『第20回共同通信社杯競輪(GII)レポート』 前検日編
 
配信日:10月4日


 オールスターの激闘の余韻が残るなか、明日から京都向日町競輪場で第20回共同通信社杯競輪が開幕する。前検日の本日は108名の精鋭が全国から集結。自転車と身体の検査を受け全選手が無事合格し宿舎入りした。今日から決勝戦までの5日間、選手達の舞台裏の様子をレポートいたしますので、どうぞお楽しみに。
 なお、今開催を盛り上げるべく、バンク内では数多くのファンサービス、イベントが用意されております。まずは4日間の開催を通して先着2,000名様にラッキーカードを進呈。9レース終了後に抽選を行い、200名様にオリジナルクオカードがプレゼントされます。また、地元選手会によるお出迎えに始まり、4レース終了後に舞妓さんとの写真撮影会(整理券配布)、5・7レース終了後には京都女子大学お琴演奏会、8レース終了後には吉岡稔真氏、山本真矢選手によるトークショーが行われます。


<1R>
菊地圭尚選手
菊地圭尚選手
   オープニングレースは、ASでGI 初優参を果たした菊地圭尚(写真)に注目が集まる。GI ファイナリストとしてここは負けられない所だが、「決勝には乗ったけど、それを意識するとプレッシャーになるからね。いつも通りに走るだけですよ。ASの後、地元に戻ったら凄く寒かったんです。ちょっと風邪を引いて鼻が詰まっているけど、走る分には全く問題はない。こっちは凄く暑いですね。30度以上だと具合が悪くなってしまうけど、これくらいだったら大丈夫です」
 菊地とは対照的に五十嵐力はASでは9,6着と大敗に終わった。
 「ASはサドルを上げ過ぎてしまってセッティングが全くダメだった。調子自体は悪くなかったんですよ。青森記念で戻したら感じが良くなりました。向日町は成績、イメージ共に良いんで頑張ります」


<2R>
飯野祐太選手
飯野祐太選手
   2レースはビッグ初参戦の飯野祐太(写真)の走りに注目したい。
 「向日町は6月のFI 以来2回目です。そのときは先行して7着。成績は良くはなかったけど、悪いイメージはないですよ。青森記念から中6日。疲れを取ってから練習しました。青森の前より感触は良いと思います」と準備万端といった様子だった。
 長期欠場明けで久々の実戦となる松岡貴久は「まだ、思いっきり踏めるような練習はできていません」と本調子ではないようだ。


<3R>
竹内智彦選手
竹内智彦選手
   3レースは本線となる海老根恵太を。ASでは消極的なレースも見られ、思うような成績が残せなかった。
 「ASは見てもらった通り。調子自体は悪くなかったんだけど、気持ちの面で弱気になってしまった。でも、その後の花月園で久々に優勝できたし、その後も日程が空いていたんでしっかりと練習ができた。順調にいってますよ」
 一方の竹内智彦(写真)もしばらく好調を維持していたが、直近の9月は別府FI 、小松島FI と準決勝で敗退している。
 「前2場所は度外視して下さい。点数に余裕があったから、縦パイプが立ったフレームを試してみたんだけど、それが全く合わなくて。今回はいつもの物に戻してきました。調子は走ってみないと分からないけど、自分はどんな調子であれ、状態は良いと思って走っているから問題はないと思う。向日町はふるさと以来。最終日だったかな? たしか1着を取っているから悪いイメージはないですよ」


<5R>
高城信雄選手
高城信雄選手
   5レースは復調気配の高城信雄(写真)に最近の様子を聞いてみた。
 「怪我をしてからは成績の波が激しかったけど、最近は安定してきましたね。練習がしっかりとできているのが大きいし、練習でやっていることがレースでもできている。普段は強めの練習をして前検入りするけど、GI 、GII は調整して入るから今回は軽めです。後ろは西郷(剛)さんで信頼できる人だし思い切って走りたい」


<6R>
峠祐介選手
峠祐介選手
   徹底先行の峠祐介(写真・6レース)は前回の四日市FI では優勝は逃したものの、主導権を奪い力を出し切って準V。その他、最近は連続して決勝戦に乗っており好調を維持している。
 「優勝は取れていないけど、2着が続いているんで調子は良いですよ。以前は休養を少なくして練習をしていたけど、今は開催が終わったら早めに休養を取って体力を回復させてから練習をするようにしています。そうしたら自然と成績も良くなってきた。前回からは中9日。練習では良い感じで踏めました」


