『第29回共同通信社杯(GII)レポート』 2日目編

配信日:4月27日
 第29回共同通信社杯は2日目に突入。選手たちはさらにふるいかけられ、二次予選A、Bで争われた。後半は波乱もあり高配当が飛び出すなど、激しい一日となりました。明日は準決勝3個レースで争われます。
 なお、本場ではたくさんのイベント、ファンサービスで大会を盛り上げます。まずは開催を通して毎日先着で2001名様にプレゼントが当たる来場者抽選会を実施。また、空飛ぶからあげ、やきとり(秋吉)などの場内出店が。さらに、明日28日(日)は内林久徳氏、野原哲也氏、北川浩一氏による予想会、女子選手、佐々木昭彦氏によるトークショーが予定されております。さらに、プロ野球独立リーグ、BCリーグの福井ミラクルエレファンツの選手によるトークショーも行われます。こちらもどうぞお楽しみに。
地元新人選手紹介 左から清水剛志さん、江端隆司さん、野原雅也さん
地元新人選手紹介 左から清水剛志さん、江端隆司さん、野原雅也さん
高校生VS新人選手ケイリン競走
高校生VS新人選手ケイリン競走
<1R>
合志正臣選手
合志正臣選手
 敗者戦も激しいレースが展開された。1レースは早坂秀悟がホームからカマシ先行。岡部芳幸が離れ、松岡貴久がこれを目標にする形でまくりを決め、最後はゴール寸前で合志正臣(写真)が差し切った。
 「今日は周りを動かしてから、一気にカマす展開にした方がいいと思ったんで前受けしました。誘導のペースが上がったんで正解でしたね。川崎記念からサドルを5ミリ上げたけど感じが悪かったんで、今日戻したらよかったですね。全然違う。脚自体は仕上がってるはずなんだけど、昨日はツキバテしたくらい。今日はすごく良かった」

<2R>
林雄一選手
林雄一選手
 2レースは北津留翼が逃げた伊原克彦の番手にはまる絶好の展開となったが、中団から林雄一(写真)が直線で鋭く突き抜けた。
 「何とか1着が取れてよかったです。恵まれました。昨日の落車があるから、コースが閉まったらヤバいなと思ったけど、それで躊躇したら自分の持ち味がなくなってしまうんで突っ込みました。昨日落車したんで、今日はキツかったですね」
 小岩大介が追い込んで2着に入る。
 「外から新田(康仁)さんが来てたんで気にしてたら、内から(林に)来られてしまった。気付いたらもう横にいたんで」

<3R>
田中晴基選手
田中晴基選手
 3レースは河端朋之が突っ張り先行し、うまく中団を取った田中晴基(写真)がまくって勝利した。
 「まさかあそこまで突っ張るとは思わなかった。ヤバいと思ったけど、(渡邉)晴智さんのおかげで中団が取れました。そこからは後ろから来られるとマズいんで、早めに仕掛けました。感じは悪くないですね」
 まくられた河端朋之は「あれだとジャンで斬られて、また斬られて後方になってしまうんで突っ張りました」と話す。

<4R>
 4レースは阿竹智史が主導権を握るなか、後方で脚を溜めた坂本貴史が一気のまくりを決めた。
 「ホームで行けたらベストだったけど、中団がもつれてくれたんで行きやすくなった。最近は良いレースができてたし、初日の結果を悲観することなく走れた。明日またしっかり走ります」

<5R>
 5レースは山田久徳が強引に主導権を握ると稲垣裕之に絶好の展開となったが、中団から松坂洋平がまくり追い込んで1着をさらった。
 「思っていたとおりの展開になりましたね。脚を溜めることができたし、最後に踏んだ感じ。感触は悪くないです」
 4角ハコ回りの稲垣裕之は惜しくも2着に。
 「2回くらい危ないところがあったけど、山田君はひるまず行ってくれた。最後に(松坂が)外を来てたけど、止まった感じだったんで。(山田を)残したかった」

<6R>
佐藤慎太郎選手
佐藤慎太郎選手
 6レースは松川高大がうまく中団を取って逃げた渡部哲男をひとまくり。
 「初手が後ろだったんで、蓋をしてから行こうと思ってました。(突っ張られたけど)落ち着いていけました。調子が良くなってきたら上げようと思ってたし、4.17に上げてから感じが良い。調子が悪いときも我慢して4回転を踏んでいた甲斐がありましたね」
 マークした佐藤慎太郎(写真)が2着で準決勝進出。
 「他地区なのに松川君が頑張ってくれた。(2年前の)高知記念のときも頑張ってくれたし。脚質的には山崎(芳仁)君のようにスピードをキープしていく感じなんだよね。僕はG1(ダービー)の決勝に乗ってホッとしたのもあって、前回(武雄)が散々だった。前回の分も頑張りたい」
 飯嶋則之が後方からコース取り良く伸びて3着に滑り込んだ。
 「今日は自分で決めた位置で頑張るだけだったんで。それで結果も付いてきたからよかった」

<7R>
川村晃司選手
川村晃司選手
 7レースは川村晃司(写真)が稲毛健太の番手から有利に追い込んで1着。勝利したものの「余裕がなかったし、脚の感じは良くないですね。セッティングが合ってないのか。修正していきます」と、今ひとつ歯切れが悪い。
 池田勇人が7番手から迫って2着に食い込んだ。
 「小松崎(大地)さんは突っ張ると思ってたし、もつれるなと。川村さんが出る前に仕掛けようと思ってたけど、もう出てたんで。一杯でした」
 宗景祐樹が池田をきっちりマークして3着で準決勝進出。
 「今日は踏み合いになると思ってたし、想定通りになりましたね。キツい展開になったけど、池田君が良いタイミングで行ってくれたし強かった」

