『全日本プロ選手権自転車競技大会記念競輪 レポート』 前検日編
配信日:5月14日
全プロ選手権記念競輪が明日5月15日から花月園競輪場でスタート。本大会は二層に分かれたトーナメント戦が最大の特徴で、優秀戦3個レースから勝ち上がった9名がスーパープロピストレーサー賞へ進出、選抜、特選に出場するメンバーはダイナミックステージへ向けて各々、激戦を繰り広げる。
本場では様々なイベントを用意して皆さんのご来場をお待ちしております。明日は先着入場者(2000名様)にスクラッチ式抽選券を配布し、1000名様に『車券購入券300円分(100円×3枚)』や『入場優待券(100円分)』のプレゼントや、地元選手によるトークショーなどが行われます。どうぞ花月園競輪場へご来場ください。
<1R>
大西祐選手
1レースの
中川誠一郎
は「競技の練習をたっぷりやってきた」と話す。
「競技(1kmTT)で何とか結果を出したいですね。といっても、競輪はもちろん大事だし明日、明後日は色々と考えて走ります」
大西祐(写真)
は当所は三度目の参戦となる。
「関東のあっせんは少ないのにここは今回で3回目なんです。良く呼んでもらっているし、好きなバンクですね。前回は4月に走ったのですが、そのときは3日間全部逃げました。決勝にも乗れたし、良いイメージで走れそうです」
<2R>
2レースからは
菅田壱道
をピックアップ。前回の共同通信社杯を終えてから、一本欠場して今回を迎えた。
「終わってから富山でFⅠが入っていたんですけど、共同で肩を痛めてしまい、そのあと少し休みました。おかげで今は何とも無いし、いつも通り走れると思います。伊原(克彦)さんとは共同の初日に対戦しているけど、その時は自分が先着している。同期だし今回も絶対に負けられません」
<3R>
藤野孝彦選手
3レースの
山賀雅仁
は「ギアに悩んでいるんです…」とぼやく。
「展開や内容によって今は色々と試しているんですけど迷いますね。明日は3・85を使ってみます。うまく行けば戦術に幅が広がるし、駄目なら考え直せば良いわけですから」
倉野隆太郎
は前回の一宮記念からさほど間隔を空けずの参戦となる。
「疲れもあったんで、ゆっくり休んで身体の調子を戻していました。今は戦えるだけの状態にあるし、明日は4車なんで迷い無く駆けます。そうしないと自分の持ち味も生きないですし」
藤野孝彦と小岩大介の九州コンビは山賀の後位を選択。
藤野孝彦(写真)
は「山賀さんとは仲が良いし、4月の西武園の時もギアのことでアドバイスをもらった。今回は空いていたし後ろで頑張りたい」と経緯を説明する。
<4R>
安東宏高選手
4レースには地元の
桐山敬太郎
が登場する。
「平塚記念を終えてからは普段通り練習をしてきました。平塚に比べれば緊張感とかはないけど、地元で大きなレースが続くし気は抜けませんね」
市田佳寿浩
は「全プロに向けた練習が中心だったけど、大丈夫。やれるだけの練習はしてきた」ときっぱり。
安東宏高(写真)
は前回の一宮記念では準決Aに駒を進めるなど大健闘。今回は坂本亮馬との連係から勝機を見出す。
「一宮から中3日ですけど、一宮ではそんなに自力を使っていなかったし、疲れはそんなに残らなかった。亮馬とはA級時代に2回連係していて、ともに一回ずつ優勝をしているし、相性は良いですね」
<5R>
木暮安由選手
5レースの
木暮安由(写真)
は前回の5月岸和田Sを途中欠場。今回はその雪辱に燃えている。
「悔しかったし、帰ってからすぐに練習しました。今回のような豪華メンバーの中で走れるのは嬉しいですね。こういうところで結果を出しておかないとグレード戦では戦えませんから、何とか見せ場を作れるよう頑張ります」
鈴木謙太郎
は師匠である平沼由充との連係となる。
「明日は2着権利みたいなものだし、結果にこだわりたいですね。師匠との連係は2度目です。前回は小倉のFⅠでラインを分断されてしまったんです。今回こそ決めないといけませんね」
<6R>
渡部哲男選手
6レースからは特選。5着までがダイナミックステージに進出する。
渡部哲男(写真)
は前回の立川で三日間、先行して1・1・2着と好走するなど、調子を上げてきた。
「花粉症の症状が出なくなったし、体調も良くなりましたね。3場所前の高松ぐらいから長い距離が踏めるようになり、先行してもいいという気持ちになってきました」
稲垣裕之
は4月の平塚記念で久々の優出を果たすと、続く5月一宮記念でも危なげなく決勝に進出した。
「今は宮杯に向けてフレームとか、色々と試しています。一宮の決勝は少しもったいなかったですね。柴崎(淳)君がカマしてくれると思ったんですけどね。今回はちょっと疲れがあるけど、しっかり頑張ります。競技は1㎞タイムトライアルに出場するので、そっちの方でも結果を出したい」
<7R>
松岡健介選手
7レースの
松岡健介(写真)
は前回の小倉の決勝で外国勢を粉砕し、今年3回目の優勝を飾った。
「タマタマだと思いますが、あのメンバーで優勝できたのは自信になります。セッティングをいじったり、シューズを変えたりしていたんですが、それが上手くかみ合ってきた感じがします。体調もいいですね。小倉の後もきつめに練習してきたけど、疲れがちょっと心配です」
