『第28回共同通信社杯(GII)レポート』 前検日編

配信日:4月26日
 第28回共同通信社杯(GII)が明日27日、名古屋競輪場で開幕する。深谷知広、浅井康太、武田豊樹らSSレーサー8名をはじめ、全国各地の強豪が名古屋の地に集結。初日はオール一次予選の厳しい勝ち上がり。オープニングレースから激しいバトルが予想される。ハイレベルなV争いを制するのは果たして誰か。4日間の激闘から目が離せない。
 開催中は各種イベント、ファンサービスも盛りだくさん。毎日、開門の9時30分から正面入場門及び北入場門にて「オリジナル勝ちの種」を進呈(各日2,000個)。開会式は9時50分から走路内で行われる予定です。さらに大治太鼓尾張一座によるパフォーマンスが第8R発売中に正面入場門横特設ステージで催されます。この機会にぜひ、名古屋競輪場に足をお運びください。
<1R>
神山雄一郎選手
神山雄一郎選手
 神山雄一郎(写真)がいきなりオープニングレースに登場。従兄弟で弟子の神山拓弥の番手から好発進を狙う。
「1Rは過去に1回、走ったことがあったと思う。前回の落車のケガは肩の擦過傷だけ。他の部分は何ともなかったし、思ったよりも大丈夫でした。身体のケアをして、しっかり練習もしてきた。戦える状態だし、拓弥の番手で頑張ります」
 北津留翼は破壊力のあるタテ攻撃で混戦突破を図る。
「練習の感じはいいんですけど、実戦の感触がいまいちなんですよね。セッティングが出ていない感じ。でも、前回は疲れがあったし、それよりも状態はいいと思います。細切れで難しいけど、いけるところから思い切って仕掛けます」

<2R>
松岡貴久選手
松岡貴久選手
 自動番組により、松岡兄弟の連係が初めて実現した。弟の松岡貴久(写真)が九州ライン3車の先頭で自力を出す。
「兄とはたまに一緒に練習しています。自分が前で頑張りますよ。調子はだいぶ戻ってきたし、徐々に上がっています。ライン3人で決まるように走りたい。僕の先行もないわけじゃない。順番が来たら仕掛けるつもり。この開催で何かきっかけをつかみたいですね」
 番手は兄の松岡孔明だ。兄弟連係の番組に驚きの表情を浮かべる。
「一緒になるとは思わなかった。びっくりです。自動番組じゃなければ、勝ち上がらないと一緒にならないですからね。どっちが前でも良かったけど、弟に前を任せます。しっかり付いていって連係を決めたい」

<3R>
 徹底先行の才迫勇馬の番手を回れる渡部哲男に流れは向きそう。好展開をものにできるか。 「最近の成績はまとまっていますけど、自分の感触としては調子の波は相当ありますね。悪いときは何とかこらえている感じです。今回も直前の練習の感じはそんなに良くなかったので、どうですかね。才迫君と連係するのは初めて。番手でしっかり走ります」
 才迫勇馬は前回の函館F1で会心の逃げ切りVを飾った。今回も格上を相手にスタイルを崩さずに戦う。
「前回は2日目までいつもの3.71のギアで走り、決勝は4回転に上げました。感じ良く踏めたし、今回も4回転でいきます。このクラスの選手はみんなギアをかけていますからね。練習ではギアをかけているから問題はない。いい頃の状態に戻ってきているので楽しみ。明日も自分のレースで力を出し切ります」

<4R>
成田和也選手
成田和也選手
 成田和也(写真)は川崎記念の決勝で落車負傷したが、後遺症は残っていない。ダービー王の威厳を示す。
「大事を取って武雄記念は欠場しましたが、ケガはそんなにひどくなかったので、もう大丈夫です。今回はCSCの方でも練習してきたんですが、感触は良かったです。明日は渡邉一成君の番手でしっかり頑張ります」
 田中晴基はビッグレース初挑戦だ。失うものは何もない。
「ビッグレースは初めてですが、緊張はしていないし、記念と同じような感じで過ごせています。ここ最近はあまり良くなかったけど、身体の使い方とか原因が分かったので、しっかり修正できたと思います。先行基本だけど、叩かれたら何でもやるつもり」

<5R>
藤木裕選手
藤木裕選手
 藤木裕(写真)は前回の武雄で記念初制覇を果たした。自信をますます深めている。
「武雄の前に20日間ぐらい空いていて練習もできていたし、言い訳できない気持ちで走りました。決勝は優勝を狙う走りをして優勝できた。今年は記念を獲りたかったし、達成できてホッとしました。今回もしっかり頑張りたい」
 伏見俊昭は武雄記念の動きが今ひとつだった。
「武雄は自分でもがっかりするぐらいのデキでしたね。タイム自体はそんなに悪くなかったけど、まくった上をいかれるようではダメ。それから調整はしてきたので、今回は何とかしたいですね」

