『第59回朝日新聞社杯競輪祭(GI)レポート』 最終日編

配信日:11月26日

 北九州メディアドーム・小倉競輪場を舞台に開催された第59回朝日新聞社杯「競輪祭(GI)」は、26日に最終日が行われた。S級S班の新田祐大、平原康多に加え、深谷知広、地元の北津留翼らがそろった決勝は、南関勢が主導権を握った。6番手にいた新田祐大が、圧巻のまくりで後続をちぎってV。6月の高松宮記念杯に次ぐ今年2度目のGI制覇で、優勝賞金2890万円(副賞を含む)を手にした。また、年末の大一番「KEIRINグランプリ2017(GP)」の出場権をかけた長きにわたる争いにもピリオドが打たれ、獲得賞金で桑原大志が9番目に滑り込み、初のグランプリ出場を決めた。

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スタジオMJダンスステージ
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三四郎お笑いライブ
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競輪王決定戦出場選手特別紹介
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決勝戦 レース経過

 号砲で平原康多がゆっくり出て、目標の木暮安由を迎え入れる。以下は北津留翼、新田祐大-諸橋愛、深谷知広-金子貴志、山中秀将-渡邉晴智の順で落ち着き、周回を重ねる。
 青板周回の2コーナーから山中がゆっくり上昇を始めるが、このラインは誰も追わない。3コーナーで山中に並びかけられた木暮は車を下げない。山中は赤板前に誘導員を下ろして先頭に立つ。3番手に木暮が収まり、5番手に北津留、6番手に新田、深谷は8番手の態勢に。後続の様子を確認しながらピッチを緩めていた山中は打鐘から一気にペースを上げる。快調に逃げる山中に対し、3コーナーで外した深谷も結局、仕掛けられずに一列棒状の態勢で最終ホームを通過する。2コーナーで3番手の木暮、6番手の新田がほぼ同時にスパート。マークの諸橋が離れるほどのスピードで迫った新田が先まくりの木暮を2センターでとらえると、そのまま後続を突き放して圧勝した。3コーナーから外を踏み込んだ単騎の北津留が2着に。木暮のまくりを直線で交わした平原が3着に入った。

ゴール
ゴール
表彰式
表彰式

<1R>

山賀雅仁選手
山賀雅仁選手
 新山響平が赤板過ぎに叩いて出ると、先に斬った吉本卓仁が番手に飛び付いてもつれる展開に。一旦ペースが緩んだところで、成清貴之が踏み込む。打鐘の2センターで予想外の先行策に出た。番手の山賀雅仁(写真)は、まくってきた濱田浩司に合わせて前に踏み、白星をつかんだ。
 「全てを成清さんに任せていたので。でも、作戦で詰まったら仕掛けるって言っていました。気持ちの強さを感じましたね。自分も自力選手として学ぶべきことが、まだまだありますね。着がどうこうよりも勉強になりました。成清さんの背中で学んだことを、これから自分もやっていかないといけないですね」
 アンコになった伏見俊昭は、打鐘の2センターで後方に車を下げる。態勢を整えると、2コーナーからまくって2着に食い込んだ。
 「新山君も内に詰まってしまっていたし、どうにかしようと思って。いくタイミングは何度もあったけど、濱田君とあってしまって。初日から(結果が)ダメで。3日目も落車してしまったけど、かなり仕上げてきてはいたので」
 成清貴之はシンガリ負け。それでも、志願した前回りで積極的な組み立てを見せた。
 「前でやらせてくれと。そんなことを言えるのは山賀しかいないので。出られたら、番手も考えていました。まさかGIで先行できるとは思っていなかったですね。山賀が勝ってくれてよかった」

<2R>

稲川翔選手
稲川翔選手
 安部貴之、黒田淳の順で出た上を、山本伸一が好タイミングで叩いて最終ホームで主導権。稲川翔(写真)、山内卓也までラインの3車で出切って、別線は動けない。番手の稲川が、直線で山本をきっちり追い込んで人気に応えた。
 「(山本は)自信を持って走ってくれれば。自分はどんな展開になっても、絶対に3人でゴール勝負するって決めていた。(シリーズの4日間で)今回は自分のミスがあったんで、そこをしっかり受け止めていきたい」
 近畿コンビの後ろを固めた山内卓也は、外を踏んで2着。
 「先行一車みたいなメンバーだし、(山本)伸一がしっかり駆ける形になった。伸一の掛かりも良かったので外を踏んだけど、内でも外でも2着でしたね」
 「黒田君がフタをするとは思わなかったけど、冷静に叩けました」とは、ラインを上位独占に導いた山本伸一。別線の動きに翻ろうされることなく、落ち着いた仕掛けが光った。

