『第50回競輪祭朝日新聞社杯争奪競輪王決定戦(GI)レポート』 前検日編
 
配信日:1月21日


 明日から第50回競輪祭が小倉競輪場で開催される。新S級S班をはじめ108名のトップレーサーが集結。大勢の報道陣も合わせて検車場はにぎわった。今回も前検日から最終日まで、選手の舞台裏の様子をレポートいたします。
  なお、場内ではたくさんのイベントが用意されております。まず4日間の開催を通して、本場来場者20名に1万円が当たる「現金プレゼント」(先着1,000名様に応募券を配布)が、特別ブースで競輪4専門誌(ケイリンマガジン、週間レース、日刊プロスポーツ、公営レーシングプレス)による「第50回競輪祭大予想バトル」が行われます。
  また、明日22日(木)は「宮川大助・花子」お笑いライブステージ(5,9R発売中)、S級S班選手紹介(1R選手紹介前)、「場内利用券」が当たるラッキーカード(2,000名様)が進呈されます。こちらもどうぞお楽しみに。


<1R>
浅井康太選手
浅井康太選手
   今年のG1戦線のオープニングレース。人気を集めるのは浅井康太(写真)だ。浅井は昨年一年でまたひと回り成長、明日も若手らしく思い切った競走で挑む。
  「大宮記念のあとは特別なことはせずに、いつも通りの練習で仕上げてきました。余計なことを考えると練習量が多くなってしまい、調子を崩してしまうから。練習では感じが良かったので、それがレースで出てくれれば。自分としては風があった方が良いから、室内よりは外の方がいいんですけどね。でも、明日もいつも通りのレースをするだけ。朝早いレースは苦手なので、今夜は早く寝て明日に備えます」


<2R>
村上義弘選手
村上義弘選手
   村上義弘(写真)は年頭の立川記念で決勝3着と復調著しい。苦手と言われるドームだが、「なんだかんだでいつも準決勝までは行ってるから」と特別意識はしていない様子。
  「立川が乾燥していたので、終わってから軽いぜん息が出たけど、キツくなる感じではないし、もう大丈夫です。ふつうに練習できました。明日からしっかり走ります」


<3R>
 前回大会で決勝に進出している武井大介は3レースに登場する。今回も得意の飛び付きをはじめ、得意バンクで縦横無尽に駆け回る。
 「軽いバンクは好きだし、小倉はF1でも優勝してるので相性が凄く良い。名古屋の後はいつも通り練習してきました。踏んだ感じも悪くなかったから、体調は問題ないでしょう」
 松崎貴久はここのところ調子が上がらず、年明けの和歌山記念も9949着と大敗。そろそろ結果を出して流れを変えたい所だ。
 「ずっと流れが悪くて、なかなか変えることができないですね。ただ、今はギアとかセッティングを試しているんです。徐々に答えが見えてきているから、それが実戦に出てくれれば良いんですけどね。ドームはスピードが出るから自分は好きなんだけど、周りも皆一緒だから。いつもと仕掛けが違うから注意していきます」


<4R>
山内卓也選手
山内卓也選手
   金子貴志は岐阜、名古屋で立て続けに優勝するなど、今年に入って絶好調。第43回大会で決勝戦に進出して以来、競輪祭での活躍はないが、今年は期待できそうだ。
 「今年はいいですね。流れも体調もいい。いつも前半は悪いのに、良かっただけで今年は収穫です。今年はもう2場所走ってるけど、体調が悪い頃に比べたら疲れも全然感じない。今回はしっかり出し切りたい」
 山内卓也(写真)からは珍しく好調宣言が飛び出した。
 「あまり口に出すことはないけど、今回は調子が良いです。明日は(金子の番手で)競りになりそうだけど、調子が良いから気分的にも楽。ドームはけっこう走ってるし、好きなバンク。F1でも2日目までは成績がいいですよ」


<5R>
吉田敏洋選手
吉田敏洋選手
   吉田敏洋(写真)は和歌山F1を家事都合で欠場し、約1カ月ぶりの競走となる。
 「怪我とか風邪ではないから体は心配ないですよ。一本欠場して、時間がありすぎたんでどうしていいのか分からないくらいでした(苦笑)。小倉はスピードが出るし、いつもと仕掛けどころが違うから、レース勘が心配だけどね。明日は落ち着いていきたい」
 このレースは吉田の実質先行一車の番組構成となった。別線の山口貴弘の出方が気になるところだ。
 「最近、F1戦ではギアを3.50で走ってるんだけど、下げてからは回転負けしなくなったし、57に上げても通用するようになりました。今回はG1なので57で。明日は番手戦を含めて勝つレースをします」


<6R>
新田祐大選手
新田祐大選手
   新田祐大(写真)はW杯帰りで、中1日での参戦となる。
 「ワールドカップの成績は散々だったけど、色々と良い刺激を受けましたね。ワールドカップの前後はいつも成績が良いので、今回も結果が出ればいいですね。ドームはスピードが出るし、先行もまくりも利くから走り易い。帰国してすぐだけど疲れはないし、体調は問題ないですよ」


