『第8回東西王座戦(GII)レポート』 前検日編
 
配信日:2月12日


 第8回を迎えた東西王座戦。今回は香川県高松競輪場が激戦の舞台となる。ポイント制が導入されてから三度目の開催となるが、今年は初日が選考順位による自動番組編成、二日目に敗者戦が導入されるなど、細部をブラッシュアップさせて、さらに見所の多い大会へと変身を遂げた。東西を代表する27名ずつの選手が顔をそろえた前検日。検車場は報道陣でごった返し早くもヒートアップ。前半のF1戦にも好脚がそろった―。
  明日(13日)は先着2,000名様にお配りするラッキーカードで各種景品をプレゼントいたします。また、ガールズケイリンの公開練習も行われます。ぜひ本場でライブ観戦をお楽しみください。


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濱田浩司選手
濱田浩司選手
   まずは前半のFI戦からレポート。濱田浩司(写真)は競輪祭で2勝を挙げるなど、このクラスでは格上位の存在だ。
  「競輪祭は力を出し切れたし、まずまずの走りができたと思います。その後は日にちがあったので、けっこう乗り込んだんですけど、思ったより調子は上がっていませんね。やっぱりすぐに効果は出ないのかな。初日はとりあえず4・08のギアを使います。今回は大西(祐)君もいるので、一緒になったら下げるかもしれません。上のレースで走れないのは残念ですが、四国地区の開催だし、結果を残せるように頑張ります」
  藤原憲征はケガから立ち直り復調ムード。FI戦では安定した走りを見せている。
  「もう痛いところはなくなったし、だいぶ状態は良くなりました。今はダービーに向けてかなり練習しています。あとは上のクラスでどれだけ戦えるかですね。栗原(厚司)さんに任せてもらえるみたいなので、初日は自力を出すつもりです」


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大西祐選手
大西祐選手
   もちろん主役は地元ファンの期待を背負う香川コンビだ。先導役となる大西祐(写真)は前回の豊橋記念で優参と上り調子。注目度も俄然高まり、気合が入る。
  「前回から、先行主体の競走に戻って戦おうと決意したんですが、いきなり結果が出てくれたので、何だか”先行でもやれるんじゃないか”と勘違いしちゃいそうですね。今回は繰り上がりで特選に乗れたし、しっかり戦いたいと思います。3場所はこのギア(3.57)で我慢しようと思っているんですが、踏める感じはあるので3.71に上げたくなっちゃいますね。岡村潤さんとは以前に対戦したことがあるんですが、僕が静岡で赤板から突っ張ったんです。向こうはその事を相当意識しているみたい。やりにくいけど、僕も駆けるしかないですよね…」


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平原康多選手
平原康多選手
   東西王座戦の幕開けを告げる6レース。地元大宮記念の連覇を逃すなど、今年に入りイマイチ波に乗り切れない平原康多(写真)は、今回から新しい試みに挑戦するようだ。
  「競輪祭の後、疲れが出たので豊橋記念は欠場させてもらい調子を整えてきた。競走の幅を広げたいので今回はギアを下げて初めて使う3.69を試してみたいと思います。試行錯誤と成りそうだけど、魅せる競走で勝ちあがっていきたい。高松は走りやすくて好きなバンク。相性は良いと思うのでゲンを担いで頑張ります」
  5人そろった南関勢は、千葉勢が3車で連係し別線勝負を選択。昨年は飛躍の年となりSS班にも選ばれた海老根恵太が先頭に立って千葉勢を引っ張る。
  「別線の方が全員にチャンスがあるので割り切りました。番組的には難しい競走になりそうだけど高松バンクは走りやすそうですね。ここは初めてだけど風も気にならないし感触は良かったです。去年は良い年になったけど、このあたりで一発大きいのが欲しいし、今回は狙っていきますよ」
  稲村成浩は関東4番手ではなく、石橋ライン後位からの競走を選択した。
  「平原君の後ろに神山さんと幸田さんが付けるのは自然の流れだから仕方ないけど、4番手では勝負権が無いので、初手は石橋君ラインの後ろから行かせてもらいます。静岡記念はインフルエンザで欠場したけど、もうだいぶ良くなりましたよ。それにしても今年のインフルエンザは半端じゃ無いです。Aソ連型だったのでタミフルが効かず、死ぬかと思いましたよ!」


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三宅伸選手
三宅伸選手
   地元記念を欠場するなど体調に不安を残す金子貴志は、「ひどい風邪でした。インフルエンザなら一気に熱が出るだけなのでまだマシなんですが、今回は37~38度の熱が一週間ぐらい続いてしまいました」と語る。
  競輪祭を欠場した三宅伸(写真)だが、こちらは「心配なし」と胸を張る。
  「腰の痛みはあったけど、競輪祭の頃にはもう治ったんじゃないかってぐらい痛みが軽かった。結局、痛みそのものよりも神経が圧迫されることによって太もものあたりが痺れるのがきつかったね」
  さらに合志正臣は二場所続けて落車、失格により途中欠場と最悪の流れ。
  「とにかく流れが悪い。この番組を見ても分かりますよね。荒井は、北津留の番手があるのに。ワザと組んだんじゃない番組でこれですからね。いい材料もあるんですけどね。静岡で落車した後、地元で有名な整体に寄って、すぐに治療してもらったんです。今までは地元に帰ってから対応するだけだったんですけど、時間を空けずに診てもらったせいか、治りがすごく良いですよ。下手したら、静岡に入った時より良くなってるかも」


