『東日本大震災被災地支援 第53回朝日新聞社杯競輪祭(GI)レポート』 2日目編
 
配信日:12月2日


第53回朝日新聞社杯競輪祭(GI)2日目はやはり激戦となりました。
特に二次予選は、目まぐるしく変わる展開が、勝つ為の選手達の必死な表情が見えるようでした。
そして、ダイヤモンドレースは、武田豊樹選手が捲って1着でしたね。村上義弘選手の先行を見事仕留めました。
ダッグアウトでは、勝ち上がれなかった選手達の表情にドラマが。
来年9人だけとなったS級S班をキープするためには、競輪祭を優勝するか、もしくは賞金でグランプリに出場しなくてはなりません。その為、グランプリ出場の権利を持っていない選手達は、とにかく勝ち上がらなくてはなりません。だが、勝負は非情です。続々と陥落していく選手達もいます。それも、生身の人間が走るプロスポーツ・競輪の魅力でもあると思います。
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ダイヤモンドレース レース経過
 誘導以下、海老根恵太─大塚健一郎、武田豊樹─長塚智広、村上義弘─市田佳寿浩─山口幸二、新田祐大─佐藤友和の並びで周回を重ねる。赤板で新田が上昇し海老根を抑えると、それを追走した村上が打鐘で新田を叩いて先行態勢に入る。中近勢に続いた武田が4番手・新田の外で並走も、最終2コーナーから捲って出ると、大塚がこの3番手に切り替える。3コーナー過ぎに武田が村上を捕らえると、番手・長塚の追い込みを全く寄せ付けない押し切り勝ちで、2着に続いた長塚との茨城ワンツーを決めた。3着には3番手切り替えの大塚がそのまま入線。

ゴール
表彰式
ゴール
表彰式

<1R>
星島太選手
星島太選手
   入れ替わりの激しいレースになったが最終的に中村一将がカマし先行。それを田中誠が捲りにいくも不発。最後、直線伸びた星島太(写真)が1着にきた。
「皆、前が欲しかったと思うけど、皆より僕の方がギアが軽いんで、取れました。恵まれましたね。田中君が前々に踏んでくれたおかげですね。昨日は一列棒状で自分の状態もよく分からなかったけど、今日はある程度戦えたし、自信にはなりましたね」


<2R>
中川誠一郎選手
中川誠一郎選手
   菅原晃が突っ張って先行。志智俊夫が追い上げて番手の中川誠一郎(写真)と競りになったが、中川が捌いて番手を守り切った。最後、中川が交わして1着。
「(菅原)晃の番手だったので、誰かしら粘りに来るかなというのは考えていました。その分、志智(俊夫)さんが来た時にも上手く対応できましたね。番手守っての1着なので、自信にはなりますね。自力でも番手でも結果を残せる様になれば幅も広がりますし。あと、何より同期の晃とワンツーできたのが嬉しいです。今まで決めたことがなくて、3回目でやっと。これからも(ワンツーの)回数を増やしていきたいですね」
 2着に残った菅原晃
「ドームは好きです! 今の状態で、2着なら上出来です」


<3R>
三宅伸選手
三宅伸選手
   根田空史が先行し、最終ホームで柴崎淳が叩きにいく。その短くなった前団を石丸寛之が捲った。それを直線で三宅伸(写真)が交わして1着。
「ナンバース4に当たったくらいの確立で、決まりましたね(笑)。最終2コーナーで、十文字(貴信)に飛びつかれるかと思って、あそこが怖かったです」
 石丸寛之が2着で、岡山ワンツー。
「ギアを上げて正解でしたね。武田(豊樹)さんや市田(佳寿浩)君が昨日、ギアをかけていいレースしていたのを見て、自分も今のままではダメな様な気がしていて、今日の朝にギア変更を思いついたんですけど、やってよかったです。ただ、それでもかなりしんどかったですけど(笑)」