山田裕仁
は小倉の決勝で松岡を差せず2着に終わった。
「平塚記念のときは体調が良かったけど、小倉は疲れが残っていて、きつかったです。身体は休めてきたので、前回に比べればいいと思います」
佐々木則幸
は濱田浩司の番手を回れるだけに、チャンスは十分だろう。
「濱田君の後ろは確か1回ある。そのときは1着を取らせてもらったけど、最近はすごく強いですからね。4回転のギアの後ろなんて付いたことがないし、どうなるか…。後輪だけ見てしっかり付いていきます」
<8R>
村上義弘選手
特選最後の8レースには
村上義弘(写真)
が登場。久々の実戦となるだけに、状態面が気になる。
「前回の共同通信社杯のときに熱が出て、終わってから6日ぐらい休みました。そのあと20日ぐらいは普通に練習してきました。直前は向日町バンクが使えなかったんです。状態はバンクでもがいていないから分からないけど、街道で乗っていた感じは悪くなかったです」
三宅達也
も前回の平塚記念で体調を崩し、途中欠場している。
「前回は走る前から身体がだるかったんですが、走り終わったら熱が出て欠場しました。それから日にちが経っているんですが、まだ咳が少し出るし、治りが遅いですね。でも、レースには影響がないと思います」
柴崎淳
は前回の一宮記念で素晴らしいスピードを披露した。
「一宮は連日、いい位置も取れたし、自転車も簡単に出る感じでした。終わってから休んだし、いい状態はキープできています。ただ競技(チームスプリント)の練習は全くしていないので、そっちの方が不安ですね」
<9R>
武田豊樹選手
9レースからは優秀競走。3着までが「スーパープロピストレーサー賞」に進出する。3連覇のかかる
武田豊樹(写真)
は余裕の表情を見せる。
「岸和田(SSシリーズ)は残念でしたけど、調子は悪くなかった。平原君と連係が崩れてしまったけど、そこから自力を出す余裕があれば良かったんですけどね。まずは、しっかり勝ち上がらないと。出る以上はもちろん(3連覇を)狙っていきます」
番手を回る
兵藤一也
は前回の富山の決勝でまくって2着に入った。
「前回は目標がなかったし、FIだから意識的にタテの脚で勝負しました。花月園は昨年の記念で優勝して以来になります。武田さんがいるから、しっかり頑張ります」
石丸寛之
は花粉症に悩まされ、少し元気がない。
「普通の花粉症とは違って、毎年、この時期に出るんです。自分のほかにも岡山に何人かいます。期間は3週間ぐらいで短いけど、早く終わってほしいですね。目がかゆくて練習も集中できないんですよ」
<10R>
井上昌己選手
10レースの
井上昌己(写真)
は岸和田SSシリーズで見せ場なく惨敗。気を取り直して今開催に臨む。
「調子は悪くなかったけど、流れが向かなかった。疲れもないし、不甲斐ないレースをした分も今回は頑張りたい」
小嶋敬二
は通算500勝まであと3勝に迫っている。
「今年中に達成できれば、と思っていたんですが、少し早くなりそうですね。次は小倉のFIですから。SSシリーズは優勝したかったけど、状態は悪くなかったです」
山崎芳仁
も岸和田SSシリーズの決勝は9着と大敗。なかなかリズムを取り戻せない状況だ。
「今年はまだ3勝しかしていないし、何か空回りしている感じですね。岸和田のあとは3日間休んで普通に練習してきました。もう少しこのままで走ってダメなら、スタイルも考え直さないといけませんね」
石橋慎太郎
は一宮記念で準Vと復調ムード。
「まだ本調子ではないですね。今回も一宮と同じぐらいの状態です。今回はフレームを換えました。高校のとき、スプリントで使っていたものとサイズを同じにしました。かからないと終わってしまうので、カマシの方がいいですね」
<11R>
伏見俊昭選手
最終11レースの
伏見俊昭(写真)
は岸和田SSシリーズの初代王者に輝くなど、タテの脚が冴え渡っている。
「前回のあとも普通に練習してきたし、変わらず状態はいいと思います。疲れもありません。花月園はオールスター以来かな。決勝に乗ったのは東王座のときぐらい。成績は良くないけど、あんまり走ってないですからね」
佐藤友和
は東王座戦で落車してリズムを崩したが、本来の動きを戻しつつある。
「調子は上がってきました。新しく弟弟子ができて、練習も充実しています。自分が引っ張っているつもりだったけど、最近は引っ張られている感じですね」
小野俊之
は勝ち星から遠ざかっているが、前回の前橋は決勝2着。復活の日は近そうだ。
「落車の影響もなくなり、ようやく戻ってきました。セッティングも前回の前橋の最終日が一番良かったです」
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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
写真撮影:日刊プロスポーツ新聞社 Takuto Nakamura
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