『第5回サマーナイトフェスティバル(GII)レポート』 前検日編
 
配信日:7月23日


 第5回サマーナイトフェスティバルが明日(24日)から川崎競輪場で開幕する。第1回大会、当所で産声を上げたサマーナイトが時を重ね、再び川崎の地に帰ってきた。前検日の本日はトップレーサーが続々と川崎競輪場に集結。自転車と身体の検査を受け、81名全員が無事に宿舎入りした。本日から最終日までの3日間、選手の舞台裏の様子をレポートしますのでどうぞお楽しみに。
 なお、本場では大会を盛り上げるべく、たくさんのファンサービス、イベントが用意されております。まずは開催を通して先着2,000名様にオリジナルグッズをプレゼント。また、先着4,000名様にスピードクジを配布し、当選者には「オリジナルクオカード」をプレゼントします。
 更に、場内ステージでは、BMXショー(16:30、18:05頃)、猿回し(17:00、18:40頃)、大石まどか歌謡ショー(17:35頃、19:10頃)が行われます。こちらもお楽しみに。



<1R>
木暮安由選手
木暮安由選手
   1レースは売り出し中の若手、木暮安由(写真)が登場する。3月名古屋記念で完全優勝し、記念初Vを達成した木暮だが、ビッグレースに限っては期待されながらも、共同通信社杯は二次予選で痛恨の失格。高松宮記念杯、寬仁親王牌はいずれも一次予選で敗退。「今度こそ」との思いが強い。
 「親王牌まで疲れが溜まっていたし、気持ち的にもリセットしたかったので、弥彦記念を一本休んで練習してきました。ビッグレースでは雰囲気に飲まれてたのかも。不甲斐ないレースばかりでしたね。今までは特別になると練習方法を変えていたので、今回は以前の練習に戻しました。早朝の5時から一日3回練習。今回はしっかりと仕上がったし、新たな気持ちで臨めそうです」
 相手は百戦錬磨の岡部芳幸。前回の小松島記念で涙の優勝を果たし、勢いが増している。
 「ずっと調子自体は悪くなかったけど、なかなか結果が伴わなかった。前回は感触が良かったので、そういう中で結果が出たのは嬉しかったですね。中3日だから体のケアに専念してきました。川崎は相性が良いバンクだけど、ここ2、3年走らせてもらってないので、感じが変ってなければ良いですね」


<2R>
石丸寛之選手
石丸寛之選手
   中部は倉野隆太郎に永井清史、中四国は濱田浩司に石丸寛之が付け、それぞれ二段駆け態勢となった。しかし、先頭を任された倉野と濱田は共に前回を途中欠場しており体調が気がかり。小松島記念を途中欠場した倉野隆太郎は「前回、状態は悪くないと思ってたけど、実際走ってみたら全く掛からなくて…。疲れがあったのかも。今回はゆっくりして疲れを取ってきたので大丈夫だと思う」と仕切り直しを図る。
 一方の濱田浩司も「親王牌から中3日だったから疲れがあった。でも今回は大丈夫。川崎バンクは重たいイメージがあるので、ギアは4.08から4.00に下げたいと思います」と臨戦態勢を整える。
 石丸寛之(写真)は濱田追走から決勝進出を狙う。
 「調子は前回と変らずボチボチって感じですね。フレームが新車だったから前回は重たい感じがしたけど、レースに影響するほどではないし気にしてはいない。前回の決勝と同じく、今回も人任せのレースになるので気楽にいきます」


<3R>
村上義弘選手
村上義弘選手
   3レースは佐藤友和 VS 松岡健介-村上義弘の対決。佐藤友和は前回の寬仁親王牌で落車。今回からフレームを替えてレースに挑む。
 「落車したけど、あまりダメージはなかったから大丈夫。休んだあとはいつも通りに練習してきました。落車でフレームが駄目になったので、今回は違うものを持ってきました。メーカーが違うので乗った感触は違うけど、レースには影響はないし、このフレームの特性を生かした走りができれば結果は出ると思う。明日は成田(和也)さんとワン・ツーが決められるようにしっかり走ります」
 村上義弘(写真)は松岡に前を託した。前回、小松島記念の最終日は4回転に初チャレンジし、見事逃げ切っている。
 「三日間走ってしんどかったので最終日に4回転に上げてみただけ。まだ一日だけ(4回転を)踏む分にはいいけど、開催を通してはね。だから、明日は下げます。乗ってみて決めたいと思うけど…。ひらめきました! 明日は3.69でいきます。明日は松岡の番手は狙われるかもしれないけど、こういうときこそ良い仕事をしないとね」
 後閑信一も不気味な存在だ。明日は山口貴弘追走から虎視眈々と決勝進出を狙う。
 「山口がいいところまで行ってくれれば、そこから突っ込めるだけの状態にあると思う。ここにきて本来の感触に戻りつつあるよ」


<4R>
北津留翼選手
北津留翼選手
   北津留翼(写真)は寬仁親王牌では8299着と大叩き。次の小松島記念も欠場しており体調に不安が残る。
 「ここのところ、疲れが溜まっていたし、エアコンの効いた室内とかで練習していたら体調を壊してしまった。病院に行ってきたし、今回は疲れはないので大丈夫だと思う。雨が一日降ったけど、練習はしっかりできたし、しっかり距離を乗ってきました」
 北津留と連係する井上昌己は今回は合宿を2回こなし、気合の参戦となる。
 「親王牌が終わってから、千葉勢と北海道に行って合宿をしてきました。その後、帰ってからは久留米の合宿に参加。いい刺激になりましたよ。その後はゆっくり休んで疲れを取ってきました。明日は北津留が力を出し切ってくれれば自分にもチャンスが巡ってくると思う」
 北勢は荻原尚人-菊地圭尚の自力型二枚看板で挑む。菊地圭尚は福井記念で確定板に一度も挙がることなく終わり、続く千葉では途中欠場。来月には地元記念が控えており、そろそろ調子を上げて行きたいところだ。
 「前回は腰痛が出てしまった。気持ちの面も駄目だったし、全てがバラバラでしたね。でも、今回は大丈夫。荻原君とは以前連係したことがあるし相性は良い。明日は1着権利だしシビアに行かせてもらいます」


