『第24回共同通信社杯春一番(GII)レポート』 前検日編
 
配信日:4月7日


  明日から徳島県の小松島競輪場で「第24回 共同通信社杯春一番」が開幕する。自動番組という新たなシステムになって2回目を迎えた今大会、今年も売り出し中の若手とSSの実力者が激突するフレッシュな組み合わせが続出する。前検日の今日は出場108名のメンバーが身体、車体検査を終え、明日からの戦いに備えた。明日からいよいよ小松島で4年ぶりのビッグレースが開幕する。
  開催中は毎日、早朝指定練習見学や早朝レース検討会、専門解説者と赤澤佳美さんによる予想バトル(3、6、9R発売中)などのイベントが予定されています。「共同通信社杯春一番」を小松島競輪場でお楽しみください。


<1R>
永井清史選手
永井清史選手
    前年度覇者の永井清史(写真)がいきなりオープニングレースに登場する。
  「1レースは初めてですね。名古屋記念から1週間くらい。普通に練習したし、名古屋くらいの状態は維持してると思うので悪くない。連覇は特に意識せず、自分は力を出し切るだけですから。小松島は1、2回走ってる。S級でも優勝してるし、イメージは悪くない」
  佐藤慎太郎はダービーに続いての予選1レース出走だ。
  「体調は徐々に上がってる気がする。メチャメチャ絶好調ではないけど、そこそこ走れる状態だと思いますよ。小松島は初めて。走りたかったので、大きなレースで走れてよかった。1レースはダービーでも3着だったし、朝にも慣れました」
  牛山貴広はダービー以来、1カ月ぶりの実戦となる。
  「2月玉野F1の落車で膝を打った影響がダービーでも残ってた。休んだから今はだいぶ良いけど、1カ月空いたのは初めてだからそこが心配です。去年の春一番で初めてビッグに参戦してから、ビッグはまだ一次予選を突破したことがない。今回は何とかしたいですね」


<2R>
川村晃司選手
川村晃司選手
    ダービーで優出、名古屋記念で優勝した加藤慎平は、「4月は腰痛を出したくないので、直前は調整程度。本格的な練習は5月からでしょうね。でも出るからには一生懸命頑張りますよ」。直前は軽めの練習で、前検日も自然体を強調した。
  G1初出場のダービーで最終日に勝ち星を挙げた川村晃司(写真)。その後も花月園、四日市で優出するなど、好調を維持している。
  「ダービーが自信になったところはありますね。その後も決勝に乗れてるし、感じは悪くない。小松島は2月にF1戦で優勝してるけど、それはたまたま。今回も良い勝負ができるように頑張りたい」
  名古屋記念で優出を逃した吉田敏洋はここから仕切り直し。
  「名古屋のことは忘れました。ダービーが早々と終わって、名古屋記念までに必要以上に時間が空いたので、試したいことを色々引っ張りすぎたら時間がかかって上手くかみ合わなかった。ここまでには名古屋でおかしかったところを修正することを第一にやってきた。良くなってきたし、ここ2場所は形になってないからね。自分のスタイルを出した上で、これで負けたら納得っていうレースがしたい」


<3R>
石橋慎太郎選手
石橋慎太郎選手
    ダービーでは連勝で準決勝に進出した石橋慎太郎(写真)は続く玉野F1でも決勝に進出。急ピッチで調子を戻している。
  「ダービーは直前に沖縄でやり過ぎてどうかな?っていうのがあったけど、気候と展開に恵まれた。ただ思った以上に体も反応しましたね。いつもは悪い冬場にだんだん良くなってきたし、暖かくなったら特に不安はない。玉野のあとは風邪が長引いて3、4日練習ができなかったけど、そこから1週間あったので戻ってると思う」
  天田裕輝は1カ月近い欠場を「インフルエンザです」と説明する。
  「感じが良くなってるなっていう感覚があったので、平記念に行けなかったのは残念ですね。体調は戻って練習の感じも問題ない。春一番は初めてだけど、強い相手とやれるチャンスかなと思う。やることをしっかりやって、準優に勝ち上がりたい」
  市田佳寿浩は地元F1戦を優勝して気持ちよく今大会に乗り込んできた。
  「疲労感たっぷり、記念を獲った感じです。福井のあとは2日旅行に行ったし、その後も雨だったので思い切って休んだ。4日前から徐々に乗ったけど、モガけてるし変わりない。ちょっと体が反応しないかなという部分はあるけど、レースが始まれば大丈夫だと思います」