<3R>

小原太樹選手
小原太樹選手
 後ろ攻めから横山尚則が動くと、そのうえを赤板1センターで近藤隆司が叩いて主導権を握る。打鐘から三谷竜生も巻き返すが、近藤に合わせて踏まれ番手の小原太樹(写真)のけん制を受けると不発に。バックからは横山もまくり上げたが、これを振りながら踏み込んだ小原が逆転を許さなかった。
 「ほんとにラインのおかげ。勝瀬(卓也)さんのほうが仕事ができるのに、前を回してもらったんで頑張らないとと思って、見よう見まねで(ブロックに)行った。1着は嬉しいですね。また調子を戻していきたいと思ってたので、これをきっかけに。次は前で頑張れるようになりたい」
 勝瀬卓也は初日に次いでシリーズ2連対。「前の2人が頑張ってくれた。余裕も出てきたんで、今後に生かせたらと思う」と笑顔でシリーズを振り返った。

<4R>

早坂秀悟選手
早坂秀悟選手
 山岸佳太が一気に踏み込み、赤板の2コーナーで誘導を降ろす。巻き返しを狙った早坂秀悟(写真)は、口の空いた4番手に降りる。締め込んだ山田久徳が、そのまま内へと潜り込んで番手に飛び付きにいくと、もつれた最終2コーナーからアタック。抜群のスピードで、前団をひと飲みした。
 「あまりにも山岸君に踏まれたし、中団で口が空いていたので降りました。山崎(芳仁)さんに迎え入れてもらったので、力をふり絞って仕掛けました。山崎さんは自分でやった方が楽だったと思う。でも、ワンツーが決まったので許して下さいって感じですね(笑)」
 連結を外した山崎芳仁だったが、車を下げて早坂を迎え入れる。早坂の仕掛けに口が空くも、懸命に追いかけて2着に入った。
 「ジャンで凄い踏み出しで、ヤバいと思ったらいきなり降りて。バックを踏み過ぎて、どこかにいきそうになりました。一回も休んでないから、相当きつかったですね。離れながらでしたけど、なんとか決まってよかったです」
 8着に終わった山岸佳太は、反省点を交えてレースを振り返る。
 「ジャンで結構踏んだので、(早坂を)合わせ切れました。早坂さんが中団に降りたのも見えていたし、落ち着けましたね。でも、山田さんが内に入ってきて。早坂さんがいつ来るんだ、いつ来るんだって余裕が全くなくなってしまいました。その辺の余裕が、もう少しあればよかった」

<5R>

吉田敏洋選手
吉田敏洋選手
 竹内雄作が、合わせて踏んだ河端朋之を制して前に出る。この動きに菅田壱道、伊勢崎彰大も続く。一旦は6番手に収まった河端だが、打鐘の2センターから巻き返し。最終ホーム過ぎで主導権を奪い返すも、三宅達也が離れて援軍を失ってしまう。河端と車間が空いてしまった竹内は、前を追って2センターから追いつきざまに仕掛ける。その後ろの吉田敏洋(写真)が、ゴール寸前で交わした。
 「(河端が1車で来るのを)狙ったというよりは、竹内の得意のパターンですし。(竹内の)平面ダッシュは強烈でしたね。最終日はうまく対応できたけど、(3日目に竹内と離れてしまい)後ろを回る以上はしっかり追走しないと。いい勉強になりました。(今シリーズは)正直、いい所を走りたかったけど。でも、怪我からよく戻せたとも思います」
 中部ワンツーを決めた竹内雄作だが、笑顔はなし。4日間を振り返りながら、今後の奮闘を誓った。
 「流しすぎたところがありますね。負け戦ではなく、勝ち上がりで強気にいかないと。初日もいける所をいっていない。4日間お客さんには迷惑をかけたし、メンタルの部分も含めてやり直します」
 抵抗した河端朋之だったが、最後は馬群に飲まれた。
 「詰まった勢いで仕掛けました。竹内にすんなり先行させないように。一人になると、焦って踏んでしまう。気持ちの落ち着きがないですね。大体は叩けるので、あとはちょうどいいタイミングでいけるようにします」

<6R>

和田真久留選手
和田真久留選手
 切って、切ってで中井俊亮の仕掛けを受けた和田真久留(写真)は、上手く3番手を確保。小松崎大地に合わせてまくると、最終日を白星で締めくくった。
 「スタートで油断しちゃって思いどおりのところではなかった。でも動いて動いてで、あとはどっちにせよ被る前に行く。落ち着いてはいられました」
 後ろで三谷将太と成田和也が絡んだこともあり、逃げた中井俊亮が2着に粘った。
 「先行態勢は作ったけど、出てからのペースが緩かった。すんなり出たのを生かすべきだったけど…。ペースが下手だったです」
 林雄一と絡んだ小松崎大地が大きく外に膨らむと、自ら踏み上げ和田を追いかけた成田和也が、三谷との外併走を耐えて3着に入った。
 「レースなんで仕方ないですね。和田が行ったのが見えて。自分もそのまま踏んで行こうと思ったけど出なかった。しょうがないですね」

