『第49回競輪祭朝日新聞社杯争奪競輪王決定戦(GI)レポート』 前検日編
 
配信日:1月23日


 明日から第49回競輪祭が開幕する。今年から新設されたS級S班のトップレーサーをはじめ、全108名の精鋭が小倉競輪場に集結。全国各地から取材に駆けつけた報道陣とで検車場はごった返していた。G1戦線第一弾、優勝賞金2690万円とグランプリ切符を手にするのは果たして…。
 昨年と同様に、今年も前検日の本日から決勝戦まで選手の舞台裏の様子をレポートいたしますので、よろしくお願いいたします。
 なお、いつもの様に場内では開催を盛り上げるべくたくさんのイベント・ファンサービスが用意されております。まず開催4日間を通してオリジナルクオカード(100名)、10万円(1名)が当たるスクラッチ付き応募用紙が先着1,000名様に配布され、予想会(10時~、7R発売中[最終日は9R])と西日本工業大学によるケイリンポスター展が行われます。
 なお明日24日は、500円分の場内利用券が当たるラッキーカードが先着2,000名様に配布されます。4階ステージにて「レギュラー」お笑いステージ(4R、10R発売中)、TVQ九州放送「ブッチのリンリンパラダイス」公開収録(6R,9R発売中)が行われますので、こちらもどうぞお楽しみに。


<1R>
菊地圭尚選手
菊地圭尚選手
   G1シリーズ第一弾、開幕レースに登場するのは昨年のヤンググランプリを制した菊地圭尚(写真)だ。ヤンググランプリ後、菊地は年明け1月の伊東Sを危なげなく優勝。勢いこのままで今年はG1獲りか。
 「上を狙っていきたいけど、その前にこの良い勢いを殺さないようにしたいですね。正月は地元の北海道に帰っていました。その後は冬期移動の平に戻って山崎さんと練習。良い感じでモガけたので、思い切って頑張るだけ。早く起きているから、1レースは問題ないですよ。 共同(通信社杯)のときは1レース1番車で1着を取っているし」


<2R>
 2レースは村上義弘に人気が集まりそうだ。
 「前回の立川記念では久々に良い感触で踏めた。ここ3年くらいは成績に波があるから、前半のレースになっても仕方ないですよ。西谷(岳文)を筆頭に京都は若い選手がたくさん出てきているから、自然と練習量が増えていっている。気が付けば疲れ過ぎているときもあるけど、練習していて楽しいですよ。マンネリ化している練習の雰囲気も変わりますからね」


<3R>
飯野祐太選手
飯野祐太選手
   3レースは飯野祐太(写真)を。昨年は飛躍の一年となり、年末のヤンググランプリに出場。着実にステップアップを果たし、今年は晴れの大舞台・G1に初出場を果たした。成長を遂げた飯野が、佐々木則幸、金子貴志に胸を借りる。
 「金子さんには去年1月に和歌山記念でまくられ、佐々木さんとは共同のときにカマされているので、明日こそは何とか頑張りたいですね。京王閣の次の日からいつも通り練習して、そのあとは師匠(平沼由充)、山崎(芳仁)さん、新田(祐大)君とバンク合宿をしてきました。練習では踏んだ感じは悪くなかったから、明日も大丈夫だと思います」
 対戦する金子貴志はここしばらくは調子が上がらず。また、佐々木則幸は落車続きで体調が気掛かり。
 「ここ5カ月で3回は多いですよ。怪我は大したことないし外見は大丈夫だけど、落車したあとだから走ってみないと状態はどうかはっきりとは分からないですね。大宮記念の前にしっかりと乗り込めたから、心肺機能の方は大丈夫と思いますが」


<4R>
稲垣裕之選手
稲垣裕之選手
   4レースは稲垣裕之(写真)に注目が集まる。同郷の村上義弘は「直前の練習では一番仕上がっていた」と稲垣を絶賛するが。
 「感じは悪くなかったけど、どうなんでしょうね。練習では重たい冬場にしてはタイムが出ていました。冬は苦手だったけど、最近はなくなりましたね。競走では一走一走集中できているので9着が減りました」
 ナショナルチームの渡邉一成はW杯帰り。
 「ロスから昨日帰国しました。移動で半日かかったし正直疲れはあります。競輪の実戦からは1カ月以上はなれているし、レース勘も何ともいえないですね」と不安が残る。


