『第49回競輪祭朝日新聞社杯争奪競輪王決定戦(GI)レポート』 3日目編
 
配信日:1月26日


 第49回競輪祭は佳境に入り、三日目の準決勝を迎えた。負け戦を含め、どのレースもハイレベルな争いとなりバンク内は白熱。全12レースを無事に終了し、ベストナインが出ろそった。
 いよいよ明日は決勝戦。明日もたくさんのイベント・ファンサービスが用意されております。最終日もオリジナルクオカード(100名)、10万円(1名)が当たるスクラッチ付き応募用紙が先着1,000名様に配布され、予想会(10時~、7R発売中[最終日は9R])と西日本工業大学によるケイリンポスター展が行われます。
 最終日は競輪王チャンピオンジャージが当たる優勝者当てクイズが、開門から8R発売締め切りまで4階競輪ガイダンスコーナーで行われます。また、バンク内ではLOVE9エキジビションレース(8R発売中)、すぴRits嬢王決定戦(7R発売中)、決勝戦選手紹介(8R発売中)が、アリーナでは自転車関係フリーマーケットを開催しております。

 

<6R>
前田拓也選手
前田拓也選手
   6レースは前田拓也(写真)が節目の300勝を遂げた。レースは石橋慎太郎が後続を千切って先行。第二先行の形となった村上博幸を利して直線で追い込んだ。
 「中団がもつれるだろうし、石橋君の後ろは離れてくるかもしれないから、前々に踏んでいようと。300勝よりも1勝できてホッとしました。今までは開催ごとに1勝できたけど、最近は勝てなかったから調子もどうかと思っていました。でも、これで流れが変わってくれれば」


<7R>
有坂直樹選手
有坂直樹選手
   7レースは有坂直樹(写真)が自力まくりで快勝。目標の小橋秀幸が突っ張られるとすぐさま中団をキープし、バックから鋭くまくり上げた。
 「山田(裕仁)さんをナメてたね。でも、(単騎戦で)ラインがないからさ。山田さんのダッシュが良かったから巧く中団が空いたんで入った。小橋を入れようか迷ったけど、小野(俊之)も付いているし。俺と小野が付いていたから小橋は緊張してたね。とりあえず上のレースにあがれてよかった」


<8R>
藤野義高選手
藤野義高選手
 

 8レースは新田康仁の番手を奪った紫原政文の後位から、藤野義高(写真)が鋭く伸びて1着を手にした。
 「今日は新田君の番手なり三番手なりに飛び付く作戦で、早く行かれてしまったら仕方ないから中団あたりに入るつもりでした。志智(俊夫)君なり誰かが外を来れば内が空いて中を行けるから、早く来ないかなと待っていた。今日は余裕がありましたよ。これで(通算)299勝、やっと300勝にリーチが掛かりましたね」



<9R>
西川親幸選手
西川親幸選手
 

 9レースは新田祐大の番手がもつれる展開となったが、最終的に三番手を確保した西川親幸(写真)が鋭く中割りを決める。
 「新田君は突っ張るだろう思って初手はそのラインに付けたけど引いたんで。石毛君も調子は悪くないし、カマすと強いからそっちに切り替えた。前々に位置していたのが良かったね。最後は夢中で踏んだけど2着かと思ったら頭まで行ってしまった感じ。明日は特秀戦だから、この1着は大きいですよ」
 石毛克幸は作戦がはまった。
 「ラインが3車ならカマシも考えたけど、2車だったから先行は厳しいかなと。前に出てある程度踏んでおけば、新田君の後ろが離れてくるかだろうからそれを狙っていました。思った通りにいきましたね」