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山崎芳仁選手
山崎芳仁選手
   8レースには競輪祭を制し早くもGPの出場権を獲得した山崎芳仁(写真)が登場。第一走目は新田祐大という格好の目標を得て、番手からレースを進めることになった。
  「明日はダッシュ力ある新田君の後ろなので、とにかく踏み遅れないようにしたい。少しでも口が開けばすぐにでも割り込まれそうなメンバーですからね。競輪祭は良い形で終われたけど、これからも気持ちを切らさずとにかく目先の一戦一戦を大事に戦って行きたい。今からGPのことを考えていたら気が遠くなりますからね。今年の目標は『目指せ3億!』ですよ!!」
  静岡勢は新田康仁-渡邊晴智-村本大輔とエース3人での連係が初めて実現。新田康仁は静岡記念の落車の影響が気になるところだが。
  「実は静岡の落車でフレームが曲がってしまったので、急遽、昔使ってた自転車を引っ張り出してきました。まだ、このフレームで練習していないので、これから指定練習での感触を見つつセッティングを決めて行きます。静岡勢初の夢の競演となったけど、本音を言えば静岡記念決勝で見せたかったですよね」
  3番手を固める村本大輔も気合いは十分。
  「新田さんは落車の影響はあるだろうけど、そういう事を顔にも口にも絶対に出さない。本当に凄い人ですよ。気持ちで走る人だから大丈夫でしょう。この3人で走れる事は本当にありがたいし、感謝したい。明日は想い出作りますよ!!」


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小嶋敬二選手
小嶋敬二選手
   当大会3連覇を狙う小嶋敬二(写真)が登場。競輪場に到着すると大勢の報道陣に囲まれた。
  「競輪祭のあとはサイクルスポーツセンターでずっと真面目に練習してきましたよ。今回は3年目ですけど、勝ち上がりが変わってますからね。やってみないと分からないところもある。勝ち上がりのことはあまり意識せず、3連勝して3連覇できるように頑張りたい」
  吉田敏洋は静岡記念で決勝進出こそ逃したが、動き自体は光っていた。
  「競輪祭は悪かったけど、そのあとは練習もできたし、静岡は感触が良かったです。終わってから中3日ですが、しっかり練習はしてきました。今回は静岡よりもいい状態だと思います。小嶋さんに任されたし、それなりの競走はしますよ」
  北津留翼は前回の豊橋記念で落車した影響が少し残っている様子。
  「左肩を痛めて一昨日まで病院に通っていました。ハンドルを引くときに痛みがありますね。乗る距離がいつもより少なかったが、走れる状態だと思います」
  小倉竜二も落車明けの一戦だ。
  「落車で腰を打ってしまい、練習半分、治療半分で過ごしてきました。軽めのギアでしか練習できなかったので、今回はちょっと不安があります」


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佐藤友和選手
佐藤友和選手
   東王座戦3連覇がかかる佐藤友和(写真)は10レースに登場。北だけで6人がそろい、どう折り合うかが注目されたが、佐藤は福島勢と別線勝負を選択。連係実績が豊富な有坂直樹と二人で勝利を目指す。
  「競輪祭の後は宮古島でリフレッシュして来ました。その後も街道を中心に練習できたし問題はなさそう。3連覇の事もあるけど、とにかく明日が勝負です。福島が4車ですからね。とにかく頭を使って頑張ります。脚力だけの勝負では絶対に叶わないですからね。それにしても有坂さんは6番車かー!位置取りが難しくなりそう!!」
  福島勢は渡邉一成を先頭に結束。もちろん渡邉も、ただの引き出し役で終わるつもりはない。
  「今回は先輩方が「お前の好きなように走れ」と言ってくれているし、その言葉に甘えて自分の競走に徹したいと思う。タイミングを見て一発ドカンと行きますよ」
  岡部芳幸は充実した練習ができたと目を輝かせる。
  「今年も沖縄で合宿しましたよ。普段やらない足腰を鍛える練習なのでキツかった。競輪祭は初日にうまく流れに乗れなかったけど、しっかり気持ちを切り替えて、流れに沿った中で自分の持ち味を出していきたいですね」


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石丸寛之選手
石丸寛之選手
   石丸寛之(写真)は豊橋記念で活躍。強風の中、強烈なまくりを連発していた。
  「豊橋はSS1人でプレッシャーもあったけど、その中でまずまずの走りはできました。すごい風が吹いていたので、3・71のギアを4日間使いました。ただ、最終日は珍しく風が吹かなかったんですよね。2着には残りたかったんですが…。冬場は毎年良くないけど、今年は体調がいい。今回は納得のいく練習ができたし、3・92のギアで勝負します」
  永井清史は競輪祭の初日に落車失格。今回は心機一転、新たな気持ちで挑む。
  「競輪祭はファンに迷惑をかけてしまい、反省しています。一戦一戦もっと集中して走らないとダメですね。ケガは擦過傷程度。大事を取って豊橋記念は欠場しましたが、練習は次の日からできました。しっかり乗り込んできたし、状態はいいと思います。前回はレースに参加できなかったし、今回が今年初戦のつもり。いつも通り先行で戦います」
  稲垣裕之は来月の岸和田ダービーを見据えて練習している。
  「ダービーが控えているので、今はけっこう乗り込んでいます。でも、練習の感触はいいし、今回も十分に戦えると思う。油断しないで、いけるところから仕掛けたい。永井君とは先行争いになるケースも多いけど、その辺は上手く考えて走ります」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
写真撮影:日刊プロスポーツ新聞社 Takuto Nakamura
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