<7R>

荒井崇博選手
荒井崇博選手
 正攻法に構えた脇本雄太が、後方から押さえにきた飯野祐太を突っ張って主導権をキープする。飯野は8番手に下げて、初手の並びのまま打鐘を一本棒で通過。松浦悠士が2センターでインを突くと、近藤龍徳と絡んで落車。岩津裕介も巻き込まれるアクシデントが発生する。後続のもつれもあって、脇本が別線を引き離して風を切る。最後は番手の村上博幸が勝機をつかむかに思われたが、車間を詰めていった松岡貴久を口が空きながら追った荒井崇博(写真)が、直線で強襲。鮮やかに突き抜けた。
 「(村上)博幸が付いていたし、ワッキー(脇本)はやる気だと。だから、脚を溜めるだけ溜めて、一発を狙えばいいって思ってました。でも、落車もあって離れて。やばいと思ったけど、無理に車間は詰めないようにしました。ほぼ、自力だったし、きつかった」
 空いた車間を徐々に縮めた松岡貴久が、追いつきざまに仕掛けて2着に入る。
 「(落車があって)ビビりました。(その後は)3コーナーで村上さんの所に並ばないようにって。最後は、ワッキーもタレてくるだろうし、届くかなって思っていました」
 村上博幸は絶好の展開も、九州勢にゴール寸前で交わされ3着。
 「後ろで落車があって。松岡君も荒井さんも離れているのはわかったけど、詰めてくるだろうなって。詰める勢いで来られると、追い込み選手はきついですよ。前もタレてくるし、自分で踏み上げるのは。でも、今回の4日間で収穫もありました。準決勝もコースさえ空いてくれれば、チャンスはあったと思えるくらいに戦えていたので」

<8R>

稲毛健太選手
稲毛健太選手
 根田空史にフタをされて7番手まで下げた稲毛健太(写真)が、赤板の2コーナーから巻き返すと、前の武田豊樹も踏み込んでペースを上げる。根田が踏み遅れて、打鐘過ぎに稲毛は4番手を確保。牛山貴広のけん制を乗り越えた稲毛が、逃げる武田をまくりで飲み込んだ。
 「(4番手に)入るつもりは全然なかった。(叩きに)行くつもりで踏んでたんだけど。前々に行こうっていう気持ちで、ああなりましたね。(最終)ホームで行けたんですけど、牛山さんが…。そのあとも結構もってこられた。武田さんもすんなり(先行)だったけど、自分も落ち着いてできた」
 大外をまくり上げた稲毛を追走した香川雄介は、2着が精いっぱい。
 「(7番手の)位置が悪いところを踏んでくれたのが勝因ですね。自分もキツかったけど、稲毛もキツかったと思う。稲毛があんな高いところ(外)を行ってくれたんで、僕も乗り越えられた。稲毛が強かった」

<9R>

原田研太朗選手
原田研太朗選手
 スタートけん制で前を取らされた原田研太朗(写真)だったが、7番手に下げると打鐘過ぎ4コーナーから早めの巻き返し。合わせてホームから古性優作も持ち出したが、その上を豪快に飲み込んだ。
 「最終日は小倉(竜二)さんもついていたので、早めに仕掛けようと思ってました。本当は前受けはしたくなかったけど仕方なくでしたね。古性君も稲垣(裕之)さんが付いていたし、早めに巻き返すだろうからその上を乗り越えられればと思って。でも、1コーナーの登りが壁みたいな感じでした。もっと前とのスピード差があればラインで決められたと思う」
 原田追走の小倉は、稲垣と接触して落車するアクシデント。逃げた渡邉雄太が、岡村潤の援護を受けて2着に粘った。
 「打鐘はしっかりと踏みました。前回(伊東FII)はダメでしたけど、今回は意外と手の影響もなく走れました。練習もできていたし、脚はそれなりに戻っていたので収穫もありました。次の地元(伊東)記念も頑張ります」
 活躍が期待された古性優作だったが今シリーズは一度も確定板にあがることはできなかった。
 「前回(防府FI)の決勝でセッティングにアタリは出たけど、外と室内の感覚の差があってハンドル回りを修正して。(今シリーズの)最終日は良かったんですけどね。顔見せで感触が良かった。無意識にやってたことを忘れてて、それを思い出せたので。でも、(渡邉に)力負けですね。自在といっても、もう少し先行力がないとGIではきつい。もう少し、踏める距離を伸ばせるように脚を付けます」