<4R>
木暮安由選手
木暮安由選手
    3月はあっせん停止、直前の立川F1で実戦復帰した木暮安由(写真)からは好調宣言が飛び出した。
  「あっせん停止の間はみっちり練習したし、年末に落車が続いてたから良い休養にもなった。前回の立川も感じが良かったので、今回は楽しみです。まくったときの車の出と、レースも見えてましたね」
  小野大介は地元の平記念を欠場して、1カ月ぶりの実戦だ。
  「腰が痛くて、ダービー後は練習ができなかったし、このままでは良いパフォーマンスができないと思って欠場しました。その後は腰も問題ないし、良い感じで来てます。小松島は1回だけだけど、風が強いイメージがあります。まあ、あまり気にはしてないけど」
  神山雄一郎は優勝した地元F1戦から十分な時間が取れた。
  「練習はいつもどおり、変わったことはしてないので体調も変わりない。ただ空いてたので上手く調整できればと思ってやってきた。今年ここまではあと一歩ってレースが多かったかな。年末の疲れもあって、1~3月は体調が良くなかった。ここから上がってきてくれればと思ってるし、上手く巻き返せるように頑張りたい」
  佐藤友和は前橋F1のあとに冬季移動先の取手から地元に戻った。
  「中3日のF1戦が続いたので、直前は1週間何もせず、2日だけ練習しました。その2日も重かったですね。後輩にガンガン負けてた。でも調整だったので僕は7、8割でしかモガいてないから、特に不安はありませんね」


<5R>
加倉正義選手
加倉正義選手
    3月岸和田で久々の記念優出を果たした加倉正義(写真)は、この流れでビッグヒットを狙う。
  「年末からフォームとかをいじって、ちょっとずつ意識しなくても上手く踏めるようになってきた。でももう何十年も自転車に乗ってるからね、完璧になるにはもう少し時間がかかる。今回も色々相談してセッティングとか変えてきた。ある程度の答えは出てきたので、今度は結果を出したいね。それが大きなところで出たらスカッとすると思う」
  浅井康太はナショナルチームで世界選手権に出場。1週間前に日本に帰ってきた。
  「乗ったのは6日くらいですね。何とかなるかなって感じで、調子は普通です。ただ実戦は1カ月空いたのでどうかな? 動ければ、レースが見えてれば良いですけどね。落ち着いていけば何とかなるかなと思います。昨日まで思い切り練習してきたので、とりあえず今日ゆっくりすれば大丈夫でしょう」
  前走の名古屋記念は未勝利に終わった山田裕仁だが「練習は出来てるし、徐々に上向いてると思う」と状態を自己分析した。


<6R>
平原康多選手
平原康多選手
    ダービーから1カ月ぶりの実戦でも人気を集めるのは平原康多(写真)だ。
  「体調も良くなかったし、やらなきゃいけないこともあったので、わがままを言って岸和田記念は欠場させてもらった。その分、ここには満足できる状態で来れた。色々試しながら練習して、仕上がったと思う。小松島は初めてなので、バンクの感じは今日走ってみてですね。慣れない6レースだけど、いつも練習してる時間だから逆に良いかも。レース勘を確かめながら良い走りがしたいですね」
  総力戦で打倒・平原を狙うのは松岡貴久だ。
  「西王座での落車が響いてたし、ダービーはよくあれだけ走れたなって感じです。だからF1戦連覇も参考にならないでしょう。ただ落車から頭がぼんやりしてたのが、最近は取れてきた。直前は久々に手ごたえのある練習ができました」
  筒井敦史はこれが嬉しいビッグ初出場。
  「デビュー10年でやっとなんで、何とか勝ち上がりたい。普段から緊張しないほうだから、むしろ緊張してくれたほうが良いくらい。そのほうが気合が入るからね。練習の感じは常に良いんで、出ただけでは終わらないように頑張りたい」


