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レース展望

 12月6日からの4日間、全日本選抜競輪が埼玉県の西武園競輪場で開催される。これでグランプリの出場選手が確定する最終決戦であり、ラストチャンスに賭ける強豪たちの執念が火花を散らす大激戦の連続となるだろう。


ラストチャンスを掴むのは誰だ?
ますます白熱してきた賞金争いも見逃せない
 
 いよいよグランプリ出場権を賭けた最後の戦いが始まる。現在出場が確定しているのは井上昌己、渡邉晴智、山崎芳仁、伏見俊昭、永井清史の5人で、残る4つの椅子を射止めるのは誰なのか?
  全日本選抜の優勝の行方も気になるが、白熱してきた賞金争いも興味津々だ。
 
  とくに見逃せないのが40歳になってブレイクし、グランプリ初出場が現実のものになりつつある紫原政文だ。ふるさとダービー広島でも執念の走りで準優勝を勝ち取り、獲得賞金が7千万円台となって順位を6位に押しあげた。
 

佐藤友和 岩手・88期
  紫原の上昇で7位から8位にランクダウンしたのが佐藤友和だ。佐藤としては賞金よりもタイトルを獲ってグランプリに出場したい気持ちが強いはずだし、今の佐藤には確かにその力があるが、ベテラン・紫原の執念と若手・佐藤の機動力による賞金争いはやはり見逃せないものがある。
 佐藤友和はふるさとダービー広島は体調不良で途中欠場してしまったが、オールスターでは決勝進出、共同通信社杯では3度目のGII優勝と勢いに乗っている。佐藤は先行・捲りのパワーが強烈だが、いざとなれば捌きもできるのが持ち味で、今回もしっかりと体調を立て直して総力戦で優勝を狙ってくる。
 

山崎芳仁 福島・88期
  山崎芳仁もふるさとダービー広島では準決勝で敗れて途中欠場しているが、最大の関心事は今回も北日本勢の引き出し役を務めるのか、それとも自分自身の勝ちにこだわってくるかだ。おそらく今回はグランプリでの戦いを見据え、広島での名誉挽回も兼ねて改めて大ギアの威力をアピールするために、勝ちにこだわった競走に徹してくるだろう。


平原康多が地元で必勝を期す!
GII初優勝の武田豊樹がさらなる飛躍を遂げる
 

平原康多 埼玉・87期
  悲願のGI優勝を目指す平原康多にチャンスの時がやってきた。今や平原はビッグレースの決勝戦では常連的な存在となり、山崎芳仁や小嶋敬二に並ぶ3強のひとりと評価されている。だが、ふるさとダービー福井や共同通信社杯では準優勝と好成績を残しているが、高松宮記念杯や寛仁親王牌のGI戦ではことごとく大敗が続いている。
  しかし、地元開催のGI戦となれば絶対に惨敗するわけにはいかない。このところは強力な北日本ラインの前になす術もなく敗れ去っているが、今度こそは地の利を生かした積極的な仕掛けで優勝を狙ってくるだろう。
  FI戦ながら10月の西武園では地元ファンの期待に応えて優勝しており、西武園バンクが再び地元ファンの大歓声に包まれる瞬間がきっとくるはずだ。
 

武田豊樹 茨城・88期
 ふるさとダービー最後の大会となった広島で、武田豊樹がついにビック初優勝を飾った。勝ち上がり戦でも初日特選は逃げて4着、二次予選と準決勝は逃げ切りの2連勝と、かつてなかったほどの充実した走りを見せていた武田だけに、獲るべくして獲った優勝といっても過言ではない。
  9月・取手記念でも連日の先行策で勝ち上がり、決勝戦は小嶋敬二を相手にきっちりと地元優勝を飾っているので、今後のさらなる飛躍が大いに期待できるし、GII初優勝に続いてのGI初優勝も十分にありそうだ。
  この武田豊樹と平原康多の強力機動型が選手層の厚い関東勢をぐいぐい引っ張っていけば、このところ勢いづいていた北日本勢にもさすがに待ったがかかりそうで、優勝争いはかつてないほどの大混戦となるだろう。
 

永井清史 岐阜・88期
  銅メダリストの永井清史の逃げっぷりも楽しみだ。五輪後の初戦となったオールスターでは予選1が捲って快勝、予選2が逃げて3着に粘って準決勝Bへ勝ち上がり、ファンの期待に応える好走を見せた。そして、ふるさとダービー広島では優出を果たし、世界で通用したスーパーダッシュの威力をまざまざと見せつけた。
  とくに二次予選では、後ろで競りがあったせいもあって後続を7車身もぶっちぎっており、ナショナルチーム同士の北津留翼が相手の準決勝でも堂々の先行勝負で3着に粘り込んでいる。
  残念ながら朝練習中の落車の影響で決勝戦は当日欠場となってしまったが、その名誉挽回のためにも今回はますますの逃げっぷりのよさを披露してくれるだろう。
 