<8R>
三宅達也選手
三宅達也選手
 8レースは矢口啓一郎が番手まくりしたその上を、藤木裕が力でねじ伏せた。
 「今日は先行争いをするというより、勝たないといけないっていうプレッシャーの方が大きかった。昨日失敗してるし。今回は上積みがないし、走っていて次に繋がる感覚がないんですよね。こんなのは初めてで、疲れからなのか原因は分からない。(鈴木)謙太郎が早めに押さえにきたのが良かった。もし遅ければ一緒に上がっていかなければいけなかったし。とにかく勝ち上がらないと話にならないんでよかった」
 三宅達也(写真)が2着に流れ込んだ。勝ち上がりを決めて笑顔で話す。
 「今日も助けられたしラッキーとしか。連日自分でやってたら負けて明日お帰りレースになってたと思うし。踏めた感触はなかったし、何とか付いて行けたんでよかった」

<9R>
深谷知広選手
深谷知広選手
 深谷知広(写真)が今日は怪物ぶりを発揮した。レースは2段、3段駆け態勢の関東ラインが赤板からフカして行くなか、深谷は絶体絶命の8番手に置かれる。しかし、これをものともせず、先まくりした新田祐大の勢いに乗ると、最後は前団を一気にごぼう抜きした。
 「8、9番手にならなければよかったけど、落ち着いて走れたんで。1着を取れたのは良かったけど、タイムはそんなに出てない感じだった」
 井上嵩、矢野昌彦の頑張りを受け、3番手を回った牛山貴広が2着に入る。
 「作戦通りでしたけど。深谷はあれでも来るんですか。4人掛かりで何とか自分だけですね。あの展開では来ないと思ったんですけどね。もし、新田君を止めて前を残しに掛けてたら自分もダメだったと思う。だから悪いけど前に踏ませてもらいました」

<10R>
脇本雄太選手
脇本雄太選手
 10レースは神山拓弥がイン粘り。番手のもつれを尻目に、脇本雄太(写真)が落ち着いてマイペースで逃げ切った。
 「赤板で(神山が)一緒に上がってきたけど、粘ることはないかと思ったんで突っ張り返せばと。そうしたら粘ってきた。でも、そこで焦って踏んでしまうと山崎(芳仁)さんの思うツボになってしまうんで、落ち着いていこうと。バックが全部向かい風だったんでキツかったですね。昨日まくりだったし、今日はしっかり先行しようと思ってたんでよかった」
 茨栃勢は3人とも勝ち上がった。粘った神山拓弥は4着に。
 「早めに決着を付けて山崎さんに対応しようと思ってたけど、稲川君も横が強くて一瞬負けそうになった。でも何とかして競り勝ちたかったんで。脇本君は強かったし3着に入りたかったけど、勝ち上がれたんでよかった」
 長塚智広は2着に入り、続いた十文字貴信が3着となり「今日は神山君と長塚君が頑張ってくれたおかげ。僕は内をしっかり締めることだけに集中してた。最後もコースが空いたしね。2人のおかげです」と後輩に感謝する。
 山崎芳仁はまくれずも、5着でかろうじて準決勝へ駒を進めた。
 「ずっとまくるタイミングを計ってたけど、村上(博幸)君が稲川君を入れたでしょう。自分でとってた車間があれで詰まってしまって行けなかった」

<11R>
東口善朋選手
東口善朋選手
 11レースは波乱の決着に。レースは逃げた竹内雄作の3番手から南修二がまくるも2センターで接触して落車。その後ろの東口善朋(写真)が追い込んで1着となった。
 「南君が前に踏んでくれたおかげ。僕は1着が取れたけど、南君が落車してしまったんで喜べないですね」
 逃げた竹内雄作が2着に粘って大健闘。
 「強い選手ばかりだったけど、山田(裕仁)さんのアドバイスをもらって落ち着いて走れました。ビビらずいけました。力を出し切っての結果なんで自信になりますね。一戦一戦勉強しながら走れてます」
 武田豊樹は落車のあおりを受けたが3着に踏み止まった。
 「落車であおりを受けたけど、諦めずに踏んでよかった。今日は先行も考えてたけど、南君を利用して(竹内に)うまく逃げられてしまった。南君が出るのは予想してたし、僕もまくりに構えたからにはその外を行かないと。今日は相手の隙を突くレースには持っていけなかったけど、5番手で構えて力勝負できたんで」

<12R>
芦澤大輔選手
芦澤大輔選手
 

最終レースは村上義弘が主導権を奪うと、中団5番手から芦澤大輔(写真)がまくって勝利した。
「一人でやるからにはゴール前で追い込んだり、まくり追い込むようなレースはしたくなかったし、中団から持ち味を出すレースがしたかった。嬉しいけどホントたまたま。でも1着が取れたんでよかったです」
飯野祐太は8番手から鋭くまくって2着に食い込んだ。
「8番手になってしまったけど、落ち着いていけました。芦澤さんが仕掛けてから、それを追い掛ける感じで行きました」
神山雄一郎は5着でかろうじて準決勝に進出。
「村上君はキツかったと思うよ。ジャンからすごく踏んでたし。僕は内を来たのが分かったから、しっかり締めながらいった」
 逃げた村上義弘は4着。 「今日は僕には距離が長過ぎた」と話す。 「原田(研太朗)君も踏み上げてたしね」。

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