<4R>
伊藤正樹選手
伊藤正樹選手
   赤板で菅田壱道が前に出ると、最終ホームから吉本卓仁がカマし先行、だが西川親幸が離れてしまった。最終バック前で、後方から伊藤正樹(写真)が捲り追い込んできて、ゴール前に吉本をとらえて1着。
「吉本がもっと早く行くと思っていたので、ちょっとレースを見ちゃいましたね。西川さんが内に行ったのが見えたので、吉本をいい目標にして、踏んでいきました。1着を取らなきゃって、ちょっと焦っていて、打鐘でちょっとハウスしていたんで、危なかったですね。1着取れて良かったです」


<5R>
三谷将太選手
三谷将太選手
   栗田雅也が赤板で近畿を抑えながら上昇。引いた高城信雄は最終ホーム前からカマして先行。捲ってくる林雄一を三谷将太(写真)が牽制。直線で三谷が交わして1着。
「1着取れて良かったです。高城さんをもっと残せれば良かったんですけど、まだまだですね。…昨日は競り負けたのが悔しくて眠れなかったですね。次に一緒になったら、やっつけます!」


<6R>
脇本雄太選手
脇本雄太選手
   前を取った脇本雄太(写真)が、松坂洋平が仕掛ける度に突っ張って、そのまま脇本が先行。最終バックで松坂が捲ると南修二がそれをブロック。五十嵐力が空いた内に入るも、内に差してしまった。脇本が逃げ切って1着。
「前取ったんで、これは突っ張らないといけないなって思いました。バックで南さんが仕事してくれたのが見えました。逃げ切れたのは南さんのおかげですね!」
 2着には捲り追い込んできた小嶋敬二
「バックを踏まされて、あれ? あれ? って、いやー、本当によく届きましたね」
 最後は中村浩士に絡まれながらも、3着に入った南修二
「今日は自然と力が入りましたね。ワッキーはずっと掛かっていました。五十嵐さんが内に差していったのが見えたんで、よしって思っていたら、中村さんにこられて、びっくりしました」


<7R>
稲垣裕之選手
稲垣裕之選手
   打鐘前から吉田敏洋が動き、それを叩いて稲垣裕之(写真)先行。村上博幸は木暮安由と絡み、離れながら番手に追い上げようとするが、吉田が番手を取り切った。結果、稲垣が逃げ切って1着。
「村上君が仕事してくれるのはよくわかっているし、それがあるから思い切って行けるというのはありますね。ラインで決められなかったのは残念ですけど……、自分の力は出し切ってレースは出来たと思います」
 吉田敏洋は2着。
「僕か稲垣さんが動かないとレースが始まらないと思ったんだけど、打鐘で稲垣さんがあの位置だったからこれは1回自分で切った方がいいだろうなと。4コーナーから自分で踏むつもりだったんですけど、稲垣さんと博幸の口が空いていたので、『博幸、ごめん!』と思いながらも、上手く番手にはまりましたね。スタートの位置取りは失敗しましたけど、レースは見えていたと思います。今日は僕が動いたことで展開が向いてくれたと思うし、今まで勉強してきたことがレースで生かせたと思います」


<8R>
松川高大選手
松川高大選手
   打鐘で池田勇人と松川高大(写真)の叩き合い、行ききれず外に浮いた松川を九州ラインが中団にむかい入れる。最終ホームで山崎芳仁と川村晃司が仕掛ける、捲り合戦。その後ろに切り替えていた松川が直線追い込んで1着にきた。
「小野さんに入れてもらったのが大きかったですね。すごいスピードレースでしたけど、何とか凌げてよかったです。ゼロ発進は苦手ですけど(笑)、今日みたいなスピードレースは得意ですから。前のレースで(松岡)貴久さんが飛んだから、(九州の先行選手は)俺しかいないじゃんという感じで気合いは入りましたね。しかも、今日は誕生日だったので、1着で準決勝に勝ちあがれて余計に嬉しいです」
 山崎芳仁は2着に。
「勝ちあがれたのは良かったんですけど、成田(和也)さんとワンツー決めたかったですね。成田さんは僕が浮いたと思って内へ行ったんでしょうね」
 小野俊之が3着。
「打鐘で突っ張られて、自分ら的には最悪の展開になりましたね。でも、その後は松川が落ち着いて上手く対処してくれたと思います。先行できない中で、展開と結果は残念だったけど、自分としては精一杯やったつもりだし、その結果3着で準決勝に乗れたので、今日で流れは変わったかなと」


