情で振り返る。
 「初手の並びが思った以上に良くなったので、落ち着いて思い切りいければと。(三谷)竜生さんが切ってくれて、郡司さんがもう1回切ってもらえればと思っていた。でも、あの距離ならなんとかなるかなと。落ち着いて(最終)1センター過ぎから目いっぱい踏んだ。後ろを確認する余裕はなかった。でも、阿竹さんとワンツーができたんで、少しホッとしてます。小倉はめちゃくちゃ好きなんで、いいですね」

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和田真久留選手
和田真久留選手
 互いにけん制し合って動きは遅くなったが、前受けの渡邉雄太を打鐘で太田竜馬が叩いて先頭に立つ。追って上がってきた竹内雄作がさらに叩いて先行勝負に出ようとしたが、太田は突っ張って出させない。結局、竹内は出切れずに下がるが、今度は平原康多が襲い掛かる。最終2コーナーで平原は太田をまくるが、成田和也ら後続は離れてしまい、中団にいた渡邉が平原の番手に飛び付く。内に詰まっていた和田真久留(写真)はこの動きに続けず、成田が3番手に入り、和田はその後位の4番手に。直線に入ると平原は失速し、渡邉が抜け出すが、大外を伸びた和田が逆転。
 「ちょっと落車でひるんでしまって連結を外したのでなんとかワンツーを決めなければという思いでした。番手戦だったのでなんとも言えないですけど、悪くはなかったと思います。自力でも戦える雰囲気だったと思います。車番的に初手は難しかったですけど、(渡邉が)うまく立ち回ってくれました。気持ちの余裕もありましたし2走目も1着を目指して頑張りたい」
 俊敏に平原の後位を奪った渡邉雄太は2着にも手応えをつかんだ様子だ。
 「和田さんとワンツーだったので調子は良いと思います。思ったよりも体は動いてくれているなって。外を平原さんが行ったのが見えたんですけど、あそこまで行けると思っていなかったしいいと思います。2走目に繋がったと思うので頑張ります」

<9R>

尾方真生選手
尾方真生選手
 赤板1センターから尾方真生(写真)が、ゆっくりと進出を開始する。尾方は前団のペースを見極めて、3番手の外併走から打鐘の2センターでスパート。最終ホームで主導権を握る。2番手に続いた小林莉子、尾崎睦のまくり、さらに外から迫った大久保花梨を退けた尾方が逃げ切り勝ち。
 「しっかりと自分の力を出し切れた。周回中はどの位置でも(打鐘の)4コーナーから仕掛けようと思った。踏んだ感触は悪くない。しっかりと、3コーナーで踏んで、直線に入ってからも踏み切れた。脚は変わらずにいいと思います」
 3番手外併走からまくりを打った尾崎の外をまくった大久保花梨は、不発の尾崎を越えて尾方に4分の3車輪差まで詰め寄った。
 「尾方真生が駆けると思った。それより先にいこうと思ったけど、真生の方が、ダッシュ良くて格上でした。それからは後ろからいこうと思った。いい車番をもらって、いい位置から組み立てようと。うまく踏めたけど、真生が最後まで踏めて、(尾崎)睦さんも内側にいて危なかったけどなんとか粘れました」

<10R>

児玉碧衣選手
児玉碧衣選手
 6番手の児玉碧衣(写真)は、赤板2コーナーで内から1車押し上げる。外に浮いた柳原真緒が、打鐘過ぎから仕掛けて先行策に出る。永禮美瑠が2番手に飛び付いて、児玉は6番手のままで最終ホームを通過する。1コーナーから踏み上げた児玉は、ロングまくりであっさりとのみ込んで1着。連勝記録を26に伸ばした。
 「自分で動く選手が多かったので、誰か動いたら、それに乗って行こうかと。でも、柳原さんの行くタイミングには反応できず、(最終)ホームくらいで誰か行くかと思ったら、誰も行かなくて…。このまま待つと3コーナーで渋滞するから、1コーナーが上りだけど自分で行った方が“安パイ”かなと。このまま連勝記録を伸ばしていきたいですね。明日(2日目)も自分らしいレースをして、27連勝の記録をつくっていきたいです」
 打鐘の4コーナー手前で先頭に立った柳原真緒は、結果的に児玉にはまくられたものの、あとの5人を完封して逃げ残った。
 「(仕掛けが)ちょっと早すぎたかなと思いました。思ったより(距離が)長かったので、1回ペースで流しました。あとは児玉さんがいつ来るのかわからなかったので、早めに上げていきました。児玉さんは絶対に来ると思った。力出し切って児玉さんに勝てたらいいなって思いもありました。いっつも1日目がいいと流れがいいので、今日(初日)は集中していこうと」

<11R>

高木真備選手
高木真備選手
 誘導が退避してペースを握った石井寛子が緩めると、高木真備(写真)は6番手でタイミングを取り打鐘の4コーナーから一気に踏み込む。高木に南円佳まで続いて出切り、3番手に石井が飛び付く。4番手に鈴木美教。細田愛未が内に入り、坂口楓華もまくり4番手がもつれる。最終4コーナーで石井に接触した鈴木が落車して、坂口も巻き込まれ落車する。石井はスピードが鈍り、高木が逃げ切った。
 「誰も行く気配がなければ、先行も考えていた。(仕掛けた感触は)ペースに入れる先行になったので、もう少し前半で踏んでも良かった。(配分の間隔が詰まっていたけど)ケアをしてきているので、体調はいいですね」
 周回中から高木の後ろにポジションを取った南円佳が、高木に続いて2着。
 「自力を出せるところは考えていたけど、展開に恵まれてしっかり脚をためていった。自力自在に立ち回ろうと考えていたんですけど、道中は脚をためて追い込もうと考えていた。思ったよりは伸びていないですね。ただ、競輪祭に向けてきたので、セッティングは合ってきました」