<7R>
村上博幸選手
村上博幸選手
    もはや「ダービー王」の称号がすっかり板に付いた村上博幸(写真)が登場する。「平記念の後も色々と用事があったけど、練習自体はしっかりやれました」と自信に満ちた表情でコメントを残した。
  予備から繰り上がった佐々木則幸は地元地区のビッグに気合を入れる。
  「高知記念を走れなかったので、ここに出られたのは本当に嬉しいです。出るつもりで練習もしていたし、気持ちの準備もできていますよ」


<8R>
菊地圭尚選手
菊地圭尚選手
    海老根恵太は微妙な表情。地元ダービーでは苦杯を嘗め、続く岸和田記念も未勝利で欠場と流れは良くない。
  「岸和田から帰った後は家族サービスでリラックスしてました。ようやく去年からの疲れが取れた感じ。ただ、練習量は足りていないかな…」
  挑戦者となる菊地圭尚(写真)には笑顔が見られた。
  「前回は微妙な結果になっちゃいましたけどね。一宮の後、冬期移動していた平から、地元の北海道に帰ったんです。久しぶりに子供と嫁さんの顔を見てパワーをもらってきました。脚の感じは悪くないので、しっかり仕掛けたい」


<9R>
伏見俊昭選手
伏見俊昭選手
 

 伏見俊昭(写真)は北日本が1人だけという組み合わせに思わず苦笑い。
  「自力は覚悟していたけど、まさか1人だけとはね。久しぶりの自力だけど、静岡記念も三日目、四日目は自分で動いてますから。今がどんな状態なのか自力で確かめたいという気持ちもありますよ」
  三宅達也は「小松島は防府の次に好きなバンク」と笑顔だ。
  「前回からは2週間ぐらい空いたので、追加が入ると思って用意してたんですけどね。久しぶりにゆっくり練習できたので楽しみです。心配なのはオーバーワークだけど」



<10R>
村上義弘選手
村上義弘選手
    村上義弘(写真)は「今まで弟には何一つ負けたことがないのに…」と周囲を笑わせた。
  「岸和田記念まで息の抜けない開催が続いて、さすがに終わってからは腑抜けになっちゃいましたよ。ここまでも思ったより忙しかったですね。でも、精一杯やるべき事をやるだけです」
  新田康仁は前回の名古屋記念で失格を喫してしまったが、気落ちした様子は見られない。
  「前回は失格してしまったけど、動けている感じはあったので調子に問題はない。今回も変わらず来られました。後ろが信頼できる(渡邉)晴智君だし、仕掛け所を逃さず仕掛けたい」
  渡邉晴智は現状をこう説明する。
  「怪我から復帰している時期なので、日に日に良くなっていくと思います。やることはやっているので、あとは結果が出るのを待つだけです。腰の状態も問題ありません。最近は言い訳ばかりになっているので、何とかしないといけませんね」


<11R>
武田豊樹選手
武田豊樹選手
    武田豊樹(写真)は小松島バンク初登場となる。
  「走るのは初めてですけど、レースを見ていて風が強いイメージはありますね。東西王座の前に指を怪我して、なかなか痛みが引いてくれなかったけど、ようやく治ってきてくれた。練習もできているし、問題はないですね」
  藤田竜矢は番組を見るなり表情を引き締めた。
  「武田さんが一緒なんですね…。ギアは変えると思います。ここは2、3回走っているんですが、とにかく風が強いというイメージしかないですね。僕は多少、吹いてくれた方が好きなんですけど。とにかく力を出し切るだけです」


<12R>
山崎芳仁選手
山崎芳仁選手
    山崎芳仁(写真)は地元記念の優勝を逃してしまったが「調子じゃなく、僕はプレッシャーに弱いだけ」と話す。
  「あとでビデオを見たら、あり得ないぐらい緊張してましたね。顔色も真っ青だった。周回中から脚がイッパイになるなんて考えられないですよ。あと、競輪はタイミングですね。緊張で何度も突っかかってしまい、レースにならなかった。今回はそれはないし、いつも通りに権利とかを考えず、勝つことだけを考えて走ります」
  坂本亮馬は平記念をぎっくり腰で欠場した。
  「初日、走り終わった時点で嫌な感じがあって、翌朝は完全に動けなかった。でも、怪我は何度も経験しているし、治すのは得意なので体に関しての不安はないですね。ただ、練習はあまりできていないのが…」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
写真撮影:日刊プロスポーツ新聞社 Takuto Nakamura
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