<5R>
渡邉一成選手
渡邉一成選手
   4レースと同様に、ここも北勢が飯野祐太-渡邉一成の自力型で並ぶこととなった。飯野祐太は花月園、宇都宮と決勝に乗っており堅調を維持している。
 「川崎はバンクが重たいイメージがありますね。でも、良い意味で調子はいつも通りだし、前で頑張るだけですね」
 渡邉一成(写真)は好目標を得てリラックスムード。
 「飯野君とは平塚記念の最終日以来ですね。そのときは行ってくれたけど、明日は好きに走ってくれればいい。前回から中3日だし、今回は疲れを取る程度の調整できました」
 迎え撃つのはタイトルホルダーの武田豊樹だ。
 「地元の北海道へ合宿に行ったりで疲れはあるけどね。どのレースを走っても皆強いのは一緒なんでね。1着を狙って頑張るだけです」


<6R>
神山雄一郎選手
神山雄一郎選手
   小嶋敬二、浅井康太、松尾淳と中部勢は自力型が3車もそろったが、長い話し合いの結果、浅井には岐阜の山口富生と松尾が付き、小嶋は別線を選択。空いた小嶋の番手には神山雄一郎(写真)がいくことになった。
 「本来なら東で岡村(潤)君に行くべきなんだけどね。前回の弥彦は調子があまり良くなかった。ずっと日程が詰まっていたんで、今回は軽めに調整してきました。前回からあまり日程がないし、状態も変っていないけど、そこは気もちでカバーしていきたい」
 岡村潤は単騎で一発狙いの競走となる。
 「雨が降って練習はあまりできなかったけど、それなりに調整はできました。前回の弥彦で決勝に乗れたし、調子も戻ってきましたね。だた、川崎はバンクが重たいし、流れるところがどこもないからあまり好きではないんです。でも、明日は単騎だし、気楽に一発狙っていきます」


<7R>
海老根恵太選手
海老根恵太選手
   7レースは海老根恵太(写真)に注目が集まる。寬仁親王牌を優勝し、G1初制覇。タイトルホルダーになった今後は、周りからのチェックが更に厳しくなる。
 「これからは下手なレースはできないからプレッシャーはありますね。優勝したことで、もう一回気合を入れ直さないといけない。親王牌が終わってから、北海道へ合宿に行って乗り込んできました。ただ、モガキが足りなかったので、スピード面がどうか少し不安がありますね。でも、川崎は好きなバンク。今回は南関の開催だし、自分が盛り上げていかないと」
 対戦するのは渡部哲男。徹底先行が不在なだけに、ここは渡部の先行も予想されるが。
 「すんなり先行できれば良いんだけど、できれば脚を使わずに駆けたいよね。青森(親王牌)は途中欠場したけど、調子自体は悪くない。流れに乗れていないのでそこを何とかしたいですね」


<8R>
山崎芳仁選手
山崎芳仁選手
新田康仁選手
新田康仁選手
   山崎芳仁(写真)に人気が集まりそうだ。前回の親王牌では準決勝で敗れたが、今回はお祭りムードが漂う開催だけに、本人もリラックスしている。
 「メンバーがゴチャゴチャしているし、展開がどうなるか分からないね。でも、川崎は相性が良いし、一発勝負のレースの方が自分には向いている。勝ち上がりも特殊だし、ナイターは新鮮味があっていい。今回は街道でしっかり仕上げてきました。調子は良いですよ」
 山崎に挑むのは柴崎淳。明日は吉田敏洋-山田裕仁を従えやや緊張気味。
 「先輩2人が付くのでプレッシャーもあるけど、明日は気にせずに自分の力を出し切るだけです」
 前回覇者の新田康仁(写真)は落車明けで体調に不安を残す。
 「自転車も大丈夫だったし、怪我も治ったので問題ないと思う」
 このレースで先行するのは藤田竜矢か。
 「成績ほど調子は悪くないですよ。小松島の最終日はまくられたけど、すごく感触が良かったので、今回はいけそうな気がします」


<9R>
伏見俊昭選手
伏見俊昭選手
坂本亮馬選手
坂本亮馬選手
   最終レースには伏見俊昭(写真)が登場する。新田祐大を追走から今回も異次元の差し脚を見せるか。
 「前回が終わってから日程があったし、車誘導とウエイトを中心にしっかり練習してきましたよ。最近、タイヤ引きをしながら車誘導をやるようになったら感じが良くなった。でも、まだ始めたばかりだから結果が出るのは先だろうけど」
 任された新田祐大は前回、弥彦記念を途中欠場している。
 「開催中に風邪をうつされてしまって。前回からあまり日がないけど、風邪は治ったし大丈夫だと思います」
 対する坂本亮馬(写真)は大舞台でも物怖じしない性格の持ち主。いつも通り、強気な発言がポンポン飛び出す。
 「相手が強いけど、後ろが付いているしどうにかします。青森(親王牌)が終わってから久々にまとまった練習ができました。昨日もタイムが良かったんで調子は良いと思います。明日は伏見さんより後ろになると厳しいので、最低でも中団へ。自力自在に攻めます」

   
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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
写真撮影:日刊プロスポーツ新聞社 Takuto Nakamura
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