<6R>
浅井康太選手
浅井康太選手
 浅井康太(写真)はケガからの復帰2戦目。武雄記念からフレームを換え、気分を一新して臨む。
「前回はフレームがしっくりこなかった。ギアも重くて踏めなかったですね。調子はボチボチ。武雄から中3日なので練習はせずに、疲れを取ることに専念してきました。今回はダービーのときのフレームに戻します。久しぶりなので走ってみないと何とも言えないですね。ギアも3.85に落とします」

<7R>
村上義弘選手
村上義弘選手
 ファンの支持を集めるのは村上義弘(写真)だろう。前回の川崎記念は精彩を欠いたが、続けて凡走するような選手ではない。
「日韓競輪は思っていたより踏めたし、いい経験になりました。前回の川崎記念は疲れも溜まっていて重かったですね。今回は体調も疲れも問題ないと思います」

<8R>
 村上博幸は前回の川崎F1から間隔が空いたが、久々のレースで存在感を発揮する。
「練習中に右足をひねってしまい、大事を取って2本欠場しました。1カ月以上も間隔が空いてしまいましたね。ケガが治ってからは計画通り練習できているので大丈夫。違和感ももうありません。藤木(裕)が優勝して刺激を受けているし、自分も結果を出したいですね」
 竹内雄作はビッグレース初出場だ。強豪相手にどこまで通用するか力を試す。
「今年1月にS級に上がって、だんだん慣れてきたけど、まだF1の準決、決勝辺りだと自分のレースをさせてもらえない。そこが課題ですね。今回もみんな格上の選手だし、力を出し切るレースをするだけ。緊張というよりは楽しみですね。チャレンジャー精神でぶつかっていきます」

<9R>
佐々木則幸選手
佐々木則幸選手
 佐々木則幸(写真)は単騎で自力勝負を決断した。混戦になれば得意のまくりが炸裂する。
「ここ最近は人の後ろを回って楽をしてきましたからね。自力はちょっと不安があります。地元記念が終わってホッとしたんですが、間隔も空いていたので、少しゆっくりしてから練習もしてきました。体調は問題ないと思います。見せ場を作れるように頑張ります」

<10R>
吉田敏洋選手
吉田敏洋選手
 小嶋敬二は今年に入って23勝、優勝7回と驚異的な戦歴を残している。通算600勝まであと3勝。今シリーズで達成しそうな勢いだ。
「勝ってると言ってもF1ばかりですからね。日韓競輪が終わってから指に入っているプレートを抜いて、しっかりハンドルを握れるようになりました。前回の西武園のあとは地元でしっかり練習もしてきました。明日は中部3人いるけど、自分は前でやります」
 地元の吉田敏洋(写真)が小嶋の番手を回る。1カ月前に当所で記念初Vを飾ったのは記憶に新しい。
「記念を獲ったからと言って特に変わることはないですからね。ここに向けて計画通り練習してきました。直前に雨が降ったので、それがいい休養になりました。今月で2012年が終わりというぐらいの気持ちで今回は走ります。明日は小嶋さんに全てお任せです」

<11R>
武田豊樹選手
武田豊樹選手
 武田豊樹(写真)は前回の高知記念で完全Vを達成。ここ最近の強さは際立っている。
「高知の前に鹿児島に合宿に行ったんですが、そこでいい練習ができましたね。高知のあとは軽めの練習。どういう組み合わせになっても最後は強い人が勝ち上がりますから。メンバーはそんなに気にしていないし、いつも通りのレースをするだけ」
 木暮安由が武田の番手で気合が入る。
「武田さんの番手は初めて。緊張しますね。後ろでしっかり勉強させてもらいます。前回は優勝できたし、調子はいい感じで上がってきています」

<12R>
深谷知広選手
深谷知広選手
 最終レースは地元エースの深谷知広(写真)がファンの期待を一身に背負って走る。一予では負けられない。
「川崎記念が終わってからここまで間隔も空いていたので、17~20日に(山口)幸二さんと一緒に奈良に合宿に行ってきました。佐藤成人さんに身体の使い方とか色々と見てもらったし、いい練習もできました。今回もいつも通り力を出し切るレースをします」
 新田祐大は世界選で確かな手応えをつかんだ。
「自分の力を出し切ることができれば、世界相手でも通用することが分かった。1㎞タイムトライアルでは1分3秒の壁を破ることができたし、自分の中ではそれも大きかった。競輪でも今やっていることを出せれば、いい戦いができると思います。一戦一戦、集中して走ります」
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