『東日本大震災被災地支援 第11回東西王座戦(GII)レポート』 最終日編

配信日:2月5日
 最後の東西王座戦は、東王座は武田豊樹選手、西王座は深谷知広選手がその栄冠を掴みました。
双方ともに本当に強いですね。今年一年、競輪界をリードしていく二人になると思います。
表彰式
表彰式
東王座決定戦 レース経過
 武田豊樹─長塚智広─芦澤大輔─大薗宏、中村浩士、小林大介、岡田征陽─神山雄一郎─佐藤悦夫の並びで周回を重ねる。赤板で上昇した中村が誘導を切ると、岡田が車を上げて先頭に立ち、中村が4番手、小林も5番手まで上昇、武田が6番手に引いた状態で打鐘を迎える。岡田がペースを一旦スローに落とす中、武田が最終ホームで岡田を一気に叩いて主導権を奪取。これを見た中村が長塚のところまで追い上げを試みるがこれは長塚が捌ききると、その外から小林の捲りが襲いかかるもバックで失速。結局、マイペース先行に持ち込んだ武田がそのまま押し切って優勝。2着は切れ味鋭い捲り追い込みで突っ込んだ岡田。武田マークの長塚は3着だった。
東王座ゴール
東王座ゴール
西王座決定戦 レース経過
 11レース西王座戦ダイジェスト 深谷知広─山内卓也─坂上樹大、浅井康太─山口幸二─有賀高士、村上義弘、松川高大─三宅達也の並びで周回を重ねる。赤板2コーナーから車を上げはじめた松川が打鐘過ぎに深谷を抑えると、浅井が松川ラインを追走し、3番手で深谷と並走になり村上は最後方に。外・浅井と内・深谷の並走が続く中、最終1コーナーから松川がスパート。中部両者の並走に決着がつかないまま、2センターで後ろにいた浅井を三宅が牽制にいこうと少し動いた内を深谷が鋭く突いて松川マークを奪取。その勢いのまま直線で鋭い差し脚を見せた深谷が完全優勝のゴール。2着に深谷マークの山内が続いて愛知ワンツー。3着には先行・松川マークの三宅が入線。
西王座ゴール
西王座ゴール
<3R>
稲毛健太選手
稲毛健太選手
 稲毛健太(写真)が赤板過ぎから上昇。井上嵩は一旦引いて、最終2コーナーでカマすと、後ろが離れ、稲毛が番手にはまる。直線に入り、稲毛が追い込んで1着。
「今日は自分の点数が一番高かったんで、ちょっと緊張しましたね。点数が同じくらいか、上の人と走る方が緊張しないです。その方が先行って決めて走れるけど、今日みたいだと、勝たなきゃいけないし、内容も見せなきゃいけないしなんで、迷ってしまうんですよね。でも、ラインがしっかりしていたし、そのおかげも大きいですね。1着取れてよかったです。次は久留米記念なんで、メンバーはいいんですけど、自分はチャレンジャーの方が好きなんで頑張ります」

<4R>
佐々木則幸選手
佐々木則幸選手
 高橋和也が打鐘から先行態勢。高橋の番手についた佐々木則幸(写真)は車間を空けた。宿口陽一が捲りにいくが行き切れず。直線に入り、佐々木が追い込んで、地元で1着を取った。
「前の高橋君のおかげですね! かなり掛かっていました。これがマーク屋なら残せるんでしょうけどね。掛かっていたし、残るかなとも思ったんですけど、後ろから来られたらと思って、少し焦ってしまいました。でも、1着が取れてホッとしましたね」

<5R>
佐藤真一選手
佐藤真一選手
 岡村潤が打鐘から前に出ていき、最終ホームから駆ける。3番手は松岡健介と荒井崇博の並走になり、最終2コーナーから荒井が松岡を牽制しながら捲っていく。最後、直線鋭く伸びてきた佐藤真一(写真)が1着で、3連単25万以上の配当がついた。
「最後に車が出てよかったです。特にあれを狙っていたわけじゃないんですけど、よかったですね。最終日に大穴出しちゃってお客さんには申し訳ないですけど。次は中3日で静岡FIです。僕くらいやっていると、中3日で競走でも気にはならないですね。むしろ、毎日仕事でもかまわないくらいですよ」

<6R>
鈴木裕選手
鈴木裕選手
 打鐘から早坂秀悟が前に出ていくが、池田勇人が打鐘2センターからカマす。最終1センターから山田英明が捲っていくと後閑信一がブロックしながら、番手から出ていったが直線に入り、外を伸びてきた鈴木裕(写真)が1着。
「今日は1着を取れてよかったですね。単騎だったんで気楽に走れました。でも、気楽過ぎちゃうとだめですからね。今回は調子もよかったし、昨日とかも出ていかなきゃいけなかったんですけど出られなかったんで、課題もみつかりました」

