『第22回読売新聞社杯全日本選抜競輪(GI)レポート』 前検日編
 
配信日:12月1日



 今年最後のGI競走・第22回全日本選抜競輪が明日2日から4日間、福島県のいわき平競輪場で行われる。5月の高松宮記念杯競輪を制した山崎芳仁を筆頭とする北日本勢に他地区の選手がどう立ち向かうかが焦点になりそうだ。年末のグランプリ出場を賭けた大一番で、激しいV争いとなることは間違いない。
  なお、開催中は徹底予想会や選手によるトークショー(写真撮影会)、すぴRitsによるお出迎え、模擬レース(3日目予定)など、様々なファンサービス・イベントが予定されています。是非、本場に足をお運びください。
 


舞台はリニューアルしたいわき平競輪場!
  
  今大会は10月にリニューアルオープンしたばかりのいわき平競輪場が舞台となる。周長は四百mと変わらないが、見なし直線が62・7mと従来より約10m長くなり、全国に34場ある四百走路で四番目に直線が長い競輪場に生まれ変わった。最大カントも約2度きつくなるなど、前のバンクよりも追い込み型に有利と言えそうだ。
  また、新競輪場は1階が駐車場、2階がバンクの2層式になっている。最大の特徴は、日本で初めてバンクの内側に設けられた「サイクルコロシアム」と「カーニバルブラザ」と呼ばれる広場で、そこからレースを観戦することができる。より臨場感を味わえる画期的な競輪場に変貌を遂げており、お近くの方は是非、本場で生のレースを体感してください。


<1R>
村上義弘選手
村上 義弘選手
   オープニングレースからは村上義弘(写真)を取り上げたい。前回の奈良FI開催では準決勝で敗退するなど、精彩を欠く走りが続いている。
  「期待されていれば1Rの1番車になると思っていたし、まだまだ捨てたもんじゃないですね。練習のパターンを変えてダッシュ力は戻ったと思うし、その成果を出したい。まだ、今の自分の状態ではグランプリどうこうを言えるレベルではないけど、最終日にファンから今回の村上はそれなりに仕上げてきたな、と言われるぐらいのレースは見せたいですね」


<3R>
吉川誠選手
吉川 誠選手
   3Rの吉川誠(写真)はいつも通り明るい表情でインタビューに応える。
  「前回の立川はFIだったんですが、オーバーワークで体が重く感じました。その後は最初の1週間はかなりきつめに練習して、後半は軽めで上手く疲れを抜いてきました。GIはチャレンジャーの立場だし、自分の力を出し切ることだけを考えます」


<4R>
菊地圭尚選手
菊地 圭尚選手
   4Rの菊地圭尚(写真)は10月の函館、青森を連覇するなど、FI開催で好成績を残している。
  「函館と青森の時は感じが良かったんですが、前回の立川はちょっと疲れが残っている感じでしたね。準決勝は先行して4コーナーまでは先頭でしたが、石丸(寛之)さんにまくられてしまいました。平には一昨日着いたけど、昨日はマッサージに行っててバンクに入れなかったんですよ。明日は緊張せず、気楽に走りたいと思っています」


<5R>
三ツ石康洋選手
三ツ石 康洋選手
   5Rの三ツ石康洋(写真)は前回の松山記念で大敗したが、練習中の落車の影響が残っていたようだ。
  「11月防府の前の練習中に落車して腰を痛めてしまった。まだ踏んだ感じがスカスカしますね。ただ、前回の松山の後に宮古島へ合宿に行って乗り込んだので、その成果が出てくれれば…。このバンクは10月のS級シリーズで1回走っていますが、まくりが効かないバンクですね」


<6R>
稲垣裕之選手
稲垣 裕之選手
 

 6Rは機動型3車の中で一番バック数の多い稲垣裕之(写真)に注目したい。 「10月の千葉記念で久々に決勝に乗り、それから少し流れが変わりましたね。S級シリーズが続いているけど、松阪で優勝できたし、感じもいいです。前回の富山の開催中に風邪を引いたんですが、帰ってからゆっくり休んだので、体調はもう大丈夫です。初バンクなので、できれば先行して感触をつかみたいですね」