<7R>
矢口啓一郎選手
矢口啓一郎選手
   現在賞金王の矢口啓一郎(写真)とランク2位の渡部哲男が激突する。大宮記念で記念初優勝を飾った矢口は「(記念優勝は)僕より周りが喜んでくれました。決勝はあの位置を狙ってたわけじゃないけど、これからも思ったまま動けばいいのかなと思いました」。過去、競輪祭に4回出場し、一次予選では連を外したことがない。記念初Vの勢いそのままに、今大会も台風の目になるか。
 ここ数年はスタートでつまずくことが多かった渡部哲男だが、今年はいきなり立川記念を制すなどスタートダッシュに成功。得意のドームバンクで活躍が期待される一人だ。
 「フォームを見直したのが良かったのかな? 優勝は自分でもビックリです。松山が開催しててバンクに入れないし、雪も降って練習にならなかった。計画どおりとはいかなかったけど、やれることはやってきました。まずは走ってみてだけど、立川の感じが続いていれば大丈夫だと思う」


<8R>
石橋慎太郎選手
石橋慎太郎選手
  8レース
 昨年、重賞戦線で大活躍した石橋慎太郎(写真)。昨年末あたりから成績に波が出始めたが。
 「一番最悪の時期は過ぎたけど、岐阜記念で良くなったと思ったらそのあとまた悪くなった。前回の立川記念は屋外で寒くて力が出なかった。まくりだと誤魔化せるんだけど、先行したときに末がタレたりで調子がそのまま出てしまいますね。まだ本調子とはいえないけど、そんな中でも練習でモガいた感じは悪くなかったし踏めていた。調子は悪くなっていないと思う」


<9R>
柴崎淳選手
柴崎淳選手
   08年の優秀新人選手賞を受賞した柴崎淳(写真)が気持ちを新たにG1戦線に挑む。明日は山田裕仁、一丸安貴の大御所を連れての競走に今から緊張が走る。
 「山田さんとは初めてだし、記者さんから何度も聞かれて緊張しますね。でも、考えすぎると失敗するし、明日もいつも通りの競走をするだけです。前回からは二週間あったし、しっかりと練習できました。競輪祭は初めて。Gクラスの開催になると強い人がたくさんいるから楽しい。チャレンジャーだから負ければ力がないだけで帰って練習すれば良いし、勝てば自信になるから。去年の(四日市)記念から良い流れが続いているし、今年もこのまま行きたいですね」


<10R>
北津留翼選手
北津留翼選手
   大会をリードする特選組が登場する。平原康多は連覇のかかった地元の大宮記念では惜しくも決勝6着に敗れた。今回は気持ちを切り替えて挑む。
 「準決では池田(勇人)に迷惑をかけてしまったし、後ろの伊藤(公人)さんと一緒に決勝に乗りたかった。自分のミスが原因です。反省してます。地元記念が終わってからはしっかりと練習してきたし、休養をとったので疲れもない。前回の地元戦の方が緊張するし、G1だけど今回の方が気楽に走れますね」
 地元の北津留翼(写真)は昨年後半は落車が続き、現在も本調子を欠いている。
 「首の頚椎が一番ダメージが大きかったですね。まだ病院に通っているけど、以前に比べれば筋肉がほぐれてきて大分良くなってきましたよ。昨年(9月)ここで落車してから流れが悪くなったけど、あまり意識せずに自分らしいレースがしたい。今回は2泊3日でドーム合宿をやってきた。練習の成果が出ればいいし、今回は決勝に乗りたいですね」


<11R>
永井清史選手
永井清史選手
   東の横綱・山崎芳仁と、北京五輪銅メダリストの永井清史の対決となる。山崎芳仁はいつもと変わらず普段どおりの調整で小倉入り。
 「グランプリの後、正月は一週間休んでゆっくりしてました。しっかりと調整できたし、一戦一戦集中していきたい。ただ、直前まで強めにやったんで、今回初日は重たいかもしれないですね。ギアはグランプリと同じ4.08でいきます」と王者の風格が漂う。
 一方の永井清史(写真)は調整がうまくいかずトーンが低い。
 「グランプリが終わってから日程があったし、練習時間も多かったけど、今いち仕上がりがよくないですね。集中力を欠いたとかでもないし、落車した訳でもないのに体のバランスが悪いですね」



<12R>
井上昌己選手
井上昌己選手
   グランプリ08の覇者であり、競輪祭ディフェンディングチャンプの井上昌己(写真)は最終レースに番組が組まれた。
 「宮古島で合志(正臣)さんと4泊5日の合宿をやってきました。仕上がりはボチボチってところですね。今回も優勝を意識せずにマイペースでいきたい」と、いつものように淡々と記者の質問に応える。
 その井上に前を任されたのは同期の稲垣裕之だ。1月の和歌山記念では惜しくも準Vに終わったものの好調を維持している。
 「全日本の前に普段と違った練習を試して調子を崩したし、そのあとも風邪を引いてしまったりで流れが悪かった。前回の和歌山は(決勝戦)2着だったけど納得のレースができたし、その後もG1に向けて良い練習ができました。ドームは個人的には好きだけど、スピードバンクで若干展開が変わるので注意したい」



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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
写真撮影:日刊プロスポーツ新聞社 Takuto Nakamura
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