<5R>
中川誠一郎選手
中川誠一郎選手
市田佳寿浩選手
市田佳寿浩選手
   5レースは小倉バンクを得意とする中川誠一郎(写真)。12月は小倉Sを準V、久留米記念で優参、1月の京王閣Sでは完全Vと、一時期の不調は今や昔、現在は飛ぶ鳥を落とす勢い。
 「良い流れで競輪祭に入れましたね。京王閣の後、調子をもうひと上げしたかったけど、風邪を引いてしまいました。でも、良い状態をキープできているので、良い流れで競輪祭に入ることができました。明日は後方に置かれないようにしたいですね」
 武井大介は前回の和歌山記念は4698着と、良い所なしに終わった。
 「最終日はまくりの番手に嵌って安心してしまいました。練習はやっているし、調子もそう悪くはないと思うんですけどね。成績が付いてこない感じで。きっかけさえつかめれば、あとは流れに乗れると思う」
 骨折し復帰して間もない市田佳寿浩(写真)は「前回(和歌山記念)は納得はいかないけど、先行もしたし良いレースはできたと思う。体の反応も悪くなかったし、レース勘も問題なかった。あとは脚力が戻るのを待つだけですね」


<6R>
佐藤悦夫選手
佐藤悦夫選手
   6レースの佐藤悦夫(写真)はしばらくセッティングに悩んでいたが、ようやく出口が見えた様子。
 「立川記念のあと、車のセッティングを大きく変えました。乗り込んで体を慣らしてきたんで、前回よりは感じが良い。前回は失格してしまったし、体調も問題はないので今回は頑張りたい」
 佐藤後位は竹内智彦がガッチリと固める。
 「最近はほとんど自力を出していないですね。前回からフレームを替えたら感じが良くなりました。G1だと周りが強いから簡単には勝ちあがれないけど、直前の練習ではタイムも良かったし、小倉は成績が良いのでがんばりたい」


<7R>
北津留翼選手
北津留翼選手
   7レースは、ナショナルチームの一員で地元の雄・北津留翼(写真)を取り上げたい。渡邉一成と同様に、北津留はW杯帰り。
 「昨日の夜11時くらいに帰ってきて急いで身支度をしました。前検が終わったらゆっくりと休みます。体調はあまり良くないし不安もあるけど、地元なんで頑張らないと」
 石橋慎太郎は昨年の伊東記念からギアを3.77にチェンジしてから末脚に粘りが出ている。
 「正直重たいから避けたいけど、周りが皆大ギアだから対応するにはどうしても自分も上げなければ。残り半周は惰性で行っている感じで、まだ最後まで踏み切れていない。地元ダービーまでは慣れておきたいけど、自分のものにするにはあと一年はかかるかな」


<9R>
 9レースは新鋭の新田祐大が、チャレンジャーらしく積極策でアピールするか。
 「ヤンググランプリのあとは風邪を引いてしまった。熱は出なかったけど咳が止まらなかった。でも、もう治ったし、いつも通り練習してきたので大丈夫。井上(昌己)さんと対戦したのは去年の大垣記念だったかな、まくられました。初めてのG1だけど、先行して上のレースに乗りたいですね」


<10R>
岡部芳幸選手
岡部芳幸選手
   10レースは岡部芳幸(写真)が奄美大島で合宿を兼ねてリフレッシュ。
 「奄美大島では釣りもしていたし、本格的には練習していないけど、マラソン選手などもたくさん来ていたし、話をして色々と勉強になりました。調子は走ってみないと分からないけど、いつも通りだと思います。小嶋(敬二)さんとか武田(豊樹)君みたいに長い距離は踏めないけど、その辺をうまく考えて走りたい」


<11R>
山崎芳仁選手
山崎芳仁選手
   11レースはディフェンディングチャンプの山崎芳仁(写真)。前回の大宮記念を「インフルエンザ」で欠場。「気管支炎がまだ治っていなくて、モガくとまだ咳が少し出るけど大丈夫でしょう。グランプリは先頭を切って走れたし、上がりタイムも良かったんで仕方ない。まくった小嶋(敬二)さんが強かったということ。今年の目標は勿論グランプリに出場して、先行して4コーナーまでもつこと。2回ともバックでまくられてますからね。ダービーの決勝にも乗ってみたいけど、まずはここを頑張ります」


<12R>
新田康仁選手
新田康仁選手
   12レースの新田康仁(写真)は昨年の競輪祭では表彰台を経験。今年こそ悲願のG1獲りに闘志を燃やす。
 「前回(和歌山記念)は未勝利だったけど良いレースができた。その後は休みを入れてまた練習を再開。調子は悪くなかったし、あとはレースでの組み立てだけ。去年戦って自分の方向性も見えてきたので、今年は去年以上の成績を残したい。SS班でG1の特選に乗れるのは大きいですよ。プレッシャーもそれほどないし余裕がでてくる。今まではうっかりしているとG1に出られないこともあったから。今年はG1が狙いやすくなりましたね」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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