<7R>
伏見俊昭選手
伏見 俊昭選手
   7Rの伏見俊昭(写真)はふるさと防府の2日目に落車負傷して以来の実戦になる。
  「5日間ぐらい休んで、それから徐々に負荷をかける練習をしました。もう痛みはないし、練習の感じはだいぶ戻っているので、実戦で出せるかどうか。バンクの特徴はほぼつかんだし、地元でいい走りを見せたいですね」


<8R>
中川誠一郎選手
中川 誠一郎選手
   8Rの中川誠一郎(写真)は自信に満ちた表情。
  「バンクはさっき走ってみて、軽いと感じました。直線が長い方が走りやすいので、不安はありません。前回の別府は苦手バンクなのに決勝に乗れたし、いい傾向ですね。しっかり走れば3着までには入れると思います」
  その中川と連係する加倉正義は、「中川君と連係するのは久しぶりだけど、ここ最近強いレースをしているのは知っているし、楽しみですね。直前に風邪を引いてしまったけど、たぶん問題はないでしょう。ここ4場所ずっとS級シリーズで、いきなりGIというのは少し不安ですが、長年特別で戦っているんだから大丈夫だと思います」と余裕のコメント。


<9R>
岡部芳幸選手
岡部 芳幸選手
 

 一次予選ラストの9Rは地元の岡部芳幸(写真)に人気が集まりそう。
  「夏ぐらいからここを意識してきました。やることはやってきたし、後は結果を出すだけ。ただ、今回のバンクはお手上げという訳ではないけど、前のバンクのイメージが強すぎて、まだ手探りの状況なんです」



<10R>
平原康多選手
平原 康多選手
   10Rからは特選。平原康多(写真)は10月の共同通信社杯で肋骨を骨折したが、復帰戦の11月別府記念でいきなり優勝を飾った。 「前回の別府は万全の状態ではなかったけど、それで勝てたからかなり自信になりましたね。その後はやっぱり肋骨が少し気になったので、整体などで体をしっかりケアしながら練習しました。今回は結果を出さなければという気持ちもありますが、あまり欲を出すと失敗するので、力を出し切ることを第一に考えて走ります」


<11R>
武田豊樹選手
武田 豊樹選手
 

 11Rの武田豊樹(写真)はふるさと防府で決勝に進出。続く松山記念でも決勝2着に入るなど、ますます調子を上げており、初タイトルの期待も高まっている。 「最近は気持ちで走れていますね。防府の決勝はその気持ちがちょっと強すぎたかもしれない。関東は頼もしい追い込み選手が多いし、ラインの力を借りないと競輪は勝てないので、前で自分の役割をきっちり果たしたいですね。トップクラスの脚力はそんなに差がないし、なかなか優勝するのは難しいと思うけど、グランプリ出場を目指して頑張ります」
  佐藤友和は3場所連続で同期の武田との対戦になる。
  「前はリベンジとか好きでしたが、今はあまり意識していないし、いつも通り仕掛けるだけですね。このバンクも1回合宿に参加して感じをつかめています」
  連覇を狙う加藤慎平は「今年前半は調子が良かったけど、ふるさと富山で落車してから2カ月間で落車が4回と歯車が狂ってしまいましたね。直前は事故点の罰則訓練で満足いく練習はできなかったけど、前回の別府は感じが良かったし、大丈夫だと思います。グランプリユニフォームを来年も着たいし、優勝目指して頑張るだけです」。


ああ

<12R>
ああ
山崎芳仁選手
山崎 芳仁選手
 

 最終12Rには地元のエース・山崎芳仁(写真)が登場。成長した姿をファンに披露する。
  「この1年はずっとこの大会を意識して練習してきました。練習は予定通りこなせたし、やり残したことはもうありません。後は結果を残すだけです。プレッシャーはもちろんありますけど、力をうまく抜いて走りたい。練習でバンクは何回も走っているけど、練習と実戦はやっぱり違うので、よく考えて組み立てます」
 鎖骨骨折からの復帰戦となる井上昌己の状態も気になる。
  「2週間半ぐらい入院しました。最初は乗るだけの軽い練習しかできなかったけど、最後の1週間はもがけるようになったし、出場を決めました。正直、まだいい状態ではないんですが、次につながるようなレースはしたいと思っています」


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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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