『第51回朝日新聞社杯競輪祭(GI)レポート』 3日目編
 
配信日:11月22日


 「第51回 競輪祭」もいよいよ佳境を迎えた。3日目の今日は準決勝3個レースで決勝戦進出を懸けた最後の勝ち上がり戦が展開された。地元勢からは坂本亮馬がただひとり決勝進出を決めた。明日はそろった中部勢と平原康多、海老根恵太らが激突。いよいよ明日第51代の競輪王が決定する。
 明日もわくわくキッズプレイランド、キッズカー試乗会にMTBプロレーサー松山直樹氏によるMTBアトラクション&トークショー(アトラクションは4、10R、トークショーは6、11R発売中)が。さらに「アントキの猪木」によるお笑いライブステージ(4、9R発売中)も予定されています。ぜひ明日も北九州メディアドームにご来場ください。



<1R>
吉田敏洋選手
吉田敏洋選手
   ここは人気の愛知コンビがきっちりとワンツーフィニッシュ。勝った山内卓也は「いい後輩を持った」と笑顔を見せる。
  3日目にしてようやくらしさを発揮したのは吉田敏洋(写真)だ。別線の自力型を全く出させず逃げ粘った。
  「負け戦の負け戦で、やっと先行ができました。ひとつ流れが狂うと、そこからガタガタといってしまう。そこが弱い部分なんですよね。調子は悪くなかったので、出せてよかったです」


<2R>
菅原晃選手
菅原晃選手
   菅原晃(写真)が豪快なバックまくりで後続を千切った。
  「展開もバッチリ。バックで行けると思いました。外併走でもいいかなと思ってたし、隊列がおさまればすぐ行こうと思ってた。これでまだダービー出場の望みがありますね」


<3R>
伊藤保文選手
伊藤保文選手
   三宅達也と栗田雅也でやり合ったところを、伊藤保文(写真)がバックからひとまくりし1着を手にした。
  「昨日、酸欠になるくらい(先行して)モガいたから、今日は軽い感じがした。4コーナーでもう1回踏めるくらいだったよ」
  2着は本日3日目から補充の湊崎裕次。まくった伊藤ラインを追走すると、勢いよく番手の戸邉裕将を交わした。
  「今日は自分の脚ではどうにもできないから、流れをうまく読んで一発を狙う作戦でした。想定した通りの展開になったし、伊藤君が行ったときに巧く自分も反応できました。選抜に上がれて嬉しいよ。同県の池尻(浩一)さんには申し訳ない。補充なのに空気が読めなかったね(笑)」


<4R>
竹内智彦選手
竹内智彦選手
   渡邉一成の先行に乗り、番手の竹内智彦(写真)がキッチリと追い込んだ。
  「バックからどんどん掛かっていく感じで、後ろを見ると離れてしまうくらいだった。自分は何もしなくてよかったから恵まれましたね。最後は高木さんが早めに踏んできたけど、一成を残さないといけないから難しかったね。一旦は高木さんに抜かれたけど、抜き返しせたんでよかった」
  逃げた渡邉一成は「村上さんは早めにくるから、最終バックは全開でいきました。その分、最後にタレましたね。キツかった」と息を切らす。


<5R>
齋藤登志信選手
齋藤登志信選手
   先行態勢に入った柴崎淳をホームから新田祐大が一気に巻き返す。離れながらも新田に続いた齋藤登志信(写真)がゴール前で捕らえてシリーズ2勝目を挙げた。
  「ナショナルチームのダッシュだからね。口が空いてキツかったけど、1センターくらいからは楽になった。新田は掛かってたし、後ろは見なくてもよほどじゃないかぎり来られないと思ってた。2勝も何も昨日負けてるからね。でも、次の励みにはなりますよ」
  2着の新田祐大も満足げな表情を見せる。
  「ダッシュのいい選手とはいつもあんなレースになる。柴崎も出るまでに脚を使った感じだったし、最初からあそこ(ホーム)で行こうと思ってました。出切れば何とかなるかなと思ってたし、今日は出切ることしか考えてなかった。明日も主導権を取って、いいレースをして帰りたい」