<9R>
伏見俊昭選手
伏見俊昭選手
   赤板で小林大介が前に出る。中団の藤木裕は後方の渡邉一成を警戒して、なかなか仕掛けず。小林が腹をくくって先行すると、藤木が最終ホームから巻き返す。それを大外から渡邉が捲っていく。ゴール前、伏見俊昭(写真)が交わして1着。
「一成の得意パターンになりましたね。出足で離れるかと思うくらい、ちょっとドキドキしました。一成は出切ってから流していたし、落ち着いてましたね」
 渡邉一成は2着に。
「7番手になってしまったのは反省点ですね。自分で展開を作る力が足りないなというのは感じましたね。それでも、今日はタイミングというか、展開に恵まれて勝ち上がれることが出来たので、今日の反省を生かしてまた明日頑張ります」
 3着に残ったのは藤木裕
「もっと早く出切れるかなと思ったんですけど、しっかり合わされてしまって。思ったよりデキは良くないんですけど、その中でもそれなりに戦えていると思いますし、3着ですけど、準決勝に進めることに変わりはないので、明日も頑張りたいと思います」


<10R>
浅井康太選手
浅井康太選手
   永井清史が鈴木謙太郎を強引に叩いて先行。最後、浅井康太(写真)が永井を交わして1着。
「永井さんは今日は捲りだと思っていたら、いきなり先行だったんで、びっくりしてついていきました。でも、その後は落ち着いてついていけましたね。永井さんが3着に入ってくれて良かったー! 昨日、自分が前で走りますよって言ったら、永井さんが「俺が前で走らせてくれ」って言われたんで、この並びになりました。きちんと話し合った結果の並びだったんです」
 北野武史が2着。
「最後は浅井の方にいかなきゃいけなかったんですけど、その外に(佐藤)慎太郎が見えたから、永井ごめーんと思いながら、永井の方にいきました。永井が3着に残ってくれて本当に良かった!」
 3着に逃げ粘った永井
「初日はタイミングが悪かったので、今日は少し早めに踏み出そうと思って。最後は残っているか微妙だなと思ったんですけど、何とか堪えられて良かったです。今年のGIの中では1番いいデキですね。まあ、ドームとの相性の良さというのもあるとは思うんですけど」


<11R>
深谷知広選手
深谷知広選手
   深谷知広(写真)の番手をめぐって、入り乱れる展開になった。赤板で武井大介が深谷の番手を取ると、最終ホームから金子貴志が追い上げてきたが、武井がこれを牽制。その内に岡田征陽が切り込み、番手に入った。深谷は後ろの縺れもあったが逃げ切って1着。
「武井さんの動きが思ってもみない動きだったので、ちょっと対応し切れなかったですね。金子さんを待ちたかったけど、もう待つに待てないところだったんで、行きました。うーん、もっと他にやり方があったかもしれないけど、上手く出来なかったですね。明日頑張ります」
 2着の岡田征陽
「深谷君だし、一本棒の展開になると思ったんで、前々にいなきゃいけないと思っていました。一生懸命走った結果ですね」


<12R>
武田豊樹選手
武田豊樹選手
   村上義弘が先行。中団を新田祐大がイン、アウトが武田豊樹(写真)で並走。外並走の状態から武田が捲って1着。
「年齢的にギリギリのところでやっているし、どんなレースでも手を抜くことは出来ないですよ。明日のことは全然考えていなくて、その日、その日に力を出し切ることだけ。とにかく、その繰り返しですよ。やはりタイトルを目標にやっていますので、明日もそれに向けて頑張るだけです」
 2着はマークの長塚智広
「もうね、何て言うのかな…、武田さんのあのスピードは音速を超えてしまってますよ(笑)。あの人はちょっと抜けないですね」
 3着には大塚健一郎が入った。
「海老根(恵太)のおかげですね。彼がしっかり仕掛けてくれたからこそ、自分にチャンスが生まれた訳ですから」

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