『第8回サマーナイトフェスティバル(GII)レポート』 初日編

配信日:8月17日
 第8回サマーナイトフェスティバル(GII)が四日市競輪場で開幕した。初日はオール予選で決勝に勝ち上がれるのは1着のみ。サバイバルレースを勝ち抜いたファイナリスト9名が明日の決勝戦で頂点を目指す。
 明日もイベントは盛りだくさん。競輪小僧の競輪ビギナー教室は明日も引き続き予定されています。響による納涼爆笑ライブは第3R、8R発売中に実施されます。ぜひ、四日市競輪場でお楽しみください。

選手宣誓をする浅井選手
選手宣誓をする浅井選手
競輪小僧の競輪ビギナー教室
競輪小僧の競輪ビギナー教室
<1R>
川村晃司選手
川村晃司選手
 オープニングレースを制したのは川村晃司(写真)だ。打鐘過ぎの4コーナーから一気のカマシ。番手の村上博幸を振り切る会心の勝利を飾った。
「ラインで決めようという気持ちで走りました。いい展開になりましたね。出切ってからはペースで踏めました。状態はいいので、決勝も頑張ります」
 村上博幸は番手絶好のチャンスをものにできなかった。
「晃司さんが強かったです。車間を切ってタイミングを取っていたけどペースに酔ってしまった」
 3番手を上手く確保した園田匠だが、3着に流れ込むのが精いっぱいだった。
「綺麗に3番手が取れてしまった。3番手に誰かいれば、まくっていったんですけどね。博幸さんに見られて動けなかった。京都コンビにやられました」

<2R>
長塚智広選手
長塚智広選手
 打鐘で出た守谷陽介が先行態勢を取って、岡山コンビの主導権。3番手を荒井崇博と取り合った長塚智広(写真)だったが、最終バックから踏み出すと目の覚めるような高速まくりを披露。一瞬で後続を置き去りにして、上がりタイム10秒7の好タイムを叩き出した。
「1着なんで(感じは)良いと思います。中団から1着を狙っていたし、落ち着いていけた。(併走も)あんまり気にならなかった。(仕掛けた)タイミングも良かったし、スピードも良かった」
「10秒7じゃしょうがない」と、逃げた守谷陽介は長塚のタイムを見てあきらめ顔。
 守谷から切り替えた岩津裕介が、5車身離れた2着。
「(守谷が)駆け上がっていく感じだったけど、長塚さんは楽そうだった。どうにもならなかったですね…」

<3R>
中村浩士選手
中村浩士選手
 叩きに出た後閑信一を柴崎淳が突っ張ると市田佳寿浩が連結を外す。最終的に主導権を握った柴崎の番手にはまった後閑が、追い込み抜け出すも後続に飲み込まれ3着。
「北津留(翼)君も内にいたし、先行でもいいと思ってた。柴崎君が3番手に引いてくれれば良かったんだけど。叩き合った半周が余計でした。あれがなければ、1着にいけてたと思う」
 外併走から仕掛けた小埜正義が最終2センターで止まると、中村浩士(写真)はコースを探して直線で鮮やかに突き抜けた。
「今日は(スタートのけん制で)誘導を追いかけて苦しかった。(隊列が収まって)すぐにレースが始まってしまったんで。それでも(自転車が)出てくれてよかった。(前回の落車は)軽傷で済んだし、いつも通りのメニューでこれました。狭いコースを行くのは、得意分野だし、それが出てくれた」

<4R>
藤木裕選手
藤木裕選手
 藤木裕(写真)が後続のもつれを味方に堂々の逃げ切り勝ち。相性のいい四日市でビッグ初優出を果たした。
「最近は成績が悪かったので、1着権利のレースで結果を残せて嬉しい。ホッとしました。これからの自信にもなります。今日は競りはないと思っていたんですけどね。駆けた感じも良かったです」
 木暮安由は番手飛び付き策。稲川翔に競り勝ち、2着に流れ込んだ。
「藤木が初手で中団になったし、組み立てはあれで正解でしょう。藤木の先行が上手かった」

<5R>
渡邉一成選手
渡邉一成選手
 打鐘の3コーナー過ぎからタイミング良くカマした吉田敏洋ラインに乗って、渡邉一成(写真)がまくり一気。ロンドン五輪からの帰国初戦を、華麗に飾った。
「体がキレてない気がする。内容、体の動きがまだまだですね。(レースの)読みは上々だと思う。(一戦目で)緊張したし、明日からが楽になってくると思う。今日は出切ってから、流している時がまだきつかった」
 逃げた吉田敏洋は、渡邉の世界レベルの脚に脱帽。汗をぬぐいながら、こう振り返る。
「やっぱり世界は違いますね。自分としては悪くない展開だったけど。あれで(渡邉に)行かれてしまうってことは、力の差でしょう。自分はレースを作っての結果なんで」

<6R>
村上義弘選手
村上義弘選手
 村上義弘(写真)が後方8番手から豪快にまくって圧勝。スタンドからファンの大声援が沸き起こった。
「意外な展開でした。出脚は悪かったんですが、踏み出してからの伸びは悪くなかった。フォームを変えたけど、踏み方の癖は出てしまうので、その辺りはレースをこなしながら微調整していくしかない。レース前から大きな声援をもらえたし、それが力になりました。これからも一戦一戦、ファンの人に納得してもらえるレースをしていきたい」
 前々に厳しく攻めた桐山敬太郎が2着に食い込んだ。
「永井の後ろに入って、いいスピードでまくってくれると思ったんですけどね。思いのほかきつかったみたい。村上さんが強かった」

<7R>
菅田壱道選手
菅田壱道選手
 伏兵の菅田壱道(写真)がまくった新田祐大のラインに乗って鋭く追い込み、高配当を演出した。
「細切れなので作戦は立てずに、いけるところから仕掛けようと。福島とは別線だったんですけど、北の誰かが勝てればという思いはありました。脚を使わないで新田先輩の方にスイッチできたし、レースは見えていました。今日は朝の周回練習で軽く感じたので、ギアを1枚上げたんですが、それも良かったみたいです」
 人気の浅井康太は直線で鋭く中を割って2着に強襲した。
「単騎で仕掛けるタイミングが取れなかったし、難しかった。2車だったら違ったんですけどね。今日は仕方がない」

<8R>
武田豊樹選手
武田豊樹選手
 圧倒的な支持を集めた武田豊樹(写真)が横綱相撲で完勝。同型相手の力の違いを見せつけた。
「今日は1着だけ考えて走りました。最近は南君と一緒のレースが多くて自分がほとんどまくり切っている。同じタイミングで仕掛けると止められる気がしたので、タイミングをずらしました。松戸で優勝して今日も1着が取れたんで、肉体も精神面も悪くないと思う。決勝も勝ちを意識して走る」
 番手絶好の南修二は3着まで。
「鈴木君が頑張ってくれたし、いいかかりでした。自分にもう少し余裕があれば良かったんですけどね。武田さんはさすがです」

<9R>
深谷知広選手
深谷知広選手
 超細切れとなった最終レースは鈴木裕が思い切った仕掛けで主導権を握る。これを追う形になった深谷知広(写真)が最終2センターからまくって快勝した。
「単騎で難しかったですね。ちょっと踏み遅れたんですが、何とか追い付いて番手に入れました。直線はよく伸びたと思います。いいレースができて良かった。決勝は強い選手ばかりだし、負けないように頑張ります」
 好回転でまくり上げた井上昌己が2着に入った。
「スピードは悪くなかったと思います。鈴木君がいく気配は感じていんですけどね。深谷に番手に入られてしまっては…」
↑ページTOPへ