<6R>
五十嵐力選手
五十嵐力選手
   前受けの北津留翼が五十嵐力(写真)を突っ張って先行。上手く中井達郎が中団に迎え入れると、立て直した五十嵐は鮮やかに前団を飲み込んだ。
  「北津留が前を取ったので突っ張りもあると思って早めには行ったんですけどね。入れてもらえなかったら終わってました。中井さんのおかげです。入ってからは時間があったしうまく立て直せた。出もよかったと思います」
  中井達郎は追走一杯。「ニュートラルに入れてると思ってたんですけどね。ダメでした」と首をかしげる。


<7R>
小野俊之選手
小野俊之選手
   井上昌己がシリーズ3日目にしてようやく確定板入り。松岡健介と石橋慎太郎でやり合ったところをまくり、小野俊之とワン・ツーを決めた。1着はゴール寸前で交わした小野俊之(写真)
  「セッティングが今日はピタッと合いましたね。これまでずっと調子自体は悪くないんだけど、結果が伴っていなかったね」
  まくりを決めた井上昌己だが、自身の状態に不満を漏らす。
  「踏み出しは良いんだけど、スピードに乗らないからニュートラルに入れることができない。仕掛けてからずっと踏みっ放しで終わってしまう感じ。まだまだですね」


<8R>
山口幸二選手
山口幸二選手
   8レースは稲垣裕之が主導権を奪った。稲垣が懸命に逃げるなか、番手の山口幸二(写真)が山賀雅仁をブロックし、直線で追い込んで1着。負け戦ながらも意地を見せ、グランプリ出場へわずかながらも望みをつなぐ。
  「自力Vはないし相手の結果待ちだけど、1着を取っておかないとね。永井(清史)に抜かれてしまうかもしれないけどね。『負け戦の稲垣は強いぞ』って村上(義弘)に言われたんで、それを信じていきました(笑)」
  稲垣裕之は2着に逃げ粘った。
  「山口さんがブロックをしたと同時に後ろでガシャンと音がしたからビックリしました。今日は山口さんに助けられたし緊張しましたね。まだ型にはまらないと勝てないから、その辺がまだまだですね」


<9R>
武田豊樹選手
武田豊樹選手
   ほぼ先行一車の武田豊樹(写真)が二次予選敗退のうっ憤を晴らす逃げ切り。シリーズ初勝利を挙げた。
  「岡部さんは先行するのかと思いましたよ。負け戦でもしっかり気持ちを切らさず逃げ切れたのはいいですよね。今回は1カ月レースが空いた影響があったのかもしれない。でも、これを次につなげたい」
  富弥昭の仕掛けに乗って自らまくり上げた岩津裕介が2着に。
  「(武田の後ろが)空いてるのが見えちゃって、入ろうとしたのが失敗でしたね。あれで勢いを殺さなければ、武田さんの横までは行けたと思う」
  前受けの岡部芳幸は6着に敗れた。
  「中途半端でしたね。富を出させないように踏んだだけなのに、成田(和也)は空けて待っててくれたみたい。なんか余裕がなかったです。負け方が悔しいね」


<10R>
海老根恵太選手
海老根恵太選手
   決勝戦一番乗りは海老根恵太(写真)。前田拓也の切り替えでバック8番手に置かれたが、上がり10秒8のシリーズ一番時計で逃げる中部ラインを捕らえた。
  「(当日にギアを3.92に)上げれば先行もあると思ってくれるかなと思って上げました。先に斬って永井を出させる作戦が前を取らされて、中団の友和も先に動いてきた。アンコにして下げさせようと思ったけど、すごいスピードで対応できなかった。後方になったので落ち着いて行こうと思ってました。友和が仕掛けないと始まらないし、キツいなと思ったけど、まくった友和が止まってるように見えたので行けるかなと。武井には悪いことをしたけど、やっと出し切れたかなって感じ。体調は大丈夫だし、落としてもしょうがないので明日もこのギアでいきます」
  永井清史の先行に乗った山田裕仁が2着で今年1月の競輪祭以来となるビッグ優出。これで来年のSS班入りにグッと近づいた。
  「前が掛かってたから仕事がしやすかった。永井が強かったし、恵まれました。SSが懸かってるけど、自分の状態は分かってるので、レースだけに集中できてる。ただ直前は間に合っただろうと思うくらい練習の調子はよかったけど、G1だから決勝まで来れるとは思わなかったね」
  逃げた永井清史は3着で決勝に進出。これで逆転でのGP出場に大きく前進した。
  「自分がここなら持つという位置から行けた。まくり追い込みはあっても、まくられる感じはしなかったですね。3.92で4日間戦うために春の共同通信社杯前からもっと重いギアで練習をやっていた。疲れはないし、もちろん最終日にピークが来るようにやってるつもりです」
  中団からまくった佐藤友和は5着で決勝進出を逃す。
  「最高の展開だったし、出し切ったので満足です。力で負けちゃっただけで言い訳もないです」