<7R>
竹内公亮選手
竹内公亮選手
 打鐘から坂本貴史が先行。中団を取った木暮安由が最終3コーナーから捲り追い込んでいると、それを牽制しながら坂上忠克が番手から踏み込んだが、空いたコースを伸びていった竹内公亮(写真)が1着。
「打鐘から行ってくれた坂本君のおかげです! 選手になったからにはS級優勝をしたいと思っていたので、嬉しいですね。でも、展開に恵まれたからという感じなんで、そんなに獲ったっていう感じはないですね。次は力で獲ったって言えるように、また頑張ります!」
 2着の木暮安由
「もっと練習してきます!」
 3着に入った坂上忠克
「もっと早めに木暮が来てくれれば持っていく予定だったんですけど、木暮も遅かったんで、牽制しながら前に踏ませてもらいました。優勝出来なかったのは悔しいですね…。公亮が優勝してくれたのがせめてもです。何よりも坂本君が行ってくれたことが嬉しかったですね!」

<8R>
脇本雄太選手
脇本雄太選手
 脇本雄太(写真)の後ろが大混戦、志智俊夫と合志正臣が競り合い、そこに成田和也も加わった。結果、成田が番手を取りきったが、脇本が逃げ切って1着入線。
「今日はメンバー的にいえば、先行一車だし、後ろ競りですからね。これがもう一人動ける人がいると難しいですけど、今日は動いてきても自分の後ろなんで、自分のペースで駆けれました。でも、成田さんは自分の後ろにきたけど、スピードもよかったし、そのままカマしてもおかしくないスピードでしたね。成田さんがいくなら、3番手取って捲ろうと思っていました。捲りが出るのは昨日実証済みでしたからね。ちゃんと力を出せてよかったです」

<9R>
伏見俊昭選手
伏見俊昭選手
 打鐘過ぎに藤木裕が仕掛けていくも、それを最終ホームで叩いて渡邉一成が先行。川村晃司が3コーナーで自ら仕掛けるも佐藤友和がブロック。最後は伏見俊昭(写真)が交わして1着。
「一成があんなに行ってくれると思わなかったので、ちょっとびっくりしていました。一成のダッシュに離れないように、そこだけ気をつけていました」
 2着に粘った渡邉一成。調子はやはりよかっただけに昨日のレースが悔やまれる。
「やっぱり主導権を取る競走の方がいいですね。(昨日は)下手に位置を取ってとかやるとよくなかったです」

<10R>
武田豊樹選手
武田豊樹選手
 スタートは大薗宏と中村浩士が取りにいったが、大薗がS取り、茨城勢が前受けとなった。赤板で中村が動き、それに続いて岡田征陽が車を上げた。後方に下げた武田豊樹(写真)は最終ホームから先行。中村と小林大介が捲るも不発に終わる。武田が押し切って東王座戦3連覇を飾った。
「今日は気温が低かったので、上手くペダリングが出来ませんでした。自分の中では東王座戦は東の一番を決める大会だと思って、気持ちを入れて臨んでいるので、優勝できて嬉しいです」
  岡田征陽は2着に入った。
「いけるところから捲りにいくつもりでした。先行しても、相手は武田さんですからね、勝ち目のない勝負をしても神山さんに迷惑をかけるだけだし、自分が勝てるようにいけば、後ろにもチャンスはあると思ったんで。」

<11R>
深谷知広選手
深谷知広選手
 松川高大が先行になり、深谷知広(写真)と浅井康太が中団取り合いになった。村上義弘が最後方から捲ってくるも行き切れず。松川の番手の三宅達也を内からしゃくった深谷が直線伸びて優勝。
「今日はラインを引き出す競走が出来なかったので、そこは反省点です。優勝出来たことはダービーに向けていい弾みになったと思うので、先行して優勝出来るように身体を作っていきたいですね。3.86のギアは自分が進化するための一歩になったと思います。ダービーまであと一つ記念があるんですけど、いい流れのままいけるように頑張ります」
 2着には山内卓也
「スタートの位置で松川が後ろになっちゃったんで、そこでしたね。前受けから、すかさず来れば引いてカマしにいくっていう作戦だったんですけど、松川が微妙な、イヤなところで来ましたね」
 3着の三宅達也
「深谷がまさか内にいるとは思わなかったです。村上さんは見えていたので、それを張りながら出て行こうと思ったんですけど、そうしたら深谷に来られました。もっとしっかり内も確認しなくちゃいけなかったですね」
↑ページTOPへ