<12R>

小林優香選手
小林優香選手
 前受けの奥井迪が、そのままペースを上げて先行策。4番手の梅川風子が後方の小林優香(写真)を警戒しながら、最終ホーム手前から仕掛ける。2番手の土屋珠里も外に持ち出してまくり合戦になるが、梅川に乗った小林が一枚上のスピードで前団をのみ込んだ。
 「先に仕掛けられなかったし、合わせられたところがたくさんあった。けど、どうにか1着でこられました。(梅川だけではなくて)奥井さん、山原(さくら)さんもいて自力型が多かった。それで先に仕掛けないとって思ってました。脚の方は問題ないけど、併走で苦しかったです」
 結果的に小林をマークする形になった石井貴子が、梅川に踏み勝ち2着も反省まじりに振り返る。
 「強力な自力型の選手がそろっていたんで、まくり合戦になったらマズいなっていうのがあった。それでできるだけ前の方と思っていたけど、(位置を)取りっぱぐれて、一番後ろに下げたのが小林さんの後ろでした。なんとかタイミングを取りながらと思ったけど、付いているだけでした。いっぱい、いっぱいという言葉しか出ないです。展開に恵まれただけですね」

<2日目・1R>

山口拳矢選手
山口拳矢選手
 山口拳矢(写真)は獲得賞金ランク8位(17日現在)。すでにヤンググランプリに選出されているが、このままの順位をキープして、山口よりも上位選手、またはすでにグランプリ権利を得ている選手が優勝すると初のグランプリの舞台が待っている。
 「(前回の岸和田FIでの落車があったので)ケア中心でした。走ってみないとわからないところはあります。ただ、(落車前の岸和田は)悪くなかった。(今シリーズは)やっぱり初日を走って、(2日目を)休みたかったっていうのはあります。ここで全部決まるので、しっかりとグランプリに出場できるように頑張ります」
 北津留翼は17年の準V以来となる競輪祭。その時は4日制だっただけに、6日制でのナイター開催は初体験になる。
 「(前回の四日市記念では)いろいろと試して、体調自体はいつも通りだったかなと。とくに変わったことをせずに、しっかりと練習をしてきました。(17年以降の競輪祭では)誘導をしてたんで、今年は選手として頑張ります」

<2日目・2R>

深谷知広選手
深谷知広選手
 前回の伊東FIを131着の深谷知広(写真)は、17年9月の青森記念以来、久々にV奪取。地元、伊東での優勝は、またひと味違ったようだ。
 「いま(トレーニングの拠点は)静岡競輪場を中心に若手、ベテランと一丸になって練習をしています。伊東は先行ではなかったけど、地元で優勝できたのはうれしかった。ただ、(FI優勝が)目標としているところではないので、その面では喜べないけど、地元の競輪場で優勝できたのは良かった。そのあとは疲れをとることはもちろん、強度のある練習もしてきた」
 地元、寬仁親王牌の決勝で落車に見舞われた諸橋愛は、続く前回の防府記念を7324着。
 「(前回は)状態的には7、8割くらいでした。そのあとは練習をいつも通りやってきたけど、あとは1走してみてからですかね。(競輪祭を4年連続優出しているが小倉は)高速バンクなので自分的には相性が良くないけど、恵まれて(決勝に)乗れているのかなと」

<2日目・3R>

守澤太志選手
守澤太志選手
 9月の伊東FIで落車に見舞われた松井宏佑は、その後、10月にフランスで行われた世界選手権に参戦。状態が気になるところだ。
 「伊東の落車は擦過傷、打撲で骨は大丈夫でした。そんなにひどくはなかった。(世界選手権では)もうちょっといい着が狙えたかなと。ここだって時に気持ちが前々に迫られなくて反省している。ナショナルチームでの練習で疲労はあるけど、大丈夫です」
 守澤太志(写真)は、久々だった前回の防府記念が5161着で2勝をマークした。17日現在の獲得賞金ランクでは6位と2年連続のグランプリが見えている。
 「(防府は)レース勘が戻ってなくて、なんかイマイチの感じだった。でも、最終日は自力だったんでやりやすかったし、レース勘が戻ってきたかなと。そのあとは前半強めにやって、後半は競輪祭に向けて仕上げてきた。走ってみてですけど、仕上がっていると思う。(小倉は)タイムが出るんで僕的には厳しいけど、成績を残せるように頑張りたい。(グランプリ出場は)まだ逆転される可能性もあるので、気を抜かずに一戦、一戦ですね」

<2日目・4R>

和田健太郎選手
和田健太郎選手
 たび重なる落車に見舞われた今年だったが、和田健太郎(写真)はそのなかでベストを尽くして、グランプリのチャンピオンジャージを身につけて戦い抜いた。
 「(グランプリのチャンピオンジャージは)なかなか背負えるものではないので気持ちが入った。けど、結果を残せなくて申し訳ないですね。まだ(競輪祭の)1場所がありますから。現状は良かったり、悪かったりですね」
 山田庸平は寬仁親王牌で自身2度目のGI優出。その後は別府FIを欠場して、3週間以上空いた。
 「(別府は)腰痛が出たので、1回しっかりとケアをしてからと思って休みました。去年(GIの)決勝に乗れたんで、今年もどこかで乗りたいなって思ってやってきた。それが(寬仁親王牌で)出たかなと。(12日に)地区プロがあったんで、カーボンと競輪用の自転車でうまくやりながら、良かったり悪かったりです。それを日に日に修正してきました」