『第61回高松宮記念杯競輪(GI)レポート』 前検日編
配信日:6月2日
いよいよ明日から第61回高松宮記念杯競輪が開幕します。タイトルを総なめにしている近畿勢が地元大会も制すのか。関東、北日本の両雄が待ったをかけるか。はたまた中部が物量作戦で逆転を果たすのか興味深い戦いが繰り広げらるのは間違いなし。ニューフェイスの台頭著しい九州、四国勢の動きにも注目が集まります。
舞台となる大津びわこ競輪場では多彩な催し物をご用意しております。明日(3日)は「神田聖子のものまねライブ」、「ヒサ絵ミニライブ」などステージイベントも盛りだくさん。お天気も晴れの予報。ぜひ本場へ足をお運び下さい。
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オープニングレースに出場する
藤田竜矢
は番組を見てにっこり。
「みんな僕の先行を考えて組み立ててくるだろうから走りやすいでしょうね。朝一番のレースだけど、後ろが太田真一さんだから、しっかり走らないとね。太田さんはケガ明けだし、連れて行けるよう頑張ります。ギアは今日、明日の練習で決めますね。特に倍数をこだわっている訳じゃないので、体調次第で上げるかも知れないし、下げるかも知れません」
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渡部哲男選手
全プロ記念までは好調を実感していた
渡部哲男(写真)
が、今回に関しては黄信号。体調に不安を漏らす。
「座骨神経痛が出てしまったんですよ。最近、ギアを上げているせいなのかも知れないけど、僕はパワーがあるタイプじゃないから、少し上げただけでも影響が大きいのかも知れません。疲れは残っていないと思うけど、状態は走ってみないと分かりませんね。間隔を空けて調整はしてきましたけど」
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石橋慎太郎
は前走の岐阜S決勝で落車。
「左足首と肩を傷めました。足首の方は押さえると痛みを感じるけど、それほど酷くはない。問題は肩ですね。まだ違和感が残っている。明日は南関がそろったけど、互いに別線勝負の方が持ち味を生かせるでしょう」
山賀雅仁
も前回の高知Sは939着とお世辞にも好結果とは言えない成績だったが、「思い切り練習していた過程での結果なので気にしていません。大ギアで巻き返しが効かなかったという面もありますし。状態は間違いなく良くなっているはずなので、展開さえ向けばやれますよ」
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松岡健介選手
松岡健介(写真)
への期待が高まる。今年に入ってからグレードレースでの勝率はぐんとアップ。村上兄弟、市田佳寿浩に続く近畿の核となりそうだ。
「僕はびわこ合宿に1泊だけ参加しました。窪田陽介や西谷岳文が強くて参りましたよ。全プロからここまでは久しぶりにまとまった練習ができたので今回は楽しみ。1カ月ぶりに“練習をした”という実感があります。ずっと連戦でフラフラだったので、この期間は貴重でしたね。とにかく自力で頑張るだけです」
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菊地圭尚選手
地元函館で開催された全プロ記念で11着と最高の成績を収めた
菊地圭尚(写真)
。後輩の頑張りによっての勝利だっただけに、今回は「自分で」の思いが強い。
「地元で後輩がもり立ててくれたのは嬉しかったですね。僕も今までやってきたことだし、自分もそういう順番になったのかなと思いました。今回は、その分、自分でしっかり走らないと。函館の時は腰痛が酷かったんですけど、地元戦だという気持ちだけで走りました。今回は練習の感じも良かったし、量もしっかりできたので楽しみです」
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坂上樹大
は好目標を得て笑顔が絶えない。
「何も考えなくて良いですからね。柴崎イッポン。最近は競走間隔が詰まっているけど、かえってこれ位の方が気持ちが切れなくていいかもしれません。しかも中4日の間隔がちょうどいい。中3日とは全然違いますよ」
稲垣裕之
も地元地区での開催に気合を入れている1人。
「僕は競走が入っていたので合宿には参加できなかったんですけど、それまでにしっかり仕上げているので大丈夫です。楽に駆けられる展開になるといいですね」
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神山拓弥選手
久しぶりの実戦となる
神山拓弥(写真)
は欠場の理由をこう話す。
「鎖骨に入れていたプレートを抜いたんです。共同杯の直後に抜いたので、練習はしっかりやってきました。自分で、(プレートを)抜くなら今しかないと判断したんです。今回ももちろんですが、夏には地元のG1も控えていますからね。正直、感覚に変わりはありませんよ」
徐々にG1メンバーに定着しつつある
小野大介
は「名前を売る」と血気盛んだ。