<11R>
斉藤正剛選手
斉藤正剛選手
   前受けから突っ張る平原康多を金子貴志が強引に叩く。新田康仁の反撃を加藤慎平がブロックすると、平原は内に詰まる最悪の展開に。中近勢に絶好の展開かに、バックから斉藤正剛(写真)が奇襲のまくりで後続を千切る。
  「(平原ラインの)三番手を確保して付いていくことしか考えてなかった。あの展開になったし、詰まったからダメでもいいからここで行くしかないって。とっさの判断でしたね。出切ってから気持ちよく走れた。前のレースで山田(裕仁)さんが決勝に乗ってたし、自分も乗りたかった。15年ぶりのG1決勝で嬉しいです」
  内に詰まって万事休すかと思われた平原康多だが、意地のコース取りで2着に強襲した。
  「今日は誰も出させるつもりはなかったし、全部突っ張るつもりでした。新田さんが行き切ってくれれば、そこをもう1回行くつもりだったけどかぶったうえに、6番(斉藤)に行かれて焦りましたね。最後は根性。普段やらないことをやった感じ。一杯だけど、すごい集中力でした」
  3着には加藤慎平。念願だった練習仲間の永井清史とのG1優出に感慨深げな表情を見せる。
  「やっと一緒に走れますね。永井のレース後にお祝いに行きたかったけど、気合が入りすぎるから見ないようにした。今日は新田さんを止めたところだけ。斉藤さんの動きだけは読めなかったけど、体が動きましたね。永井と一緒の決勝は何より嬉しいです」
  叩いた金子を間髪入れずに巻き返しに行った新田康仁だが、加藤のブロックの前に不発に。
  「ここだなってところで行ったけど、ワンテンポ遅くてもよかったかな。じっくり脚を溜めて1センター、2コーナーからなら行けたかも」


<12R>
坂本亮馬選手
坂本亮馬選手
   最終ホームで木暮安由、伏見俊昭が落車するまさかの展開に。バック6番手で脚を溜めた坂本亮馬(写真)は3コーナーから仕掛けると、逃げる小嶋敬二らを力強く飲み込んだ。
  「今回だけに限らず勝ちを意識して走ってるので、そのおかげで準決勝でも雰囲気に飲まれず走れたと思う。発走前は緊張したけど、周回中に落ち着きを取り戻すことができました。(落車もあって)3着までには入れると思ってました。決勝戦も気楽に走れると思うし、G1だからとかじゃなく勝ちを狙いにいくことは変わりません」
  2着には落車を避けて5番手に切り替えていた有坂直樹が食い込む。
  「マサ(斉藤正剛)が乗ったから、ここで伏見とワンツーだったらチャンスだし決勝に乗りたいと思ってた。先に降りてたら落車があってビックリした。伏見を入れられてればまくれてただろうね。タレてるところをバックでまくれば格好いいけど、坂本がまくったおかげで突っ込めた。空いてなかったけどね」
  3番手から追い込んだ浅井康太が3着で決勝進出を決める。
  「木暮が自分のほうに倒れてきて、コケるかと思いました。避けるときにキツかったし、このまま3番手でも3着かなと思った。亮馬の動きとタイミングが合わなかったし、(三宅)伸さんには迷惑をかけたですね」
  逃げる小嶋の番手で初のG1優出も目前かに見えた有賀高士。「やることはやりました」。惜しくも4着で大魚を逃した。

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
写真撮影:日刊プロスポーツ新聞社 Takuto Nakamura
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