<10R>

吉田拓矢選手
吉田拓矢選手
 吉田拓矢(写真)の動きに合わせて、各ラインが動く。村上義弘が赤板で押さえると、後ろで様子を見ていた吉田が打鐘で反撃を開始。抵抗する村上を最終ホームで強引に叩いた。神山雄一郎が離れて裸逃げの展開となるも、後続を引き離して押し切り。
 「本来なら付いていってすんなりなのに、見てしまいました。気持ちの差が出ましたね。(神山が離れたのは)気づいていませんでした。村上さんの上をいくのでいっぱいになってしまって。でも、ペースにいれたので(押し切れた)。今シリーズは初日がダメでしたけど、去年の競輪祭に比べたら良い走りができたと思います」
 椎木尾拓哉は、単騎の吉田を追った松谷秀幸をブロック。最後は村上の番手から追い込んで2着に入る。
 「(作戦は)特になかったです。(前の村上が)あんだけ踏んでくれているし、自分の仕事をしてと。松谷(秀幸)を止めるところまではよかったけど、そのあとが難しかったですね。(今シリーズは3度の確定板入りも)やっぱり決勝を目標にしているので、まだまだですね」

<11R>

太田竜馬選手
太田竜馬選手
 前受けから下げた太田竜馬(写真)は、態勢を整えて打鐘の3コーナーから踏み上げる。5番手から合わせて踏んだ浅井康太の上をいき、最終ホームで主導権を握った。しかし、口が空いた橋本強が浅井の後輪に接触し、池田良を巻き込んで落車。浅井も車体故障を起こしてしまう。そのまま太田が軽快に風を切ると、2コーナーからまくってきた郡司浩平を合わせ切って1着。
 「ごちゃごちゃすると思って。前からの方が組み立てやすいかなって。後ろがもつれてしまって残念ですけど。最終日が一番、軽く感じましたね。初日がもったいなかったですね」
 太田をまくれなかった郡司浩平が2着。しかしながら、3日目に続き、今シリーズ2度目の確定板入り。
 「やっぱり初日、2日目は固さもあってダメでした。最終日は普通に走れたけど、難しかったですね。ジャンで踏むか、どうしようか迷ってしまった。太田君が強かったですね」
 太田の番手にはまった中川誠一郎だったが、郡司に被って外を踏めず3着。
 「郡司君が嫌な感じのタイミングできて。まだ態勢が整っていませんでしたね。でも、太田君なら合わせ切るかなって思ったけど。自分の所に降りてきたので、踏めずに終わってしまった」

<12R>

北津留翼選手
北津留翼選手
平原康多選手
平原康多選手
 第59代の競輪王に輝いたのは新田祐大。後ろ攻めから赤板ホームで前に出た山中秀将の動きに誰も続かず、前受けの木暮安由が3番手に。8番手になった深谷知広は動けず、腹を決めた山中がそのまま駆けると2コーナーから木暮が先まくり。その上を上がり10秒6の好ラップで新田がまくり切った。
 「深谷の動き待ちになって、待ってるなかで自分のタイミングが来たんでガムシャラに踏むだけだった。ホーム過ぎ、センターで踏んだけど、なかなか山中君との差が縮まらなくてマズいかなと思った。(優勝が分かったのは)ゴール線を越えてからです。今年1年間目まぐるしいなかで、変わったことと、変わらないこと。進化したことと、退化したこと、色んなことがありました。年末に早い段階で向けることができたんで、練習一本でその結果、競輪祭の優勝につながったんだと思います」
 諸橋愛が新田に離れると、北津留翼(写真)は関東ライン後位から新田を目がけて仕掛けて2着に食い込んだ。
 「ビビらず行けばよかった。新田より先にしかけないといけなかったです。関東勢の後ろはいいなと思ってたんですけどね。先に行ってたらどうなってたかな」
 木暮のまくりに乗った平原康多(写真)が3着に。
 「強い。新田じゃなかったら(木暮と)ワンツーが決まってたかも。自分としては特に何もない。(ラインの)力で勝てなかったんで、また頑張るだけ。新田にいい刺激をもらいました」
 前団をまくり切った木暮安由だったが、後続に交わされての4着。しかしながら、全力を出し切り表情は晴れ晴れ。
 「悔いはないです。今までは、準決勝を自力で突破できなかったですし。またGIの決勝に乗りたいので、そこを目指して」
 最終バックを後方で通過した深谷知広。最終3コーナーから仕掛けるも、時すでに遅し。見せ場をメイクできず8着に終わった。
 「(初手で)後ろは避けようと言っていたんですけど。(組み立てが)失敗ですね。新田さんが強かった。力の差は埋まらないので、(グランプリまでに)作戦と走り方を考えます」
 新田に離れた諸橋愛は、悔しがることしきり。
 「(態勢は)ベストな状態だった。あれ以上はどうにもならなかった。力負けですね。(初日に)転んでも、そんなに悪くなかったのに。神様が、また苦しめと言っているんですよ。苦しみますよ」