稲垣裕之 京都・86期
  快速先行・稲垣裕之の一発も侮れない。8月・ふるさとダービー福井の準決勝では荒井崇博や金澤竜二を相手に先行・逃げ切りで決勝進出、9月・向日町記念では武田豊樹や海老根恵太を相手に逃げ切って念願の地元記念制覇を達成している。
  近況は先行のみならず捲りでの勝ち星も増えてきて成績は安定しており、今回もダッシュ力が光る先行・捲りで勝ち上がりが期待できる。


石橋慎太郎と海老根恵太の両大砲が南関勢を引っ張る
井上昌己がグランプリに向けて巻き返しを図る
 

石橋慎太郎 静岡・88期
  南関勢では石橋慎太郎の破壊力に注目したい。10月のワールドグランプリ第2戦では世界の強豪たちを8番手から捲り切って圧勝している。オールスターでは捲り連発で準決勝Aへ勝ち上がり、共同通信社杯でも逃げ切りの2連勝で準決勝へ勝ち上がっており、待望のGI初優出が手の届くところにきていると見ていい。
 
 海老根恵太の先行・捲りにも勢いがある。海老根は7月に小田原と函館の記念連覇を達成したあと体調を崩してしまったが、共同通信杯で優出して復活の足掛かりを掴んだ。初日特選は捲って1着、準決勝も小嶋敬二の逃げを8番手から捲って2着に届いており、今後も急速に本来のパワーを取り戻していくだろう。
 

井上昌己 長崎・86期
 九州勢では井上昌己の巻き返しが侮れない。今年初戦の競輪祭で早々とグランプリ出場を決めた井上だが、近況はやや物足りない成績が続いている。しかし、調子は決して悪くなく、グランプリに向けて再び存在感をアピールするためにも得意の大捲りを爆発させてくるに違いない。
 
 荒井崇博が急上昇中だ。荒井は一時期、捲りにこだわりすぎて凡走を繰り返していたが、近況は先行主体の走りに戻して成績を上げてきている。ふるさとダービー広島でも連日の先行策で決勝進出を果たしており、今開催も九州勢を引き連れての大逃走があるだろう。
 


 獲得賞金(平成20年11月4日現在)
1位
渡邉 晴智
128,276,111円
 
11位
神山雄一郎
64,190,822円
2位
山崎 芳仁
111,299,600円
12位
井上 昌己
61,490,900円
3位
伏見 俊昭
78,002,000円
13位
合志 正臣
55,262,600円
4位
小嶋 敬二
74,402,000円
14位
山口 幸二
53,757,500円
5位
平原 康多
73,620,600円
15位
岡部 芳幸
53,655,200円
6位
紫原 政文
71,332,000円
16位
飯嶋 則之
46,554,500円
7位
新田 康仁
68,481,500円
17位
濱口 高彰
43,718,500円
8位
佐藤 友和
68,268,500円
18位
山田 裕仁
43,188,700円
9位
手島 慶介
66,323,400円
19位
海老根恵太
42,456,000円
10位
武田 豊樹
66,059,600円
20位
有坂 直樹
42,032,500円

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限りなく333バンクに近い400バンク
先手ラインが有利だが、早めの仕掛けが必要
 94年に500から400バンクに改修されたが、旧バンクが基になっているためにカントが緩く、直線も短い。先手ラインが有利で、限りなく333バンクに近い400といわれている。
 走路は軽くてタイムが出やすい。周りが全てスタンドに囲まれているので風はほとんど気にならず、他の競輪場にあるスタンドの切れ目からの突風もない。そのためレース形態や決まり手の割合などは前橋に似ているところがある。
 先行は短走路並みの早めの仕掛けが肝心で、打鐘前の2角からハナに立って4角から目いっぱい踏んでいくと捲りは苦しくなる。捲りも最終ホームからの早めの仕掛けで、3角までにハナに立っていないと不発になりやすい。
 というのが基本的なデータだが、GI戦となるとやはり基本どおりには決まらない。04年に開催されたオールスターの1着、2着の決まり手を見てみると、全66レースのうち1着は逃げが7回、捲りが25回、差しが34回、2着は逃げが8回、捲りが10回、差しが20回、マークが28回である。さすがにGT戦では捲りがよ
く決まっており、先手ラインの選手が1着になったレースは24回しかなかった。

昨年の全日本選抜決勝ゴール。山崎芳仁が3度目のGT優勝
昨年の全日本選抜決勝ゴール。山崎芳仁が3度目のGT優勝



実力を存分に発揮できる走路
周長は400m、最大カントは29度26分54秒、見なし直線距離は47.6m。改修時には競輪学校の400ピストを参考にしたため、競輪バンクというよりタイムトライアルなどの競技用の感じに近い。直線でとくに伸びるコースもない。とにかく軽い走路で、あくまでも走りやすいバンクを追求したといわれており、力のある選手なら存分に力を発揮できる。

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