<10R>
小嶋敬二選手
小嶋敬二選手武井大介選手
武井大介選手
   準決勝の10レースは佐藤友和が押さえた上を、小嶋敬二(写真)が強引に叩いて先行。山口幸二を振り切って小嶋が堂々の逃げ切り勝ちを収め決勝進出を果たした。
 「ホームで出切れたんで一旦流して、あとは平原(康多)がまくってきたらそこでもう一回(踏んで)頑張ろうと思っていた。もし平原に出切られてしまったら車輪だけは内に差しておいて、3コーナー勝負に持ち込もうと思っていたけど、結果的に良い展開になりましたね。難しい番組に入られたけど、先行で勝てたし良いレースができた」
 山口幸二は交わせず。
 「友和が押さえてくれて、小嶋向きの展開になったね。脚を使わずに前に出られたし。走る前から『今日は自信がある』って小嶋が言っていたから全て任せていました。ホームで友和は流していた訳ではなかったから、小嶋はあそこから行くと決めていたのかもね。GIともなると運も必要だし流れが向いたね。疲れはあるけど明日も頑張ります」
 3着は武井大介(写真)。前受けから小嶋の三番手に飛び付いてGI初優参を決めた。
 「今日は前を取って番手で粘る作戦でした。行かれたらそのラインに切り替えて、前に追い上げようと。もうジャンの4コーナーだったから佐藤君は突っ張ると思ったんだけど予想した展開とは違った。和歌山記念が悪過ぎたから今回はどうなるかと思ったけど、決勝に乗れてよかったですね」
 佐藤友和は「小嶋さんか平原の位置が理想だったけど、スタートで入れ替わりがあり一番後ろになってしまった。モガキ合ったら平原のまくり頃になってしまうし、小嶋さんに出られてしまうと思ったから、横に並んだ時点で緩めた。道中でどうしようか悩んでしまったし、ジャンからの走り方が中途半端になってしまった。脚を使ってないし、出し惜しみをして負けたんで悔いが残りますね」。


<11R>
井上昌己選手
井上昌己選手香川雄介選手
香川雄介選手
 

 11レースは中団を取った井上昌己(写真)が、渡邉一成の巻き返しに合わせて先まくりを放ち快勝。
  「レース前、荒井(崇博)さんと自分のどちらかが決勝に乗れるようにと話していたけど、あの展開だったら二人でワンツーが決められた。兵藤さんの動きを見てから仕掛けずに、もうワンテンポ早く踏めばよかったですね。踏んだ感じは良いですよ」
 2着には兵藤一也が入ったが、武田豊樹を3着に残せず悔しがる。
 「3着は8番(香川雄介)かあ。中団に1番(井上)が入っていたのが分かったんで、まくり追い込み狙いで早めに来ないだろうから最後まで(武田を)抜きに行かなかったんだけどね。井上と荒井の動きは予想できたけど、まさか8番がくるとは予想できなかった。今回は状態が良いし(優勝を)獲るつもりで来ているから決勝も頑張る」
 その香川雄介は昨日同様、内を抜けて3着に滑り込んだ。
 「2コーナーで苦しいと思ったから、もう内を行くしかなかった。決勝に乗れたのは嬉しいけど、連日恵まれているんで何だか恥ずかしいですね」
 渡邉一成は「レースが淡白過ぎましたね。もう少し脚を使わせる展開に持ち込むべきだった。一瞬のキレ勝負に持ち込もうと思っていたんだけど」と悔やむ。



<12R>
山崎芳仁選手
山崎芳仁選手加倉正義選手
加倉正義選手
 

 12レースは山崎芳仁(写真)が豪快まくりを決める。レースは絶体絶命の七番手に置かれたが、バックから仕掛けると徐々に番手を上げ、直線で一気に前団をゴボウ抜き。
 「(渡部)哲男が踏んだ時点でもうワンポイントの(仕掛けの)レースになりました。村上(義弘)さんは前との車間が空いていたけど、着を度外視することはしないだろうし、徐々に詰めると思っていたから心配はしていなかった。前を見ると失敗するんで、村上さんだけしか見ていなかった。(村上が)行くふりをして内に下りた瞬間か、まくったらすぐその上を行こうと思っていた。連日感じ良く踏めているし、決勝に乗れたからには連覇を狙っていきます」
 佐藤慎太郎がマークして2着。山崎の強さを改めて感じた一戦となり「山崎の後輪から煙が出ている感じだった」と驚愕。
 「3コーナーを目掛けて行ったから、後ろの二人は山を上って苦しかったけど、そこを越えれば何とかなると思った。最後は内も考えたけど、思いの外山崎が伸びたんでそのまま付いていた。年が変われば流れも変わるもんですね。明日は差します」
 渡部哲男に乗った加倉正義(写真)が3着に入り、9年ぶりにGI決勝進出を果たした。
 「村上が止まった時点で決まったと思ったけど、まさかあの上を(まくって)来るとは思わなかった。明日は(井上)昌己が勝つレースをしてくれれば自分にもチャンスがあると思う。ここまで来たら決勝も頑張ります」


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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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