「自分の持ち味で頑張りたい。ダービー、共同杯と参加してきて、気後れすることもなくなりました。もともと福島は練習相手が山崎さんや伏見さん、岡部さん、(佐藤)慎太郎さんですからね。凄い人たちに囲まれているので、気持ちで負けてしまうこともないですよ」
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深谷知広選手
注目の
深谷知広(写真)
がG1初参戦。特進を決めたびわこバンクにかえってきた。
「もともと500バンクは苦手なんですけど、ここは別。走路が軽くて走りやすいんですよ。前回の一宮Sでも踏めていたし、内容のあるレースができていたと思います。今回はしっかり調整してきました。目標は4日間、力を出し切るレースをすることです。結果は後から付いてくればいいと思ってます」
小岩大介
は同期の小川勇介との連係となった。
「ジカでマークするのは初めてですね。世話にもなっているし、しっかり後ろを固めたい。取手記念での走りを見た限りでは絶好調みたいなんで、離れないように気を付けないと」
<9R>
佐藤友和選手
グレードが上がって選抜戦は東からスタート。
佐藤友和(写真)
は今までとカラーリングを全く変えた自転車を持ち込んだ。
「テーマはデザインとカラーリングですよ(笑)。まあ、このフレームで踏みたいギア倍数があるので、それに合わせて作った感じです。5月初めに届いたんですが、練習でしっかり感じをつかんできました。これからセッティングを出してレースに備えますよ。福島勢とは別になったけど、フレームが新しいというのもあるし、脚を試したい気持ちもありますね」
後閑信一
は「やるべき事は全てやってきたし、状態は間違いなく問題ない。今はただキッカケを待つだけです」と気迫の表情で指定練習に向かった。
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井上昌己選手
坂本亮馬
はいつも通り飄々とした受け答えに終始した。
「それまではあまりにも(レースを)走りすぎだったので、久しぶりに完全オフを作りました。1週間ぐらい、ほとんどバンクにも入りませんでしたね。中途半端に疲れを残してしまうのも嫌だったから。500バンクはあまり好きじゃないけど、いつも通りの走りができれば問題ない。この後の寛仁親王牌、全日本選抜に向けて弾みを付けられれば」
井上昌己(写真)
は新しいフレームで心機一転だ。
「前回まで乗っていたフレームが歪んでいたみたいです。今まで成績が悪かったのはフレームのせいと割り切って、今回は新車で来ました。練習では凄く感じが良かったんですよ。ちょっとフォームが崩れていたので、しっかり修正していきたい」
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武田豊樹選手
青龍賞は
武田豊樹(写真)
の巻き返しに注目が集まる。
「地元記念を欠場しましたけど、状態に不安はないですよ。全プロ競技では1日に5本も走らないといけないし、いつもと違うカーボンフレームなので慣れない疲労が溜まってしまった。今回はしっかりと体を作ってきました。調整失敗という感じはないですね。G1を優勝するのが目標だけど、今年に関してはGPを獲りたいという気持ちが強い。まだ出場権を持っていない立場ですけどね。でも、まだ今年2本目のG1なので切羽詰まっている訳じゃないし、勝ち上がりの競走の中身も重視していきたい。何としてもGPに乗りたいという気持ちが強いですね」
海老根恵太
に笑顔がよみがえっている。
「全プロの最終日は久しぶりに自分でも踏めたという感じがありました。ゆっくり練習してこれたし、天気も良かったので計画通りできました。自分の中ではそれほど悪いという感じはなかったので、あとは展開とかがかみ合ってくれれば大丈夫でしょう。この時期は好きなので楽しみ」
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村上博幸選手
もちろん、白虎賞は村上兄弟が全ての注目を集める。
村上博幸(写真)
は余裕の表情で、「今は体になんの不安もないし、あまり色々なことを考えすぎずに走った方が結果が出ると思います。びわこでの合宿でもいい感じで走れたし楽しみですね」。
一方、
村上義弘
は今回に賭ける意気込みを噛みしめるように話す。
「とにかく自分にできるレースをするだけです。ここと決めたところで勝負するだけ。それが位置取りでも、積極策でも同じこと。自分のレース勘で走るだけですね。気持ちは楽ですよ。僕は一番下まで落ちた人間だから、失うものがないという気楽さがありますよ。この年齢で、先行で結果を残すことは要求されてないだろうし、総力戦で勝ちを狙います」
永井清史
は「ずっと乗り込み不足を感じていたが、今回は天気も良かったのでしっかりロード練習ができた。後半もスピード練習で仕上げられたし、楽しみです」と語る。
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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
写真撮影:日刊プロスポーツ新聞社 Takuto Nakamura
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