<7R>
佐々木則幸選手
佐々木則幸選手
   7レースは佐々木則幸(写真)を。佐々木は万全の態勢で挑んだ地元ASだったが、準決勝で痛恨の失格。しかし、取手記念で見事優勝を果たしASの雪辱を遂げた。
 「あの好メンバーで優勝できたのは自信になりますね。初日から脚が軽かったし、あんなに調子が良かったのは久しぶりでした。落車したけど擦過傷程度だったから問題はない。今回は予選スタートだから勝ち上がりは楽ではないけど、今の良い勢いのままいければいいね」


<8R>
成田和也選手
成田和也選手
   8レースからはシードレースとなる。1着のみが2日目「京の雅賞」に進出し、2、3着が二次予選A,以下は二次予選Bに駒を進める。そんな中、成田和也(写真)は久々の実戦だ。
 「前回の落車で横突起を骨折し、1カ月間入院しました。退院してからは軽く乗り始めて、ここ2週間でモガけるまでに回復したし、練習ではいつも通りの感じに戻った。レース勘は走らないと戻らないし、ここを再スタートと思って実戦で感覚をつかんでいきたい」
 対する中川誠一郎はしばらく精彩を欠いていたが、松戸FI で優参するなどここにきて成績は上昇カーブを描いている。
 「ようやく思った通りに走れるようになってきましたね。いままでは仕掛けを躊躇して失敗することが多かったけど、大分少なくなりました。最近はしっかりと練習ができるようになってきたのが大きいですね。でも、何よりヤル気ですかね」


<9R>
志村太賀選手
志村太賀選手
   9レースの志村太賀(写真)は前回の取手記念と同様にあくまで主導権取りに全精力を注ぐ。
 「先行しないと自分の居る意味がなくなるんでね。何とか頑張りますよ。ただ、岸和田もそうだし、近畿地区はなぜか成績がボロボロなんですよね。だから、今回は結果を残して悪いイメージを払拭したいですね」


<10R>
 10レースは好調が続く永井清史
 「アジア大会から中3日だったけど、ASは今までにない良い手応えで臨めました。取手記念から中3日で、中日には私用があってあまり練習ができていないけど、好調は維持できていると思います」
 萩原孝之は前回の広島で落車、小林大介は川崎FI を9,5,9着と共に近況は今ひとつ。萩原は「足を捻挫したけど、大事をとって一本欠場して休養してきたから大丈夫です。余裕をもって調整できたし、踏んだ感じも悪くなかった」
 小林も今シリーズで立て直しを図りたい。
 「ナイターは得意ではないけど、さすがにあの成績は叩き過ぎでしょう。前回が前回だっただけに、しかも中4日だから大きなことは言えないですね。気持ちで負けないようにして、ここできっかけをつかみたいですね」


<11R>
村上博幸選手
村上博幸選手
   11レースからはレースの格が上がり、3着までが「京の雅賞」に進出し、以下は二次予選A回りとなる。地元の村上兄弟は11、12レースにそれぞれ振り分けられ、まずは弟の村上博幸(写真)が先陣を切る。
 「花月園の落車で足を痛めて、また岐阜で落車したけど怪我は軽傷だったし、レースには全く支障はない。地元に向けて練習をしたし、脚は仕上がっています」
 相手は輪界最強の山崎芳仁だ。ASでは危なげなく順調に決勝戦に進出。年末のGPを既に決めている山崎の走りには余裕すら感じられ、今回もリラックスムードで検車場入り。
 「ASの予選2走目はさすがに緊張しましたよ。小林(大介)さんに合わされたし。準決勝になったらリラックスしていつも通り走れました。決勝はいつも以上に早めに踏んだから、最後はアップアップ。ゴール前であんなにタレたのは久しぶりですね。久々に先行したなって感じになりました。今回はASの疲れをしっかりと取ってきました」


<12R>
新田康仁選手
新田康仁選手
   12レースは村上義弘が登場。地元の期待を胸にやや緊張気味の様子。
 「日程に余裕がなかったから集中した練習はできていないけど、限られた時間の中でやれることはやってきたつもり。AS直前までバンクを改修していて、取手の後もあまりバンクには入れなかったけど、軽くなった感じがする。今回はしっかりと期待に応えられるように1着を目指して精一杯やるだけ」
 対戦するのは好調の新田康仁(写真)だ。
 「取手の準決勝で、周りの動きをあてにしてしまう悪い癖が出てしまった。問題はそれだけで、走っていて余裕があったし調子自体は良い。今回は取手の反省を生かして走りたい」
 佐藤友和は前回の地元青森記念を途中欠場。
 「青森は決して良い状態ではなかった。腰もちょっと痛かったから、途中欠場してしっかりと治してきた。前回よりは走れると思いますよ」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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